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未経験から広報PR職への転職を成功させる5つのポイントとは?

キャリアチェンジとして注目されることの多い広報PR。異職種から広報担当への転職を目指す方も多く、中途採用の求人にもたくさんの応募者が殺到する傾向にあります。

その一方、広報PR職に挑戦はしてみたいが、未経験ではハードルが高いのではないか、専門的なスキルがなければ転職できないのではないか、と悩む方も多いでしょう。

本記事では、未経験から広報PR職への転職を成功させるためのポイントを解説します。新たなチャレンジをしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

未経験から広報PR職への転職は可能?

広報PR職には未経験からの転職はできない、というイメージがあるかもしれませんが、実際には未経験からの転職も可能です。

ただし、募集人数が少なく、大企業でも数名程度の求人しか出していないというケースもある、競争率の高い職種であることは確かです。

まったくの異職種からチャレンジして転職を成功させるには、広報PRに活かせる自身の強みを理解して転職活動を進めるなど、工夫が必要です。

転職イメージ

未経験から広報PR職への転職を成功させやすい人の特徴

未経験からの転職を成功させるには、どのような強みを活かすと良いのでしょうか。

ここでは、未経験から広報PR職への転職を成功させやすい人に共通して見られる特徴を7つ紹介します。

1.問題解決能力が高い

1つ目の特徴は、問題解決能力の高さです。

広報PRの仕事には、トラブルへの対応など、世間の意見を慎重にくみ取って発信しなければならない場面が多々存在します。

さまざまな人に配慮しながらも、自分で判断して物事を素早く動かすことが重要です。

物事の緊急度と重要度を判断する力、自ら問題解決しようという意識とそれを実行に移す行動力を持っている人は、未経験でも重宝されるでしょう。

2.コミュニケーション能力が高い

2つ目の特徴は、コミュニケーション能力の高さです。

広報PR職は、社内外問わず多くの人とのやり取りがある、会社の顔ともいえる役割。

経営者・取材先・競合他社・招待客やマスコミの対応など、多様な職種や業種の人との円滑なコミュニケーションが求められます

さまざまな立場の人に気を配りながら友好的に話をまとめ、信頼を構築する能力が必要です。

業界のコミュニティーに参加し、新たなつながりを獲得をすることも大切な仕事であることから、フットワークが軽く社交的な人はより向いているかもしれません。

3.情報収集能力が高い

3つ目の特徴は、情報収集能力の高さです。

社外に情報を発信する際には特に、世間のトレンドや流れを読むことが重要です。

また、それらの情報から生活者の状況を深く理解し、気持ちをくみ取ることができれば、反響の良い企画を出すことができます。

情報収集能力は、競合他社のニュースの背景を調べる、SNSで話題になっている流行の理由を考えるなど、日頃の積み重ねで身につきます。

情報に興味を持ち、日々アンテナを張ってインプット・アウトプットすることができる人は広報PR職においても活躍できるでしょう。

4.主体的に仕事に取り組める

4つ目の特徴は、主体的に仕事に取り組めることです。

広報PRの仕事には、複数の人を巻き込みながらコミュニケーションをとり、物事を決めていかなければいけない場面が多くあります。相手からのアクションを待つだけでなく、自らの意思でプロジェクトを前に進めていく姿勢が必要です。

常に自分のこととして仕事に向き合える人は、広報PRにおいても円滑に業務を遂行できる可能性が高いといえます。

5.利他心がある

5つ目の特徴は、利他心があることです。

社会・自社・従業員・そしてステークホルダーのための行動が望まれる広報PR職では、献身的で利他心のある人が重宝されます

仕事に対する評価やアピールを重要視しすぎると、メディア露出や大規模な企画実行など、手段が目的化し、企業にとって最適な広報戦略にならなくなる場合があるためです。

実際に広報PR職で結果を出している人の多くが、社会や会社に貢献することに喜びを感じ、感謝されることが好きな人です。

6.計画性・継続力がある

6つ目の特徴は、計画性と継続力です。

職域が広く、タスクが同時進行になりがちな広報PR業務では、優先順位をつけて着手順を決め、複数のプロジェクトを円滑にこなす計画性が求められます

また、目に見える成果を出しづらく、目標設定が難しい点も広報PR職の特色です。

見失いがちな目標やKPIを計画的に見直しながら、PDCAを繰り返して根気強く目標を追い続ける継続力が必要です。

7.細部まで責任を持てる

7つ目の特徴は、責任感です。

ステークホルダーとの調整業務やプレスリリースの文章校正など細かい確認作業も多い広報PR業務。

オフィシャルな形で世の中に出す情報は企業の信頼に直結するため、数字やデータソースには細心の注意が必要です。

日頃から細部までダブルチェックをしたり、元データを確認したりと、責任感を持って仕事をしている人に向いています。

広報PRイメージ

現在の経験が広報PRの業務に活かしやすい職種

自分自身の特徴に加え、これまで異職種で培ってきた経験が広報PRに活かせる場合もあります。ここでは、広報PRの業務に活かしやすい職種を7つご紹介します。

人事

人事は、人事制度、評価制度、教育・研修、採用計画など、経営への影響度が高い職種です。企業の方針との関係が深い業務をマルチタスクで行う点は、広報PR職の働き方に似ています。

また、採用活動をする中で求職者に自社の魅力を伝えてきた経験は、メディアアプローチやプレスリリース業務に活かすことができます。

営業

営業で身につくスキルや経験は、広報PRのさまざまな場面で活用できます。

例えば、相手のニーズをくみ取って行動変容を促す力は、質の高い広報企画やメディアアプローチにつながります。売上目標を追いかけた経験は、目標を根気強く追いかけることが必要な場面で武器となります。

ステークホルダーとのつながりをつくる社外広報の仕事では、顧客との会話を通して培った高いコミュニケーション能力を発揮する機会も多いでしょう。

マーケティング

企業や商品の認知拡大を目的とする広報PRの仕事では、マーケティングの商品プロモーション同様に、トレンドの把握や時世の考慮が必要です。

また、コラボレーションやキャンペーン実施など、施策実行スキルが求められる点も両職種の共通点です。

広報とマーケティングを兼務で行う担当者も多いことから、マーケティングは広報PRと親和性が高く、転職においても有利な職種経験だといえます。

商品企画

広報PRの仕事のひとつ、広報戦略の立案においては、商品企画で身につけた市場把握や情報収集能力が即戦力になります。

また、企画職の要となる論理的思考・問題解決思考は、トラブルへの迅速な対応や目標に対するPDCA改善など広報PRのさまざまな業務において力を発揮するでしょう。

デザイナー

デザイナーは、ユーザーの行動分析をし、根気強くUI・UX改善を繰り返す職種です。

目標を追い続けて改善を繰り返す過程は、広報PR職の働き方と似ています。

ステークホルダー向けの資料作成をする際に、企業やサービスの特徴をわかりやすく伝えるデザインスキルを発揮できる点も大きな武器です。

記者・ライター

記者・ライターをはじめ、メディア業界での経験がある人は、広報PR職でも重宝される傾向にあります。物事を俯瞰的に捉えることに長けている人が多いため、プレスリリースの執筆をはじめ、情報を整理する仕事が得意だからです。

日頃からプレスリリースを目にする機会も多く、目に留まる情報や読みやすい資料を判別できる点も転職が有利になるポイントです。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、企業内で広報PR職にジョブチェンジをする場合に有利に働く職種です。エンドユーザーの意見を把握しており、最新のユーザー動向をメディア関係者に届けることができるからです。

サービス開発側と密に連携をとっている場合は、プレスリリースで自社の商品開発の背景をわかりやすく伝えることもできます。

未経験から広報PR職への転職を成功させる5つのポイント

これまで、広報PRの仕事に向いている特徴と職種経験について見てきました。

では、それらの強みをどのように活かせば未経験から広報PR職への転職を成功させられるでしょうか。ポイントを5つご紹介します。

ポイント

ポイント1.広報PR職の求人内容をしっかりリサーチする

広報PRは企業によって業務内容が大きく異なりますが、一般的には以下のような役割や業務に分かれています。

  • 社外広報
    自社の認知度を高め、商品・サービスを広める役割。
    プレスリリースの作成・取材対応・原稿チェック・メルマガ配信・広報企画など、顧客やメディア関係者向けの仕事が主な業務です。
  • 社内広報
    社員向けのポータルサイトや社内報をつくって経営方針や各部署の活動を公開したり、社員同士のつながりを深めるための社内イベントを企画したりと、社員の充実感をアップさせる役割。
  • IR広報
    IRは株主や投資家を対象に投資判断に必要な情報を提供する仕事で、「インベスター・リレーションズ(Investor Relations)」の略。企業の経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報する役割です。
  • PR業務
    PRは「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の略で、株主や取引先・生活者・地域住民といったステークホルダーと良好な関係を構築するために活動することが主な目的。記者発表やホームページでの情報発信、地域イベントの開催などが主な業務です。

自分が転職で希望する業務は何か、企業で募集されているのはどんな業務なのか。

企業リサーチを怠らず、求人要件と自分の転職の目的をすり合わせることが重要です。

ポイント2.広報PRに強い転職エージェントを活用する

業界や職種によって、選考の際にアピールする内容を変えたほうが採用率は上がります。

転職エージェントに在籍しているコンサルタントは、転職を希望する業界の動きやトレンドを熟知しているので、ひとりでの転職活動が不安な場合は、提出書類の添削や、面接の対策などを利用することもおすすめです。

ポイント3.自己分析と自己アピールの内容を徹底する

未経験から広報PR職への転職を成功させるために欠かせないのが、自己分析です。

経験者のように職務経歴を自己アピールの材料に使うことができない分、なぜ広報PR職を希望するのか、これまでの経験をどのように活かせるかなど、転職の目的と自分の強みをはっきり理解しておくことが重要になります。

また、アピールする内容を考える際には、どの企業にもあてはまる内容にならないよう、具体的なエピソードを盛り込むと良いでしょう。

自分のスキルセットを明文化しておくこともおすすめです。

ポイント4.スキルや経験を活かせる求人を選ぶ

スキルや経験を活かせる求人に絞って転職活動をすることも、成功のポイントです。ここでは、広報PR未経験者におすすめの求人の選び方をいくつかご紹介します。

外資系の広報PR職の求人を選ぶ

外資系の企業では、汎用性の高いスキルと英語力が求められます。

そのため、広報職としては未経験でも、関連する経験や企業が求める経験にマッチすれば採用の可能性があります。

外資系企業は、インターネット関連スキル(タイピングやExcelスキル)が必須であることが多いため、応募する際には一通り身につけておきましょう。

経験がある業界の広報PR職の求人を選ぶ

業界全体の最新動向や専門用語、競合企業などの知識は大きな武器となります。

職種は未経験でも、比較的近しい業界で広報職を募集している企業に応募してみると良いでしょう。

広報部門の人数が多い企業などでは広報アシスタントを募集しているケースもあります。業界の専門知識を活かしてアシスタント職として知見をためるのもひとつの手です。

経験がある職種と兼務できる広報PR職求人を選ぶ

現在の職種を入り口に広報職に就くという方法も有用です。

多くの従業員が兼務で活動しているスタートアップ・ベンチャーでは、営業や総務、マーケティングなどと兼務している広報PR担当者も少なくありません。

広報部署自体がなく、広報PR職として未経験・第二新卒を募集している企業に絞って求人を見てみるのも良いでしょう。

ポイント5.PR会社の求人を選ぶ

いきなり企業の広報PR職に応募するのではなく、企業のPRを支援するPR会社を選ぶというのも転職を成功させるための一手段です。

PR会社には、未経験や第二新卒を募集している企業も多くあります。

多くの企業の広報PR支援をすることで、自身が興味を持っている領域がわかり、広報PRについての経験・スキルも身につきます。

経験を積みながら資格を取得するなどスキルを高めることで、次の転職で企業の広報PR職に就くためのハードルも下がるでしょう。

未経験から広報PRへの転職をする場合の志望動機や自己アピール文の書き方

ここからは、具体的に転職活動を進めるにあたってのポイントについて見ていきましょう。

自己PR事例も用意しましたので、あわせて参考にしてみてください。

志望動機や自己アピールを書くときのポイント

広報PR職未経験者が志望動機や自己アピール文を書く際のポイントは、求人要件と自分のスキルや経験を結び付けること

良好な人間関係を構築したエピソードや戦略立案で得た成果など、具体的なスキルや強みをまとめましょう。

未経験者を採用する場合には将来性を重要視する企業も多いため、熱意・やる気が伝わる文章を心がけることも大切です。

スキルや経験を活かした自己アピール文の事例

それでは、スキルや経験を生かした自己アピール文の事例をいくつか見ていきましょう。

履歴書を記載するときはぜひ参考にしてください。

営業経験を活かす自己アピール文の事例

広報は未経験ですが、これまで求人広告の営業担当としてさまざまな顧客にWebサービスを販売してまいりました。企業と時間をかけて対話し、一緒に企業の人事問題を解決することをモットーに、多くの顧客と良好な関係を築いてきたと自負しております。貴社の求人を拝見し、ユーザー・ステークホルダー両者との関係性を重要視しているという点に惹かれました。顧客との会話を通して培ったコミュニケーション能力を活かして、広報PR業務で貢献できれば、と思い応募いたしました。

企画経験を活かす自己アピール文の事例

現職の化粧品ECサイトでは、特集やコラムなどコンテンツ企画を担当してまいりました。貴社ともお取引をさせていただいてましたが、トレンドを押さえ、斬新な見せ方で世の中に商品の価値を伝えている点が非常に魅力的だと感じました。貴社はこれからWebでの発信にも注力なさりたいとのことでしたので、コンテンツマーケティングの面でこれまでの経験を活かせるのではないかと思っております。Webコンテンツを通じて、より多くの生活者の方に貴社の商品の価値を届けられるよう、貢献していく所存です。

SNS活用経験を活かす自己PR文の事例

プライベートで利用しているInstagramのフォロワーが5,000人おり、インフルエンサー経験がある点が私の強みです。貴社の業界ですと◯◯といった商品がSNS活用では有名ですが、貴社の商品にも、◯◯のようにユーザー層が若く、Instagramでのブランディングに向いたコンテンツがたくさんあると感じております。自身のインフルエンサーの経験を活かして新しい層の生活者の興味関心を捉え、SNS広報で貴社に貢献したいと考え応募いたしました。

未経験から広報PR職への転職で有利になる資格はある?

最後に、未経験から広報PR職への転職をする際に有利になる資格についてご紹介します。資格をまだ持っていない方は、アピールポイントのひとつとして取得を検討してみてはいかがでしょうか。

PRプランナー

PRプランナーは、広報PRについての基礎知識や日常的な実践スキルがあることを証明できる資格のひとつ。ブランディング業務でも重宝される資格で、広報PRに関する知識を幅広く体得したい人に向いています。

PRプランナーは、難易度に応じて1次試験から3次試験まであり、合格した試験によって取得できる呼称が異なります。

  • 1次試験合格→PRプランナー補
  • 2次試験合格→准PRプランナー
  • 3次試験合格→PRプランナー

3次試験では、受験資格として「3年以上の広報・PR関連実務経験」が必要となるため、まずは1次試験、2次試験合格を目指してみると良いかもしれません。

IRプランナー

IRプランナーは、インベスター・リレーションズに関するスキルを身につけていることを証明する資格のひとつ。

社内外からの信頼獲得にもつながるため、資格取得を奨励する企業も増加しています。資格は、認定講座を受講したあとに試験を受験し合格すると取得できます。基礎コースと応用コースがあるので、自分の目標に合わせた講座を受けると良いでしょう。

商品プランナー

商品プランナーは商品戦略・販売戦略・販売促進戦略の基礎知識とスキルを身につけていることを証明する資格のひとつ。戦略的な商品設計や販売設計ができるようになります。

企業をアピールするための戦略立案が必要となる社外広報への転職を目指す人におすすめの資格です。

eラーニング研修と小試験により、資格認定を受けることができます。

ウェブ解析士

ウェブ解析士は、アクセス解析、KPI設計・事業に即した計画立案・ファシリテーションなど、実務で活躍できる人材であることを証明する資格のひとつです。

広報PRの目標設定・KPI設計・業務改善に役立てることができます。

ウェブ解析士・上級ウェブ解析士・ウェブ解析士マスターと3段階に資格が分かれているので、PRプランナー同様自分の目標やスキルを鑑みて受験することをおすすめします。

資格取得のメリットや必要な準備について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

経験とスキルを活かし、憧れの広報PRへ

広報PRは会社の顔として社内外の人とコミュニケーションを図る華のある仕事。

求人が少なく倍率の高い職種ですが、今回ご紹介した転職を成功させるためのポイントを押さえ、自己分析や企業リサーチなど事前の準備を怠らなければ、未経験者でも就職できる可能性は十分にあります。

熱意とポテンシャルを武器に、自身のこれまでの経験を活かした自己PRや志望動機を考え、広報PR職への転職にぜひチャレンジしてみましょう。

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未経験から広報PR職への転職に関するQ&A

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この記事のライター

橋本 夕奈

橋本 夕奈

2017年に大手人材サービス会社に新卒入社。メディア戦略担当として、マーケティングリサーチ・サービス企画・Webディレクションなど多岐にわたるプロジェクトを推進。現在は、オウンドメディア運営と記事広告制作に従事。toB・toCを問わない業務経験を活かし、幅広い観点からコンテンツ作成に取り組んでいます。

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