新年を迎えて業務がスタートすると、お世話になっているステークホルダーに挨拶メールを送付します。毎年送付先を選定したり文言を考えたりと大変な作業ではありますが、良好な関係構築のためには入念な準備と適切な知識が必要です。
本記事では、新年の挨拶メールの書き方を中心に、マナー・ポイントやメールの構成などを解説。実際に活用できるメール文例・テンプレートやメディア対応についても触れていますので、年末年始に向けて準備を進めている方はぜひ参考にしてください。
新年の挨拶メールで押さえたい3つのマナー・ポイント
新年の挨拶メールを作成する際は、賀詞や忌み言葉など、一般マナーに配慮しなければなりません。さらに相手との関係性や取り組みに合わせたエピソードを選んだり表現を考えたりといった工夫も必要になるため、新年のビジネスメールならではのポイントとして押さえておきましょう。事前に把握しておきたいマナー・ポイントを解説します。

相手別に「賀詞」を使い分ける
新年の挨拶メールでは、年賀ハガキと同じく「謹賀新年」などの賀詞を記載します。賀詞にはいくつかの種類があり、相手との関係性によって使い分ける必要がある点を押さえておきましょう。
- 親しい同僚や後輩(1文字):寿、福、賀、春
- (2文字):迎春、賀正、新春
- 取引先や上司(4文字):謹賀新年、恭賀新年
- 誰でも使用可能(文章):明けましておめでとうございます、新年おめでとうございます、など
※「新年明けましておめでとうございます」は、「新年」と「明けまして」で意味が重なる表現とされるため、ビジネスメールでは避けるのが無難です
1~2文字は敬意を省略した表現なので、友人・同僚・後輩など親しい間柄以外では避けなければなりません。取引先や上司など目上の人に送る場合は、「謹賀新年」など4文字の賀詞を使用しましょう。
また挨拶メールの場合は「明けましておめでとうございます」など文章を記すケースが多く、この場合は他の賀詞と併記する必要はありません。
忌み言葉・句読点使用に注意する
新年の挨拶のようにおめでたいシーンにおいては、「忌み言葉」を避ける必要があります。特に「去年」は多用しやすいですが、「去る」を連想させるため「昨年」や「旧年中」といった言葉に置き換えましょう。加えて、メール本文にも句読点を記載しないケースが一般的。親しい関係性であれば問題ありませんが、句読点は「区切り」を思わせるため記載しないのがマナーとなっています。
また、相手から喪中ハガキを受け取った場合は、寒中見舞いとしてハガキを返送しましょう。メールで報告があったときは基本的に返送不要ですが、送付する場合は「明けましておめでとうございます」などのおめでたい言い回しは避け、「今年もお願いします」という表現にとどめるのが適切です。
相手に合わせたエピソード・表現を心がける
新年の挨拶メールの本文では、昨年の出来事を振り返ったり今年の抱負を記したりします。このとき、相手との関係性や事業内容などに応じたエピソードを盛り込むことが大切です。内容はもちろん、失礼にあたらない言葉遣い・表現にも注意しましょう。
また、挨拶メールはあくまでも挨拶をするのが目的であり、商品・サービスをむやみに紹介するのは適切といえません。簡単な予定や特記事項を共有すること自体は問題ありませんが、営業活動を思わせるような文章になっていないか確認できると安心です。
新年の挨拶メールを送るタイミング
新年の挨拶として送付のタイミングが遅すぎるということのないよう、時期を決めて準備する必要があります。何らかの理由で遅れてしまった場合は、失礼な印象を与えないよう別の内容に改めましょう。新年の挨拶メールに適した送付時期と、間に合わない場合の対応方法について詳しく解説します。
仕事始め〜松の内(1月7日)までの一般的な目安
新年の挨拶メールは、営業開始日に合わせて送付するのが基本です。ただし、正月休みのさなかに仕事関係のメールを送るのは適切といえないため、三が日の送付は避けたほうがよいでしょう。広報PR担当者が、記者やテレビなどのメディア関係者に送る場合も同様の時期が目安。年末年始に稼働している関係者もいるため、担当する特集や番組を把握できている場合は配慮します。
なお送付に明確な期限はありませんが、新年の挨拶は1月7日の「松の内」までに済ませるのが通例とされています。地域によって異なる場合はあるものの、一般的な目安として捉えておきましょう。営業開始日と松の内を考慮したうえで、適切なタイミングを図ることが大切です。
遅れた場合・休業明けの場合の対応方法
1月7日までに挨拶メールを送れなかった場合は、新年の挨拶ではなく「寒中見舞い」としてメールを送付しましょう。喪中欠礼や年賀ハガキの代わりになるもので、1月7日を過ぎたタイミングで届いても失礼にはあたりません。
喪中の場合お祝いの言葉はタブーですが、新年の挨拶として送るのであれば適切です。松の内までに挨拶できなかったことをお詫びする一文も添えて、相手を気遣いながら結びの言葉まで運びましょう。
新年の挨拶メールの基本構成
挨拶メールには、冒頭文から署名まで基本的な構成があります。特に新年の挨拶メールである旨を件名に明記することや、本文で感謝を述べることなどが重要です。事務的な文面にならないよう注意しながら、新しい1年の関係構築に向けたメール内容を組み立てていきましょう。新年の挨拶メールにおける基本構成を、5つのフェーズに分けて解説します。
件名:新年の挨拶メールであることがわかる文面
メールの件名には「新年のご挨拶」など明確な文言を記載し、企業名や担当者名も明記しておきましょう。新年は特に溜まったメールをチェックする作業が発生するため、件名だけで要否を判断できるよう配慮が必要です。
新年のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
明けましておめでとうございます【株式会社〇〇(個人名)】
件名に厳密なマナーはありませんが、取引先など目上の人には「新年のご挨拶」とするのが一般的です。あいまいな言葉を並べるのは適切といえないため、少なくとも挨拶と企業名は明らかにしましょう。
冒頭文:相手の企業名+名乗りと丁寧な挨拶
冒頭では、通常のメールと同様に相手の企業名・氏名を記載します。その後自身の企業名などを名乗り、新年の挨拶文または賀詞を記しましょう。冒頭で「明けましておめでとうございます」のような一文を書く場合は、「謹賀新年」などの熟語は不要です。
挨拶文の例
- 拝啓 新春の候
- 謹んで新春のお慶びを申し上げます
- 明けましておめでとうございます
自社の同僚や後輩であれば一般的な挨拶で問題ありませんが、取引先へのメールで一文を添える場合は「謹んで新春のお慶びを申し上げます」としたほうがよいでしょう。
本文:昨年までの感謝と簡単なエピソード
新年を祝う挨拶文を書いたあとは、相手との関係性を示すエピソードに触れます。「旧年中は多大なるご協力をいただき心より感謝申し上げます」のような一文で終える場合もありますが、可能であれば「昨年は△△様のお力添えをいただいたおかげでプロジェクトを成功させることができました」といった文章を記載しましょう。
何か大きなプロジェクトを成し遂げた年や、新商品・サービスの利用があった年などは特に取り入れたい一文です。具体的なエピソードがあると、結びの挨拶にも自然な流れでつなげやすくなります。
結びの挨拶:営業開始日と引き続きの関係構築
相手とのエピソードに触れたあと、新年の営業日について簡単に共有します。営業開始日の挨拶メールには不要ですが、イレギュラーなスケジュールであれば「新年は1月〇日より通常営業に戻ります」と補足的に明記しておきましょう。
最後は、「今年もよろしくお願いします」のような一文で結びの挨拶とします。関係構築をお願いするほか、健康や事業発展を望む言葉を添えてもよいでしょう。
- 本年も変わらぬご愛顧のほど何卒よろしくお願い申し上げます
- 皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます
- 皆様にとって素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます
- 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
署名:企業・担当者名や住所、連絡先
メールの最後尾には署名を記載しますが、これは通常のビジネスメールと同様にテンプレートを活用しても問題ありません。ただしオフィス移転や部署移動など変更がある場合は、相手に誤解を与えないよう正確な情報に変わっているかチェックしましょう。
署名の一般的な項目
- 企業名・部門
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- FAX番号
- メールアドレス
新年挨拶メールに添えると好印象になる情報
新年の挨拶メールには、直近の営業スケジュールを書いたり簡易サマリーを取り上げたりといった工夫が必要です。広報PR担当者は特に社外ステークホルダー向けの情報を抱えているケースも多く、年頭所感をはじめメディア関係者を想定したメール内容も把握しておいたほうがよいでしょう。よい印象を与える挨拶メールの書き方について解説します。
年始の営業日・休業案内を簡潔に添える
年が明けてから初めての挨拶メールにおいて、営業開始日やスケジュール変更などの案内は重要です。年末の挨拶メールで明記している場合でも、新年にあらためて共有しておきましょう。年始の営業開始日はもちろん、休業日を伝えておくと連絡が行き違うリスクを防げます。
通常の営業スケジュールから変更がない場合は、「1月〇日から営業を始めます」と記載するのみでもよいでしょう。加えて「お気軽にご連絡ください」のようにコンタクトを促す一文があれば、忙しくなりやすい時期にも連絡をもらいやすくなります。
昨年の実績・取り組みの簡易サマリー
メール本文では具体的なエピソードに触れますが、関連する実績や活動サマリーがあればこれも盛り込んでみましょう。「昨年はこんな活動でこれだけの実績をあげられました」という情報を可視化することで、新年の取り組みにも関心を寄せられます。
ただし、自社情報ばかりを過度に取り上げるのは賢明といえません。あくまでも新年の挨拶と簡単な振り返り・展望を記すメールであるため、簡易的な情報共有として捉えておきましょう。
新年の予定(イベント・サービス案内)を示す
新年を迎えてからイベント開催やサービス提供といった活動が決まっている場合は、挨拶メールでも紹介するのがおすすめです。特に規模の大きいプロジェクトは注目されやすいため、過度にならないよう注意しながら示しましょう。
また、実績や今後の目標を「年頭所感」というかたちで発信する方法もあります。今後新たに取り組んでいくイベント企画や、取引先・パートナー企業にとって有益なサービス情報を取り上げてみてもよいでしょう。
年頭所感については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご覧になってみてください。
メディア向けには、取材相談や企画案内などの情報を添える
記者やテレビなどのメディア関係者にメールを送る場合は、広報PR担当者として対応しやすいメール文を考えることが重要です。新年の丁寧な挨拶はもちろんですが、取材相談・企画案内などの確定事項も明記して、相手が行動に移しやすいメールを作成しましょう。
新年の挨拶メールにこれらが記載されていれば、別途問い合わせる必要がなくメディア側の負担を減らすメリットにもつながります。通常の署名に加え、取材相談窓口として電話番号・メールアドレスを添えてもよいでしょう。
【相手別】ビジネス向け新年挨拶メールの例文・テンプレート集
ここからは、新年の挨拶にふさわしいビジネスメールの例文をご紹介します。テンプレートとして活用できますが、賀詞やエピソードなど細かい表現は相手との関係性に合わせて調整することが重要。比較的カジュアルな表現から形式的な書き方まで多様なため、相手の属性だけでなく個人間での適切なトーンも考慮することが大切です。また、句読点を使っていないかも注意しながら作成していきましょう。
取引先・顧客向けの例文
取引先や顧客宛てに挨拶メールを作成する際は、企業名・個人名のほかにプロジェクト名を明記してエピソードを取り入れましょう。
件名:
新年のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
本文:
〇〇株式会社 △△様
謹んで新春のお慶びを申し上げます
株式会社〇〇の(個人名)です
旧年中は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございました
特に(プロジェクト名など)については多大なるお力添えをいただき △△様のおかげで無事に成功させることができました
あらためて心よりお礼申し上げます
本年もよりいっそう精進してまいりますので 変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
(署名)
協業・パートナー企業向けの例文
協業やパートナー企業への挨拶メールでは、ともに取り組んだ事業・プロジェクトについて触れることが大切です。以下では比較的カジュアルなメール文例をご紹介します。
件名:
年始のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
本文:
〇〇株式会社 △△様
明けましておめでとうございます
株式会社〇〇の(個人名)です
昨年中は(企画名)や(プロジェクト名など)で大変お世話になりました
本年は(企画名など)を本格的に進めてまいりますので 昨年同様のご愛顧を何卒お願い申し上げます
なお新年は1月5日より通常営業に戻ります
ご用命がありましたらお気軽にご連絡ください
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
(署名)
社外ステークホルダー向けの例文
社外ステークホルダーはさまざまな属性が想定できます。挨拶文の言葉選びとエピソードともに、適切で思いやりのある表現を意識しましょう。
件名:
新年のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
本文:
〇〇株式会社 △△様
謹んで新春のお慶びを申し上げます
株式会社〇〇の(個人名)です
旧年中はひとかたならぬご愛顧にあずかり誠にありがとうございました
本年も一層のサービス向上を目指し チーム一同精神誠意努める所存でございます
何卒本年も倍旧のご支援のほどお願い申し上げます
メールにて大変恐縮ではございますが 以上で年始のご挨拶とさせていただきます
(署名)
メディア各社への例文
広報PR担当者はメディア各社に挨拶メールを送付しますが、挨拶文以外にメディア向けの情報共有も確認しておきましょう。
件名:
新年のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
本文:
〇〇株式会社 △△様
謹んで新春のお慶びを申し上げます
株式会社〇〇の(個人名)です
旧年中はひとかたならぬご愛顧にあずかり誠にありがとうございました
特に△△様には〇〇(活動・企画名など)のイベントにお越しいただけたこと チーム一同大変うれしく思っております
本年はさらに〇〇の改良を進め よりいっそうプロジェクトの進展に向けて精進する所存でございます
さて 発表前のことが多いため詳細をお伝えできないものも多いのですが
先んじて本年のスケジュールについてお知らせさせてください
・1月〇日 XXXXX(決まり次第△△様にすぐお声がけさせていただきます)
・1月〇日 XXXXX
・〇月〇日 XXXX(昨年ご体験いただいた〇〇をお披露目できる予定です)
何卒本年も倍旧のご支援のほどお願い申し上げます
メールにて大変恐縮ではございますが 以上で年始のご挨拶とさせていただきます
(署名)
寒中見舞いにする場合の例文
松の内までの送付が間に合わなかった場合は、寒中見舞いの件名でメールを作成します。「明けましておめでとう」の旨は記載せず、挨拶が遅れてしまったことをお詫びする一文が重要です。
件名:
寒中お見舞い【株式会社〇〇(個人名)】
本文:
〇〇株式会社 △△様
寒中お見舞い申し上げます
株式会社〇〇の(個人名)です
新年のご挨拶が遅れましたこと 大変失礼いたしました
皆様お変わりなく よいお年を迎えられましたことを心からお喜び申し上げます
今年の寒さは一段と厳しいですが 私どもも元気に過ごせております
本年も変わらぬお付き合いのほど何卒よろしくお願い申し上げます
(署名)
短文・一言で送る新年挨拶メールテンプレート
年末年始はどの企業も忙しく、特に年始は数々の問い合わせ対応に追われる可能性が考えられます。相手が多忙であることに配慮した挨拶文や、メディア向けの控えめな一文も押さえておくとよいでしょう。相手の負担を減らすためには、年始の営業案内を重視した内容を検討するのも一案です。ここからは、短文や一言文で送付しやすい挨拶メールのテンプレートをご紹介します。
多忙な相手に配慮した一言文
年末年始の忙しさに言及するだけでなく、多忙な中協力してもらったことや、時間を割いてもらったことなどについて以下のようにお礼を述べましょう。特に年末に直接挨拶する時間を設けられた場合は、新年の挨拶でその旨を感謝することが大切です。
旧年中はご多忙な中 プロジェクトメンバーとしてご協力・ご尽力いただき誠にありがとうございました
昨年末はご多忙にもかかわらず ご挨拶のお時間をいただき感謝申し上げます
年始営業案内と併せて使える一文
挨拶メールの中に年始営業案内を入れる場合は、「1月〇日より営業を開始いたします」と一文添えると認識しやすくなります。営業開始日に変更があるときや、部門によって異なるケースなどでは特に重要な一文です。
件名に「営業開始日のお知らせ」と記載するケースもありますが、挨拶メールであることを伝えたい場合は「新年のご挨拶と営業日のお知らせ」のように併記してもよいでしょう。
新年や年始のアポイントメントを取りたい場合の例文
挨拶メールと併せてアポイントを提案したい場合は、以下のように1~2文でこちらの希望を伝えます。
新年早々お忙しいとは思いますが
△△様には旧年中にお目にかかれなかったため
ぜひ 新年のご挨拶と昨年のお礼にうかがわせていただきたく存じます
ぜひあらためて 新年のご挨拶を申し上げたく存じます
新年早々お忙しいかと思いますが ご都合をお聞かせいただけますと幸いです
提案文のあとには日程の候補をいくつか記載し、都合のよい日を返答してもらうよう促すとよいでしょう。
メディア向けの控えめな一言例文
メディア関係者に向けた挨拶メールでは、昨年お世話になったことや「今年もよろしくお願いします」という想いが伝わる一文を控えめに添えてもよいでしょう。メール本文だけでなく、件名に個人名を明記してパーソナルな印象を与えるのも一案です。
件名の例
△△様へ新年のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】
本文中の例
昨年は〇〇(メディア名・企画など)の件につきまして △△様のご要望に少しでもお応えできましたこと 大変光栄に存じます
本年も△△様 〇〇(メディア名)にご興味を持っていただけるような情報をご提供できればと思っておりますので ご指導ご鞭撻をいただければ幸いです
新年の挨拶メールでよくある質問(FAQ)
最後に、新年の挨拶メールについてよくある質問をご紹介します。

松の内(1月7日)以降に送っても大丈夫?
「謹賀新年」「明けましておめでとうございます」といった賀詞は、1月7日の「松の内」までが適切とされています。地域で異なるケースはあるものの、一般的なマナーとして新年の挨拶メールは7日までに送付しましょう。松の内以降は「寒中お見舞い」が代わりとなります。通例のとおり送付できるよう、送信予約機能を活用するのも一案です。
年賀状をもらった場合は、メールで返信をしてもいい?
取引先などステークホルダーから年賀状が届いた場合は、同じく年賀状でお返しをするのがマナーです。メールで返送するとマナー違反と捉えられる可能性があるため、年賀ハガキを用意して適切に送りましょう。ハガキを送付するのが難しい場合は、なるべく早いタイミングで電話にてお礼ができると安心です。
昨年と同じ文面を再利用しても問題ない?
新年の挨拶メールを送るのは1年に一度ですが、過去のメールを再利用するのは適切といえません。賀詞や挨拶文はもちろん、その年ならではのエピソードや抱負を書くことが重要であるためです。コピーペーストを思わせる文面は事務的な印象を与えるため、必ず毎年オリジナルの挨拶メールを作成しましょう。
担当者が異動・退職している相手にはどう送る?
時節にかかわらず、挨拶メールは在籍中の人に送付します。送付予定の相手がすでに退職している場合、挨拶メールを送る必要はありません。関係性が深い場合は、プライベート用のメール同士で挨拶したり、年賀状を送ったりするとよいでしょう。また、担当者が異動した場合は、メール送付時点での部署名などを記載します。異動後の抱負や期待などを添えてもよいでしょう。
電話や対面での挨拶とメールの使い分けは?
長年の付き合いがある取引先など、関係性の深いステークホルダーであれば直接挨拶を交わすのが通例です。しかし年始の休業明けは多忙な場合も多いため、電話で挨拶をする時間を作ってもらうケースも見られます。挨拶を交わす時期や内容によっては、あらためてメールを送付することもあるでしょう。
複数社に同じ文面を送る場合、BCCでよい?
複数社に同じ挨拶メールを送る場合でも、CCやBCCによる一斉送信は適切といえません。BCCの場合メールアドレスは表示されませんが、不本意な送付先に気付かず送ってしまったり、個人名が書けなかったりといったリスク・デメリットがあるためです。「〇〇各位」のような文言は特に事務的な印象を与えるため、一斉送信は原則NGと考えたほうがよいでしょう。
関係性が浅い相手に送ってもよい?
それほど関係性が深くなく挨拶メールを送るべきか悩む場合は、「今後関係構築が見込めるか」を基準に判断するとよいでしょう。ただし、主観的には望ましい相手であっても、受け取った人が違和感を覚える関係性なら避けたほうが賢明です。また、一斉送信になりうる内容や、事務的な印象を与える文面になる場合も、かえって失礼にあたるリスクがあるため見送りましょう。
まとめ|新年の挨拶メールで信頼を深め、今年の関係をスタートさせよう
新年の挨拶メールを作成する際は、相手との関係性を考慮したうえで適切な言葉・表現を選ばなければなりません。特に忌み言葉や喪中など年始ならではのマナーもあるため、失礼にあたらないよう知識を深めておきましょう。
今回は挨拶メールの例文やテンプレートを複数ご紹介しましたが、細かい部分は臨機応変に対応することが大切です。新たな1年の抱負や展望をイメージしながら、よりよい信頼関係の構築に向けてスタートを切りましょう。
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