
酒酵母の日
6月18日は「考古学出発の日」です。今回は、「考古学出発の日」の意味や由来について解説します。
また、「考古学出発の日」をきっかけにした広報PRの事例もご紹介。考古学を研究する大学関係者や資料館・博物館に関係する活動を行っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
6月18日は「考古学出発の日」です。大森貝塚を発見したアメリカの動物学者、エドワード・シルベスター・モース博士が日本に来日した日にちなんで制定されました。
1877年、開国後間もない日本にはまだ「考古学」という概念および学問は存在していませんでした。エドワード・シルベスター・モース博士による大森貝塚の調査・発掘は日本初であり、これが後に考古学が現在までに発展する出発点に。このことから、6月18日が「考古学出発の日」として制定されたのです。
なお、「考古学出発の日」は日本独自の記念日。当日に開催されているイベントはほとんどないものの、考古学に関するセミナーや企画展などは日本各地で行われています。
「考古学出発の日」は、メディアがトレンドとして取り上げやすいテーマです。プレスリリースを始め、「考古学出発の日」に関する自社の取り組みを発信することで、普段は接点が少ないメディアの目にも届く可能性が高まります。
特にSNSの場合、時節やトレンドにあった内容は、企業アカウントの投稿も受け入れられやすいもの。「考古学出発の日」をネタにした投稿は、ステークホルダーとのコミュニケーションを取りやすく、自社に親しみをもってもらえるきっかけになります。
自社プロダクトやキャンペーン、自社の取り組みなどを合わせて紹介することで、より自社のことを知ってもらえるチャンスが生まれるでしょう。
「考古学出発の日」をきっかけとした広報PR活動は、以下の流れで行うことが一般的です。
STEP1.「考古学出発の日」の由来や、意識調査などから情報収集を行い、今年の傾向を掴む
STEP2.コミュニケーションを取りたいターゲットやゴールを決める
STEP3.自社サービスやプロダクトと「考古学出発の日」をかけ合わせ、発信内容を検討する
STEP4.発信するコンテンツを作成する
STEP5.媒体を選び情報発信する
特に、メディア関係者に届けたい場合はプレスリリースの配信がおすすめです。生活者とカジュアルにコミュニケーションを取りたい場合はSNSを活用するのもよいですね。
トレンドキーワードを元に、広報PR活動に落とし込む詳細は以下の記事からご確認ください。
「考古学出発の日」を具体的にどのように広報PRに活かすのか悩む方も多いでしょう。
次に、これから「考古学出発の日」に関するイベントやキャンペーンなどを検討する際の参考になる事例をピックアップ。考古学者の講演などをはじめ考古学に関連しそうな広報PRを紹介ます。
株式会社晶文社は、書籍『世界の土偶を読む――コスチェンキの精霊はなぜ30000年前のユーラシアの森で捕縛されたのか?』の発売を発表するプレスリリースを配信しました。2021年に受賞実績を持つ『土偶を読む』の続編として誕生した解説本です。
「考古学出発の日」にちなんだ事例ではありませんが、書籍の表紙やページ画像を掲載し、視覚的にわかりやすく紹介したプレスリリースの内容がGOOD。後半では目次もピックアップし、収録内容を明確に伝えています。
参考:【サントリー学芸賞受賞『土偶を読む』】待望の続編『世界の土偶を読む』が6月12日発売
株式会社CEメディアハウスは、『日本人が知らない 世界の考古学ニュース33』と題した書籍の発売情報をプレスリリースで公開しました。AIや3Dマッピング、DNA解析といったテクノロジーを活用し、考古学ニュースなどをまとめた情報誌です。
プレスリリースでは「編集長から」の見出しを設け、収録内容だけでなく考古学についても簡単に紹介しています。記念日にちなんだプレスリリースではありませんが、発刊に合わせて配信することで、メディア関係者や生活者に幅広く情報を届けた有用な広報PR施策です。
参考:AI、3Dマッピング、DNA解析といった最新テクノロジーを駆使し「過去を引き寄せる」考古学の最先端に迫る『日本人が知らない 世界の考古学ニュース33』ニューズウィーク日本版3/18号は好評発売中!
岩手県二戸郡一戸町は、御所野縄文博物館や東北大学総合学術博物館などの機関が行った調査・分析についてのプレスリリースを配信。山井遺跡から出土した籃胎漆器をX線CT画像で解析し、補修した痕跡を発見したことを発表しました。
「初めての事例」という文言とともに、調査結果のインパクトをわかりやすく訴求したのがGOODです。こちらも「考古学出発の日」に関するプレスリリースではありませんが、研究機関ならではの実績を積極的に発信することで、普段考古学に触れる機会が少ない層へアプローチした好事例といえるでしょう。
参考:【新発見】X線CT解析により、縄⽂⼈が籃胎漆器の編みかごを修理した痕跡を初めて発見!
考古学は人類にとって夢とロマンが詰まった学問です。その発展を記念した「考古学出発の日」は、考古学に関する新情報や関連書籍の発売、研究成果の広報PRを行うきっかけとして、ぜひ活用したい記念日です。より多くのメディア関係者や記者、一般生活者の元に情報を届けるため、ぜひ「考古学出発の日」を活かした広報PRの活動を検討してみてください。
【関連記事】