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ミニーマウスの日
1月14日は「タロとジロの日」。今回は「タロとジロの日」の意味や由来を解説します。
また、「タロとジロの日」をきっかけに、広報PR活動を行う効果やポイント、実際に広報PRに活かしている広報事例を紹介します。
広報やマーケティングネタを探している方、特に出版業界の方はぜひ参考にしてみてください。
1月14日は「タロとジロの日」です。1959(昭和34)年、南極大陸で南極観測隊の2匹の樺太犬タロとジロの生存が確認されたことにちなんで制定されたといわれています。
日本による初期の観測隊に同行した樺太犬の兄弟でしたが、南極に1年間取り残されながらも生存した2匹の生還は日本中に衝撃と感動をもたらしました。
2頭の勇気と、生きることへの希望、愛することの大切さを忘れない日として、記念日が制定されました。「タロとジロの日」は「愛と希望と勇気の日」とも呼ばれています。
「タロとジロの日」は、メディアがトレンドとして取り上げやすいテーマです。プレスリリースを始め、「タロとジロの日」に関する自社の取り組みを発信することで、普段は接点が少ないメディアの目にも届く可能性が高まります。
特にSNSの場合、時節やトレンドにあった内容は、企業アカウントの投稿も受け入れられやすいもの。「タロとジロの日」をネタにした投稿は、ステークホルダーとのコミュニケーションを取りやすく、自社に親しみをもってもらえるきっかけになります。
自社プロダクトやキャンペーン、自社の取り組みなどを合わせて紹介することで、より自社のことを知ってもらえるチャンスが生まれるでしょう。
「タロとジロの日」をきっかけとした広報PR活動は、以下の流れで行うことが一般的です。
STEP1.「タロとジロの日」の由来や、意識調査などから情報収集を行い、今年の傾向を掴む
STEP2.コミュニケーションを取りたいターゲットやゴールを決める
STEP3.自社サービスやプロダクトと「タロとジロの日」をかけ合わせ、発信内容を検討する
STEP4.発信するコンテンツを作成する
STEP5.媒体を選び情報発信する
特に、メディア関係者に届けたい場合はプレスリリースの配信がおすすめです。生活者とカジュアルにコミュニケーションを取りたい場合はSNSを活用するのもよいですね。
トレンドキーワードを元に、広報PR活動に落とし込む詳細は以下の記事からご確認ください。
「タロとジロの日」を具体的にどのように広報PRに活かすのか悩む方も多いでしょう。
次に、これから「タロとジロの日」に関するイベントやキャンペーンなどを検討する際の参考になる事例と、GOODポイントを紹介します。記念日に関した事例ではないものも、今後「タロとジロの日」を広報PRに活かすうえで参考になるでしょう。
株式会社ハート出版は第一次南極観測隊とともに南極に上陸し、その後クサリにつながれた状態で置き去りにされた日本初の南極犬ゾリ隊を描いた実話『南極犬物語』を2024年12月3日に発売。2020年に刊行した『南極犬物語〈新装版〉』をリニューアルしたもので、カラー口絵8ページが新たに加わり、当時の南極と犬たちの表情がよりリアルに伝わってきます。
プレスリリースには、本書の魅力を掲載ページを複数枚使用して紹介した構成がGOOD。子どもたちが読みやすいように犬を主役にしつつ、犬たちを置き去りにせざるを得なかった人間の心の動きも丁寧に描写しており、欄外には、「南極まめ知識」も載っていて、科学や地理の知識も身につけることができます。
「タロとジロの日」に合わせたプレスリリースではありませんが、エピソードを知る大人からタロとジロを初めて知る子どもまで幅広い年代の興味を誘う広報PRの事例です。
参考:クサリに繋がれた状態で置き去りにされたタロとジロなど15頭の犬たち。日本初の第一次南極犬ゾリ隊、奇跡の実話『南極犬物語〈新装改訂版〉』刊行
ライフスタイルアクセント株式会社は、“暖冬”にちょうど良い「リバーシブル超軽量ロングダウン」の販売を開始したことをプレスリリースで配信。展開するメイドインジャパンの工場直結ファッションブランド「ファクトリエ」において、1951年、現東洋羽毛工業株式会社のウエア部門としてスタートし、1956年から現在に至るまで南極観測隊の羽毛装備を担当する実績を誇る株式会社ザンターが手掛けたダウンです。
暖冬でアウターの使用頻度が減る中、「重ね着しても肩が凝らない、ラクな羽織り」「通勤でバックパックが背負えるアウター」「オンオフ使えるもの」といった生活者のニーズに応えたダウンコートです。プレスリリースでは、写真を多数使い商品の特徴や魅力を丁寧に伝えている点がGOOD。記念日に合わせたプレスリリースではありませんが、長年培われた専門的な技術を簡潔かつわかりやすく伝える工夫や、市場を意識した好事例です。
参考:暖冬ダウン。“南極観測隊用”ウェア工場・ザンター製、“暖冬”にちょうど良い「リバーシブル超軽量ロングダウン」販売開始
株式会社エターナルホスピタリティグループ傘下の株式会社鳥貴族は、東京農業大学「食と農」の博物館で開催されている企画展『南極飯!』についてプレスリリースを配信。鶏肉や焼き鳥に関する同社の知見を活かし、第1次南極地域観測隊が食したとされるオオトウゾクカモメの巨大焼き鳥の再現に協力しました。
「タロとジロの日」に関連するプレスリリースではありませんが、自社の活動内容をわかりやすく発信した内容は、南極にまつわるイベントレポートや広報PRの参考になる事例です。囲み枠の使用などで情報を整理したプレスリリースの構成もGOODです。
参考:鳥貴族、東京農業大学「食と農」の博物館にて開催中の企画展「南極飯!」にてオオトウゾクカモメの巨大焼き鳥の再現に協力
「タロとジロの日」の意味や由来、広報PRに活用できそうな事例を紹介しました。
タロとジロの生存が確認されてから60年以上経った今でも、2頭のエピソードは多くの人に愛されています。タロとジロに関連する書籍や商品は、記念日に絡めた広報PR活動を行いやすいのではないでしょうか。犬や南極に関する調査リリースなども記念日に合わせて発信するのも一案です。
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