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【例文あり】年末の挨拶メールの書き方と4つのポイントとは?ビジネスシーン、メディアの方に向けた一言も紹介

12月に入ると多くの企業が繁忙期を迎えますが、同時に取引先などのステークホルダーに向けて挨拶メールを送付します。ビジネスシーンにおいては、相手との関係性や立場に応じて挨拶文も言葉を選ばなければなりません。

本記事では、年末の挨拶メールを作成する際のポイントや、具体的な書き方などを解説。押さえておきたいポイントをピックアップしたうえで、年末メールを送付するタイミングや基本的な構成などもご紹介します。取引先・パートナー企業・メディアなど相手に応じたメール例文もぜひ参考にしてください。

目次
  1. 年末の挨拶メールで押さえておきたい4つのポイント

  2. 年末の挨拶メールを送る目的

  3. 年末の挨拶メールを送るタイミング

  4. 年末の挨拶メールの基本構成

  5. 【相手別】ビジネス向けの年末の挨拶メール例文

  6. 年末年始の挨拶でシンプルに送れる短文・一言のテンプレート

  7. 年末の挨拶メールのNG表現とマナー違反にならないための注意点

  8. 年末の挨拶メールに添えると印象が良くなる情報

  9. 年末の挨拶メールでよくある質問(FAQ)

  10. まとめ|年末メールで感謝を伝え、信頼・関係構築につなげよう

年末の挨拶メールで押さえておきたい4つのポイント

取引先やメディア関係者などに挨拶メールを送る際は、年末ならではの忙しさや相手との関係性を踏まえた内容に配慮しなければなりません。誰にでも送れるテンプレートを多用するのではなく、相手方に合わせた表現を心がけましょう。年末の挨拶メールを書く際に押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

ポイント

多忙な時期に配慮したシンプルな構成にする

挨拶メールはシンプルな内容で送るケースがほとんどですが、年末の繁忙期は特に「読みやすさ」が重要です。挨拶にはじまり締めで終わる流れは通常と同じですが、あくまでも1年を振り返り、相手に感謝を伝えるという点に重きを置いた構成を意識しましょう。

挨拶メールは冒頭の挨拶文・本文・締めが大枠の構成となりますが、長すぎる本文は適切といえません。シンプル過ぎず、長すぎず、適切なボリュームに配慮して骨子を固めていくことが大切です。

相手に合わせたエピソードを具体的に添える

年末の挨拶メールでは簡単なエピソードで1年を回顧します。このとき、エピソードの内容はもちろん、相手に合わせた表現を用いることも大切です。「あのときお話したことを今でも印象深く思い出しています」「あのとき一緒に取り組んだことでその後の〇〇につながっています」など、具体的なエピソードを交えてみましょう。

簡易エピソード例

  • 年始は年末年始太りに嘆いていましたが……
  • 4月に初めてご挨拶に伺った際はお花見の話をしていましたが……
  • 昨年末は新しいオフィスの香りが新鮮でしたが、1年ですっかり貴社らしい活気あふれる雰囲気に……
  • 新卒入社の方に向けた催しを考えていたかと思うと、年が明けたらあっという間に4月のご入社ですね。

相手との関係性に配慮した挨拶メールを形式的すぎないかたちで表現できます。

メールのトーンは相手との関係性や立場によって調整する

年末の挨拶メールでは、時候に応じた挨拶文や締めの文章を記載します。大まかな文言は決まっているものの、相手との関係性に合わせたトーンの調整が必要です。自身と相手との立場にも注意しながら、適切な表現を選びましょう。

例えば、自社の上司と同様の挨拶文を取引先に送るのは適切といえませんし、相手との関係性によっては硬すぎる挨拶文が違和感になる可能性もあります。普段のやり取りと挨拶メールの表現に乖離がないよう意識しておくとよいでしょう。

挨拶メールや粗品を送るタイミングに注意する

年末年始の営業スケジュールは企業・部門などにより異なるため、挨拶メールを送る適切なタイミングも一律ではありません。特に外資系企業の場合、12月25日前後で休暇に入るケースも多く見られます。

休業期間はもちろん、繁忙になるタイミングも異なることを踏まえ、相手方の負担にならない時期を見計らって送付しましょう。また、直接挨拶に行ったり粗品を送ったりといった場合は、事前に都合を確認できると安心です。

年末の挨拶メールを送る目的

新年が明けてから年賀メールを送るケースは多く見られますが、年末の挨拶メールにも重要な役割があります。送る側の企業が1年を振り返り、お世話になった取引先や関係者へ感謝の気持ちを伝えることが大きな目的です。

つまり年末の挨拶メールは単なる恒例行事ではなく、取引先をはじめとするステークホルダーと良好な関係を築くために重要といえます。もちろん新年の年賀メールも大切ですが、年末は「今年もありがとうございました」という想いを込めて送付しましょう。

年末の挨拶メールを送るタイミング

年末年始はどの企業も多忙なため、適切なタイミングを見極めることが重要です。年末ギリギリではなく、なるべく余裕を持って送付できるよう準備を進めておきましょう。ビジネスシーンで一般的とされる送付時期と、メディア関係者向けに送る場合のタイミングの2パターンに分けて解説します。

一般的に適切な送付時期

年末の挨拶メールを送るタイミングは、12月上旬から中旬ごろが目安です。中旬を過ぎると多くの企業が繁忙になるため、適切な時期に漏れなく挨拶できるようスケジュールを立てておきましょう。

12月中旬ごろの準備が難しい場合は、遅くともクリスマスまでに送付を完了できると安心です。ただし実際の営業期間は企業によって異なるため、年内の営業日が明確であれば、最終営業日の1週間前、遅くとも3日前には送付しましょう。

メディア向けに送る場合

記者やテレビ関係者といったメディアに送る挨拶メールは、一般的な取引先よりも早めに送るのが理想です。12月上旬を目安としておいたほうがよいでしょう。

特にメディアが長期休暇前に報道できるような題材がある場合、早めに送付しておくことで取り上げてもらえる可能性があります。可能であれば、各関係者にとって適切なタイミングで送付できるよう、最終営業日などのスケジュールを共有してもらいましょう。

年末の挨拶メールの基本構成

時節にかかわらず、ビジネスシーンにおける挨拶メールには基本的な流れがあります。年末の挨拶であることがわかる件名に加え、冒頭文・本文・結びといった構成を把握しておきましょう。ここでは5つのフェーズに分けて、例も提示しながら挨拶メールの書き方を解説します。

件名:目的がひと目でわかる内容

企業は日々多くのステークホルダーとやり取りをするため、メールの内容がわかるタイトルを付けなければなりません。曖昧な文言では開封されないリスクがあるため、年末の挨拶メールであるということが明確に判断できる件名にしましょう。

件名の例

  • 年末のご挨拶【〇〇株式会社(個人名)】
  • 2025年も大変お世話になりました【〇〇株式会社】
  • 年末のご挨拶を申し上げます【〇〇株式会社】
  • 【ご挨拶】本年のお礼と新年のご多幸をお祈り申し上げます/〇〇株式会社

個人名の記載ルールはありませんが、挨拶メールであることと、企業名は必ず記載します。相手との関係性によって表現は異なるものの、カジュアルな文面で問題なければ「今年もありがとうございました」のような挨拶文を入れてもよいでしょう。

冒頭文:名乗りと丁寧な挨拶

本題に入る前に、まずは相手方の企業名・名前を記載し、次の行で挨拶文を記載します。誰に宛てたメールなのかを明らかにしたうえで「お世話になっております。株式会社〇〇の△△です」と丁寧に名乗りましょう。

名乗りのあとは、時候の挨拶を入れることで本題に入りやすくなります。年末であることを踏まえ、「今年ももうすぐ終わる」「年の瀬で忙しい」といった内容を入れるのがおすすめです。

時候の挨拶の例

  • 今年も残りわずかとなりました。
  • 冬至を過ぎ、いよいよ年の瀬が迫ってまいりました。
  • 歳末の候となり、何かとご多忙のことと存じます。

時候の挨拶は、下記の記事を参照ください。

本文:1年間の感謝と振り返り、年頭所感の成果共有

本文では、相手方との1年を振り返ってエピソードとして記載します。具体的に展開する前に、「1年間ありがとうございました」という旨の一文を添えましょう。

挨拶文の例

  • 貴社には日頃よりお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
  • 本年も格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。

挨拶のあとは、年始から現在までの変化に触れたり、取引先との特別な出来事を振り返ったり、長文にならないよう注意しながら書いていきましょう。「振り返り」という点を重視し、自社が過去に伝えていたことに着目するのも大切です。例えば、当年の年頭所感で伝えた目標に到達した場合は、挨拶メールの本文でこれに触れてもよいでしょう。

エピソードのあとは、年末の最終営業日・新年の営業開始日をそれぞれ明記します。相手にとって重要な情報となるため、日時は丁寧に記載しましょう。

なお年頭所感については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

結びの挨拶:引き続きの関係構築

本文の後ろには、今後の関係構築に向けた文言を記載します。結びの挨拶となるため、「引き続きお願いします」という日常的な一文ではなく、以下のように次年を意識した表現を用いましょう。

結びの挨拶の例

  • 来年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
  • 2026年も引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

メールでの挨拶はマナー違反ではありませんが、丁寧さと思いやりをもって「メールにて恐縮ですが、年末のご挨拶とさせていただきます」という一文を添えてもよいでしょう。

署名:連絡先・役職・事業情報の明記

メールの最後には、送り主の情報を詳しく記載します。普段のメールでテンプレートを用いるケースも多く見られますが、ない場合は過不足がないか確認しておきましょう。

  • 企業名・部門
  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • FAX番号
  • メールアドレス


【相手別】ビジネス向けの年末の挨拶メール例文

普段ビジネスメールを送り慣れていても、1年に一度の挨拶メールに迷いを感じる方も多いのではないでしょうか。ここからは、年末の挨拶メールに活用しやすい例文を相手別にご紹介します。関係性や立場などによって表現を考慮する必要はありますが、一般的な構成や言い回しとして参考にしてみてください。

取引先・顧客への例文

取引先の企業名や個人名を明記し、お世話になったエピソードを交えて1年を振り返りましょう。次の年に向けて、引き続きの関係構築を示す一文も重要です。

件名:

年末のご挨拶【株式会社〇〇】

本文:

〇〇株式会社 △△様

いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の✕✕でございます。

いよいよ年の瀬が迫り、今年も残りわずかとなってまいりました。

貴社には本年も格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。

△△様には、今年も数々のプロジェクトで大変お世話になりました。

特に、私たちとしても初の試みとなる〇〇にもご賛同いただき、ご一緒いただけたこと大変うれしく思っております。

来年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

本来であれば直接ご挨拶に伺うべきところ、メールでのご挨拶になったことを深くお詫び申し上げます。

これから一層寒い日が続くようですので、お体に気をつけて、よいお年をお迎えください。

(署名)

パートナー企業・協業先への例文

パートナー企業や協業先への挨拶メールでは、今年どんな取り組みを行ったのか、進展したプロジェクトがあったのかといった点に着目してエピソードを取り上げるとよいでしょう。

件名:

年末のご挨拶とお礼【株式会社〇〇】

本文:

〇〇株式会社 △△様

いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の✕✕です。

師走の候、今年も残りわずかとなりました。

今年一年、貴社の多大なるご支援・ご協力により、実り多い年となりましたことを深く感謝申し上げます。

△△様のお力添えのおかげで、〇〇(企画名など)を進展させることができました。

特に春から夏にかけての〇〇では、初めて挑戦した取り組みも多く、次につながる手ごたえを得ております。

重ねてお礼申し上げます。

メールにて恐縮ではございますが、年末のご挨拶とさせていただきます。

皆様のますますのご健勝と貴社のご繁栄をお祈りするとともに、来年も変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。

(署名)

社外のステークホルダーへの例文

社外ステークホルダーに向けて年末の挨拶メールを送る場合は、相手との関係性や立場にも注意しながら適切なトーンで表現しましょう。

件名:

年末のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】

本文:

〇〇株式会社 △△様

いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の✕✕です。

師走の候、今年も残りわずかとなりました。

本年も貴社には格別のお引き立てを賜り、心より感謝申し上げます。

来年もよりいっそう尽力してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

メールにて恐縮ではございますが、年末のご挨拶とさせていただきます。

今季は一段と寒さが厳しくなるとのことですので、お体に気をつけてよいお年をお迎えください。

(署名)

広報PR担当者向け:メディア各社への例文

メディア関係者への挨拶メールは、広報PR活動の振り返りも意識しながら感謝を伝えましょう。なお以下の例文では省略していますが、年末年始の営業日時についても明記できると別途確認する負担を減らせます。

件名:

年末のご挨拶【株式会社〇〇(個人名)】

本文:

〇〇株式会社 △△様

いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の✕✕です。

いよいよ年の瀬が迫り、お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。

△△様にはこの一年間大変お世話になり、心より感謝しております。

特に、〇〇(活動・企画名など)のイベントにお越しいただき、実際に〇〇をお試しいただけたことを大変うれしく思っております。多くのご教示をいただき、その後の改良を進めており、プロジェクトを大きく進展させることができそうです。重ねて感謝申し上げます。

また、△△様が連載されている「〇〇企画」の「□□□□□」という点を拝読し、自分たちの〇〇の新しい展開にも活かしていかなければと、進めております。進んでまいりましたらあらためてご報告させてくださいませ。

来年はいただいたアドバイスを活かし、チームに貢献できるようよりいっそう努力いたします。

発表前のことが多いので、詳細をお伝えできないことも多いのですが、

先んじて2026年以降のスケジュールについてお知らせさせてください。

・〇月〇日 □□□□□(決まり次第、△△様にすぐお声がけさせていただきます)
・〇月〇日 □□□□□
・〇月〇日 □□□□□
・〇月ごろ □□□□□(本年度見ていただいた〇〇をお披露目できる予定です)
・〇月ごろ □□□□□

メールにて恐縮ではございますが、年末のご挨拶とさせていただきます。

時節柄ご多忙のことと存じますが、どうぞご自愛ください。

さいごに。

私ども、〇月〇日が仕事納めでございます。

それまで、フル稼働しておりますので何かご協力できる件がありましたら

いつでも携帯(0〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇)までご連絡くださいませ。

(署名)

年末年始の挨拶でシンプルに送れる短文・一言のテンプレート

挨拶メールの基本的な流れを押さえたうえで、シーン別に活用できる文章もチェックしておきましょう。多忙な相手に配慮した言い回しや、営業時間を自然と伝えるテンプレートがあると、相手が複数でもメールを作成しやすくなります。広報PR担当者であれば、メディア向けの一言を覚えておくと安心です。4つのパターンに分けてシンプルで使いやすい書き方をご紹介します。

忙しい相手に配慮した一言例

多くの企業が長期休暇を控える年末は、業態や業種を問わず繁忙期です。新年の営業開始日に向けた準備も進めているため、多忙であることに配慮した言葉を添えましょう。

  • 本年も残りわずかとなり、ご多忙のことと存じます。
  • いよいよ年の瀬が迫ってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
  • ご多忙の中、ご丁寧に年末年始休業のお知らせをいただきありがとうございます。

すでに受け取った挨拶メールに返信する場合は、3つ目のように「忙しい中ありがとうございます」という旨を伝えられるとよいでしょう。

形式を崩さず簡潔に伝える短文

なるべくシンプルな文面に整えたい場合は、挨拶文やお礼の文章にとどめるケースもあります。以下は冒頭文や署名を除いた本文の例です。

本年も残りわずかとなり、お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。
貴社には本年も格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。
さて、誠に勝手ながら、以下の日程を年末年始の休業期間とさせていただきます。

(休業期間の明記)

メールにて恐縮ではございますが、以上をもって歳末のご挨拶とさせていただきます。

簡潔すぎると事務的な印象を与えてしまうため、可能であれば簡単なエピソードを添えたほうがよいでしょう。形式を崩さないためには、時候の挨拶や結びを適切に記載することが大切です。

年末年始のお知らせと一緒に添える一文

年末の挨拶メールを送る時点で休業期間が確定している場合が多いため、「年末年始のお知らせ」として本文に入れるほうが親切です。書き方にルールはありませんが、なるべく齟齬が生じない表記を心がけましょう。

年末年始休業期間:2025年12月29日(月)~ 2026年1月4日(日)
休業期間中はご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

上記のように一文を添えておくと、休業期間中に対するの気持ちもあわせて伝えられます。また、年末年始の営業について強く伝えたい場合は、件名に「年末年始休業期間のお知らせ」といった文言を追加してもよいでしょう。

メディア向けの丁寧な一言

記者をはじめとするメディア関係者に送付する挨拶メールは、企業や個人との関係性が見えるエピソードに触れることが大切です。特に印象深い実績があった年であれば、以下のような一文で感謝を述べてもよいでしょう。

〇〇(メディア名など)では△△について大きく取り上げていただき、感謝申し上げます。

また、年末年始に取材など問い合わせの可能性がある場合は、受付可能な日時や連絡先も添えられると安心です。

年末の挨拶メールのNG表現とマナー違反にならないための注意点

年末の挨拶メールを送る際は、失礼に当たらない表現や文言の選び方に注意しなければなりません。特に宗教・文化はデリケートな要素でもあるため、一般的なビジネスマナー以外にも配慮を怠らないようにしましょう。送付前に特に気を付けておきたいポイントを2つご紹介します。

適切で思いやりのある表現を取り入れる

年末の挨拶メールでは、1年を振り返って感謝を伝えるのはもちろん、相手を思いやる表現を取り入れることが大切です。単に「ありがとうございます」と述べるだけでなく、適切かつ優しさを感じられるようなメールを意識しましょう。

特に年末は長期休暇を控えているケースが多いため、「休業期間中はご迷惑をおかけします」と添えるだけでも印象が変わります。営業メールを思わせる内容や「取り急ぎ」のような不適切な文言は避け、1年の振り返りと新年に向けた挨拶に一貫しましょう。

季節・宗教に配慮すべき文面に注意する

新年の挨拶メールは、個人宛に送付するケースも多いため、宗教・文化的な事情にも配慮しましょう。特に海外の取引先の場合に意識したいポイントです。相手の事情を踏まえた文面はもちろん、時差に配慮した送付時間の調整も重要といえます。

年末の挨拶ならではの表現はもちろん、ビジネスメール全般のマナーも意識したメールを作成しましょう。

「〇〇各位」など一斉送信は避ける

年末の挨拶メールは個人間でやり取りするものであり、企業や部門単位で送付するべきではありません。たとえ同様の内容を複数人に送る場合でも、「〇〇各位」のように事務的な印象を与える文言・送り方は避けましょう。

通常のメールとは異なり、挨拶メールにおいては一斉送信も推奨できません。個人対個人の挨拶を前提に、企業名・個人名を明らかにしたメールを作成しましょう。

年末の挨拶メールに添えると印象が良くなる情報

年末は長期休暇前であるため、相手方に営業スケジュールを提示しておくのがおすすめです。休業案内のほか、エピソードで今年の実績に触れたり、来年の決定事項を報告したりしてもよいでしょう。情報を提供することで、良好な関係構築を続けやすくなるためです。挨拶メールに添えたい4つの項目をご紹介します。

年末年始の営業日・休業案内

年末年始の営業日は企業や部門によって異なるため、年末の挨拶メールに明記したほうが親切です。相手方が別途確認する手間を省けるため、結びの挨拶を記載する前に以下のようなかたちでまとめておきましょう。

以下の日程を年末年始の休業期間とさせていただきます。
休業期間:12月30日~1月4日

(年内の最終営業日時:12月29日18:00/新年の営業開始日時:1月5日9:00)

休業期間中はご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

最終営業日と営業開始日は、それぞれ時間も明記しましょう。加えて「ご迷惑をおかけします」のような一文があると、より丁寧な印象になります。

今年の実績や取り組み

エピソードを記載するメール本文では、今年成し遂げた実績や印象深い取り組みを記載するのがおすすめです。「〇〇様のおかげで、△△プロジェクトを実現することができました」と企画名が明記できれば、企業や個人と並走した1年を具体的にイメージできます。

広報PR担当者であれば、1年間の広報PR活動をまとめて紹介したり、特に目立った取り組みを振り返ったりしてもよいでしょう。実績や活動の回顧は、単に振り返るだけでなく、来年に向けての締めの挨拶にもつなげやすくなります。

来年のお知らせ(イベントやサービス案内)

来年の予定で決まっているものがある場合は、挨拶メールの本文で取り上げてもよいでしょう。営業開始から間もないイベントやサービス提供であれば、認知度を上げるために特に触れたい要素です。

ただし、あくまでも挨拶メールであるという点にも注意が必要。年末の挨拶をメインとし、「来年のお知らせ」と簡単に触れる程度にとどめておくのが適切です。情報量が多くなる場合は、別途メールを送ったり、プレスリリースを配信したりといった機会を活用しましょう。

メディア向けの情報提供

広報PR担当者の場合は、メディア関係者に向けた情報をピックアップすることもあります。年末年始の営業日時に加え、取材の受付期間やプレスリリース配信予定など、年末から新年にかけての活動情報を提示してもよいでしょう。

また、提示した休業期間中にも連絡を受けられるのであれば、担当者の連絡先を書いておくことでメディア関係者の手間を省略できます。

年末の挨拶メールでよくある質問(FAQ)

最後に、年末の挨拶メールについてよくある質問と回答をご紹介します。

FAQ

一斉送信はビジネス上NG?どこまで許容される?

年末の挨拶メールにおいては、送信先が表示される「CC」、隠される「BCC」ともに一斉送信は適切といえません。挨拶メールは個人から個人へ送るものであることを前提に、個人に合った挨拶文やエピソードを取り入れましょう。送付先が多すぎる場合にはBCCを使うケースもありますが、トーンの間違いやアドレスの記入ミスといったリスクを考えると、やはり個別に作成したほうが安心です。

先に相手から挨拶メールをもらった場合はどうする?

年末の挨拶メールを送る前に受け取った場合は、可能な限り早く返信するのがマナーです。内容はご紹介した構成で問題ないため、エピソードも交えながら作成しましょう。また返信であることを踏まえると、「〇〇様におかれましても……」のように、しっかり読んだうえでの返信であることを示すことも大切です。

手紙や粗品を送る際はどうする?

関係性が深いステークホルダーの場合、直接会って年末の挨拶を交わすのが通例です。困難な場合は手紙やお歳暮・粗品を送ることもありますが、粗品には挨拶メールの本文のような挨拶・エピソードを記載した送付状を添えましょう。挨拶メールと同様、相手に届くタイミングを見計らった送付時期の調整も重要です。

年末に送れなかった場合はどうフォローする?

何らかの事情で年末の挨拶メールが送れなかった場合は、新年の挨拶メールでフォローしましょう。年末に送付できなかった旨をお詫びしたうえで、新年の挨拶を記載するかたちで作成します。過剰な謝罪文は避け、一文程度にとどめる程度で問題ありません。

担当者が退職・異動している場合の宛名は?

挨拶メールは在籍中の人に送付するため、退職した担当者に送付するのは適切といえません。メールはあくまでも企業宛てでありプライベート用ではないため、新年の年賀ハガキで対応するのが一般的な方法といえます。異動であればメール送付時の部署名などを記載し、本文のエピソードで異動について触れてもよいでしょう。

電話や対面との使い分けはどう判断する?

関係性が深いステークホルダーであればなるべく対面で挨拶を交わすのがマナーです。しかし年末は繁忙でスケジュールも合わせづらいため、電話やメールで対応してもよいでしょう。相手との関係性が深くない場合、あえてメールを選択するケースもあります。電話や対面はメールに比べて相手の負担があるため、事前連絡などにも配慮しながら実施することが大切です。

メディア複数社に送る場合、BCCでもよい?

複数のメディアに挨拶メールを送付する場合でも、BCCによる一斉送信は避けましょう。各メディアに応じた表現ではなく、汎用性を重視した事務的な内容になってしまうためです。さらに、送るべきでない相手に情報を提示してしまったり、不適切なトーンに気付かなかったりといったリスクも考えられます。基本のメール構成は同じでも、一人ずつ的確に送付しましょう。

まとめ|年末メールで感謝を伝え、信頼・関係構築につなげよう

年末の休暇を迎える前に、取引先やパートナー企業といったステークホルダーに挨拶メールを送付します。基本的な構成は決まっていますが、相手との関係性に応じた表現・トーンを考慮することが大切です。

広報PR担当者の場合は表現に加えて、各メディアに合った情報を選択することも重要。今回ご紹介したポイントやメール例文を参考に、1年間の感謝を適切な文章で最大限に伝えながら、信頼と良好な関係構築を実現しましょう。

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この記事のライター

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