毎月の広報PRに役立つトレンド情報やイベントトピックスの活用についてお届けする、広報PRトレンドウォッチ。毎年のシーズントレンドである「バレンタイン」や「猫の日」をはじめ、2020年2月はコロナウイルスのような時事情報にも世間的注目が集まっています。
2020年2月はどのような点を意識しながら広報戦略を進めていったら良いのでしょうか。PR TIMES MAGAZINE編集部でも考察した情報をまとめたいと思います。
連日報道されたコロナウイルスのニュース。3月以降も健康意識の高まりは継続
不安なニュースではありますが、2020年2月にはコロナウイルスの感染予防や個人でできる対策に世間の注目が集まりました。また、時期的にインフルエンザの流行も伴って世間の健康意識が高まっています。
企業活動として多くの人に危険が及ばないようイベント延期・中止する動きや、世界規模での人命保護活動が、今後も大きなトピックスのひとつになりそうです。また、健康意識の高まりから、生活の基本である衣食住を整える話題などにも発展が考えられます。
また、企業活動においては対策として働き方や企業の指針を発表するプレスリリースも増加傾向です。
参考:クックパッド、新型コロナウイルスの拡大防止対策で、全従業員を対象に在宅勤務(Work from Home)を実施
このような状況下では、告知やお知らせとしてのプレスリリース活用ではなく、情報開示としてのプレスリリースをしてみるのも大切です。情報開示を適切にしていくことで、自社の関係者に対してスタンスや考え方をしっかりと伝えるコミュニケーションができます。
参考情報:新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~ 出典:首相官邸公式ホームページ
(PR TIMES編集部)
2020年2月の注目キーワード
コロナウイルスなど不安なニュースもある中で、毎年恒例の明るい季節トレンドも多く発信されています。「バレンタイン」や今年は4年に1度の「うるう年」。どのようにトレンドトピックスを活用して情報発信していくのが良いのでしょうか。
注目KWその1「バレンタイン」
やはり、2月の大きなイベントといえば、バレンタインですよね。PR TIMESの配信一覧にも、バレンタインイベントの開催や限定商品情報など、工夫を凝らしたプレスリリースが並びます。
また2月14日は、愛や感謝を伝える日として直接チョコレートやギフトの販売に関連しない企業にとっても広報PRのきっかけを作るチャンスです。
シーズントレンドは、プレスリリース配信のネタにしやすく、ぜひ活用したいもの。意識調査を発表したり、女性への感謝を伝える取り組みを公表してみたりするのもいいですね。
また、こういったプレスリリースをよくウォッチすることで、毎年あるイベントのトレンド傾向のキャッチもできます。違う視点から他社のプレスリリースを見てみると、事業活動や今後のプレスリリース配信に役立つ情報を得られるかもしれません。
<バレンタインに関する意識調査のプレスリリース例>
クックパッド、2020年バレンタインに関する調査を実施 〜バレンタインデーに「愛の告白」は絶滅の危機!?ホワイトデーにうれしいお返しは「プライスレス化」が進行〜
こちらの意識調査では、バレンタインが愛の告白よりもスイーツの手作りを楽しむ日、感謝を伝える日として移り変わりつつあるような、人々の傾向に注目しています。
【2020年バレンタインギフト トレンド調査】 令和最初のバレンタイン、個数も金額も上昇傾向
こちらではバレンタインギフトのトレンド調査として個数や金額に着目し、上昇傾向にあることを伝えています。
今年の空気感をキャッチアップしながら準備を
毎年恒例のバレンタインですが、今年ならではの世の中の空気感やムーブメントを押さえておくことも、PRを考える上では損なしです。
ちなみに、実はバレンタインのキーワードが最も頻出するのは2月ではなく1月。1月から事前に情報配信をする企業も多いためです。
ですが、百貨店の商戦が激化するなど、販売・購入ピークはやはり直前になります。2月に行うバレンタインの広報PRは、過去混み需要に応える視点もあるといいですね。
バレンタインのプレスリリース活用事例のまとめはこちらから
注目KWその2「猫の日」
「今日は何の日」シリーズの中で、SNSでも話題になりやすい2月22日の猫の日。この猫の日は、1987年に「猫の日実行委員会」が制定した記念日です。
文字通り「2.22」と数字の「に」が並び日と猫の鳴き声の「にゃー」を掛けた日。猫の日前後では、メディアでも猫の日に関連した特集やまとめが目立つようになります。
生活者向けの商品を展開している企業は、親しみやすい猫というトピックスを活用して楽しさを感じる広報PRの話題提供や新グッズを仕掛けるチャンスでもあります。普段は猫と一切関連のない事業でも、「猫好きさんのために何かできるかも…?」と考えてみるのもいいですね。
2月22日だけでなく、2月2日からの期間を設けてPRを組み立てる企業もあります。その日にプレスリリースを打つ、何か発表をする視点だけでなく、少し前からストーリーを含めたり、生活者が何かに参加できる期間を作ったりしておくと深みのある広報PRになって素敵です。
参考:2月2日はプレ猫の日。ネコのバスが沖縄宮古島に初上陸!楽しみながら犬、猫、海を救うイベント!
ちなみに、永遠?のテーマである「猫好きVS犬好き」。こちらの記事によると若干犬好きが上回るようです。猫好きの特徴として20代から30代は、男性より女性が多いのに対して40代から60代は男性の数が上回るようです。大まかなペルソナを掴む上でも参考にしてみてはいかがでしょうか。
猫の日のプレスリリース活用事例はこちらから
注目KWその3「うるう年」
2月はバレンタインや猫の日、節分、ツインテールの日と日数が少ないにも関わらず、実はシーズンイベントや今日は何の日が盛んな月なのです。そんな中、さらに2020年の2月は4年に1度の「うるう年」も。
4年に一度の機会をどう活かすかは、広報の腕試しのタイミングとも言えるのではないでしょうか。毎年のイベントではないため、企業活動として連続性をもたせる難しさもある一方、うるう年ならではの特別感のある楽しみ方や巧みなアイデアが注目を集めるPRフックになるチャンスもあります。
毎月訪れる29日が1回増える、4年に一度の大きな仕掛けに挑む、など考えられる切り口は様々です。定番がないからこそ、2020年のうるう年にはどんな楽しいプレスリリースが配信されるのか、私たちもとても楽しみにしています。
うるう年のプレスリリース活用事例はこちらから
2020年2月の広報PRはこう動くのがおすすめ
1月は年始の催事やイベント、場合によっては年頭所感の発表などが重なって何かと忙しく「気が付いたら1か月過ぎていた!」という広報担当の方も多いのではないでしょうか。
そんな流れから2月は、1年の広報計画を改めて見つめ、整理をするのにも良いタイミングです。新しい気持ちで広報計画に臨み、目標達成のための具体的な行動を決めていけると良いでしょう。
また、2月は1月のような催事や発表でなく、◯◯の日など自社らしくオリジナル性を考えながら広報を進めやすいシーズントレンドが揃っている月です。昨年の傾向やアイデアを参考にしつつ、自社らしさを深めてみてはいかがでしょうか?
◆昨年の動きは以下の総評まとめからどうぞ
【2019年2月版】月間PR TIMESプレスリリースウォッチ総評!春に先駆けたコンテンツ発表が活性化
3月、4月にかけては春の到来と共に新生活・お花見など新たな流れが始まるシーズンに突入します。少し先ですが、ゴールデンウィークなど、世間的なトピックスもありますね。これらの季節には、トレンド以外でも新しいメンバーの入社など組織の状況も変わり、お知らせ事項や新たなトピックスが周囲に発生することも多くなります。
2月は来たる春に向けて、世間と自社内の動きを客観的に見つめ、体制や方針などに備える月にするのがおすすめです。
<編集/鈴木 碩子>
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