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【2019年7月版】月間PR TIMESプレスリリースウォッチ総評!人が動くタイミングこそ丁寧な説明を

これまでPR TIMES上で配信されたプレスリリースの動向を振り返り、紐解いていく月間PR TIMESプレスリリースウォッチ総評。

今回は、昨年の2019年7月に配信されたプレスリリースをもとに2020年7月のプレスリリース配信に役立つ情報やノウハウを見つけていきたいと思います。夏が到来し新たな季節が始まる7月は広報トピックスやイベントも多くなり、自社らしさや新鮮味を出せる工夫が必要となってくるでしょう。

2019年7月のトレンド振り返り総評

6月から引き続き7月上旬は梅雨シーズンですが、気温の上昇や第三月曜日の「海の日」の影響もあり「夏の始まり」という印象も強くあります。今年はコロナ禍によって変動もありそうですが下旬から夏休みが始まる学生も多く、フェス花火など広報トピックスとなるシーズンワードも豊富になってくる月です。

年度の区切りは業種や業態によって様々ですが、1月起点で考えると7月は下半期のはじまり。そのため1月から6月の上半期のまとめランキングなど、半期ごとの情報をまとめたプレスリリースが多く配信されるのも7月の特徴です

緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルスによる影響も出口が少しばかり見え始めてきました。しかしながら未だ油断できない状態はつづきます。例年通りの夏シーズンを楽しむことは難しいかもしれませんが、オンタイムで情勢を踏まえた上で季節に応じた提案ができると良いでしょう。

(PR TIMES編集部)

1年前のPR TIMESにみる7月のプレスリリース配信タイミング

2019年のプレスリリース配信数の推移から、2020年同月の配信タイミングのヒントとなりそうな動向をピックアップし、考察していきます。プレスリリース配信数に関する2019年7月の注目ポイントは以下の4点でした。

2019年7月のプレスリリース配信のタイミグ

2019年7月のプレスリリース配信本数におけるデイリー最多は1日(月)、次いで31日(水)と他月同様に月末月初が増加傾向にありました。

15日は「海の日」で祝日のため配信本数が減少しています。それによって配信を早めた影響なのか、13日から15日の3連休前に当たる12日(金)は、月末月初に次いで配信本数が増加しました。

7月は夏の始まりを感じる月でもあり、シーズントピックスも豊富になるからか、平日の平均配信本数が過去3カ月内でも最多となりました。平日内における配信本数推移は、金曜日に向けて増加する週もあれば、増減を繰り返す週もあるなど、週ごとに異なっていました。特定の日に集中することなく、全体的に情報発信が盛んだったのではないでしょうか

2020年7月は、延期が決定したものの東京オリンピックの影響で「海の日」と「スポーツの日」がそれぞれ23日(木)、24日(金)に変更されて4連休が発生します。それによって連休前後だけでなく他週の配信本数にも変化が見られるかもしれません。

2019年7月に注目を集めたプレスリリースPick Up

2019年7月当時、パソコンまたはスマートフォンでPV数やエンゲージメント率が高かったプレスリリースの中から、PR TIMES MAGAZINE編集部が独自にPick Up!プレスリリース事例から見る一言ノウハウについて、解説していきます。

株式会社力の源ホールディングスのプレスリリース事例

一風堂、国内全店で2019年第25回参議院議員通常選挙「選挙割」を実施

株式会社力の源ホールディングスのプレスリリース事例

世界で250店舗以上を展開するラーメン店が、参院選の投票済証明書を提示するとサービスが受けられるキャンペーンを告知したプレスリリースです。

Facebookのいいね!数は1.2万超。Twitterのシェア数も2,900超と、SNS上でのエンゲージメント率が非常に高かったのが特徴です。

ラーメン店が選挙に関するキャンペーンを行う意外性と、「選挙割」という聞き慣れないワードが関心を引きました。政治活動への参加を促すという一見堅そうな企画も、「ラーメン」という国民食をフックにしたことと伝わりやすいキャッチコピーで参加しやすくなりました。

<事例から見る一言ノウハウ>
「選挙割」は3回目の実施だそうですが、実施目的を丁寧に記載することで初めて知った人でもすぐに参加できるようになっています。プレスリリースに込めた企画への強い信念も垣間見え、読み手が「お得なサービスを受けたい」というだけでなく、「投票しよう」という気持ちがしっかり持てそうですね。

とくに選挙に行ったことがない人へ向けた「投票済証明書」の補足説明は参考にしたいポイント。親切な情報発信は、来店後のトラブルを回避するリスクマネジメントにも繋がります

株式会社櫻花屋のプレスリリース事例

【新商品】場所をとる大きなベビーベッドはもう要らない!持ち運び楽々、どこにでも置けて、安全で丈夫で洗える、これからの時代のベビーベッド「いつもいっしょベッド」が新登場!

株式会社櫻花屋のプレスリリース事例

ベビー・キッズ向け商品の製造販売を行っている企業からベビーベッドが発売されたプレスリリースです。

ベビーグッズなど出産・育児に関する情報はどんな時代も一定の需要があります。女性の社会進出も当たり前になった昨今では、便利グッズや日常に役立つ情報をシェアしあうような子育てしているパパ・ママ向けメディアも増加しています

そんな時代背景もあってか、こちらのプレスリリースはSNSのエンゲージメント率ではなくパソコンからのPV数が高いのが特徴で、メディアなど企業からの関心が高かったように見受けられます。

<事例から見る一言ノウハウ>
「場所をとる大きなベビーベッドはもう要らない!」そんなインパクトある文言から始まるタイトルに、興味を持った人が多かったのかもしれません。「持ち運び楽々」など特徴を端的に3つ並べ、タイトルだけで商品概要が理解できるようになっていました

特徴を7つに分けて説明するほか、こだわり部分の画像付き解説や装着動画を挿し込むことで、まるで手元に商品があるかのように、商品のポイントを知れる構成も参考になります。メディア関係者にとっても紹介しやすくなりそうですね。

株式会社ダスキンのプレスリリース事例

【ミスタードーナツ】7月5日(金)から『堂島ローナツコレクション』期間限定販売

株式会社ダスキンのプレスリリース事例

国民的ドーナツ店が「堂島ロール」で知られるパティスリーとコラボレーションした新商品に関するプレスリリースです。

知名度のあるブランド同士のコラボレーションが話題を呼んで高いPV数を誇りました。特にスマートフォンのPV数が高く生活者の興味関心が強いことが伺えます。

OGPにもなるメイン画像は、コラボレーションした新商品5種の並んだ画像に配色の効いたロゴなどの文言が目を惹きます。

<事例から見る一言ノウハウ>
著名ブランド同士の取り組みのためもともと話題になりやすいプレスリリースでしたが、シックな背景のメイン画像で普段のドーナツ店とは異なる雰囲気をつくりあげた点が、より話題になりやすかった要因として考えられます。

グルメ系のコラボレーション企画は「映える画像」が勝負所になりやすいもの。ただ、そこだけに甘えず、冒頭の企業理念コラボレーション企業の選定理由を厚めに記載したことで、力を入れたキャンペーンであることが伝わったからこそ、多くの人に支持されたのでしょう。

メイン画像と同じ商品並びでテキストが入っていないバージョンのものもアップロードされており、メディアへの配慮が感じられるのも好ポイントです。

PR TIMESで話題になったプレスリリース

そのほか、PR TIMESで話題になったプレスリリースもご紹介します。

FWTジャパン株式会社のプレスリリース事例

「Freeride World Tour Japan Series 2020」開催スケジュールが決定。安比高原が新たに開催地に加わり、東北エリアに初進出

FWTジャパン株式会社のプレスリリース事例

2020年1〜3月に行うフリーライドのジャパンシリーズの概要とスケジュールの決定を知らせるプレスリリースです。

Facebookのいいね!数が1,900超とSNSのエンゲージメント率が高く、週間単位で見ても集計日のわずか2日前に配信されたばかりながらシェア数で第2位に入るなど初速のあるプレスリリースでした。

7月にウィンタースポーツのプレスリリースが配信されたこと自体が新鮮。その後同社から配信された関連プレスリリースと比べてもエンゲージメント率が高いのも、季節を先取りした配信タイミングが功を奏したのかもしれません。

2020年7月のトレンド予測

梅雨で始まる7月ですが、夏が始まるイメージを持っている人が多いでしょう。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、「ウィズコロナ時代」とも呼ばれる新たな日常へのアップデートを求められる2020年の7月は、例年のようなアクティブな夏とはいかないかもしれません

だからこそ、平時のような夏がやってくるワクワク感を得られる情報はニーズが一層高まるでしょう。新型コロナウイルスの終息後に観光業・飲食業・イベント業・商店街などを対象とした需要喚起策「GO TO キャンペーン(仮称)」も実施されたりと、経済の回復も期待されます。

こうした新たな国の動きを反映した2020年夏ならではの企画を積極的に提案していきたいですね。

2020年7月の広報PRの準備はこちらからどうぞ!

【2020年7月版】広報PRトレンドウォッチ!汎用性の高いキーワードをフル活用して今年ならではの情報発信を

<編集/岡 陽香>

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この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

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