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集客方法30選|すぐ実践できる効果的なアイデアや成功事例を紹介

ブランドやサービス、店舗などの立ち上げ時に必要な集客。事業の成長のためにも、継続的に集客を行うことは非常に大切です。インターネットが普及した近年では、オフライン・オンライン共にさまざまな集客方法が存在します。

本記事では、これから積極的に集客施策を実施していきたい場合に参考となる、効果的なアイデアや成功事例をご紹介します。集客の本来の目的や顧客の種類についても解説しているので、あらためて集客とは何かを考えたい方もぜひ参考にしてみてください。

目次
  1. 集客とは、単に顧客を集めるだけではない

  2. 集客をするうえで知っておきたい顧客の種類

  3. 集客方法のアイデアの検討ポイント

  4. オンラインでの集客方法

  5. オフライン(アナログ・リアル)での集客方法

  6. 集客を成功させる3つのポイント

  7. 適切な集客方法を選ぶための2つのポイント

  8. 集客の成功事例10選

  9. 集客した顧客をファンに転換する仕組みも用意し、ブランド価値向上につなげよう

集客とは、単に顧客を集めるだけではない

集客の本来の意味や目的は、顧客に自社の魅力を知ってもらい、ブランドの価値を向上することです。

集客は、単に顧客を集めて成約や売り上げにつなげて終わりという取り組みではありません。施策によって集めた顧客が自社のサービス・商品を購入し、自社の魅力やブランドに共感してファン化するまでの一連の流れを作ることが、集客の本質的な意味合いです。

自社やブランドのファンになってもらうには、長い時間がかかります。サービス・商品を利用する顧客にはいくつかのフェーズがあり、通常、フェーズを飛ばして一気にファン化することは少ないからです。短期ではなく長期的な視点で集客に努め、自社のファンを増やすための効果的な取り組みを行いましょう。

集客とは 

集客をするうえで知っておきたい顧客の種類

集客のため何らかの施策を行う前に、顧客の種類について理解しておきましょう。顧客は大きく5つの種類に分けられます。顧客の種類によって適切なアプローチが異なるため、施策の効果と最大化するには違いを把握したうえで施策を検討・実施することが重要です。

潜在顧客

「潜在顧客」とは、自社のサービスや商品のことをまだ知らない顧客層のことです。自社の顧客となりうる潜在的な可能性があることから、潜在顧客と呼ばれます。悩みがありつつもニーズが顕在化していない状態で、こちらからきっかけを与えれば見込み顧客に変化する可能性があります。

見込み顧客に比べて、潜在顧客はボリュームがあります。ニーズを顧客自身に自覚させられるような集客方法やマーケティング施策を実施することが大切です。

見込み顧客

「見込み顧客」とは、自社のサービスや商品に興味・関心があり、将来的に実売につながりそうな顧客層のことです。マーケティングの分野では「リード」と呼ばれます。潜在顧客との違いは、自身の悩みや課題を把握しており、かつ自社のサービスや商品を知っている点です。企業の中には、顧客を潜在顧客と顕在顧客の2つに分け、顕在顧客の一部と潜在顧客を一括りで見込み顧客(=リード)と呼ぶこともあります。

見込み顧客に対してはフォローアップを行い、サービス・商品のメリットや他社との差別化ポイントについて訴求する取り組みが必要です。

新規顧客

「新規顧客」とは、自社のサービス・商品に興味があり、購買や契約の確度が高い顧客層のことです。新規顧客と見込み顧客の違いは、顧客からのアクションがあるかどうかと、実名化しているかどうかの2点です。

新規顧客は、サイトから問い合わせをしたり、資料をダウンロードしたり、見積書を請求したりと何らかのアクションを起こします。一方で、見込み顧客はサービス・商品に興味はあるものの、アクションがないため匿名であることが特徴です。

既存顧客

「既存顧客」とは、自社のサービス・商品を過去に購入したり、利用したりしたことのある顧客層のことを指します。自社のビジネスを拡大・成長させるためには、この既存顧客を優良顧客(リピーター)に転換することが大切なポイントとなります。新規顧客と比較して、低コストで効果を期待できるのが特徴です。

既存顧客に対しては、メールマガジンで新商品を紹介したり、ウェビナーや無料セミナーでアフターフォローを行ったりなどのアプローチ方法が挙げられます。

優良顧客(リピーター)

「優良顧客(リピーター)」とは、文字通り自社のサービス・商品を繰り返し利用・購入している顧客層のことです。優良顧客の数は、事業の売上や経営の安定性に大きな影響を与えます。

優良顧客と長期的に良好な関係を構築するには、購入後のフォローメールやSNSでの日常的なコミュニケーションが施策として有効です。顧客にとってメリットがある情報やキャンペーンは顧客からの信頼を獲得でき、継続的な関係構築につながります。

集客方法のアイデアの検討ポイント

オンライン・オフライン共にさまざまな集客方法があり、実施のしやすさや効果の出やすさは異なります。いきなりどの施策にするかを決めようとすると、メンバー内で話がまとまらないこともあるため、アイデアを検討する際のポイントはチーム内ですり合わせておきましょう。以下のような基本的な検討ポイントだけでなく、自社独自の観点も加えることが求められます。

集客方法のアイデアの検討ポイント

ポイント1.効果測定ができるか

5つに分類された顧客に対して効果的な手法を明らかにするには、施策一つひとつの効果測定が必要です。Web広告やメールマガジン、オウンドメディアなどオンラインでの集客方法の多くは効果測定が可能です。実施前にはどのようにデータを取得・分析できるかを確認しておきましょう。

オフラインでの集客方法は、効果測定が難しいものばかりです。オンライン施策との掛け合わせで効果を発揮する方法もあるので、効果測定がしにくいからといって避けてしまうと機会損失につながりかねません。どのように効果測定ができるかを考えて検討する必要があります。

ポイント2.予算内で実行可能か

オンライン・オフラインを問わず、集客を行うには費用がかかります。例えば、広告ひとつとっても費用感が異なるため、予算内に収まるかどうかは確認したいポイントです。

リスティング広告やアフィリエイト広告、SNS広告などオンラインの広告は比較的安価で始められます。一方で、新聞・雑誌広告やラジオ広告、テレビCMなどは費用が高いことで知られています。費用に加えてROAS(費用対効果)も確認しておくことで、比較検討がしやすくなります。

オンラインでの集客方法

集客方法のアイデアを検討する際のポイントを押さえたら、現時点で実施するべき集客方法が何かを考えていきましょう。まずはオンラインでの集客方法をご紹介します。

手軽に実施できるものから、長期的に運用し続けることで効果を発揮するものまで、さまざまな手法があります。予算や効果測定が可能かどうかを確認しつつ、適した集客方法を選んでみてください。

1.ホームページ

自社の商品・サービスについて知らない潜在顧客を集客するのに適した方法です。情報を一ヵ所に集約できるので、オンラインで集客する場合にはホームページの作成が必須です。

ただし、作成したからといって集客数が増加するとは限りません。競合も同じように自社ホームページを有しているため、検索した際に競合よりも上位に自社が表示されるよう工夫が求められます。多くの潜在顧客はビッグワードと呼ばれる抽象的なワードで検索します。そうした顧客が自社のホームページを簡単に見つけられるようSEO(検索エンジン最適化)対策が必要です。

2.オウンドメディア

自社の商品やサービスの魅力を理解してもらう場合におすすめの手法です。オリジナルコンテンツを作ることによって、商品の良さをさまざまな方向から伝えることができます。

例えば、開発者インタビューや実際に商品を購入・使用した顧客にインタビューをした事例紹介などのコンテンツが考えられます。見込み顧客に対して効果的な集客方法なので、コンテンツの内容はきちんと検討しましょう。

なお、ホームページと同様にSEO対策は必要です。長期的な運用で効果が出るタイプの集客方法なので長いスパンの計画を立てて実施しましょう。

3.SNS・SNS広告

InstagramやX(旧 Twitter)など、各種SNSを利用した集客方法です。SNS自体は無料でアカウントを作れるので、手軽に始められます。特に、活用するSNSの利用層と商品やサービスとの親和性が高い場合に効果が得られます。戦略的にコンテンツを投稿することでフォロワーがファン化し、優良顧客となりやすいのが特徴です。

SNS広告は、SNS内で広告をかけて集客する方法です。利用するSNSにもよりますが数千円と安価な金額から運用できます。広告を配信するターゲットを細かくセグメントできるため、自社の商品・サービスとの親和性が高そうな層に向けて情報発信することもできます。

ただし、広告からすぐに購買につながることは稀です。広告をきっかけに自社の商品・サービスを認知した潜在顧客を見込み顧客・新規顧客にステップアップさせる、別の施策との組み合わせが必要です。

4.動画配信

SNSの中でもYoutubeやTikTok、Instagramなどの動画を使った集客方法です。潜在顧客や見込み顧客に対して効果が期待できます。テキストや画像の投稿と比較して、短時間で多くの情報を届けることができます。

TikTokやInstagramなど拡散性の高いSNSは、それ単体でも広い層に情報が届く可能性がありますが、Youtubeは拡散性が低いため、ほかのSNSやプレスリリースなどを掛け合わせて効率的に集客できるよう工夫しましょう。

5.プレスリリースの配信

ターゲットを絞らず幅広い層に情報を届けられる集客方法です。ここで言うプレスリリースの配信とは、プレスリリース配信サービスを利用することを指しています。いくつかサービスがありますが、どれも単発であれば低価格で実施可能です。

メディアや雑誌、テレビ、ラジオなど、さまざまな提携媒体に情報が配信されるためニュースとして取り上げられる可能性が高く、効率的に集客できます。ブランディングや認知度向上にも効果的な手法です。

6.メールマガジン

既存顧客を優良顧客にする集客方法です。一般的に開封率は高くないと言われてはいるものの、定期的に自社コンテンツへの誘導を促せるほか、顧客と接点を持ち続けることによる信頼関係の構築も期待できます。

メールマガジンの配信は費用がそれほどかからないので気軽に実施できます。ただし、配信頻度が多すぎると既存顧客が配信を解除することもあるので運用には注意が必要です。開封率の変化を確認したり、本文に貼っているリンクのアクセス数を確認したりして、効果的な頻度を見極めて運用してください。

7.リスティング広告

リスティング広告は、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンに広告を出稿して集客を行う方法です。消費者が検索するキーワードに応じて、検索結果に広告を表示させることから「検索連動型広告」とも呼ばれています。

広告を出稿するキーワードを設定し、そのワードで情報を検索している消費者に自社商品・サービスの広告を表示させる仕組みになっています。自社について知らない潜在顧客にアプローチしたい場合におすすめの手法です。日ごとの予算や配信時間帯等を出稿主側で細かく設定できることが多く、カスタマイズ次第では低価格で実施できます。

出稿の結果を数値で追えるので効果測定がしやすいですが、一方で効果が出るキーワードを見定めるのにはある程度の経験値が必要です。

8.ディスプレイ広告

他媒体の広告枠に自社広告を掲載する集客方法です。広告は「画像+テキスト」「動画+テキスト」の組み合わせが多いため、バナー広告とも呼ばれています。視覚的に情報を伝えられるのが特徴です。

リスティング広告と同様、自社商品・サービスを知らない潜在顧客を集客するのに向いています。代表的なクリック課金制では、1クリックごとに出稿費用が発生します。一概には言えませんが、月ごとの予算の目安は約20万〜50万円です。

9.アフィリエイト広告

自社の商品やサービスをブログやサイトで紹介してもらい、そこからユーザーを集める集客方法です。

アフィリエイト広告は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)と呼ばれるサービスを利用して始めるのが一般的です。流れとしては、まずASP会社に広告出稿をします。その後、ASP会社と提携しているメディアやユーザー(アフィリエイトパートナー)が、保有する媒体で広告の商品やサービスを紹介し、その成果に応じて広告主が広告費用を支払います。成果に基づいて支払いが決まるため「成果報酬型」とも呼ばれています。

さまざまなアフィリエイトパートナーが商品やサービスを紹介してくれる可能性があり、多岐にわたるアプローチが可能です。一方で、広告出稿したからといって必ず紹介されるとは限らないので、効果が不安定な一面もあります。アフィリエイトパートナーの管理も必要なため、専属で管理を行う担当者が必要です。

10.インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーにPRを依頼して、インフルエンサーのファンに対してアプローチする集客方法です。購買を検討する際に口コミを重視する消費者が増えていることで、近年注目されています。

インフルエンサーが紹介することで商品・サービスを身近に感じられるので、効果が出やすいと言われています。インフルエンサーが抱えるフォロワーやファンの層と、宣伝する商品・サービスの親和性が高いほど、高い効果を得られます。商品や飲食店、体験サービスなど、さまざまな商材を扱えます。

一方で、紹介内容や紹介のタイミングはインフルエンサーの裁量に任されていることが多く、パブリシティのコントロールが難しい一面もあります。注目されている手法なだけあり費用が高い場合も多く、予算にはある程度の余裕が必要です。また、効果測定もやや難しいと言えます。

11.ECサイト

モノを取り扱っている場合におすすめの集客方法です。自社のオンラインサイトでもある程度集客はできますが、継続して新規顧客を増やすのは容易ではありません。より多くの顧客を集めるには、販路の拡大が必要です。

販路拡大の選択肢としては、Amazonや楽天などの大手ショッピングサイトへの出店があります。ユーザーが多いので、見込み顧客を増やすことが可能です。購入のハードルも低くなるため、直接的な売上につながる可能性も高まります。

一方で、自社のファンを創出することは難しい傾向があります。購入者に対するアプローチが限られており自社のほかの商品の紹介などができないため、単発の購入にとどまってしまいやすいからです。

自社サイトである程度ファンを得た後に、販路を拡大し売り上げを向上させたい場合におすすめの集客方法です。

12.ウェビナー

オンラインの会議ツールを使って見込み顧客を獲得する集客方法です。新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、多くの企業で用いられるようになりました。

無料のオンラインツールを用いて実施できるため、会場の確保や当日準備などの手間を最小限に抑えられるのが特徴です。参加者側も参加場所が限定されないので、オフラインのセミナーに比べて多様な方が参加する傾向にあります。

口頭で自社商品の説明ができるほか、質問にもその場で対応できます。ウェビナー実施後にアンケートを取ることで、見込み顧客・新規顧客の見通しが立てられます。

13.ランディングページ

自社の商品・サービスを知っている見込み客向けの集客方法です。ランディングページとは、購入や資料請求などを促すために作られた単一のWebページのことを指します。

ランディングページは、リスティング広告やディスプレイ広告など、広告との掛け合わせで効果を発揮します。一方で、ページの構成やデザインには工夫が必要です。ユーザーの行動が制限されるため、検討段階にないユーザーはページから離脱しやすいことも留意しておきましょう。

14.LINE公式アカウント

新規顧客や既存顧客を生み出すのに向いている集客方法です。利用率が高いLINE内で使える機能なので、ユーザー側の利用ハードルが低く、気軽にコミュニケーションが取れます。キャンペーンやクーポンなど消費者にお得な情報を届けられ、メールマガジンの代替として使う企業も多く存在します。

一、企業側からの一方的な情報発信になりがちな点は注意しましょう。あまりにも発信頻度が多いとブロックされてしまったり、友達解除されてしまったりと、本末転倒になりかねません。LINE公式アカウントではメッセージの開封率やブロック人数などの数値を確認できるので、ユーザーのリアクションを確認しながら効果的に運用しましょう。

オフライン(アナログ・リアル)での集客方法

現在はオンライン上での集客が主流ですが、扱う商品やサービスによってはアナログ・リアルでの集客も高い効果を期待できます。オフラインの集客方法の多くは古くから用いられています。

中には、オンラインとオフラインの施策を組み合わせることで、より集客効果が高まる場合もあります。最初からオンラインの方法に絞ることはせず、オフラインでの集客も検討してみてください。

1.チラシのポスティング

地域の人に対してアプローチする際に効果的な集客方法です。飲食店やスーパー、クリーニング店など、ターゲットが限られた地域で用いられています。インターネットを使う機会の少ない高年齢層をターゲットにする場合にも効果的です。

ポスティングは頻度の調節が大切です。短期間に同じ家に同じチラシを配り続けると、読まずに捨てられるだけでなくクレームにつながる可能性もあります。キャンペーンのお知らせやお得な情報など、重要な情報がある場合に活用したい手法です。

2.折り込みチラシ

折り込みチラシとは、新聞に折り込まれているチラシのことです。チラシのポスティングと同様、古典的な集客方法として現在も用いられています。

折り込みチラシは、ファミリー向けの商材やサービスを扱う場合に向いています。例えば、自動車事業や薬事業などが挙げられます。ほかにも、スーパーの特売情報やショッピングセンターの開業情報なども、ファミリー層の興味・関心を引く可能性が高いでしょう。

3.個人店への挨拶回り

個人店が多く、地域コミュニティのつながりが強い場合に取り入れたい集客方法です。周囲のお店に挨拶することでつながりを作ります。

忙しい時間帯に挨拶すると迷惑になるので、空いている時間帯を確認してから挨拶にいきましょう。近年は個人店もSNSアカウントを保有していることが多いので、オンライン上でコンタクトを取ってから実際に店舗に足を運ぶと安心です。

SNS上でお互いの店舗やサービスを紹介することで、自身がカバーできていない範囲の消費者にもアプローチできるようになります。

4.ダイレクトメール

オフラインの集客方法の中でも古典的な方法です。ダイレクトメールは個宛てに届けられるため、チラシのポスティングに比べると比較的反応率が高いといわれています。特に、手書きだと印象が良く開封されやすいとされており、リピーターを作るのに適しています。

留意しておきたいのは、効果測定が難しいということです。開封されているかどうかや内容が読まれているかどうかがわかりにくいため、パラメータ付きのURLにアクセスするQRコードを用意するなど、測定方法を考える必要があります。

5.看板・ポスター

通行人に対してアプローチする集客方法です。不特定多数の目に触れやすく、手間をかけることなく集客ができます。新規出店や出店に伴うイベント・キャンペーンなどの情報を掲載しておくと、より多くの人の目を引くことができます。

以前は、写真とテキストを用いた看板やポスターが一般的でしたが、近年はデジタルサイネージを取り入れる企業も増えています。複数の情報を順番に表示させたり、リアルタイムで情報を更新できたりと便利に使えます。導入コストはかかるものの、変更があるたびに看板を作り替えたり、ポスターを貼り替えたりする手間も削減できて効率的です。

6.催事・ポップアップ

実店舗を持たないブランドや、実店舗以外の場所で集客を行いたい企業が実施する方法です。ここで言う催事やポップアップは、スーパーや商業施設の一部区画を借りて実施するタイプのことを指します。

出店費用や当日の運営などコストはかかるものの、ブランドや商材との親和性が高い消費者が多い地域の商業施設を出店場所として選べば、それなりの集客効果を期待できます。集客効果を高めるためには、催事やポップアップの情報をプレスリリースやSNSなどで積極的に発信することも必要です。

7.店舗装飾

不特定多数の通行人に店舗をアピールする集客方法です。店舗装飾は例えば飲食店の場合、のぼりの設置やガラス窓の装飾などが挙げられます。特に、季節に関する装飾は自然に取り入れることもでき、目を引きます。

独立した店舗ではなく、商業施設内のテナントの場合は、売り場の装飾を行うことで集客が可能です。POPを用意したり、バルーンを設置したりすることで、売り場前を通る人に対してアピールができます。ただし、テナントの場合は規定を確認してから装飾を行いましょう。

8.紹介制度

既存顧客が見込み顧客を紹介することで顧客を増やしていく集客方法です。自社の商品やサービスを知っている既存顧客が、興味を持っている人にすすめてくれるため見込み顧客を集客できます。ニーズが顕在化しているため、受注や購入につながりやすいのが特徴です。

紹介制度を機能させるには、紹介者と紹介される側の両方が何らかのメリットを得られるような仕組みを作ることが重要です。例えば、ジムの紹介制度の場合は、紹介により新規入会が決まることで月額費用が安くなったり、入会金が無料になったりなどの仕組みが一般的です。扱う商品やサービスに合わせて仕組みを検討してみてください。

9.街頭配布

街頭配布は、チラシやチラシが入ったポケットティッシュ、サンプリングなどさまざまなものを配布し集客する方法です。業種に関係なく、新店をオープンする際に効果的です。

配布物を制作する分コストはかかります。特にサンプリングは費用がかかりますが、受け取ってもらえる確率が高いため、より高い集客効果が期待できます。街頭配布をする際は、所轄の警察署に道路使用許可を受ける必要があることは留意しておきましょう。

10.新聞・雑誌広告

予算に余裕がある場合におすすめの集客方法です。近年はオンライン上で実施できるさまざまな集客方法がありますが、新聞・雑誌広告はいまだに高い集客効果が期待できるとされています。

新聞・雑誌広告は、掲載媒体を選ぶことで確度の高いターゲティングができることが強みです。例えば、新聞は高年齢層向けの商材・サービスを、雑誌は媒体の読者層向けの商材・サービスを宣伝したいときにおすすめです。

11.ラジオ広告・テレビCM

音声や映像を使った集客方法です。オフラインの集客方法の中でも特に費用がかかりますが、ターゲットを絞らずに圧倒的に幅広い層にアピールできる点において、ほかの方法に比べて優れています。

特定の商品やサービスを宣伝して集客ができるだけでなく、ブランドイメージの構築にも効果的な手法です。コンプライアンスに注意する必要があるものの、コンテンツの内容は比較的自由で、さまざまな視点から訴求できます。

広告・CM放送後は消費者が企業名やブランド名、商品名などで情報の検索を行うため、それに備えたオンラインの施策も必要です。

12.地域のイベント参加

特定の地域に限定した集客方法です。個人店でより多くの消費者を集客したい場合におすすめです。例えば、商店街のお祭りへの出店が挙げられます。

どちらかと言えば認知度を高める効果が大きい手法ですが、地域コミュニティに自社イメージや自社の商品を浸透させることができれば、集客にもつながります

13.展示会

見込み客との接点づくりができる集客方法です。商業施設やスーパーの一区画を借りて行う催事やポップアップとは異なり、展示会イベントにて自社ブースを出展する形で行います。

展示会会場では、直接自社の商品やサービスを説明できるため、見込み顧客の獲得率が高いとされています。自社について知らない顧客からの認知も獲得できます。

ただし、出展費用やブースの装飾、パンフレットの用意など展示会出展にはいろいろとコストがかかります。費用対効果をよく検討する必要があります。

14.無料セミナー

見込み客の獲得につながる集客方法です。ウェビナーはオンライン上で実施しますが、こちらは対面で実施します。無料なので人が集まりやすいだけでなく、セミナー終了後に交流の時間を設ければ、名刺交換によって今後に活かせるようなつながりも作れます。

一方で、無料で参加できるため商品やサービスにそこまで興味がない顧客が来ることもある点は留意しておきましょう。見極めが難しいところではありますが、セミナー後のアンケート実施やメールでのフォローアップによって、見込み顧客を明らかにし、適切なアプローチを行いましょう。

15.テレアポ

昔ながらの集客手法のひとつです。電話をかける対象者を決めて、直接商品やサービスの魅力を伝えられるのが特徴です。電話をかけるだけなので低コストで実施できます。

ただし、検討段階に入っていない潜在顧客に対する成約につなげる難度は高い傾向があります。また、相手の都合関係なく時間を割いてしまう可能性があるため嫌厭されることも。もし実施するのであれば、テレアポの経験やスキルのある社員に任せるなど、相手への配慮ができることがおすすめです。

16.飛び込み営業

テレアポと同様に、ターゲットを絞って集客する方法です。かつてはよく用いられていました。

アポイントメントを取ることなく営業を行うため拒絶される可能性が非常に高く、無作法な振る舞いだと批判され企業イメージを悪くすることにもつながります。現在では実施している企業は少なく、あまりおすすめできない集客方法です。

集客を成功させる3つのポイント

集客を成功させるには、集客効果を最大化するための工夫を行うことも重要です。以下、集客を成功させるための3つのポイントをご紹介します。これらを意識し実施することで、より高い集客効果が得られ、事業の成長や成功につながります。

ポイント

ポイント1.オフラインとオンラインの施策を掛け合わせる

オフラインとオンラインどちらかの方法だけでも集客はできますが、両者を掛け合わせることでより集客効果を高められます。

インターネットの普及やSNSの利用が拡大したことによって、近年はオンライン上での集客がメインとなっている企業は多くありますが、オフラインの顧客のボリュームは決して少なくありません。オフライン施策を主軸としつつも、相乗効果が生まれそうなオンライン施策の実施も検討するとよいでしょう。

ポイント2.ユーザーニーズを把握する

集客するための施策を実施するうえで、顧客が商品・サービスに何を求めているかを把握することは非常に大切です。ユーザーニーズを把握する方法はさまざまで、既存顧客へのアンケートやユーザーヒアリングなどがあります。

ニーズに合っていない訴求内容だと、情報が届いたとしても購買や成約につながる可能性が低くなってしまいます。

ポイント3.適切な集客方法を選ぶ

集客方法の選定は成功を左右する大きなポイントです。ターゲットに合っていない方法を選んでしまうと、思うように集客ができません。特にやってしまいがちなのは、流行りの集客方法を選択してしまうことです。その方法が自社の顧客を増やす方法として適切とは限りません。

例えば、高齢者をターゲットにした地域密着型の店舗の集客方法として、オンラインの手法は適切ではありません。一方で、若い人がターゲットであるならば、オンラインの手法だと高い集客効果を期待できます。

ターゲットとしている顧客層と集客方法が合致しているかどうかは必ず確認しましょう。

適切な集客方法を選ぶための2つのポイント

一口に集客方法を選ぶといっても、さまざまな選択軸があります。どの方法を選ぶべきか迷った場合のポイントは、業界の成功パターンを知ることと、自社ブランドの確立につながるかどうかという2点です。特に、集めた顧客をブランドのファンにすることは、ブランドの成長に直結する重要なポイントです。この2つがなぜ重要なのかについて解説します。

ポイント1.競合他社を調査し業界の成功パターンを知る

まずは、競合他社がどんな手法で集客しているのかを把握しましょう。各業界には成功パターンというものが存在します。インターネット上だけでなく、オフラインの施策にも焦点を当て、有効な集客方法を洗い出します。

なかでも、商材やサービス、ターゲットが似ている企業の集客方法を確認しましょう。条件が合っているのであれば、同じ手法が自社でも効果的かもしれません。なるべく多くの成功事例を探し、成功した企業の共通点を明らかにして自社の戦略に役立ててください。

ポイント2.自社ブランドの確立につながるかどうか

集客の最終的な目標は、自社ブランドのファンになってもらうことです。闇雲に集客しても、長期的なブランド価値向上につながらなければ意味がありません。新規顧客から既存顧客、既存顧客から優良顧客になってもらえるような集客方法を選ぶ必要があります。

例えば、広告は瞬発的な効果がありますが、リピーターを作ることは難しいとされています。既存顧客を優良顧客へと育てていくには、メールマガジンやオウンドメディアなど、ほかの方法と掛け合わせた運用設計を行う必要があります。最終的に自社ブランドの確立につながるかどうかという目線で、集客方法を選定してください。

集客の成功事例10選

ここでは、「集客の成功事例10選|オンライン・オフライン別の事例とポイントを解説」から、オンラインでの集客の成功事例でピックアップした内容を一部お届けします。

ポップアップを活用したユニークな集客方法で、ブランド価値転換とブランド価値向上を成功させた株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツが手がけるジュエリーブランド「4℃」の事例です。

原宿に「匿名宝飾店」として、ブランドに関する情報を一切出さずにポップアップストアをオープン。ストア内は「展示」「試着」「撮影」「購入」のエリアに分け、ジュエリーの品質とデザインを楽しめるように工夫がされていました。

2023年9月8日にポップアップストアをオープンし、約1ヵ月ほど匿名で運営した後、4℃であることを明らかにして、話題となりました。ポップアップ開催時ではなく、開催途中のプレスリリース配信で正体を明かす仕掛けにより、集客に成功しています。SNSでも話題となり、ブランド認知をより高めることにもつながりました。

参照元:原宿にあらわれた“ブランド非公開”のジュエリーショップ『匿名宝飾店』 その正体は

集客した顧客をファンに転換する仕組みも用意し、ブランド価値向上につなげよう

集客の本来の目的は、集客をブランド価値向上につなげることです。そのためには、集客した顧客をどうやって自社の商品やサービス、ブランドのファンにするかを考えることが非常に大切です。

顧客を育成する仕組みを設計してから実際に集客を行い、顧客をナーチャリングしてファンに転換します。集客施策と顧客のロイヤリティ向上はセットで考え、集客をブランド価値向上につなげましょう。

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この記事のライター

佐藤 杏樹

佐藤 杏樹

フリーのライター・編集者。PR TIMESに新卒入社しメディア事業部にてコンテンツ編集者・SNS運用・イベントなど担当。現在も執筆業に携わりながら広報・PRの仕事もしています。広報実務を通して得た知見や実践しやすい広報ノウハウ、最初に知っておきたい広報の基礎など、みなさまに分かりやすくお伝えします。

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