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CI・VI・BIとは?意味や目的の違い・制定する5つのポイント・流れ・事例を紹介

CI・VI・BIは、企業や組織・団体が自分たちの社会的価値や理念、サービス内容などを言語や視覚表現で提示することです。近年、コロナ禍やデジタルシフト、グローバル化など、時代の流れに合わせた新たな決意表明や事業の方向性を示すため、大手企業でもCI・VIの変更が増えています。

例えば、Facebook社がメタバースへ事業を転換し、その表明のために「Meta」に社名・ロゴを変更したことは記憶に新しいところです。

生活者が目にする機会も多く、企業・組織にとって社会との接点であるCI・VI・BIについて、その制定から運用まで、事例を交えて紹介します。

CI・VI・BIとは?意味と制定する目的を解説

CI・VI・BIは、企業や組織・団体、ブランドが自分たちの事業内容や社会的価値、理念を言語や視覚表現で表明することです。さまざまなシーンで活用され、生活者の目に触れる機会も多いため、企業やブランドのイメージを形成するもっとも基本的な存在と言えます。

CI・VI・BIについて、それぞれの意味と目的を解説します。

違いとは?

CIの意味と制定する目的

CIとは、「コーポレート・アイデンティティ(Corporate Identity)」の略で、企業・組織の事業内容や理念などを体系的に整理し、統一した企業イメージの構築を計画することを言います。CIが指す範囲は広く、ロゴや企業名だけでなく、企業理念や行動指針などの統一や計画も含みます。

企業・組織の社会的イメージのために計画・制定されると同時に、社内・組織内の文化を構成する役割も担い、組織内外に発信するコミュニケーションツールとして企業イメージを向上させる目的を持っています。

VIの意味と制定する目的

VIとは、「ヴィジュアル・アイデンティティ(Visual Identity)」の略で、CIで構築された理念やメッセージなどから、ロゴなどの視覚的表現を計画することです。

代表的なVIに、ロゴやコーポレートカラーがあります。それらを起点として名刺や封筒、制服などの企業ツールのデザインを統一することで、企業のイメージづくりに寄与します。

統一されたビジュアルは企業の顔となり、顧客や社員に一貫性のある価値観を訴求し、共感や好感、所属意識を生み出す目的を持っています。

BIの意味と制定する目的

BIとは、「ブランド・アイデンティティ(Brand Identity)」の略で、企業・組織レベルで制定されるCIをブランドレベルに落とし込んだ計画を言います。

既存ブランドとの差別化やブランドのイメージづくりを目的に計画されます。

CI・VI・BIの違い

CIとは、ロゴなどの視覚表現を指すだけでなく、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)やコーポレートメッセージ、広告戦略などを含めた、企業イメージづくりの一貫した戦略や計画を指します。VIはそこから視覚的表現を抽出したもので、ロゴやシンボルマークは代表的なVI計画と言えます。BIは企業・組織ではなくサービスやブランドに対しての戦略や計画を指します。

CI・VI・BIともに、企業・組織・ブランドの顔として、「社会にどのような価値をもたらすか」「顧客にどう思ってもらいたいか」を考慮して計画されます。

CI・VIを制定する3つの効果

CI・VIは自社の価値や事業領域を定義して、明文化・可視化することで、企業の顔として機能します。生活者や顧客に対しては事業内容や事業価値を表明する旗印としての役割を、社員に対しては企業・組織の帰属意識や一体感を作る役割を持ち、社内外のコミュニケーションに欠かせないものです。

近年は、社会の変化に合わせて企業レベルでの意識のアップデートのために変更する企業も増えています。

効果1.社会や生活者に企業イメージを伝えるコミュニケーションツール

企業の顔として、社会や生活者に端的に自社イメージを伝え、自社の独自性と競合との差別化を図る役割を持ちます。マーケティング活動では顧客に、採用活動では求職者に対して、自社を判別させる目印として機能します。

効果2.企業・組織の一体感を高めるシンボル

CI・VI名刺や制服など自社ツールに組み込むことで、社員には常に組織の看板を背負っている意識が芽生え、帰属意識や一体感、責任感を生み出す役割を持ちます。

リモートワークや自由出社が増えた昨今、企業文化を意識する機会が減っていますが、例えばオンラインミーティングの背景画像を作成したり、シグネチャーにCI・VIを組み込むなど、働き方や時代に合わせて社員がCI・VIを意識する機会を作る工夫を実践してみましょう。

効果3.社会や時代に合わせた意思表明

CI・VIは生活者がもっとも目にする企業の目印です。CI・VIの策定や変更は、社会に対する企業の姿勢や価値を表明する絶好の機会になります。

時代性・社会性を反映したCI・VIを採用することで、コーポレートブランディングにうまく活用している事例も見られます。

CI・VIを変更する企業が増えている背景・理由

社会の変化に合わせて、企業は事業内容の変化や意識改革を迫られます。企業活動を再定義して、アップデートした内容を社会に表明する機会として、CI・VIの変更を行う企業が増えています

具体的には、「多様性」「持続可能性」「グローバル」など、新たな時代のキーワードを反映させたり、スマートフォンやデジタルサイネージなどの表示チャネルの変化に合わせた、動きやアニメーションを加えた「モーションロゴ」を採用したりなど、より効果的に社会とコミュニケーションできる工夫を取り入れています。

CI・VIを制定するときの5つのポイント

CI・VIの制定は社内ツールや広告、Webサイトなど、広い範囲の変更を伴います。また、外部のデザイナーと進行することが多いため、社内外の連携や情報整理など、作業が多岐にわたります。

CI・VIの制定を円滑に、効果的に進行するために押さえておきたいポイントを紹介します。

制定するときのイメージ

ポイント1.CI・VI策定計画の方針の策定

トップインタビューや経営陣へのヒアリングを基に、企業の課題や方向性を抽出し、CI・VIで伝えたい企業価値や制定の目的を可視化・共有します。場合によっては競合調査や市場調査を行います。

ポイント2.外部との連携

CI・VIの制定にはデザイナーやコピーライターなど「外部の目線」を取り入れ、対外的な発信を意識して、世の中に受け入れられやすいCI・VIを目指します。

ポイント1を踏まえて、外部にいる担当デザイナーに向けたCI・VI制定の目的や依頼事項をまとめたオリエンシートを作成し、同じ目的意識を共有できるようにしましょう。

ポイント3.CI・VIを起点にした変更の範囲を制定

新たに作成する名刺や封筒、リーフレットなどへの展開の仕方や、既存のWebサイトやオウンドメディア、パンフレットの改修など、CI・VIの変更でどこまでリニューアルするかを計画の段階で明確に取り決めます。

アプリケーションデザインシステムの基本フォーマットを用意して、CI・VI制定後に企業ツールに反映する際に、その都度の調整や修正が生まれないようにしましょう。

ポイント4.マニュアルを用意する

CI・VIの社内運用者の変更や対外的な使用の際には、CI・VIの見え方にばらつきが出ないようにルールやガイドラインが必要です。CI・VIの運用計画をまとめたマニュアルを用意することもCI・VI制定計画に組み込みましょう。

ポイント5.社内外の浸透施策を検討

CI・VIが「作って終わり」にならないように、広報や広告と連携した発信を計画します。広報担当者は、社内外に発表する機会を広報計画に取り入れましょう。

CI・VIを変更する際の流れ

CI・VIは非常に多くの変更を伴います。あらかじめ変更する範疇を決めて計画に盛り込むことが必要です。また、CI・VIの変更は自社にとって大きなことであり、社内外への広報活動も非常に重要になります。

変更の事前準備からその運用、広報活動までの流れをご紹介します。

STEP1.変更項目をリストアップする

CI・VIの変更に関する作業範囲は多岐にわたります。いつまでにどの範囲を変更するのかリストアップし、円滑な発注で効率的な進行を目指しましょう。

<変更項目:一例>

  • コーポレート・フィロソフィ
  • コーポレート・ステートメント
  • コーポレート・タグライン
  • ネーミング・表記の変更(企業名・サービス名の変更など)
  • MVV開発
  • シンボルロゴタイプ
  • コーポレートカラー
  • マニュアル・ガイドライン
  • アプリケーションデザイン
  • シグネチャーデザイン

STEP2.発注するデザイナーや制作会社を決定する

CI・VI変更は作業が多岐にわたるため、デザイナーだけでなくコピーライターや、それらを統括するクリエイティブディレクターなど、外注する範囲も決めなければなりません。デザイナーやコピーライターを個々に依頼するか、制作会社に一括して依頼するかを決めておきましょう。

CI・VIを得意としていたり専門にしているデザイナーもいるので、誰に依頼するかリストアップして、目的やイメージに合ったCI・VIになるように計画しましょう。

STEP3.対外・社内発信を行う

CI・VIの変更は企業にとって大きな意味を持つため、新たなCI・VIをお披露目するための社内外の発信の機会を設定します。

変更の背景・理由、新たなCI・VIに込めたメッセージなどをまとめ、プレスリリースを配信、代表やデザイナーが登壇する発表会の開催などが手段として考えられます。

また、代表やデザイナーの口から直接CI・VI変更の思いを語ってもらう社内お披露目を実施することで、社員のCI・VIへの理解促進や一体感、企業文化創出の機会にします。

CI・VIの制定や刷新の事例

CI・VIの制定は起業時や事業内容変更時はもちろん、M&Aによる組織名変更、周年事業や上場など区切りのタイミングで刷新する場合もあります

また、CI・VIの制定は企業にとって大きな話題のひとつなので、対外発信はとても重要です。

企業がどのようなタイミングと目的でCI・VIを変更するのか、広報としてどのような要素をまとめて発信するのか、事例を交えてご紹介します。

事例1.ミクシィ

株式会社ミクシィは自社が提供する日本発のSNSサービス「mixi」と企業名が同じ読みで、「SNSの会社」というイメージが強い企業です。「SNSの運営会社」というイメージを脱却し、「エンタメ×テクノロジーの力で、世界のコミュニケーションを豊かに」という経営方針に合わせて、生活者に新たなメッセージを発信するためにCIを変更しました。

CI変更とともに、ブランドムービーを制作し、CIを訴求しています。

参考:コーポレートブランドリニューアルのお知らせ

事例2.ユーグレナ

株式会社ユーグレナは、企業イメージを「ミドリムシ」の会社から「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」の会社へアップデートすることを目的に、創業15周年のタイミングでCIを変更しました。CIを変更したあとも、自社メッセージをより強固にするため、部分的な変更を取り入れています。

参考:創業15周年を迎え、CI(コーポレート・アイデンティティ)刷新

参考:ユーグレナ社はサステナビリティ推進を加速させるためコーポレート・アイデンティティ(CI)の一部改定を実施します

事例3.ニューピース

株式会社ニューピースは2022年を「第二創業期」のタイミングと設定してCIを変更。オフィスの移転・拡張やWebサイトの変更など、広い範囲の変更を実施しています。

VIでは、新たなロゴを制定し、「ロゴ=単一のデザイン」ではなく、使用シーンに合わせてさまざまな色の変更を加えた、可変的なロゴで多様性を表現しています。

プレスリリースには代表やデザイナーが語るCI変更に込めた思いやメッセージを載せています。

参考:ニューピースは、ミッション・ロゴ及びオフィスを刷新しました。

CI・VI変更は、社会への表明だけでなく、企業活動を押し上げる効果も。

社会の変化が目まぐるしい時代、いち早く社会に合わせた行動や価値を提供できるかで企業の価値も変わります。それを表明するCI・VIは、社会とのコミュニケーションとして重要な役割を持っています。社会状況に即したCI・VIを制定・発信することは、企業イメージを向上させ、「応援したくなる企業」として企業活動を後押しする効果も期待できます。

CI・VI変更の流れや事例を参考に、新たな時代に即したCI・VIの変更を検討してみてはいかがでしょうか。

CI・VI・BIに関するQ&A

CI・VI・BIとは?
CI・VI・BIは、企業や組織・団体が自分たちの社会的価値や理念、サービス内容などを言語や視覚表現で提示することです。近年、コロナ禍やデジタルシフト、グローバル化など、時代の流れに合わせた新たな決意表明や事業の方向性を示すため、大手企業でもCI・VIの変更が増えています。
CI・VI・BIそれぞれの意味と制定する目的とは?
CIは、企業・組織の事業内容や理念などを体系的に整理し、統一した企業イメージの構築を計画することをいい、組織内外に発信するコミュニケーションツールとして企業イメージを向上させる目的を持っています。

VIは、CIで構築された理念やメッセージなどから、ロゴなどの視覚的表現を計画することです。顧客や社員に一貫性のある価値観を訴求し、共感や好感、所属意識を生み出す目的を持っています。

BIは、企業・組織レベルで制定されるCIをブランドレベルに落とし込んだ計画で、既存ブランドとの差別化やブランドのイメージづくりを目的としています。
CI・VIを制定する効果とは?
CI・VIを制定することで、①社会や生活者に端的に自社イメージを伝え、自社の独自性と競合との差別化を図り、②社員には常に組織の看板を背負っている意識が芽生え、帰属意識や一体感、責任感を生み出します。さらに、③CI・VIの策定や変更は、社会に対する企業の姿勢や価値を表明する絶好の機会となります。

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この記事のライター

水井 歩

新卒でPR会社に入社、地域ブランディングを中心に、官公庁やナショナルクライアントのPR業務に従事。その後、広告代理店でプランナー兼コーポレート広報を担当。採用からインナーコミュニケーション、自社ブランディングに従事しながら、クライアントワークのコミュニケーション戦略を手掛ける「ウチ・ソト」の関係構築に従事する二刀流PRプレイヤー。

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