多くの人にとって身近な存在である、生活雑貨。そのプレスリリースをより多くのメディアや生活者に届けるためには、どんなことを意識すれば良いのでしょうか。この記事では、生活雑貨に関するプレスリリースで参考にしたい6つの事例と、プレスリリースの作成で意識するべき4つのポイントをご紹介します。
生活雑貨に関するプレスリリースの事例6選
ここでご紹介するのは、生活雑貨に関するプレスリリースの6つの事例。SNSで拡散されやすい話題性の組み込み方や、社会の興味関心に沿ったネタづくりなど、生活雑貨のプレスリリースだからこそ出来る工夫が盛りだくさんです。ぜひ参考にしてみてください。
事例1.牡蠣・アザラシ・唐揚げ…SNSでも話題。フェリシモ「YOU+MORE!」シリーズ
2020年10月に発表された『海遊館とコラボした「おまんじゅうアザラシ ユキちゃん」と「のほほんアザラシ アラレちゃん」のもっちりクッション〈ミニ〉がフェリシモ「YOU+MORE!」に期間限定で登場!』。これは、フェリシモのユーモア雑貨ブランド YOU+MORE! [ユーモア]によるプレスリリース。SNSで話題になっているのを見かけた方もいるのではないでしょうか。
牡蠣や唐揚げのクッションなど、新奇性のある生活雑貨でSNSでも度々話題になるフェリシモですが、プレスリリースの中にTwitterのバズ投稿のキャプチャが組み込まれている特徴があります。
実は、アザラシのクッション自体は2019年8月に『海遊館で人気のアザラシがクッションに!「おまんじゅうユキちゃん」と「のほほんアラレちゃん」を再現したもっちりクッションがフェリシモ『YOU+MORE!』で発売』として販売開始されていた製品。それをラッピングしたところアザラシの顔だけが袋から飛び出してしまった…というアクシデントをツイートしたところ大きな話題になり、そのツイートを取り入れた上で新規情報も含めて改めて発信されたのが、冒頭のプレスリリースなのです。
SNSでのバズ投稿をいわば「逆輸入」したプレスリリースとして参考にしてみてください。
事例2.多色展開や機能性を分かりやすく伝える。GU「高機能フィルター入りマスク」
衣料品の製造・販売を行うGUのプレスリリース『ジーユーから機能性とファッション性を追求した高機能フィルター入りマスクを10月30日(金)より順次発売』の特徴は、自社のマスクの色展開や機能性を分かりやすく表現している点。
コロナ禍にあって、いまや実に多くの企業・団体がマスクを製造・販売しています。そんな状況の中で、自社のマスクに目を留めてもらうためには、他社製品との違いを明確にすることが必要です。
GUのプレスリリースでは、「カラー・デザイン展開の豊富さ」「防御性能・快適性などの機能の高さ」という2点の特徴を、テキストと画像で的確に伝えています。特に、「高機能フィルター」と「GU DRY」素材の3層構造については、イラストを使って視覚的にも分かりやすく解説されています。
競合製品が多い中で「他社との違い・その製品ならではの特徴は何なのか」を的確に表すプレスリリースとして、ぜひ参考にしてみてください。
事例3.木頭ゆずのフレグランスコスメを動画でPR。黄金の村「kito junos」
『「日本一の柚子」木頭ゆずのフレグランスコスメブランド、kito junos。農薬不使用の柚子精油を使ったリフレッシュスプレー、ハンドジェルを新発売。』は、木頭ゆずのオリジナル雑貨等を展開する株式会社黄金の村によるプレスリリース。フレグランスコスメ雑貨ブランド「kito junos」から、新製品が発売されたことを伝えています。
このプレスリリースの最大の特徴は、テキスト・画像以外に動画が組み込まれていること。動画には木頭柚子の生産者が登場し、どんな環境・工程で生産や加工を行っているかなどが紹介されています。
単なる商品の宣伝ではなく、いわば「木頭柚子のブランドムービー」ともいえる動画を組み込むことは、より共感度が高い状態の購入者を増やす効果が考えられます。使用するプレスリリース配信サービスによって仕様は異なりますが、PR TIMESでは動画の挿入が可能です。動画を用いたプレスリリースの例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例4.公式Twitterも人気。イラストも活用したキングジム「デジタルノート」
Twitterアカウントが人気の株式会社キングジム。プレスリリース『筆圧に応じたなめらかな書き心地で、ノートとPDFドキュメントを大量保存できる デジタルノート「フリーノ」FRN10発売』では、約3ヵ月間に渡るクラウドファンディングを経てデジタルノートが発売されたことを伝えています。
このプレスリリースで目を引くのは、「商品の使用シーン」「イラスト」「図」をフル活用して製品の情報をまとめている点。実際に操作している風景を組み込むことで使用イメージを想起させつつ、書き心地や画面の明るさ・色味、12種の罫線フォーマットなど重要な機能についてはイラストと図を用いて解説しています。あわせて、製品仕様についてはテキストで詳細に記載し、他社製品との網羅的な比較もしやすくなっています。
写真やイラスト、図をフル活用して製品の機能を明らかにするプレスリリースとして、ぜひ参考にしてみてください。
事例5.シンプルだけど気になるタイトルが特徴。スパイス「おやすみノイズスピーカー」
ずばり、このプレスリリースの特徴はタイトル。『ニューノーマルの暮らしの中で、「睡眠の質」の大切さをあらためて感じている人に。』というタイトルだけを見ても、これがプレスリリースだと気付かないかもしれません。しかし、雑誌の記事のようでなんだか気になりますよね。睡眠について悩みを抱えている人にとってはなおさら、「刺さる」タイトルなのではないでしょうか。
気になるのはタイトルだけではありません。「今日は疲れたから、しっかり眠って明日に備えたい。安眠のために電気を消してテレビを消して、静かな空間にして眠りにつこう。」――これは、プレスリリースの冒頭に来る概要の文章。多くのプレスリリースが「〇〇株式会社が新商品▲▲を発売いたします。」といった文章で始まるのに対して、この概要はまるでプレスリリースではないコンテンツを読んでいるような感覚になりますよね。
特に生活雑貨のプレスリリースは、メディアだけでなく生活者も目にする機会が多いもの。生活者をターゲットとしてプレスリリースを作成するのも、情報を届けるためのひとつの方法です。ぜひ、生活者を意識したプレスリリースづくりの参考にしてみてください。
事例6.“◯◯の日”を狙った発信がカギ。素数株式会社「お掃除グッズ」
『新時代の大掃除はラクして“キレイ”をキープ!ワンランク上のお掃除関連グッズ需要急増中! 11月10日は「いいトイレの日」・11月19日は「世界トイレの日」今年の大掃除は早めに完了!』のプレスリリースを発出したのは、素数株式会社。注目したいのは、このプレスリリースが出されたのが11月6日で、タイトルに11月10日「いいトイレの日」と11月19日「世界トイレの日」が登場していること。「◯◯の日」というイベントに合わせてプレスリリースを配信しています。
製品に関係のある「◯◯の日」を活用することで、新たな企画立案のネタになったり、メディアへの提案の際にも使えます。生活雑貨にまつわる「◯◯の日」はとても種類が多いので、きっと最適なものが見つかるはずです。
その際、新規情報が含まれない場合は「プレスリリース」ではなく「ニュースレター」として発表する方が適切な場合もあります。「◯◯の日」を活用するだけでなく有益な新規情報を盛り込むこともお忘れなく。プレスリリースとニュースレターのちがいは以下の記事も参考にしてみてください。
参考:「ニュースリリース」はプレスリリースと何が違うの?ニュースレターとの違いとは?
うまくトレンドを押さえたプレスリリースとして、ぜひ参考にしてみてください。
生活雑貨に関するプレスリリースを作成するときの4つのポイント
ここまで、生活雑貨に関するプレスリリースの6つの事例をご紹介してきました。それぞれに参考にしたいポイントがありましたが、まとめると一体どんなポイントを押さえておけば良いのでしょうか。ここからは、4つのポイントをご紹介します。
ポイント1.SNSで拡散したくなるよう設計する
誰にとっても身近な生活雑貨は、気軽に手に入れることが出来る商材です。欲しいと思ったものをすぐに手に入れ、スマートフォンで写真を撮り、SNSでシェアする。生活者のそんな行動は、容易に想像できるでしょう。
多くの人に使ってほしい生活雑貨だからこそ、メディアだけでなく生活者からも拡散されるような設計に挑戦してみましょう。例えば前述のフェリシモの事例のようにSNS投稿を逆輸入してみるのも良いですし、プレスリリースにオリジナルのハッシュタグを組み込んだり、思わずシェアしたくなるような“映える”写真を入れてみたりするのも方法のひとつです。生活者の目線で、「どんなプレスリリースならシェアしたくなるか」を意識してみてください。
ポイント2.競合製品との差異を明確に伝える
生活雑貨のプレスリリースは特に数が多く、自社のプレスリリースが埋もれてしまいがち。また、競合製品が多いと、何が特徴でどんな機能のある製品なのか比較するのは大変なことです。
そこで大切なのが、自社製品の特徴や機能、価格などを分かりやすく伝えること。製品によっては、テキストだけではどうしても伝わりにくい機能もありますよね。そんな時には、写真・図・イラストなども積極的に活用しましょう。写真や図などは、メディアに取り上げられる際の素材になるだけでなく、生活者により分かりやすく情報を伝える手立てになります。
ポイント3.プレスリリースそのものに工夫をこらす
繰り返しお伝えしているように、数が多い生活雑貨のプレスリリースの中から自社のプレスリリースに目を留めてもらうためには、プレスリリースそのものに工夫が必要です。
例えば、多くの人が最初に目にするタイトルやアイキャッチ画像をオリジナリティあるものにしてみたり、黄金の村の事例のように動画を挿入したりしても良いでしょう。プレスリリース配信のターゲットを定めて、そのターゲットが驚いたり共感したりできる内容に仕上げることが大切です。
PR TIMESでプレスリリースに動画を挿入する方法は、「【PR TIMESノウハウ】動画は挿入できる?プレスリリースでの活用事例6選」で確認してみてくださいね。
ポイント4.話題になるタイミングを狙う
多くの場合、プレスリリースには「なぜそのタイミングで出さなければならないか」という理由やストーリーが求められます。メディアに取り上げられるにしても、生活者を起点にSNSで拡散されるにしても、「その時話題になっていること」に関連している方が、注目度は上がります。
春夏秋冬の四季に合わせても良いかもしれませんし、ハロウィンなどトレンドネタ、あるいは素数株式会社の事例のように「◯◯の日」に当てても良いでしょう。時流に乗ったタイミングでプレスリリースを配信するなど、より多くの人の目に留まるよう工夫してみるのがおすすめです。
誰にとっても身近だからこそ、工夫をこらしたプレスリリースを作成しよう
多くの人にとって身近で、身近だからこそ発表される数も多い生活雑貨のプレスリリース。ともすれば他社のプレスリリースの中に埋もれてしまう、なんて事態にもなりかねません。
【生活雑貨のプレスリリース作成時のポイント】
ポイント1.SNSで拡散したくなるよう設計する
ポイント2.競合製品との差異を明確に伝える
ポイント3.プレスリリースそのものに工夫をこらす
ポイント4.話題になるタイミングを狙う
そんな事態を防ぐためにこの記事でご紹介したポイントは、上記の4つ。これらのポイントに沿って工夫をこらして、メディアや生活者に届くプレスリリースを作成してみてください。
生活雑貨に関するプレスリリース事例と作成時のポイントに関するQ&A
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