直接生活者に商品を届ける「小売業」。生活者に情報を届けるためには、どのようなプレスリリースが効果的なのでしょうか。
本記事では、どの業界においても共通するテーマごとに参考にしたい事例6つと、各事例から見えてくる小売業がプレスリリース作成時に意識するべき3つのポイントをご紹介します。
小売業に関するプレスリリースの事例6選
本記事では、小売業に関するプレスリリースとして「新商品発売時」「新店舗オープン」「販促時」などのタイミングに注目した事例6つをご紹介。話題になるタイミングを逃さず、工夫をこらした事例となっています。ぜひ参考にしてみてください。
事例1.サステナブルを意識した新商品の取り扱いをPR「AOKI」
メンズ・レディースのファッション商品の企画販売を行うAOKIが発表したプレスリリース『サスティナブルな社会の実現に向けてペットボトル由来の再生繊維を使用したワイシャツを新発売 ~ペットボトルリサイクル活動の支援と機運向上に貢献~』。
ペットボトル由来の再生繊維「&+(アンドプラス)」を使用したワイシャツを、全国のAOKI店舗・オンラインショップにて新たに取り扱いを開始したことを伝えています。
昨今注目されているテーマである「サステナブル」を意識した新商品がラインナップに加わること、サステナブルな姿勢を持った企業である、ということがこのプレスリリースから伝わってきます。
メディア関係者は時流に合ったネタを常に探しています。時流を意識した新商品の取り扱いを開始した事例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例2.開発理由も添えて、オリジナル商品新発売をお知らせ「ファミリーマート」
コンビニエンスストア大手、ファミリーマートによるオリジナル商品新発売をお知らせするプレスリリース『生産量日本一を誇る愛媛県宇和島産養殖真鯛を使用したおむすび ごちむすび「鯛めし」を10月27日(火)から発売 ~地域密着の一環として、養殖真鯛の生産者の皆様を応援~』。
次々と新商品を発表するファミリーマートによるこのプレスリリースでは「何が新しいのか」「なぜこの商品を発売するのか」など、どのような商品なのかがストレートに伝わってきます。タイトルだけで、伝えたい情報・想いをシンプルにまとめている点が大きな特徴でもあります。
あらゆる情報が溢れる中で、伝えたいことをシンプルに届ける事例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例3.時流を捉えたテーマを設定した販促イベント。そごう・西武
百貨店大手のそごう・西武によるプレスリリース『自宅時間が増えた今、新しいくらしを提案「くらしのデザイン展2020」開催』。そごう・西武では、実際に店舗に足を運んでもらうため、季節や時流を捉えたさまざまな販促イベントを実施しています。
このプレスリリースでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により自宅で過ごす時間が増えた今、新しいくらしを提案するというイベント実施をお知らせしています。具体的にどのようなくらしの提案があるのかをビジュアル訴求することで、より効果的なプレスリリースとなっています。
生活者が実際に行ってみたくなるような、時流を捉えたイベントテーマを発信した事例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例4.時流を捉えた切り口で複数商品をまとめて紹介「ロフト」
生活雑貨の専門店ロフトによるプレスリリース『【ロフト】おうち鍋需要増!個々に食べる1人用鍋に注目 一人前小鍋、一人前ご当地おでん、こだわり鍋つゆなど』。
ロフト内で展開する商品の中から、冬という季節と、新型コロナウイルス感染症拡大が懸念されているという時流を捉えた「1人用鍋」をひとつの切り口に設定したプレスリリースとなっています。
メディアで紹介される際、ひとつのテーマに対して商品は複数必要になります。メディア側がコンテンツを制作する際のことも意識しながら、季節・時流に合ったテーマに沿って、当社内で取り扱っている商品をまとめて紹介することで、メディアに取り上げてもらいやすくなる効果が期待できます。
季節・時流を捉え、メディア関係者が興味を持ってくれそうな特集テーマを切り口に、取り扱っている商品を複数紹介している事例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例5.「陶器市」を切り口にしたキャンペーンを展開「ニューワールド」
オンラインショップ「CRAFT STORE」を展開するニューワールドによるプレスリリース『おうちで「有田焼陶器市」を楽しもう!産地を元気にするWEB陶器市を開催 コロナウイルスの影響を考慮し、4月10日~30日までの長期開催』。
事例4にて、季節・時流を捉えた特集テーマを切り口にした事例を紹介しました。一方、本プレスリリースでは、「陶器市」というイベントをテーマ選定し、複数商品をまとめて紹介したキャンペーンをお知らせしています。
また、もともとはオフラインの場がメインだったイベントをオンライン上で開催するという切り口に、新型コロナウイルス感染症拡大が懸念される今の時流を捉えたキャンペーン企画となっています。
時流を捉え、「場」という角度から新たな企画を発信した事例として、ぜひ参考にしてみてください。
事例6.新店舗オープン情報をストレートに掲載「CHABAKKA TEA PARKS」
日本茶セレクトショップ『CHABAKKA TEA PARKS』によるプレスリリース『鎌倉発の日本茶セレクトショップ「CHABAKKA TEA PARKS」が、いま話題の新駅JR山手線【高輪ゲートウェイ駅】に都内初出店!︎』。
小売業において、常設店・期間限定店の新規オープン情報を発信する機会は多くあります。
本プレスリリースでも、新規オープンをお知らせするにあたり、開催場所や特徴、オープンするということ以外にも伝えたい情報を漏らさず記載しています。
なぜ出店するのか、どんな想いが込められているのか、という情報についても記載することで、どのような場になるかを想像してもらいやすくなります。
新規オープンを伝える事例として、ぜひ参考にしてみてください。
小売業に関するプレスリリースを作成するときの3つのポイント
ここまで、小売業に関するプレスリリース事例6つをご紹介してきました。それぞれの事例から参考にしたいポイントを、3つご紹介します。
ポイント1.時流を捉えた切り口でテーマを設定する
小売業に関するプレスリリースを作成する1つ目のポイントは、「時流を捉えた切り口でのテーマ設定」です。
それぞれの事例をみてきた中で繰り返し登場した「時流を捉える」という言葉。生活者は、今、自分に関係のある情報に興味があります。その生活者に情報を届けるメディア関係者は、生活者が興味を持つような切り口で情報を探しています。
基本情報のみのようなストレートなお知らせでは、自分ごととして捉えてもらうことが難しくなり、せっかくの伝えたい情報を届けることができません。生活者・メディア関係者の両者に情報を届けられるよう、時流を捉えたテーマ設定を意識してみてください。
ポイント2.新商品・新店舗など、新しい情報は漏れなく、シンプルに記載する
小売業に関するプレスリリースを作成する2つ目のポイントは、「新しい情報は漏れなく・シンプルに記載する」ことです。
新しい商品・店舗のお知らせについて、伝えたいという思いが先行し情報量が多くなってしまうと、逆に伝わりづらくなってしまいます。必要な基本情報については漏れなく、伝わりやすい形でまとめて明記すると良いでしょう。
また、どの点が新しいポイントなのかということが明確に記載されていないと、メディア側としても取り上げる意味を見失ってしまいます。プレスリリース内において、発信したい情報の新規性についてもシンプルにまとめて発信するようにしましょう。
ポイント3.複数の商品を取り扱う小売業だからこそ、商品を横断したテーマを切り口にする
小売業に関するプレスリリースを作成する3つ目のポイントは、「商品を横断したテーマを切り口にする」ことです。
事例紹介の中でもお伝えしたように、メディアで取り上げられる際には、ひとつのテーマに対して複数商品が必要になることがほとんどです。数多くの商品を取り扱う小売業だからこそ、季節や時流に合ったテーマに沿って、取り扱っている商品をまとめて紹介することができます。
実際に各メディアで組まれている特集を参考にしながら自社で取り扱っている商品を見渡してみると、どんなテーマであれば複数商品を紹介できそうか見えてくるので、意識的に確認することがおすすめです。
その際に、既存の商品を紹介するだけでは「ニュースレター」になるため、プレスリリースとして発信する際にはフェアを開催するなど必ず新規情報も合わせるようにしましょう。プレスリリースとニュースレターのちがいに関しては以下の記事も参考にしてみてください。
参考:「ニュースリリース」はプレスリリースと何が違うの?ニュースレターとの違いとは?
小売業だからこそできる工夫を込めたプレスリリースを作成しよう
ひとくちに小売業といっても、百貨店や専門店、小売店があり、さらにそこからさまざまな業界ジャンルがあります。
本記事では、「新商品発売時」「新店舗オープン」「販促時」などのタイミングに注目し、さまざまな業界ごとのプレスリリース事例から、小売業に関するプレスリリースを作成するときのポイントについて紹介しました。
【小売業に関するプレスリリースを作成するときの3つのポイント】
ポイント1.時流を捉えた切り口でテーマを設定する
ポイント2.新商品・新店舗など、新しい情報は漏れなく、シンプルに記載する
ポイント3.複数の商品を取り扱う小売業だからこそ、商品を横断したテーマを切り口にする
メディアに向けては「今、取り上げるべきだ」と思ってもらえるように。生活者に向けては「自分に関係がある」と思ってもらえるように。時流などの切り口を入れ込むことを意識して、プレスリリースを作成してみてください。
小売業に関するプレスリリース事例と作成時のポイントに関するQ&A
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