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コロナ禍で商品サンプリングは送ってもいい?注意点や代替案を紹介

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言が明けてからも3密への警戒を求められています。さまざまな業種業態がwithコロナの対応を求められる中、気になる問題の1つが商品サンプリングを送ってもいいのかどうかという点です。

本記事では、コロナ禍での商品サンプリングは送ってもいいのかどうか、送る際の注意点や送らない場合の代替案についてご紹介します。

コロナ禍で商品サンプリングは送ってもいいの?

新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、さまざまなものからの接触感染を気にする方も増えています。通常、商品サンプリングは、テスターと撮影用を送り、戻してもらうケースも多いでしょう。そのため、商品サンプリングを送ってもいいのかどうかを検討している企業も多いのではないでしょうか。

ここでは、コロナ禍において、商品サンプリングを送付していいのかについて触れていきたいと思います。

リアル店舗でテスターが使えないからこそサンプリングが求められている現状

新型コロナウイルスのため、緊急事態宣言が発令され、多くの百貨店や小売店でも休業や営業時間の短縮を要請されていました。緊急事態宣言が解除されたものの、全てが元通りというわけにもいきません。

特にこれまでと違うのは、化粧品売り場ではないでしょうか。緊急事態宣言発令前には、化粧品売り場には多くのテスターが並び、消費者自身が自由にテスターを利用しながら、商品の購入を検討していました。しかし、緊急事態宣言解除後の化粧品売り場では、これまで以上に感染対策が進められており、テスターが設置されていないところやテスターにはビニールをかけて自由に使用できないようにされている光景が見られます。化粧品は肌に触れるため、接触感染、飛沫感染のリスクが高く、消費者と販売員の安心安全を守るためにも苦心している様子が伺えます。

このように、リアル店舗ではテスターが使えない状況にあるからこそ、商品サンプリングがより求められている現場にあると言えるでしょう。

サンプリングを送る際には感染予防が必須

商品サンプリングを送る際に気をつけたいのは、感染予防。万が一、商品サンプリングを送ったことをきっかけに感染が拡大してしまうようなことがあれば、それは誰にとっても本意ではありません。

コロナ禍で商品サンプリングを送るときの注意点

では、商品サンプリングを送る場合、どのような点に注意しておけばいいのでしょうか。ここでは、主に感染予防という観点から、商品サンプリングを送るときの注意点をご紹介します。

1.手指のウイルス対策

第一に、手指のウイルス対策は念入りに行いましょう。

商品サンプリングを扱う作業をする担当者は、事前に石鹸による手洗い、手指のアルコール消毒の徹底が求められます

手や指についたウイルスへの対策は、洗い流すことが最も重要で、流水による15秒の手洗いではウイルスの数は1/100に、石鹸やハンドソープを利用して10秒もみ洗いし、流水で15秒すすげば1万分の1にまで減らせると言われています。

アルコール消毒も有効です。アルコールは、濃度70%以上95%以下のエタノールを使用しましょう。アルコールには、ウイルスの膜を壊し、無毒化してくれる効果があります。

2.発送作業者の検温

次に、発送作業に関わる人の検温も実施しましょう

発送作業を行う際には、発熱やせき、体調不良などの症状がないことを確認した上で、取り組みます。万が一、発熱やせき、体調不良などの症状がある場合には、作業から外れて休んでもらう必要があります。

3.サンプル用商品(モノ)の消毒

ウイルスは、手や指だけでなく、モノにも付着している可能性があります。そのため、サンプル用商品の特性に応じた消毒をする必要があります。

例えば、食器や箸などは、熱水でウイルスを死滅させることができます。80度の熱水に10分間さらすことで効果が得られると言われています。

塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)もモノの消毒に有効で、酸化作用により新型コロナウイルスを破壊し、無毒化すると言われています。使用する際には、市販の家庭用漂白剤を、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めて拭き、その後水拭きしましょう。

市販の家庭用洗剤の主成分である「界面活性剤」も一部有効だとされており、界面活性剤は、ウイルスの膜を壊すことで無毒化する効果があります。使用する際には、家具用洗剤の場合、製品記載の使用方法に従ってそのまま使用します。台所用洗剤の場合は、薄めて使用してください。

次亜塩素酸水も有効とされており、酸化作用により、新型コロナウイルスを破壊し、無毒化します。使用する際には消毒したいモノの汚れをあらかじめ落としておき、拭き掃除には、有効塩素濃度80ppm以上の次亜塩素酸水をたっぷり使い、消毒したいものの表面をヒタヒタに濡らした後、20秒以上おいてきれいな布やペーパーで拭き取ってください。元の汚れがひどい場合には、有効塩素濃度200ppm以上のものを使うことが望ましいです。

4.サンプリング用商品は都度新品を用意

通常期であれば、商品個数も限られている場合には、1つの商品サンプリングを順番に使用することもあるでしょう。しかし、感染が懸念されるような現在の状況下では、感染リスクを最小限にするためにも、都度新品を用意することが望ましいです。

実際の企業の事例としては、テスターは1度提供した商品については破棄、ケースなどの付属品についても1セットのみの提供に制限しているという例もあり、この旨に関する案内はメディア向けにも送付しています。

もし、どうしても新品が用意できない場合には、メディアへ案内を送付する際に、一言断りを入れた上で、了承をもらってから送付するようにしましょう。

5.対策を相手に伝える

最後に、商品サンプリングを送付する際には、受け取った相手に安心して手にとってもらえるように、上記1〜4の対策をした上でお渡ししていることを同封する送付状に記載し伝えておきましょう。

コロナ禍で商品サンプリングを送らないときの代替案

対策を検討した上でも不安がある、送らない方が良いとの結論に至る場合もあるでしょう。では、商品サンプリングを送らないときには、代替案としてどのような対応が取れるのでしょうか。

オフィシャル写真素材を通常より多く用意する

まず1つは、オフィシャル写真の素材を、通常よりも多く用意することです。

定番の白抜き宣材画像だけではなく、利用シーンを想定できるような背景のある写真素材や、人が実際に使用しているシーンなど、バリエーションをもたせた素材を用意しましょう。平常時に商品サンプリングをお渡しした際にメディアが撮影している写真素材を参考にしながら、用意すると良いかと思います。

レビュー写真素材等をブランド側で用意する

例えば、コスメであればスウォッチ写真、スイーツであれば断面の見える写真やお皿に盛り付けた写真のような、レビュー写真素材をブランド側で用意することが望ましいです。

既存品との違いのわかる写真素材を用意する

既存品との違いとして、コスメであれば全色レビュー、スイーツであれば手に持って撮影した写真などを用意すると、より商品イメージがわきやすくなるでしょう。

オンラインプレスキットを提供する

オンラインでプレスキットを提供するのも1つの方法です。

メディア向け専用のWebページを作成し、プレスリリースや上記で紹介したような画像素材、連絡先をストックしておき、メディア関係者が「ここにアクセスすれば素材が揃う」という状態を作っておきましょう。

オンラインプレスキットについては、以前から利用している企業もあるかと思いますが、コロナ禍をきっかけに新たに構築する企業も増えてきている方法の1つです。

オンライン体験を提供する

3つ目は、オンラインでの体験を提供する方法です。

AR(仮想現実)とAI(人工知能)の技術を使った「バーチャル〇〇」のようなアプリは、メイクやファッションの領域では、すでに導入している企業もあるでしょう。

withコロナの対応が求められる時代では、バーチャルメイクやバーチャル試着といったサービスを用いた体験価値は、以前と比べてより強まっている傾向にあります。

感染対策に取り組みつつwithコロナの対応を考える

本記事では、コロナ禍での商品サンプリングは送ってもいいのかどうか、送る際の注意点や送らない場合の代替案についてご紹介しました。

withコロナの対応が求められる中で、これまで通りとはなかなかいかない分野も多くあるかと思います。しかし、こんな状況だからこそ、できる範囲の中でどのようにしていくかの対応や新しくアイディアを練ることがチャンスであるともいえます。

感染対策は徹底しつつも、今できる対応策の中でより商品の魅力を伝えられるサンプリング方法を考えていってみてはいかがでしょうか。

コロナ禍でのサンプリングはどうする?注意点・代替案はある?

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