
心の介護に向き合う日
2月8日は「針供養」。今回は「針供養」の意味や由来を解説します。
また、「針供養」をきっかけに、広報PR活動を行う効果やポイント、実際に広報PRに活かしている広報事例を紹介します。
広報やマーケティングネタを探している方、特にイベントや観光業界の方や、手芸用品に関する企業は、ぜひ参考にしてみてください。
2月8日は「針供養」です。折れたり、曲がってしまったり錆たりしてによって使えなくなった針を供養し、近くの神社に収める行事を「針供養」といいます。農作業の「事始め」にあたる2月8日と、農作業の「事納め」にあたる12月8日のどちらかか、その両日に行われています。
「針供養」の起源は不明ではあるものの、中国の「社日(土地神の祭日)に針線(針仕事)を止む」という古い慣わしが、日本に伝わったことが由来といわれています。その後、江戸時代に淡島明神の功徳を説き歩いた「淡島願人」の影響により、日本でも針供養の慣習が盛んになったと考えられています。
「針供養」は、メディアがトレンドとして取り上げやすいテーマです。プレスリリースを始め、「針供養」に関する自社の取り組みを発信することで、普段は接点が少ないメディアの目にも届く可能性が高まります。
特にSNSの場合、時節やトレンドにあった内容は、企業アカウントの投稿も受け入れられやすいもの。「針供養」をネタにした投稿は、ステークホルダーとのコミュニケーションを取りやすく、自社に親しみをもってもらえるきっかけになります。
自社プロダクトやキャンペーン、自社の取り組みなどを合わせて紹介することで、より自社のことを知ってもらえるチャンスが生まれるでしょう。
「針供養」をきっかけとした広報PR活動は、以下の流れで行うことが一般的です。
STEP1.「針供養」の由来や、意識調査などから情報収集を行い、今年の傾向を掴む
STEP2.コミュニケーションを取りたいターゲットやゴールを決める
STEP3.自社サービスやプロダクトと「針供養の日」をかけ合わせ、発信内容を検討する
STEP4.発信するコンテンツを作成する
STEP5.媒体を選び情報発信する
特に、メディア関係者に届けたい場合はプレスリリースの配信がおすすめです。生活者とカジュアルにコミュニケーションを取りたい場合はSNSを活用するのもよいですね。
トレンドキーワードを元に、広報PR活動に落とし込む詳細は以下の記事からご確認ください。
「針供養」を具体的にどのように広報PRに活かすのか悩む方も多いでしょう。
次に、これから「針供養」に関するイベントやキャンペーンなどを検討する際の参考になる事例と、GOODポイントを紹介します。記念日に関した事例ではないものも、今後「針供養」を広報PRに活かすうえでヒントになるでしょう。
株式会社ナガオカトレーディングは、2025年3月に開催する「レコード針供養」についてプレスリリースを配信しました。「レコード針の日」「レコード針供養」としてレコード針とレコード愛好家に感謝の気持ちを伝える企画として、毎年実施している取り組みです。
2020年の復活から6回目の開催となるイベントで、音楽寺にてレコード針を供養。プレスリリースでは、2024年に行われた針供養の様子や、実際に供養したレコード交換針を写真で紹介しています。シンプルなプレスリリースではあるものの、企業名や記念日を明記したタイトルや、開催日・開催場所など必要情報を網羅した構成がGOODも参考になる事例です。3月9日の「レコード針の日」にちなんだ事例ですが、「針供養の日」にも活かせる広報PR施策として参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考:ナガオカ 2025年3月「レコード針の日」、「レコード針供養」を今年も開催!
株式会社河出書房新社は、『万物の霊性と共鳴する日本人の呪力』の発売情報をプレスリリースで公開しました。針や人形の供養、石や古木を祀りなど、日本人が大切にしてきた習慣・儀式を解説した新刊本です。
「針供養の日」の事例ではありませんが、日本人特有の風習・信仰に着目し、針供養を含むさまざまな活動を多角的にまとめたのが特徴。プレスリリースでは目次を細かくピックアップするだけでなく、収録内容がイメージできるページ写真を掲載したのもGOODです。
参考:なぜ日本人は「針」や「人形」を供養し、「石」や「古木」を祀るのか?古来から秘められた日本人の能力を解き明かし、聖なる力で災いを避け、幸運を呼び込む!『万物の霊性と共鳴する日本人の呪力』6月25日発売!
香川県・小豆島で溶解美術館を運営する小豆島ヘルシーランド株式会社は、「平良志季の四国妖怪巡礼」と題した個展の開催をプレスリリースで発表しました。2024年2月8日から4月2日にかけて、日本画家・平良志季氏の作品を展示する企画です。
記念日に特化したプレスリリースではありませんが、針供養の行事が含まれる「事八日(ことようか)」について紹介し、この時期ならではのイベントとして魅力を伝えたのがGOOD。日本の風習や言い伝えなどにも訴求し、メディア関係者・生活者それぞれの興味関心を高めています。
参考:日本の年中行事2月8日「事八日」一つ目の妖怪が出る日に小豆島のお事汁を食べて無病息災を願う
2月8日の「針供養」の由来や意味、広報PRの参考になるような事例を紹介しました。
「針供養」にちなんだイベントやキャンペーンなどを開催ことで、「針供養」とは何か、どんなことを行う日なのかを伝えるきっかけにもつながります。
手芸関係の企業や服飾関係の学校などとコラボレーションを行い、新たな視点で「針供養」に関連する企画を考えるのもよいかもしれません。
今一度、「針供養」をきっかけに自社製品やサービスの広報PRを検討してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】