
緑茶の日
4月23日は「世界本の日(世界図書・著作権デー)」。今回は「世界本の日」の意味や由来を解説します。
また、「世界本の日」にちなんだ広報PR活動を行う効果やポイント、実際に広報PRに活かしている広報事例もご紹介。広報やマーケティングネタを探している方、特に出版業界の方や、本を取り扱っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
4月23日は「世界本の日(World Book Day)」です。国際的な記念日のひとつで、英語表記の「World Book and Copyright Day」から「世界図書・著作権デー」とも呼ばれています。
1995年、パリで開催されたユネスコ総会にて制定。日付は、スペインの伝統的な本の記念日「サン・ジョルディの日」や、劇作家ウイリアム・シェイクスピアなど著名な文筆家の誕生日・命日が由来となっています。
書籍や作家に敬意を示し、出版や著作権の保護を促進するのが主な目的です。また、日本では4月23日を「子ども読書の日」に制定し、子どもの読書を促進する活動も盛んに行われています。
「世界本の日」は、メディアがトレンドとして取り上げやすいテーマです。プレスリリースを始め、「世界本の日」に関する自社の取り組みを発信することで、普段は接点が少ないメディアの目にも届く可能性が高まります。
特にSNSの場合、時節やトレンドにあった内容は、企業アカウントの投稿も受け入れられやすいもの。「世界本の日」をネタにした投稿は、ステークホルダーとのコミュニケーションを取りやすく、自社に親しみをもってもらえるきっかけになります。
自社プロダクトやキャンペーン、自社の取り組みなどを合わせて紹介することで、より自社のことを知ってもらえるチャンスが生まれるでしょう。
「世界本の日」をきっかけとした広報PR活動は、以下の流れで行うことが一般的です。
STEP1.「世界本の日」の由来や、意識調査などから情報収集を行い、今年の傾向を掴む
STEP2.コミュニケーションを取りたいターゲットやゴールを決める
STEP3.自社サービスやプロダクトと「世界本の日」をかけ合わせ、発信内容を検討する
STEP4.発信するコンテンツを作成する
STEP5.媒体を選び情報発信する
特に、メディア関係者に届けたい場合はプレスリリースの配信がおすすめです。生活者とカジュアルにコミュニケーションを取りたい場合はSNSを活用するのもよいですね。
トレンドキーワードを元に、広報PR活動に落とし込む詳細は以下の記事からご確認ください。
「世界本の日」を具体的にどのように広報PRに活かすのか悩む方も多いでしょう。
次に、これから「世界本の日」に関するイベントやキャンペーンなどを検討する際の参考になる事例と、GOODポイントを紹介します。また、記念日にちなんだプレスリリースではない事例も、今後「世界本の日」に絡めた広報PR活動を実施するうえでのヒントを得られるはずです。
株式会社講談社は、イングランド・プレミアリーグ所属「Liverpool Football Club」とのパートナーシップの一環として実施した企画についてプレスリリースを配信。3月第1木曜日にイギリスで祝われる「ワールド・ブック・デイ」を記念した特別セッションで、当日の様子をプレスリリースとして紹介しています。
こちらはイギリス特有の記念日にちなんだ事例ですが、同社は過去に4月23日の「世界本の日」にも触れながら同様のイベントレポートを配信しました。国ならではの記念日はもちろん、複数のキーワードを組み合わせて幅広い層にアプローチした好事例です。
参考:リバプールFCサラー、ロバートソン、トレント選手がワールド・ブック・デイ特別企画でサプライズ登場!
参考:講談社がリバプールFC財団と「ワールド・ブック・デー2024」イベントを開催【歴史と物語を繋ぐ講談社活動レポート】
株式会社有隣堂は、「田園調布雙葉中学高等学校POPフェア」と題したイベントを開催しました。2025年4月19日から5月23日にかけて、高校1年生3クラスの生徒が選んだ本と自作POPを展示する本フェアです。
プレスリリースではイベント概要を押さえたうえで、「開催意義と背景」の見出しを設けて社会的意義を伝えたのがGOOD。「世界本の日」のプレスリリースではありませんが、現場の様子がわかる写真も掲載し、視覚的にもわかりやすく企業の取り組みを伝えた好事例といえます。
参考:ティーン世代に書店員が教える気持ちの伝え方。有隣堂 アトレ恵比寿店で高校生98人が描いたPOP(ポップ)を展示
ニフティ株式会社は「読書」に関するアンケート調査を実施し、プレスリリースで結果を発表しました。2025年2月4日から3月3日にかけて、「ニフティキッズ」訪問者1,911人を対象に行ったインターネット調査です。
マンガを読むのが好きな人の割合や、マンガ以外の本に対する考え方など、マンガとそれ以外の2つの視点から複数の質問・回答をまとめています。こちらも「世界本の日」にちなんだプレスリリースではありませんが、対象者とアンケートテーマを明確にし、回答をグラフで可視化した書き方がGOODです。
参考:【調査結果】本を読むことが好きな小中学生、69%が家族に本が好きな人がいる。新しい本と出会うきっかけは「本屋」が69.6
4月23日の「世界本の日」は、書籍関連の商品を扱う企業の広報PRに活用できます。4月23日の由来となっている要素も複数あるため、自社商品・サービスに絡めると企画しやすくなるでしょう。
また、幼児向けの絵本や児童書を扱っている場合は、同日の「子ども読書の日」にちなんだ広報PRを考えるのも一案です。世代や本のジャンルに分けて、読書に関する調査リリースを出してもよいでしょう。
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