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広報が知っておきたい、デザイナーへの依頼方法やポイントは?最低限伝えるべき7つの基本事項

社内にデザイナーがいない場合、広報業務で外部のデザイナーに制作をお願いする場面も出てくるでしょう。

デザインを依頼する際には、依頼する側も最低限の知識が必要です。制作依頼する際にざっくりした内容で伝えてしまうと、スケジュール通りに進まない上に、最終的な制作物にも妥協する結果になってしまうので注意しましょう。

依頼者、デザイナー、制作物のすべてに満足した状態で仕事を終えるために、本記事ではデザイナーへの依頼方法や、最低限伝えるべき7つの基本事項をご紹介します。

デザイナーに仕事を依頼するときの4つのポイント・注意点

デザイナーが必要とされることがわかった時点で、「とにかくデザイナーさんにお願いしよう!」と焦って要件がまとまる前に依頼をしてしまうケースもあるでしょう。

「思っている内容と違うものになってしまった……」と残念な結果になることを防ぐには、依頼する内容を的確に伝えることが重要です。

デザイナーに制作を依頼する前に、まずは今からご紹介する4つのポイントをまとめましょう。企業としての信頼にも繋がる部分ですので、社内での話し合いのうえで内容を固めておくことを推奨します。

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1.要件を固めてから依頼する

デザイナーに仕事を依頼する際の1つ目のポイントは、依頼前に要件を固めることです。「デザインのプロにすべておまかせする」という態度はデザイナーを信頼しているように見えますが、デザイナーが困る要因になりかねません。どういった目的で、誰に見せるためのもので、どんなイメージにしたいのか、最低限の要件は依頼を送る前に揃えておきましょう。

そのためには、制作の参考になる資料も必要です。イメージに近い雑誌、Webサイトをリストにしたり、参考となる画像を収集するなど、具体的なイメージも固めておきましょう。

2.余裕あるスケジュールを組む

デザイナーに仕事を依頼する際の2つ目のポイントは、余裕をもったスケジュールを組むことです。意外と多いのが、納期まで時間がない状態で依頼してしまうことです。

依頼から納期までは、最低でも2週間は設けたいところです。その期間の中で、何日までにデザインのすり合わせを終わらせ、ラフの提出と確認を終わらせるのか、色入れを行うのか。各工程ごとの細かい日数も出しておきましょう。

3.料金は複合的に判断する

デザイナーに仕事を依頼する際の3つ目のポイントは、料金の設定です。制作物に対する料金は、使用用途や制作物のサイズ、能力を考慮しつつ、予算内におさまるよう調整します。

金額設定は多くの人が頭を悩ませる部分ですので、どうしても決めるのが難しい場合は、日本イラストレーター協会が定めている相場料金表を参考に決めるのもおすすめです。

参考:日本イラストレーター協会「イラストの料金と著作権に関して

4.契約書を結んでから業務を進めてもらう

デザイナーに仕事を依頼する際の4つ目のポイントは、契約書の締結です。

デザインの制作を業務委託で依頼する場合、契約書の締結は忘れず行うようにしましょう。契約書には必ず、以下の5点を入れて作成します。

<デザインを依頼する際に契約書に必ず含める内容>

  • 制作物の納期
  • 制作物の利用範囲
  • 修正発生時の回数上限
  • 知的財産権の譲渡内容
  • 二次利用時の支払い金額

一度きりの発注かもしれないしと契約書を結ばずに依頼すると、後々大きなトラブルに繋がる可能性があります。おもわぬトラブルを避けるためにも、契約書は必ず準備するようにしてください。

仕事を依頼するときのポイント

デザイナーへの依頼時に最低限伝えるべき7つの基本事項

「デザイナーさんに依頼するときには、何をどうやって伝えたらいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

基本的な情報(要件)を最低限伝えておくことで、制作物に対する認識のズレや納品時のトラブルを避け、依頼側もデザイナーも安心して仕事に取り組むことができます。

次に、デザイナーが制作作業に入る前に伝えておきたい、7つの基本事項を紹介します。

1.何を目的としたデザインなのか

デザインの依頼時に伝える1つ目の内容は、制作物の目的です。

具体的に何に使うことを想定していて、デザインを見た人に何を伝えたいのかを細かくデザイナーに共有します。そうすることで完成イメージのズレを防ぐことができますし、修正も必要最小限の回数で済みます。

2.使ってほしい素材の共有

デザインの依頼時に伝える2つ目の内容は、デザインに含める必須素材です。

会社ロゴやマークなど、デザインに入れてほしい素材がある場合、データを事前に共有することを忘れてはいけません。その際、解像度の高い元データを必ず渡すようにしましょう。企画書内に貼ってある画像やサイト上から取得するデータは解像度が低いため、それらを使うよう指示するのは避けるのがベターです。

3.納品データの形式

デザインの依頼時に伝える3つ目の内容は、納品データの形式です。

デザインやイラストの制作物は、利用用途によって適した形式で納品してもらいましょう。

例えば、印刷物であれば「.ai」「.psd」「.indd」などの形式がよく使われています。Web上で使うロゴやデザインであれば、「.ai」「.psd」のほかに「.png」「.jpg」、場合によっては「.gif」が良いでしょう。

4.制作物によって適切なカラーモードを指示する

デザインの依頼時に伝える4つ目の内容は、カラーモード(CMYK・RGB)です。

デザインに明るくない人でも耳にしたことのあるCMYKとRGB。これらは色を表現する方法で、一般的にカラーモードと呼ばれています。Webサイトで使われているのは主に光の三原色であるRGBです。一方、CMYKはチラシやパンフレットなどをフルカラーで印刷する際に使われます。

依頼する制作物はWeb上でのみ利用するのか、それとも印刷する可能性があるのかを明らかにしたうえで、デザインに取り掛かってもらうとトラブルが起きにくいでしょう。

5.画像サイズと解像度

デザインの依頼時に伝える4つ目の内容は、画像サイズと解像度です。混同されがちですが、画像サイズと解像度は別の設定です。画像サイズは文字通り、実寸サイズやディスプレイでの表示領域のサイズのことです。解像度は、画像を表現するドットの密度のことです。

印刷を想定しているのであれば印刷時のサイズで指示し、引き延ばしや縮小をおこなっても荒くならないような解像度を指定しましょう。

参考:バンフーオンラインショップ「【解像度とdpi】印刷のために画像解像度を設定しよう

6.複数案が必要かどうか

デザインの依頼時に伝える4つ目の内容は、デザイン案のパターン数です。

依頼によっては、複数のパターンから意向に沿うデザインを選ぶ場合もあるでしょう。その場合は、複数案から選ぶことを伝え、数パターンのデザインを出して欲しいと依頼しましょう。

また、コンペになる場合はコンペであることを伝えて依頼するようにしましょう。

7.ラフ案、修正の料金

デザインの依頼時に伝える4つ目の内容は、ラフ案や修正に関する料金についてです。

初稿での完成イメージのズレをなくすために、ラフ案(デザインカンプ)の作成は欠かせません。ラフ案は料金に含まれている場合もありますが、1枚につき1000円〜3000円ほど支払うケースもあります。ラフ案が欲しいことも事前に伝え、料金が発生するのか確認しておきましょう

また、ラフ案時点での修正と、完成してからの修正では、修正料金が変わることもあります。どの段階で何回程度の修正を受け付けてもらえるのか、また修正料金はいくらなのかも事前に確認しておくと安心です。

最適な制作物は依頼側とデザイナー、互いの協力があってこそ生まれる

デザイナーに初めて依頼をする時、何を伝えればいいのか困ってしまう広報担当者は多いでしょう。プロにすべてをおまかせしたい気持ちはわかりますが、大まかな内容だけを伝えてしまうと、完成までに想定外のトラブルが発生してしまいます。

デザインに関しての知識の有無はさておき、まずは依頼前に4つのポイントをまとめることから始めてみてください。具体的なイメージの共有、納品時の指示、余裕あるスケジュールを組んで依頼することは、成果物のクオリティを上げるためだけでなく、企業の信頼にも繋がります。

本記事を参考に、デザイナーへの依頼要件をまとめてみてはいかがでしょうか。

デザイナーへの仕事の依頼方法に関するQ&A

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この記事のライター

佐藤 杏樹

佐藤 杏樹

フリーのライター・編集者。PR TIMESに新卒入社しメディア事業部にてコンテンツ編集者・SNS運用・イベントなど担当。現在も執筆業に携わりながら広報・PRの仕事もしています。広報実務を通して得た知見や実践しやすい広報ノウハウ、最初に知っておきたい広報の基礎など、みなさまに分かりやすくお伝えします。

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