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【トレンド徹底活用術 vol.32】バレンタイン編:時流を捉えペルソナを意識したプレスリリースを作成しよう

自社の想いを込めたプレスリリースをより多くの人に興味を持ってもらうためには、新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報もうまく活用したいところです。時節やトレンド情報を絡めることでプレスリリースの注目度が上がり、メディア関係者だけでなく、生活者にも情報が届く可能性が高まります。

本記事では「バレンタイン」をピックアップ。ギフト商材を扱っている企業、バレンタインに合わせたイベントを企画している企業などは特に活用しやすい情報ではないでしょうか。プレスリリース作成に重要なポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「バレンタイン」をプレスリリースに活用するSTEP

「バレンタイン」に大切な人への贈り物や自分自身へのご褒美として商品やサービスの利用を検討する人は多く、1年の中でも注目度の高いイベントです。毎年バレンタインが近くなるとさまざまなメディアで特集が組まれることもあり、バレンタインに関わりのある企業は、この機会を最大限に活用できるチャンスでもあります。

多くの企業がバレンタインに関する情報を発信する中で、「特に自社の情報に注目してもらうにはどうすればよいのか」と悩まれる広報PR担当者も少なくないはず。

そのような悩みにお答えすべく、「バレンタイン」を活用したプレスリリースの作成について解説します。

基本の8ステップは以下です。

トレンド活用術8ステップ

詳細については以下の記事で解説しています。

プレスリリースを配信するまでの特に重要なSTEP

ここからは、実際に「バレンタイン」を活かしたプレスリリースの作成に必要なポイントを解説。基本の8STEPの中でも、特に重要な点を紹介していきます。

プレスリリースで使用する画像素材にこだわろう

プレスリリースで使用する画像は他社との視覚的な差別化を図るのに役立つだけでなく、テキストでは伝えきれない自社プロダクトの魅力を表現できます。

<プレスリリースで用意したい画像例>

  • バレンタインを盛り上げる華やかなイメージ
    例)設定したペルソナと親和性の高い小物を添えて華やかな世界観を演出した画像や、バレンタインイベントの開催イメージや前年の模様など。
  • 単色背景で見やすく工夫した商品単体
    例)商品そのものがわかるように、白バックなどで商品全体を撮影、パッケージ有り・無しの画像を用意。スイーツの場合、側面や断面なども押さえておく。
  • 商品開発やサービスに携わった人
    例)プロダクトの企画者、パティシエやショコラティエなどの職人、スイーツに使用したフルーツの生産者など、バレンタイン企画に携わった人の画像で人物像を伝える。

このほか、メディアフックとなる地域性や限定性など、ニュース性のあるもの、自社ならではのアピールポイントが伝わる画像を用意するとよいでしょう。これらは、メディアが使用しやすい画像素材でもあります。

また、紙・Webメディアどちらの掲載基準にも対応できるように、画像解像度やサイズに配慮することも大切です。

広報PR担当者自身が画像を用意する場合は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

続いて、こだわりの画像を用いたプレスリリース事例をご紹介します。どのプレスリリースも画像とともにプロダクトの魅力が伝わる好事例なので、ぜひ参考にしてみてください。

<プレスリリース例>

バレンタインに向けた新ブランド商品の世界観を表現
2026年のバレンタインに向けて新ブランドを展開し、発売に先駆けてプレスリリースでラインナップを紹介しました。「バレンタイン」に加え、各商品の世界観を表現した画像を豊富に掲載し、シーズンならではの魅力を演出しています。
参考:【2026年 モロゾフのバレンタイン】りんごと女の子が主役 新ブランド「りんごひめアステル」発売

商品のデザインや利用イメージがわかりやすい写真
バレンタインに手作りクッキーのプレゼントを提案し、ドイツのクッキー型と和紙封筒などを紹介したプレスリリースです。クッキーの調理風景や出来上がり、包装のイメージなどを写真で伝えて、自社製品ならではの魅力を発信しています。
参考:ひそやかな蒐集を愉しむ大人のためのコレクション、フェリシモ「夢中天国」から、蒐集欲をくすぐるクッキー型と和紙雑貨が登場

バレンタインに向けて誕生したスイーツをパティシエの実績とともに紹介
2026年のバレンタインに向けて発売するスイーツを、上質なイメージが湧く写真とともにピックアップ。パティシエの写真とプロフィールを紹介することで、企業実績や独自性・新規性を伝えられています。
参考:【エスコヤマ】2026年バレンタインに向けた1作目!香水にオマージュを捧げたボンボンショコラ

情報収集して傾向をチェック

かつての「バレンタイン」は、気になる男性への恋の告白や、恋人に改めて気持ちを伝えるためにチョコレートを贈ることが一般的でした。しかし、時代が進むにつれバレンタインのかたちも多様化しています。今年のバレンタインに関する傾向や対策などを把握し、プレスリリースの配信タイミングを探りましょう。

調べる

生活者の意識について情報を集める

今年の「バレンタイン」の傾向を把握するために、まずは生活者の意識を調べてみましょう。ここでは、生活者のバレンタインの捉え方に関する調査リリースの事例を紹介します。

<調査リリースの例>

株式会社クロス・マーケティンググループのグループ会社である株式会社エクスクリエは、2025年8月28日に実施した調査結果を「バレンタイン消費白書(2025年)」として発表。全国の15~69歳878人を対象に行ったアンケートで、10~20代はSNS、50~60代は店頭で情報収集する傾向にあることがわかりました。

また、バレンタインを「自分を労う機会」として捉える生活者も少なくありません。アントプロダクション株式会社が300人を対象に行った調査では、チョコレートを贈る相手として「恋人・配偶者」よりも「家族」が多くを占め、「自分用」と答えた人は22.7%という結果になりました。恋人に限定しないギフトは、現代ならではの考え方といえるでしょう。

このように、その年ならではの時流を捉えて、自社が強みとするポイントと掛け合わせた商品企画・広報PR施策につなげることが大切です。

時代とともに変化するバレンタインの捉え方は、上記のような意識調査を実施するほか、インターネットの検索結果、SNSなどからもキャッチできます。この時点では自社プロダクトとの関連性はあまり気にせず、広く市場の傾向を掴む糸口として一般的なワードで検索するのがおすすめです。毎年多くの人が検索しそうな複数のキーワードで情報を集めてみてください。

話題になっていることや、議論されていることなど、多くの人が気になっている情報はメディア関係者も注目しています。そこから、今年ならではの切り口が生まれるかもしれません。

<検索キーワード例>
傾向:「トレンド」「費用/予算」
関係:「恋人」「友人」「家族」
贈り先:「職場」「得意先」
年代別:「10代/学生」「20代」「30代」「40代」
そのほか:「プレゼント」「チョコレート以外」「ご褒美」「手作り/レシピ」 など

「本命チョコ」「義理チョコ」「友チョコ」「マイチョコ」なども検索キーワードとして活用できそうです。

また、情報を集める中で何らかの仮説を立てた場合、その裏付けとして独自に簡単な調査を行うのもよいでしょう。インターネット調査であれば数日間で結果を手に入れることも出来ます。参考までに、調査に関する情報をまとめた記事をご紹介します。

プレスリリースの配信スケジュールを立てる

「バレンタイン」は季節イベントとはいえ、お花見や梅雨など日にちを定めないものと違い、2月14日と日付が決まっています。読み手が情報を必要とするタイミングで、適切な情報を揃えて配信することが大切です。

例えば、Googleトレンドで「バレンタイン」をキーワードとして検索すると、クリスマス直後の年末からから検索件数が増えています。

この結果を見れば、バレンタインの直前よりも早めの情報発信がよさそうだということがわかるでしょう。

また、商品の中には期間限定のものも多く見られます。いつからいつまでの期間に販売し、どのように購入するのかなど、興味関心を持った人がすぐに行動に移せるようプレスリリースには詳細情報を記載することが重要です。読み手のニーズに応えるタイミングや情報量を意識してプレスリリースを配信しましょう。

誰に届けたい?ペルソナをイメージしてみよう

「バレンタイン」は多くの人に馴染みのあるイベントです。同時に、チョコレートなどの商品内容や、ギフトを送る相手は多様化しているため、アプローチ対象が広くなります。自社のプロダクト・サービスを周知したい対象者が曖昧にならないよう、ペルソナを意識することが重要です。

<ペルソナ例>

  • 年齢層
  • 性別
  • 職種
  • 家族構成 など

ペルソナ設定についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。

プロダクトやサービスの企画・開発の段階であるペルソナが程度決まっていることも多いため、企画・開発に携わった他部署とも擦り合わせつつ、情報発信のタイミングでも改めて確認しておきましょう。

調べた情報を自社プロダクトに落とし込んでポイントを箇条書きにしてみよう

プレスリリースを作成するうえで、世の中の関心ごとと自社プロダクト・サービスで伝えたいことの共通点を探すことが大切です。自社が自信を持って出せると思う情報でも、一方的な発信ではそもそも見てもらえない可能性が高くなってしまいます。読み手の興味・関心のあることに合わせて情報を発信することで、より多くの人へのアプローチが可能です。

これまでに整理してきた情報を自分たちが発信したい情報に結び付けていきましょう。

例えば、よく調べられる情報を整理し、メディアがジャンルごとに特集を組むと予想を立てたとします。

【例】

▼想定されるジャンル

  • 費用感
  • 見た目の美しさ、可愛さ、インパクト
  • コラボ
  • 有名ブランド
  • 有名店監修
  • 有名シェフ監修
  • 手作り
  • 購入方法
  • チョコ以外の贈り物
  • イベント

自分たちは、どの領域で他社と差をつけられるのか整理しましょう。複数ある場合は、すべて書き出して最後に優先順位をつけるとよいでしょう。

さらに、「今年ならではの傾向」も反映させながら、上記の【例】の項目にもとづいて考えてみます。

  • 費用感:1箱 〇万円の高級チョコレート
  • 有名シェフ監修:△△で一番人気の△△△さんが開発

この特徴からは、家族や友達、職場で配るよりも、自分自身へのご褒美としての楽しみ方を絡めて展開していくシーンがイメージできます。

世の中の関心ごとと自社情報をかけ合わせることで、数あるバレンタインの情報の中から自社のプレスリリースに目に留めてもらえるように工夫していきましょう。

「バレンタイン」の時流を捉え、適切なタイミングでペルソナに合わせた情報を配信しよう

「バレンタイン」は毎年多くの人に必ず注目されるテーマです。数あるプレスリリースの中から自社に注目してもらうには、画像の工夫や時流に沿った提案、ペルソナに合わせた情報が必要不可欠です。

生活者の意識にも着目し、最適なタイミングでプレスリリースを配信できれば、より多くの人に自社の情報を届けられます。自分たちの伝えたい情報を整理したうえでプレスリリースを作成し、自社プロダクト・サービスの魅力をしっかりと届けていきましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

バレンタインのプレスリリースの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

釼持 英里子

釼持 英里子

大学卒業後、地方銀行に入行。個人・法人営業を経験した後、2020年にPR TIMESへ入社。営業本部で日々、プレスリリースのアドバイスを行いながら、社員でランチを楽しむ"GArDENランチ"施策にも携わっています。営業担当として、お客様から聞いたリアルな悩み事を解決できるようなMAGAZINEをお届けしていきます!趣味はアイドルダンス。時々ライブハウスに現れます。

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