部署を横断し、社内のさまざまなプロジェクトに関わる広報担当者にとって、ツールの使い分けは重要です。各ツールを効果的に使えるようになれば、時間に余裕が生まれ、一つひとつの業務により時間をかけて取り組むことができます。
本記事では、「以前より業務が増えてきた」「やりとりが複雑化してきた」と感じる広報担当者に向けて、活用したいおすすめツールを15個ピックアップしてご紹介します。
広報業務を円滑に進めるためのおすすめツール5選
まずは、日々の広報業務を円滑に進めるためのツールをご紹介します。
紹介しているツールは、タスク管理、問い合わせ一元化ツールなど、広報業務のさまざまな場面で活用できるものです。個人で無料で使えるものと、会社で契約して使用するものとがあるので、後者のツールは全社での導入も検討してみてください。
おすすめのツール1.タスク管理ツール「Jooto」
広報業務を円滑に進めるためのおすすめツール1つ目は、プロジェクト・タスク管理に便利なサービス「Jooto」です。複数のプロジェクトボードを作成し、1箇所でまとめて管理できる使い勝手のよさが特徴です。
広報担当者は部署をまたいで業務を連携することが多く、社外とのやりとりも頻繁にあります。Jootoではプロジェクトのフローを見える化し、タスクをカードリストに振り分け、担当者の設定まで可能です。
複雑に入り乱れていた情報やタスクを整理し、業務の滞りを防ぎます。GoogleカレンダーやSlackとの連携も可能で、通知によって確認漏れを少なくできます。
おすすめのツール2.問い合わせを一元化管理する「Tayori」
広報業務を円滑に進めるためのおすすめツール2つ目は、問い合わせを一元化できるサービス「Tayori」です。
通常、プレスリリースの問い合わせ先は、個人アドレスか、プロジェクトごとに発行される事務局のアドレスを設置することがほとんどです。プロジェクトに関わる全員で問い合わせを把握できるものの、問い合わせの返信忘れや返信状況の確認ミスなど問題も発生します。
Tayoriは、そうした問い合わせ情報を管理画面で一元管理。プロジェクトごとに管理メンバーを設定できるため、全員で協力して問い合わせに対応できます。
また、問い合わせへの返信ステータスなどを管理画面から一目で把握できるのも嬉しいポイント。HTMLやCSSの操作が不要で、簡単に利用できるのもメリットです。
おすすめのツール3.ビジネス向け多機能チャットツール「Chatwork」
広報業務を円滑に進めるための3つ目のおすすめツールは、ビジネス向けチャットツールの「Chatwork」です。外部との連絡を取るのに便利なツールで、さまざまな機能を搭載しており、使い勝手がよいのが魅力です。
メッセージでのやりとり、ファイル送信、電話機能などの一般的なチャットツール機能に加え、一番便利なのがタスク管理機能もついていること。送受信したメッセージ内容からタスク追加ができたり、直接タスクを追加できたりします。
ツールを横断することなくすぐにタスク化できるので、業務の漏れが防げます。
おすすめのツール4.連絡ツールを一括管理「Franz」
広報業務を円滑に進めるための4つ目のおすすめツールは、連絡ツールを一括管理できる「Franz」です。広報業務では、連絡を取る相手によって複数ツールを使い分けるケースも発生するでしょう。
Franzでは、Gmailをはじめとする、日本で主流なビジネス連絡ツールの管理が可能。それぞれのツールで連絡を取る際に発生していた切り替えが不要となり、Franz上でメッセージの確認ができるようになります。
使い方はとても簡単です。Franzのアカウントを作成したら、登録したいツールをログインして連携させるだけ。連絡ツールの切り替えが少なくなるだけで、業務効率がぐっと上がります。
おすすめのツール5.SNSの分析・運用ツール「Social Insight」
広報業務を円滑に進めるための5つ目のおすすめツールは、SNSの分析・運用に使える「Social Insight」です。広報担当者として、SNSの運用も行っている方にはぜひ導入を検討していただきたいツールです。
Social Insightでは、以下のSNSの運用・分析が可能です。
- Youtube
- LINE
- Youtube
- TikTok
- mixi
本来であれば各SNSのアナリティクスやインサイトを一つひとつ確認していく必要がある業務も、ツール上で一括確認できるのがよいところ。反応のよい投稿やフォロワーの推移などを簡単に分析し、レポート作成にかかっていた時間も効率化できます。
また、投稿管理機能も搭載しています。複数のSNSアカウントへの予約投稿が可能で、コメントも一元管理。投稿するのに上長の確認が必要な際も、ツール内に承認ワークフローを整えることで簡潔に行えます。複数のSNSアカウントを運用している場合、一気に業務負担が軽減されます。
広報の情報発信時に利用したいおすすめツール5選
広報担当者の業務を助けるツールと並んで知っておきたいのは、情報発信時に使えるツールです。
情報発信をスムーズに行うため、また魅力的なクリエイティブを作るのに役立つツールを紹介します。
おすすめのツール1.クリエイティブツール「Canva」
広報の情報発信時に利用したい1つ目のおすすめツールは「Canva」です。
グラフィックデザインプラットフォームであるCanvaを使うと、SNSのアイキャッチ画像・プレゼンテーション・ポスターなど、様々なグラフィックが簡単にデザインできます。
無料で利用できる範囲でも、様々な機能やテンプレートが揃えられており、まるでプロのデザイナーに依頼したようなクリエイティブが作成できます。
ドラック&ドロップの簡単な操作で作成できるので、デザインソフトの使い方を知らなくても使えるところが人気の理由です。
これからクリエイティブを作成する必要がある方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
おすすめのツール2.デザインツール「STUDIO」
広報の情報発信時に利用したい2つ目のおすすめツールは「SUDIO」です。
Webサイトを作成するには、HTMLやCSSといったプログラミングコードを使って作成する必要があると思っている人も多いでしょう。または、サイトに導入したテンプレートを駆使してデザインを調節している人もいらっしゃるのではないでしょうか。
STUDIOは「ノーコード」でWebサイトを作成できるツール。Web上でデザインを作成していくと自動的にコーディングされるので、コードを書く必要なし。写真・フォント・アイコンなどの素材もたくさん揃っており、もちろんテンプレートも用意されています。
プログラミングの知識はないけれど、サイトを自ら作成したい方におすすめのツールです。
おすすめのツール3.写真共有サービス「Pinterest」
広報の情報発信時に利用したい3つ目のおすすめツールは「Pinterest」です。
写真共有サービスであるPinterestは、ピンボード風のUIをしており、気になる写真をジャンルごとにピックアップできます。自分専用のボードを作るだけでなく、複数人と共有することもできるので、チームでデザインやイメージをシェアするのに役立ちます。
映画『マイ・インターン』では、登場人物の役柄、会社の雰囲気などのイメージをPinterestを使ってチームにシェアしていたとのこと。
Webサイトを作成する際、ポスターを作成する際、イベントの内装を検討する際など、言語化しにくいイメージをチーム内に共有していきたいときにぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
おすすめのツール4.Twitterアカウント管理ツール「SocialDog」
広報の情報発信時に利用したい4つ目のおすすめツールは「SocialDog」です。
SocialDogでは、「予約投稿」「RSS自動投稿」「フォロワー分析」などTwitter運用を効率化する機能が揃っています。予約投稿をしている日時はカレンダーから確認できるので、継続的な投稿プランも立てやすくなるでしょう。
Twitterを始めたものの、投稿を忘れてしまう、どのように分析したらいいのかわからないといった方は、無料プランから試してみてはいかがでしょうか。
おすすめのツール5.Instagram・Facebookアカウント管理ツール「クリエイタースタジオ」
広報の情報発信時に利用したい5つ目のおすすめツールは「クリエイタースタジオ」です。
クリエイタースタジオは、FacebookとInstagramの運用をサポートするFacebook社が提供している公式ツール。予約投稿からインサイトの確認、分析まで一括して行えます。また、複数のアカウントを同時に管理できることも嬉しいポイントです。
Instagramはスマホから予約投稿ができないため苦労している人も多いでしょう。ぜひ、クリエイタースタジオを使って、PCから予約投稿してみてはいかがでしょうか。
その他PR業務を支えてくれるおすすめツール5選
最後に、業務の細かい部分を支えてくれる、取り入れると便利なツールもご紹介します。
おすすめのツール1.オンラインで原稿を共有・編集する「GoogleDocs」
PR業務を支えてくれるおすすめのツール1つ目は、オンラインで共同作業する際に便利な「Google ドキュメント」です。
広報担当者は、プレスリリースの作成やインタビューなどで原稿を確認する機会は多いもの。Microsoft Wordを使うケースも多いかもしれません。Wordにも校閲機能はついているものの、更新するごとにファイルが増えてしまい、PC内にファイルが乱立してしまうことは少なくありません。
一方、Google ドキュメントはオンライン上のツールです。URLを共有している方であれば、メールでファイルのやり取りをせずにオンライン上で確認・編集が可能です。「提案モード」を使えば、お互いに手を入れた部分を履歴で確認でき、修正の提案や理由なども一言添えられます。
その他、Microsoft Officeのソフトでよく利用されるExcelは「Google スプレッドシート」、PowerPointは「Google スライド」にて同様にオンラインで共同作業が叶います。
おすすめのツール2.名刺管理ツール「Wantedly People」
PR業務を支えてくれるおすすめのツール2つ目は、名刺管理ツールとして便利な「Wantedly People」です。SNS型リクルートツールであるWantedlyと連携して使えるのもポイントです。
名刺の交換が多い広報担当者は、その管理もひと苦労。Wantedly Peopleは名刺を数秒で読み取り、企業・氏名・アドレス・電話番号などに分けて登録してくれます。最大で10枚同時に読み取ることも可能なので、読み取り作業に手間をかけず、時間を効率的に使えます。
企業名、もしくは氏名を覚えていれば呼び出しもスムーズ。大量の名刺から探す必要もなくなります。
おすすめのツール3.オンラインミーティングツール「Zoom」「Google Meet」
PR業務を支えてくれるおすすめツール3つ目は、オンラインミーティングツールです。代表なのは「Zoom」と「Google Meet」。それぞれの違いを簡単にご説明します。
Zoomは機能が豊富なのが特徴です。画面のリモート操作も感覚的に行えるため、初心者でも簡単に参加が可能。特におすすめなのが、ミーティング内で部屋を分割できるブレイクアウトルーム機能です。新卒採用時やイベント時のグループワークも、Zoom上で簡単に行えるため、どんどん活用していきたいところです。
一方、Google Meetの特徴は、セキュリティがしっかりしていることです。提供元であるGoogle社の高度なセキュリティがGoogle Meetにも反映され、関係者以外がミーティングに進入するリスクが少なく、安心して利用できます。高度な保護機能プログラム(※1)に登録することで、さらに保護対策を強固にできます。また、Google Meetはアップデートが急速に進んでいるのもポイントです。
企業によってメインで使用しているツールが異なるので、広報担当者はどちらも使えるようにしておくことをおすすめします。
※1:高度な保護機能プログラム
おすすめのツール4.トレンドがわかる「Yahoo!リアルタイム検索」
PR業務を支えてくれるおすすめツール4つ目は、リアルタイムのトレンドがわかる「Yahoo!リアルタイム検索」です。
最近のトレンド、いま現在のトレンドを知るのに、リアルタイム検索が役立ちます。急上昇のトレンドワードがわかるほか、Twitterで注目を集めているツイートもピックアップされており、いま現在のトレンドを知るのに最適なツールです。
ほかにも、長期的なトレンドの動きを知るなら「Googleトレンド」、YahooとGoogleの急上昇トレンドワードを知るなら「cotoha.com」などがあります。
おすすめのツール5.辞書機能・定型文登録機能
PR業務を支えてくれるおすすめツール5つ目は、辞書機能・定型文登録機能です。スマホやPCのキーワード登録機能が該当します。
社名や自社の住所、電話番号、ビジネス用のアドレスなどは登録している方は多いかと思います。それ以外に、広報担当者としてメールの定型文として登録すると便利なのは、取材日程の定型文や、原稿確認に関する定型文です。
例えば、取材の日程調整であれば、日付を入力するだけで完成する定型文を用意しておくと便利です。また、原稿確認後の定型文は、修正ありのパターンと、修正なしのパターンで用意しておくとよいでしょう。
頻繁に発生する業務の内容を振り返り、各場面で活用できそうな定型文を登録しておくことで、返信に使う時間を大幅に削減できます。
タスクやツールを活用して業務を効率化し、重要度の高い業務に向き合う時間を作ろう
部署を横断し、並行して複数の部署や、外部とやり取りをする広報担当者。それゆえに、本来じっくり時間を使って行うべき優先度が高い業務よりも、緊急度が高い業務をなるべく早く打ち返すことにいつの間にか意識が向かってしまうこともあるでしょう。
緊急度は低くとも重要度が高い業務に対して時間を作るには、さまざまなツールを駆使するのがおすすめです。ただし、ツールが増えすぎて管理できなくなったり、逆に工数が増えてしまったりしないように注意してください。
まずは、業務の何を改善したいのかを検討し、必要なツールを導入してみてはいかがでしょうか。きっと、業務に大きな変化が生まれるでしょう。
広報業務に活用したいツールに関するQ&A
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