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大学・教育機関のプレスリリース完全ガイド|作成ポイント・活用方法・事例紹介【テンプレートあり】

プレスリリースは「新商品のお知らせ」だけの手段ではありません。大学・教育機関にとっては、研究成果や入試制度の変更、産学連携、公開講座・学園祭、学生の受賞や地域連携など、多様なニュースを受験生・保護者・在学生・卒業生・教職員・地域・企業・メディアへ正確かつ迅速に届け、認知と信頼を同時に高めるための強力な広報ツールです。

本記事では、大学や教育機関がプレスリリースを作成する際のポイントを徹底解説。プレスリリースを配信するメリットから、プレスリリース作成時に役立つテンプレートまで、詳しくチェックしていきましょう。

目次
  1. 大学・教育機関がプレスリリースを配信するメリット

  2. 大学・教育機関のプレスリリースで取り扱う主なテーマ

  3. 大学・教育機関がプレスリリースを作成するときの5つのポイント

  4. 大学・教育機関向けのプレスリリーステンプレート

  5. 大学・教育機関のプレスリリース配信後の活用方法

  6. 情報発信力の差が、大学の未来を左右する

  7. 大学や教育機関がプレスリリースを作成する時のポイントに関するQ&A

大学・教育機関がプレスリリースを配信するメリット

大学や教育機関がプレスリリースを活用する機会は年々増えています。研究成果の発表や新制度の導入、地域との連携プロジェクトなど、社会的意義の高い取り組みを外部へ発信する手段として、プレスリリースは非常に有効です。

大学広報の目的は、単なる情報公開にとどまらず、社会への信頼構築やブランド価値の向上、学生募集や産学連携の促進にも直結します。メディア掲載を通じて多様なステークホルダーに大学の姿勢を伝えることができる点も大きな魅力です。

まずは、大学・教育機関がプレスリリースを配信する主なメリットを具体的に解説します。

メリット

1.知名度に左右されずに「情報」で勝負できる

教育機関が情報を発信した場合、どうしても最初は知名度に左右されます。知名度が低いからこそ積極的な情報発信が有効なわけですが、最初は興味を持ってくれる読み手の「母数」が少ないため、狭い範囲にしか情報を届けられません。せっかく魅力的な情報を発信しても、その時点の知名度によって狙ったターゲットに読んでもらえないのは非常に残念ですよね。

プレスリリースのメリットは、対象を狭めずに幅広い読み手に情報を発信できること。魅力的な情報や発見を多くの人に明瞭に伝えることができ、知名度に左右されることなく、発信する内容の「情報」で勝負できます。情報とは、自分たちの大学・教育機関ならではの取り組みや活動のこと。

つまり、「知っている学校が情報を出している→情報をチェックしてみよう」から、「気になる情報だから読んでみよう→情報発信元の学校を知りたい」という流れに変化できるのです。

2.在校生・保護者・卒業生にも最新の情報を届けやすい

プレスリリースは、たくさんの読み手に大きなコストをかけることなく情報提供できることが大きなメリットです。プレスリリース配信サービスでの掲載はもちろん、TwitterやFacebookなどのSNSやニュースサイトへの転載によって情報を広い範囲に届けることができます。

教育機関が在校生に自校の情報を伝えたい場合、掲示板への貼りだしやメールへの一斉送信が使用されます。しかし、掲示板やメールを利用した情報発信は在校生の興味をひけず、結果的に情報を届けられないケースも多いのです。

プレスリリース配信によって最新情報が記事化されて掲載されると、客観的な情報であるために、信頼性と話題性がアップしますよね。在校生がタイトルや概要をチェックしたときに、「ちょっと読んでみようかな」という気持ちが働きやすくなる効果も期待できます。

3.テレビや新聞などメディアに取り上げてもらえる可能性も

プレスリリースを使った情報発信は、大学や教育機関の知名度向上にも効果を発揮します。新規性や話題性の高い情報であれば、テレビや新聞などマスコミ関係者に注目されることもしばしば。報道を通じて、より多くの読み手に自校を認知してもらうきっかけを作れます。

情報が多くの人の目に触れられるプレスリリースの配信は、認知度アップや取材誘致の効果も期待できるのです。

4.入試広報や採用活動にもつながる

大学のプレスリリースは、研究成果やイベント情報だけでなく、入試広報や人材採用にも繋がります。新しい入試制度や奨学金制度の導入、特色ある教育プログラムの開始といった情報をメディアを通じて発信することで、受験生や保護者に広く知ってもらえるでしょう。また、大学のブランド力や成長性を示す情報は、教員や研究員など優秀な人材の採用にもつながります。

単なる情報公開にとどまらず、将来の学生・教職員との接点づくりを意識して発信することが重要です。

大学・教育機関のプレスリリースで取り扱う主なテーマ

大学・教育機関におけるプレスリリースは、単なる「告知」ではなく、教育・研究活動の成果を社会に還元する広報活動の一環だと説明しました。発信テーマは、研究成果や新制度導入、地域・企業との連携など多岐にわたります。次に、大学・教育機関が効果的にメディア露出を得るために取り扱うべき主要テーマと、そのポイントを解説します。

研究発表・論文の公開

学術研究の成果を広く社会へ伝えることは、大学の社会的責務でもあります。

プレスリリースでは、専門的な内容を一般読者にも理解しやすい表現に翻訳することが重要です。特に「研究の背景」「社会課題との関連」「今後の展望」をセットで示すと、メディアが記事化しやすくなります。また、図表や研究者コメントを付けることで、信頼性と具体性を高められます。

イベント・公開講座・シンポジウムの告知

一般市民や高校生など、学外の参加者を対象にしたイベントや講座は、地域貢献の好例として取り上げられやすいテーマです。開催概要だけでなく、講師プロフィールや講義テーマの社会的意義を明示すると効果的です。プレスリリース後にSNS投稿や学内広報と連携することで、集客効果を最大化できます。

新制度や教育プログラムの導入

新たなカリキュラムや教育方針の刷新は、大学の理念や教育改革の姿勢を伝える好機です。プレスリリースでは、「なぜ導入したのか」「どのような成果を目指すのか」を明確にし、教育関係者や保護者、企業など多様な読者層を意識した表現を心がけましょう。導入の背景にある社会変化を示すと、ニュース性が高まります。

入試関連・学生募集に関する情報

入試制度の変更やオープンキャンパス情報は、受験生・保護者にとって関心の高い情報です。募集要項や日程だけでなく、大学の教育方針や学びの特色を一緒に伝えることで、単なる告知ではなく「大学の魅力訴求」にもつながります。また、オンライン説明会など新たな取り組みを強調することで、差別化を図れます。

社会連携・産学共同プロジェクト

企業や自治体との共同研究、地域課題解決プロジェクトなどは、社会的インパクトのある発信テーマです。プロジェクトの目的や参加主体、成果の波及効果を具体的に説明することで、社会的信用の強化につながります。特に共同発表の場合は、関係者間で事前に合意したメッセージトーンを統一することが成功の鍵です。

大学・教育機関がプレスリリースを作成するときの5つのポイント

せっかくプレスリリースを配信するのであれば、より効果的なリリースを作成したいもの。少しの工夫で魅力的な情報が、より人々の興味を引く内容にアップデートされるのです。

次は、大学や教育機関がプレスリリースを作成するときのポイントを5つ解説します。

ポイント

1.学生・教員など登場人物の動きがわかる写真を盛り込む

「たくさんの情報を伝えたい」と思うあまり、プレスリリースがテキストばかりになってしまうのはNG。堅苦しい印象を与えてしまい、読み手が途中で読むことをやめてしまう可能性もあるので注意しましょう。

関係する学生や教員の様子が伝わる写真をリリース内に盛り込んで、視覚的に興味を引く要素をプラスしてくださいね。

2.研究者やキーパーソンのプロフィールを説明する

プレスリリース配信では、日々数十~数百通りのプレスリリースが配信されています。数多くのリリースから自校のプレスリリースに興味を持ってもらうために、キーパーソンとなる人物やリリース内容のフックを積極的に説明していきましょう。

【キーパーソンについての記載ポイント】

  • プロフィールや経歴
  • プロフィール写真
  • リリースとの関連性、関わり方

3.正式名称に誤りがないか関係者確認を入れる

大学や教育機関がプレスリリースを配信する場合、自校の関係者だけでなく、外部の関係者や関連情報を盛り込むことも多いはず。プレスリリースの配信時には、正式名称に誤りがないのか十分確認しましょう。

自校での配信前チェックだけでなく、外部チェックや関係者確認を行うとより安心です。

4.【研究発表の場合】難しい用語は補足する

学内イベントや新たな取り組みの発表だけでなく、研究発表を学外に広く発信するためにプレスリリースを利用することも多いですよね。

発表内容を丁寧かつ詳しく記載することは大切ですが、難しい用語を多用してしまうとかえって分かりづらいプレスリリースになってしまう可能性があるので要注意。難しい用語を使用した場合には、用語の意味を補足しましょう

5.問い合わせ先を明記する

先述したように、話題性や新規性のあるプレスリリースを配信した場合には、マスコミからの取材を依頼される可能性も考えられます。

取材依頼への対応をスムーズに進めるためにも、プレスリリース内に問い合わせ先として、部署名・担当者名・電話番号やメールアドレスを明記しましょう。

大学・教育機関向けのプレスリリーステンプレート

学校の図書館で本を読んでいる画像

イチからプレスリリースを作成するのは手間もかかり、大変なもの。プレスリリースをスムーズに配信するためにも、教育機関向けのプレスリリーステンプレートを用意しておきましょう。

最後に、「研究発表」「新しい取り組みの発表」「イベント開催のお知らせ」で活用できるテンプレートをご紹介します。

研究発表の場合

報道関係各位
                                 2020年xx月xx日
                                     学校名

       《研究発表の結果からもっとも印象的だった点を端的に説明》
             「研究発表名」研究結果の発表
         〜 研究から明らかになった動向や結果などを補足〜

学校法人○○(住所)では、(研究を行った背景・研究部署名、研究対象、対象人数を明記)に―――(研究発表名)を実施しました。研究により、~~~~~(研究結果を明確に解説)が明らかになりました。

【URL】http://

・研究内容

・研究に至った背景(キーパーソンも紹介)

・その他、関連する取り組み(あれば記載する)

【研究トピックス(グラフや図を交えて、3つほどのポイントを箇条書きで記載)】
1.
2.
3.
【学校の概要】
学校名:
所在地:
代表者:
設立:
URL:

本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材依頼に関しては下記の窓口にお願い申し上げます。

【お問い合わせ先】
担当者:○○大学 事務部+担当者名
電話番号:000-000-000
メールアドレス:~~~~~@

新制度や取り組み等の発表の場合

報道関係各位
                                  2020年○月○日
                                     学校名
      《実施する制度や取り組みの概要》「《制度名、取り組み名》」を実施
        〜 (取り組む内容や期待できるビジョンを具体的に補足)~

学校法人○○(住所)は、―――(取り組み内容や新制度名)を、2020年○月○日より実施いたします。

【URL】http://

・実施内容

・実施に至った背景(キーパーソンの紹介も記載)

・その他の取り組み(あれば記載する)

【学校の概要】
学校名:
所在地:
代表者:
設立:
URL:

本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材依頼に関しては下記の窓口にお願い申し上げます。

【お問い合わせ先】
担当者:○○大学 事務部+担当者名
電話番号:000-000-000
メールアドレス:~~~~~@

イベント等の開催の場合

報道関係各位
                                2020年○月○日
                                   大学名
        〇〇イベント「イベント名」開催のお知らせ
          (イベントの特徴を具体的に追記)

学校法人○○(住所)は、―――(イベント内容)を、2020年○月○日に開催いたします。ゲストスピーカーとして、本校卒業生の△△さんを迎え、~~の展開や活用法について、来場者とのトークディスカッションを行う予定です。

・イベント情報詳細
・イベント開催の背景

【ゲストのプロフィール(写真と共に経歴を紹介)】

【イベントプログラム】
9:00 受付開始
9:15 イベント開始
9:20 ゲスト△△さん登壇


【「イベント名」実施概要】
イベント名:
開催日:
会場名:
アクセス:(住所と最寄り駅からの所要時間)
申し込み方法:

本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材依頼に関しては下記にお願い申し上げます。

【お問い合わせ先】
担当者:○○大学 事務部+担当者名
電話番号:000-000-000
メールアドレス:~~~~~@

大学・教育機関のプレスリリース配信後の活用方法

プレスリリースは配信して終わりではなく、その後の活用によって情報発信の効果が大きく変わります。特に大学や教育機関の場合、リリース内容を多方面に展開することで、社会への影響力を高めるだけでなく、学内外のステークホルダーとの関係強化にもつながります。最後に、配信後に実践したい3つの活用方法を紹介します。

SNSやオウンドメディアで二次活用する

配信したプレスリリースは、大学公式サイトやオウンドメディア、SNSで再発信することで、一般生活者や学生、卒業生などへのリーチを広げられます。SNSでは研究成果やイベント情報を短く要約し、画像や動画を添えると拡散効果が高まります。

ハッシュタグを活用したり、教授・学生アカウントと連携することで、自然な形で話題化を狙うのも有効です。オウンドメディアでは、リリースをベースにした特集記事として再編集し、大学のストーリーテリングに活かしましょう。

学内広報・保護者向け案内に展開する

プレスリリースは外部発信用の資料としてだけでなく、学内報や保護者向け通信など、内部広報の素材としても活用できます。研究成果や学生の活動を可視化することで、在学生や教職員のモチベーション向上にもつながるでしょう。

特に保護者向けには、教育の成果や大学の取り組みをわかりやすく紹介することで、信頼感を高める効果があります。また、オープンキャンパスや入試広報でも活用することで、一貫した大学ブランディングの強化にもつながります。

研究者や学生のブランディングに結びつける

大学発のプレスリリースは、研究者や学生個人のブランディングにも直結します。メディア掲載を通じて社会的認知が高まり、講演依頼や共同研究など新たな機会を生み出すことも。学生の場合は、自身の研究や活動が社会に認められる経験として、キャリア形成にも寄与します。

広報担当者は、掲載記事を大学公式サイトやポートフォリオで共有し、個人と大学双方のブランド価値を高める仕組みづくりを行うとよいでしょう。

情報発信力の差が、大学の未来を左右する

少子化や進学率の変化、大学の乱立によって、教育機関の競争はますます激化しています。こうした環境の中で、優秀な学生や研究者、支援者を惹きつけるためには、「どれだけ良い教育をしているか」だけでなく、「その価値をどう社会に伝えているか」が極めて重要です。

大学が持つ知や人材、取り組みを積極的に発信することで、社会との関係性が生まれ、新しい連携や資金調達のチャンスも広がります。プレスリリースはその第一歩であり、学内外の信頼を築く有効な手段です。

本記事で紹介した作成ポイントやテンプレートを活用しながら、大学の個性と強みを社会に伝える「情報発信力」を育てていきましょう。それこそが、これからの大学の存続と発展を支える大きな鍵となります。

大学や教育機関がプレスリリースを作成する時のポイントに関するQ&A

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