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広報の年収はどれくらい?現役広報が教える給料を上げるための5つの方法

働くうえで、「給与」は仕事で得ることのできる報酬のひとつ。自分の努力や成長を客観的に見つめる一基準として、スキルアップはもちろん年収を上げるための努力も重ねていきましょう。

本記事では、広報担当者の給料事情について徹底解説。給料を上げるために実践できることや、広報職の平均的な年収額をご紹介します。

広報の年収の目安 

給料は、働いている業種・年齢・企業規模など、さまざまな要件によって大きく変化するものです。では、広報職の平均的な年収はいくらなのでしょうか。

厚生労働省が2021年に行った「令和3年賃金構造基本統計調査<職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)>」によると、広報職を含む「企画事務員」の年収は約619万円です。 

次に、広報職の年収の平均目安を世代別にご紹介します。

広報職を含む「企画事務員」の年齢別平均年収

25~29歳30~34歳35~39歳40~44歳45~49歳
472.8万円551.3万円635.9万円696万円778.7万円

出典:令和3年賃金構造基本統計調査<職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)>

さらに、広報担当者にインタビューしたリアルな給料事情を見ていきましょう。

入社1年目の場合

【23歳(大学卒)勤務先:金融機関】
年収:ボーナス込みで320万円
コメント:銀行で広報職を担当しています。営業職・事務職とも一律の給料水準です。ほかの職種と比べても一般的な給与かと思います。

【27歳(大学院卒)勤務先:外資系商社】
年収:430万円
コメント:大学院卒業であるため、同期入社の社員と比較するとやや給料が高いです。

新卒1年目(大学卒)の広報担当者の月収は21万~23万円前後の水準が平均的。年収は280万~320万円前後です。2019年度の大学卒の平均初任給が21万円であることを考えると、平均的もしくはやや高い水準だと言えるでしょう。

参考:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況(3.主な産業別にみた初任給)」

30代・40代の場合

【35歳(大学卒)勤務先:テレビ番組制作会社】
年収:510万円
コメント:ボーナスが夏冬合わせて4ヵ月分出ています。毎月の給料は32万円ほどで、新卒時から比べると10万円ほどアップしました。

【48歳(大学卒)勤務先:メーカー】
年収:780万円
コメント:30代の頃から広報担当をしています。現在は広報部の部長職に就いており、人材育成や営業職への広報セミナーなども担当しております。

30代を過ぎると、勤めている企業・年齢・役職などによって年収に大きな開きがでます。課長職以上の役職に就く30代後半以降の広報担当者の年収は、500万円以上となることも多い傾向にあります。

転職者の場合

【28歳(大学卒)勤務先:外資系証券会社】
年収:520万円
コメント:もともとは都市銀行で広報職に就いていましたが、大学で専攻していた語学を活かすために外資系の証券会社に広報職として転職しました。前職よりも年収は140万円ほどアップしました。

【32歳(大学卒)勤務先:IT企業】
年収:680万円
コメント:食品メーカーから、各種インターネットサービスを展開しているIT企業に広報職として転職。前職のようなボーナス制度はありませんが、給料の大幅なアップやストックオプション制度に魅力を感じて入社しました。

転職者の場合は、同世代の広報職と比べて年収が高い傾向にあります。多くの業種で勤続年数・役職・年齢などによる一律的な給与規定が設けられているなか、転職者の場合には条件次第で給料水準の底上げが見込まれるためです。

広報の年収・給料はどうやって決まっているの?

上述のように、広報職の給料は業種や年齢など、さまざまな要件によって変化します。では、支給される金額はどのように決められているのでしょうか。

次は、広報職の給料の決め方や内訳についてご紹介します。

勤続年数や広報スキル・経験量で基本給が決まる

給料のベースとなる「基本給」は、勤続年数・広報スキル・経験量によって定められます。勤めている企業によっては基本給と能力給に分かれていることも多く、所有している資格やこれまでの経歴に応じて給料が設定されます。

基本給は勤続年数に応じて少しずつ上がっていくことが一般的で、毎年大きな変化があるわけではありません。ただし、責任のある役職に就いた場合や特別な業績を上げた場合は、基本給が大幅にアップするケースもあります。

賞与や手当が出るかは企業による

年俸制ではない企業の場合、賞与(ボーナス)は年収に大きく影響します。賞与の支給有無や金額について雇用者側に義務はないので、企業の経営状況によって金額が変化することも十分考えられます。

採用時に規定がある場合や労働規則に記載がある場合には、一般的に夏期と冬期の2回ボーナスが支給されます。個人の成績や所属する部署の業績によってアップすることもありますが、「ボーナスは給与の〇ヵ月分」といったように社内で一律の条件が定められていることも多いです。

転職の場合は前職での年収と希望年収を参考にすることが多い

転職の場合は勤続年数や年齢といった条件よりも、スキルや経験を重視して給料が定められることが一般的。前職での年収をベースに、希望する年収をヒアリングして決定する企業も多いです。

とくに、転職エージェントを利用した場合や経験者採用の場合には、面談を重ねるなかで年収について交渉する余地があります。年収アップを目指している方は、スキルや経験をアピールして転職活動を行うのも一案です。

スキルや経験をアピール

広報で年収・給料を上げるためにはどうしたらいいの?

給料は、自分の「働き方」を見つめ直す客観的な基準となります。もちろん給料だけではありませんが、自分の気持ちが高まるひとつの要素として、給料を上げる努力は重ねていきたいものですよね。

次は、広報職が年収や給料を上げるために実践すべき5つのポイントをご紹介します。

1.施策の効果測定を必ず行い、実績としてまとめておく 

目の前の仕事に全力で取り組むあまり、過去に行った業務の効果測定をおろそかにしてしまっている人も多いのではないでしょうか。行った施策の反応や成果を確認するためにも、効果測定は必要不可欠。自分の考えた施策がどんな影響を与えられたのか、事実ベースでチェックしておきましょう

社内評価だけではなく、転職時の武器としても実績をまとめておくことは重要です。施策内容はもちろん、施策によって得られた事業への貢献も可視化して、面接時のアピールポイントにしましょう。

企業によっては、面接時にPR戦略のプレゼンテーションを求められることもあります。これまでの経験や培った能力を活かし、その企業に合う戦略を展開できるよう準備しておきましょう。

2. 所属する企業や団体の昇給・昇進ステップを確認し、条件に合った業務態勢を整える

勤めている企業によって、昇級昇進の基準はさまざまです。勤続年数によって一律で水準が定められている企業もあれば、資格取得や業績によって大きく見直しが行われる企業もあります。

所属している企業の昇進・昇級ステップや規定を確認したうえで、適切な評価を受けられるよう自分の業務態勢を整えていきましょう

3.広報として出来ることを増やす 

広報担当者に限らず、できる業務を増やすことは自身のスキルアップにつながるものです。現状でできる業務のブラッシュアップを図りながら、新しい業務にも積極的にチャレンジしていきましょう

例えば、プレスリリースの配信やマスコミからの問い合わせ対応しか行ったことがない場合は、記者発表会の運営を担当してみるなど、自らの業務範囲を広げる努力が必要です。

4.リーダー・部長などのマネジメント職を目指す 

チームのマネジメントを担うポジションや役職に就いた場合、基本給だけでなくボーナスや賞与も大幅にアップします。責任や業務が拡大することを理解したうえで、昇級試験にチャレンジしてみましょう。

【リーダーポジションに求められること】

  • 数字や成果への責任
  • 部下やメンバーの育成
  • 組織づくり
  • 各案件を統率し、スケジュール全体を調整する

5.PRプランナーなど仕事に活きる資格を取得する

資格取得のために本を読んでいる画像

所属する企業によって異なりますが、広報職に関連する資格を取得した場合に昇進・昇級や資格手当が支給される企業もあります。スキルアップのためにも、資格取得に励んでみるのもおすすめです。

公益社団法人「日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)」が実施している検定試験です。広告関連会社や企業の広報業務担当者はもちろん、広報業務に興味を持つすべての人が受験対象となっています。検定試験は1次・2次・3次試験に分かれており、筆記試験に加えて実践的なプレスリリース作成なども出題されます。

PRプランナー資格認定制度/検定試験 公式サイト

広報担当者のスキルアップにおすすめの資格について、PRプランナー以外にも下記の記事で紹介しています。

仕事量・質に見合った給与だと自分で証明できるようになろう 

仕事量やクオリティに見合った給料を受け取ることは、キャリアアップを志向するうえでもとても大切なこと。「お金のことは言いづらい……」と不安に思ってしまう広報担当者も多いかと思いますが、自分の仕事に自信を持つためにも、時には交渉も必要なのです。

本記事でご紹介したように、資格取得や業務の幅を広げるなど、給料アップのための努力を積み重ね、提供した価値に合った対価を得られるようにしていきましょう。

広報の年収に関するQ&A

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