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【トレンド徹底活用術 vol.28】新年会編:人々の意識を捉えたペルソナを設定し自社プロダクトの魅力が伝わる情報を配信しよう

自社の新しいプロダクトに関するプレスリリース。商品やサービスの新規情報だけでなく、時節やトレンド情報を掛け合わせることにより、「なぜ今この情報が有益なのか」が伝わり、読み手に納得感をプラスできます。また、トレンド情報を扱うことによってメディア関係者の目にも留まりやすくなるでしょう。メディアに取り上げてもらえれば、さらに多くの生活者に届けることも可能です。

本記事では「新年会」をピックアップ。飲食店を運営する企業や食品を扱う企業、オンラインコミュニケーションツールを提供する企業の方は活用しやすいトレンドです。プレスリリース作成に重要なポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「新年会」をプレスリリースに活用するSTEP

新たな一年の決起集会ともなる「新年会」は、日々、関わりある人々と交流を楽しむ機会です。

新年会の機会に向けて、新たな食品メニューを展開したり、交流するためのオンラインサービスを開発したりする企業も多いでしょう。これらの新規情報をプレスリリースで発信するにあたって、「今年はどうやって盛り上げたらいいのだろうか」と悩む広報PR担当者もいるのではないでしょうか。

そのような悩みにお答えすべく、新年会を活用したプレスリリースの作成について解説します。

基本の8ステップは以下です。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについては、こちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。

画像素材にこだわる

プレスリリースで使用する画像は他社との視覚的な差別化を図るのに役立つだけでなく、テキストでは伝えきれない自社プロダクトの魅力を表現できます。

新年会に関するプレスリリースの場合、会場の広さや雰囲気、メニューの内容などの画像を掲載すると利用イメージを膨らませることができ、生活者の目に留まりやすくなるでしょう。

利用イメージを膨らませる生活者向けの画像例

  • 会場の広さや立地がわかる画像
  • 会場の雰囲気が伝わる画像
  • 新年会プランの内容がわかる画像
  • 新年会で活用できるアイテムを使用している人物の画像

利用イメージを膨らませる画像を用いたプレスリリース例

特定のシーズンならではのカラオケの楽しみ方を、料理を並べた写真や過ごし方の写真とともに紹介しています。複数のイメージを想起させることで、カラオケ以外の活用方法としても訴求できた事例です。忘年会プランのプレスリリースですが、新年会の広報PR施策にも有用といえるでしょう。
参考:カラオケパセラに2023年”チル”忘年会スタイルこたつ×カラオケ「こたカラ」が誕生

忘新年会用の食べ放題コースを紹介したプレスリリース。実際に提供するお肉を種類ごとにピックアップし、セット内容や新鮮さがわかるようなビジュアルになっています。
参考:【かみむら牧場】120分飲み放題付きですき焼きも焼肉も食べ放題で楽しめる!「和牛すき焼きコース」‼年末年始のご予約限定で登場!

画像を通して「どのような体験ができるのか」「どのような利用方法があるのか」「どのような場所でサービスを利用できるのか」などを視覚的に伝えることが大切です。

一方で、生活者向けの画像が必ずしもメディアにとって有用とは限りません。メディアによってマッチする画像は異なっていたり、掲載できる画像の基準が決まっていたりします。独自性やニュース性がある画像はメディアが記事として取り上げやすい要素にもなるため、複数用意しておくようにしましょう。

ニュース性を意識したメディア向けの画像例

  • アピールポイントに焦点を当てた寄りの画像
  • サービスのイメージを全体に投影させた画像
  • 例年との変化を表した画像
  • 地域性や限定性などメディアフックとなる要素が盛り込まれた画像
  • ほかにはないユニークな企画や独自性のあるコンセプトなどが伝わる画像
  • メニューを提供する人や企画を考えた人の画像

ニュース性を意識した画像を用いたプレスリリース例

①期間限定で配布されるドリンク無料チケットの画像と、対象ドリンクのメニュー画像を掲載して来店を促しています。
参考:【やきとり家すみれ】2024年の飲み始めに!何度でもみんなの乾杯ドリンクが無料になる「スマイルパス」を12月ご来店のお客様にプレゼント!

②サービスのイメージを全体に投影させた画像を用いたプレスリリース。色鮮やかなスイーツの画像で、「ランチ新年会」を豪華に楽しめることを表現しています。
参考:【リーガロイヤルホテル広島】■開業30周年記念■Thank you ベリー muCheese!『オードブル&メインディッシュ付 スイーツビュッフェ』と『デザートカクテル』を提供

③豪華なホテルの画像でありながらも、女子会を楽しんでいる様子を写すことで、ラグジュアリーで特別な新年会を演出しています。
参考:ワンランク上の忘新年会や推し活女子会に名古屋観光ホテルにニューオープンした「カラオケラウンジ」付き宿泊プラン 12月1日~1月28日の期間限定で販売

また、新年会に関する商品をプレスリリースで発信する場合は、パッケージ有り・無しの画像を用意しておくと商品の外装や内容がよりわかりやすくなり、メディアも活用しやすくなります。

メディアによっては「文字入りの画像は掲載しない」というルールを設けている場合もあるため、テキストなしの画像を用意しておくのもおすすめです。

【自社で画像を用意する場合の参考記事】
カメラマン直伝!広報担当者が知っておきたいカメラ・写真撮影の基礎知識

【商品・サービスの紹介動画を作成する場合の参考記事】
広報動画のメリットとは?活用シーンや、動画を作成する5つのポイントを紹介

以下の記事では、メイン画像を選ぶポイントと惜しいメイン画像の特徴を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

情報収集して傾向をチェック

毎年訪れるシーズントレンドキーワードも、毎回同じ情報発信では十分とはいえません。年代によって変化する流行や、人々のキーワードに対する捉え方の変化など、今年ならではの傾向をチェックし発信する情報に活かしましょう。

2020~2022年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、複数人数で集まること自体が敬遠されていました。2023年には5類感染症に移行し、コロナ禍前と同じ生活に戻りつつあります。忘年会などで外出する機会も増えていますが、2024年の新年会はどのようなかたちで行われるのでしょうか。

調べるイメージ

他社の調査結果を参考にする

需要に沿った情報を発信するために、他社が行った調査結果を確認しヒントを得るのも一案です。新年会に対する意識など生活者の声を参考に、自社の情報発信に活用しましょう。

|新年会に関する意識調査の例

以下の調査によると、2023年の会社の新年会は参加を見送りたいと考える人も一定数いるなか、「料理がおいしければ参加したい」と考えている人もいることがわかります。
参考:コロナ禍3回目の忘・新年会、従業員が期待する開催形態はオフラインがオンラインを16.2ポイント上回る

以下の調査では、2023年の忘年会実施率が4年ぶりに過半数に達する52.3%まで回復したことがわかりました。「1年の締めくくりとして実施したい」という声もあり、2024年の新年会もコロナ禍の時期に比べると実施率が高くなるでしょう。
参考:Job総研による『2023年 忘年会意識調査』を実施 実施5割超え コロナ前の水準に回復も“必要性”には賛否

このような調査結果を参考に、2024年の新年会開催について人々がどのような意識を持っているのかを捉えることで、今年ならではの自社プロダクトの打ち出し方を検討しやすくなります。

自社で調査を実施する

プレスリリース配信のタイミングまでに余裕がある場合、自社の顧客を対象にアンケートを実施するのも一案です。新年会に関する生活者のニーズが把握できるのでアプローチの方法も明確になるでしょう。さらに、結果を数字で表すことができればプレスリリースにも説得力が加わります。自社で調査を実施する場合は、シーズンが始まる1ヵ月前くらいまでにはアンケートを集計し、人々の関心が高まる時期には調査結果を活かした有益な情報を提供できるとよいでしょう。

<あわせて読みたいPR TIMES MAGAZINEノウハウ記事>
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調査リリースとは?書き方・作成の3つのポイント・事例など基本事項を確認しよう
【個人情報保護法】2022年施行の改正内容と企業が知っておくべきポイントをわかりやすく紹介

それ以外の方法でも情報を集める

上記のような意識調査のほか、インターネットの検索結果などもあわせたうえで、新年会と自社プロダクトを結びつける企画を立てていきましょう。インターネット検索では、普段使っている検索エンジンやSNSを用います。この時点では、自社プロダクトとの関連性はあまり気にせず、広く市場の傾向を掴む糸口として一般的なワードで検索するのがおすすめです。

<検索キーワード例>
「新年会 人数」「新年会 少人数」
「新年会 場所」「新年会 自宅」「新年会 リモート」
「新年会 会社」「新年会 同僚」「新年会 友人」「新年会 家族」
「新年会 旅行」

人々の意向を知ることで、「今年ならでは」の特徴を活かした広報PR施策を検討できるはずです。集めた情報を自社プロダクトに活かすポイントについては後述します。

ペルソナをイメージ

新年会は同僚など職場の仲間うちで開催することもあれば、友人同士、親族などさまざまなケースがあります。自社のプロダクトはどんな人に向けて企画されたのか、もっとも情報を受け取ってほしい人物を思い浮かべ、ペルソナ設定を実施しましょう。

<ペルソナ設定に向けて確認したい点>

  • 年齢層(成人、未成年)
  • 関係性(同僚、友人、親族)
  • アルコールの有無
  • 新年会の規模(大規模・小規模)
  • 開催する時間帯(ランチタイム・ディナータイム)
  • 開催方法(オンライン、オフライン)

|各ペルソナへの提案例

以下で紹介するプレスリリースは忘年会に関する内容のものもありますが、新年会に関するプレスリリースを配信する際のヒントとなるはずです。

①ウイルス感染の懸念もあるため、自宅や社内で忘年会を実施したい
→銘店の料理をオフィスなどに配送する、企業向けの忘年会特別プランを提案
参考:【限定特典!ドリンク無料プレゼント】忘年会の多様なスタイルにお勧め!銘店の美食をオフィスやご自宅までドリンクとセットでお届け♪ハコシェフ

②コロナ5類移行後の新年会シーズンで、店舗の集客が心配
→飲食店で新年会を楽しんでもらえるよう、飲食店向けの集客応援施策を実施
参考:JCB×ぐるなび 飲食店向け集客応援施策 「忘新年会はJCBでもっとお得に!キャンペーン」を開始

③新年会を主催したいが、幹事としてやるべきことがわからない
→プロの音楽ユニットが余興を盛り上げる「パーティ出演プラン」を提案
参考:幹事さん、これで安心!忘年会・新年会の余興は、プロ音楽家による一流パフォーマンスで、格を一段と上げる!参加者へ感動の時間をもたらし、新たな一年の幕開けに華を添える

④お酒よりも、家族や友人と楽しむ時間を作りたい20代グループ、ファミリー層
→テントを張ってピクニックを楽しむ家族向けプランや、新年会にも適した室内BBQプランを提案
参考:「冬も、楽しんでいただきたい。」宣言!新たな過ごした方『裏・スタイル』の予約を12月1日(金)から開始:提供:1月4日(木)~2月29日(木)【キラナガーデン豊洲】

⑤2024年の新年会はお酒を飲んで存分に楽しみたい
→しじみや梅干しなど、二日酔いによいとされる栄養素を組み込んだラーメンをホテルの朝食で提供
参考:朝⾷ホテルが “⼆⽇酔いに効く”究極のラーメンを開発『⼆⽇酔い復活の麺神』提供開始

提案の内容や切り口は商品やサービスのペルソナ像によって変化するものです。

近年プレスリリースは、メディア関係者のみならず生活者も直接目にすることが増えています。情報をしっかりと届けるためにも、ペルソナを意識し、表現の細部までこだわりましょう。

「新年会」の目的や意味、違いを調べる

「新年会」が生まれた経緯や目的などを知ることで、具体的な広報PR施策を企画できることもあります。

「新年会」にどのような起源があるか、現在はどのような捉え方をされているのかなどを改めて調べると、なぜ今配信したいのかなど、本来の目的も再確認できるでしょう。また、自社のプロダクトやサービスのアピールポイントが再認識できたり、新たなフックを得られたりするなども期待できます。「新年会」の意味や由来、新たな側面を見いだすことは、トレンドを活用した情報発信をするうえで、土台となる基礎知識となります。

調べた情報を箇条書きで整理

調べた情報を自社プロダクトに落とし込んで箇条書きで整理してみましょう。時流に合ったアピールポイントがあるのかを改めて見直すことで、プレスリリースもまとめやすくなります。

<アピールポイント整理の例>

  • オンラインやオフラインなど開催方法の選択肢が増えたなかで、なぜ自社はこの提案をするのか
    • 「オンライン(オフライン)の開催を予定する人が〇%を占める」など割合の多さや一定数人口がいることを示す
  • 開催を賛成する人、反対する人と分かれるなか、なぜ新年会の提案をするのか
    • そもそもなぜこのプロダクトやサービスが生まれたのか、企画・開発した背景に立ち返って、想いも添えて提案する
    • 調査データなどの生活者の声から、世の中の人々がどのような思い・悩みを抱えているのかを根拠に添えて解決策のひとつとして自社プロダクトを紹介する

需要に沿った提案であることが伝わるよう、調査結果を用いながらアピールすることも大切です。自社がこのプロダクトをより多くの人に届けたいと考える意図や背景、目的などを盛り込むことで、ストーリー性のあるプレスリリースに仕上がるはずです。

アピールポイントとともにペルソナに合わせた企画の意図も伝えよう

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ここ数年は直接顔を合わせて新年会を実施する機会が減っていました。2023年は特に国からの行動制限喚起もなく、久しぶりに顔を合わせた新年会を実施したいと考える人が増えています。一方で、まだリアル新年会の開催に不安を感じる人も。そのような社会的背景を踏まえ、自社プロダクトの効果的な広報PR施策を企画するには、「どのような新年会を希望しているのか」といった生活者の意識を捉えることが重要なポイントとなります。

自社が提案する新年会に向けたプロダクトをより魅力的に周知するために、プロダクトにどのような想いや背景があるのか、どのような人たちに活用してもらいたいのかを伝えることが大切です。

そのためには自社プロダクトの魅力を伝える画像の作成やペルソナの設定、それに合わせた企画の意図、アピールポイントなども明確にし、メッセージ性あるプレスリリースを作成していきましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

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この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

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