最近、多くの企業が取り入れはじめているInstagramの企業アカウント。比較的新しいプラットフォームで、どうやって活用すればいいか分からないという方もいるかもしれません。
本記事では、どんな活用方法があるのか、何に注意すればよいのか、運用成功のためのポイントをご紹介します。
Instagramで企業アカウントはどう活用したらよいの?作成する目的は?
Instagramの企業アカウント運用で大切なのは、運用の目的を明らかにしておくことです。目的の定め方とともに、目的に応じた効果を得るために必要な活用方法のポイントも確認してください。
1.認知度の向上
Instagramで企業アカウントを運用する目的のひとつが、企業やサービスの認知度の向上です。企業アカウントを作成するプラットフォームといえばFacebookやX(旧 Twitter)が定番でしたが、2018年頃からInstagramの月間アクティブユーザー数が顕著に伸びており、多くのユーザーに企業やサービスを認知してもらうのに有効なプラットフォームとなっています。
また、Instagramそのものに投稿シェア(リポスト)機能はないものの、@メンション(アカウントID)によるタグ付けやほかのSNSへの同時投稿の機能を使えば、投稿の拡散が可能です。
プラットフォームとしての成長性と拡散性を活用できれば、認知度向上に寄与できるでしょう。
2.ユーザーとのコミュニケーション
カジュアルなコミュニケーションを楽しみながらアカウントのファンを増やすのも、Instagramの運用目的のひとつです。投稿へのコメントを通じたコミュニケーションはもちろんのこと、ストーリーズの投票やアンケート機能、ライブ配信へのコメントを用いた「ユーザー参加型」のコミュニケーションを取れるのがInstagramの特徴です。
特に、ストーリーズでの投票やアンケートには多くのユーザーが気軽に参加してくれる傾向にあります。24時間で自動的に消えてしまうストーリーズだからこそ、参加に気軽さがあるのかもしれませんね。
3.ビジュアルによる世界観の発信
ビジュアルを通してユーザーに抱いてほしい世界観やイメージを発信することも、Instagramでの企業アカウント運用の目的になり得ます。
Instagramは、写真と動画を中心に構成されるSNSです。FacebookやX(旧 Twitter)の場合は「テキストでどう魅せるか」を中心に投稿を組み立てますが、Instagramの場合は「ビジュアルでどう魅せるか」が最重要といっても過言ではありません。しっかりとビジュアルによる世界観が発信できるよう意識することが大切です。
Instagramの企業アカウントの作成方法は?
Instagramでは個人アカウントの他に、「ビジネスアカウント」が用意されています。企業アカウントを作成する際は、こちらを利用しましょう。ビジネスアカウントといっても作成方法は簡単で、メールアドレスまたはFacebookアカウントがあれば登録できます。
【ビジネスアカウントの作成方法】
- Instagramアプリをダウンロード
- メールアドレスかFacebookアカウントで登録
- 無料のビジネスプロフィールを設定
Instagramの企業アカウントのKPIは?
Instagramでの企業アカウント運用によってどんな効果が得られたのかを振り返るために、アカウントの運用開始前に必ずKPIを設計しておきましょう。KPIはアカウント運用の目的によって異なるので、目的と照らし合わせてどの指標が最適なのかを検討してください。
【KPIの例】
- フォロワー数
- いいね数
- コメント数
- ストーリーズの閲覧数
- リンククリック数
- エンゲージメント率
- プロフィール画面の閲覧数
Instagramの企業アカウントを運用・活用するときの5つのポイント
先述のとおり手軽に作成できるInstagramの企業アカウントですが、運用開始の前に定めておきたい5つのポイントがあります。効果を最大化するためにも、必ず確認しておきましょう。
1.更新頻度を定める
フィード(通常の投稿)とストーリーズのそれぞれについて、更新頻度を定めましょう。ポイントは次の3つです。
- 投稿がよく見られる曜日と時間帯を押さえる:インプレッションが多いのは7:00〜9:00、19:00〜24:00。アクション率が高いのは土曜日の夜、日曜日の夜、月曜日の朝。
- エンゲージメントを最大化する:Instagramのフィードはユーザーのエンゲージメントが高い投稿が優先表示されるため、1投稿あたりのエンゲージメントを最大化することが重要。エンゲージメントが分散しないよう、フィード数は1〜3投稿ほどにする。
- ストーリーズを活用する:フィードの投稿数が限られる分、ストーリーズを活用する。投票やアンケート機能を用いたユーザーとのコミュニケーションも有効。フィードにはハイパーリンクを記載できないが、ストーリーズにはハイパーリンクを設置可能なので自社サイトへの流入も確保できる。
2.世界観を統一する
ひとつのアカウントの中で雰囲気がバラバラな投稿があると、ユーザーはそのアカウントに対するイメージを固定することができず、戸惑ってしまいます。結果的にアカウントのファンが増えない、ということにもなりかねません。
世界観を統一するためにも、写真や動画の質感、色味、雰囲気に一貫性を持たせることを意識しましょう。どうしても雰囲気の異なる投稿をしなければならない時は、思い切ってアカウントを分けてしまうのもひとつの手です。
3.UGCを活用する
UGCとは、「User Generated Contents」=ユーザーによって作られるコンテンツのこと。Instagramにおいては、自社の製品やサービスに言及しているユーザーの投稿を自社アカウントでリポストする活用方法が一般的です。
あらかじめ宣伝費を支払うPR投稿ではなく、あくまでユーザー自身が能動的に発信する「クチコミ」であるため、ヤラセ感のないUGC活用が可能です。フィードでもストーリーズでも活用可能なので、ぜひトライしてみてください。
4.トレンドのハッシュタグを活用する
フィードとストーリーズでのエンゲージメント向上にチャレンジしても、一度に多くのユーザーの目に触れるのは難しいもの。そんな時は、ハッシュタグを活用しましょう。
自社のオリジナルハッシュタグを付けたくなってしまうものですが、それでは一部のユーザーにしか認知してもらえません。Instagramではそれぞれのハッシュタグの投稿数を確認できるので、まずは投稿数の多いハッシュタグから自社の投稿に関連するものをいくつかピックアップし、多くのユーザーに認知してもらいましょう。
5.ストーリーズの新規機能を活用する
Instagramのストーリーズでは、比較的高い頻度で新規機能がリリースされます。
新規機能のリリース時にはInstagram公式アカウントがストーリーズを更新するので、見逃さないようにしましょう。また、日本よりも先に海外で新機能がリリースされることもあるため、英語の情報にも触れておくとよいかもしれません。
先述の投票やアンケートの他、フィルターやGIF、カウントダウン、クイズなどストーリーズで活用できる機能は豊富なので、日頃から使用して常に最新の機能に触れておくのがおすすめです。
企業のInstagramアカウントの成功事例
事例1.読み物として展開する数々の投稿でファンを獲得|株式会社クラシコム
インテリア雑貨やファッション小物などのECサイトである「北欧、暮らしの道具店」。特徴的なのは、「らしさ」によって着実にファンを増やしていることです。ナチュラルで柔らかいトーンの写真をメインに、投稿の文章もInstagramでは珍しく比較的長い「読み物」としての構成を取っています。プロフィールのハイライトを活用したコンテンツ誘導も参考にしたいポイントです。
参考:北欧、暮らしの道具店
事例2.複数アカウントを運用し、それぞれの世界観を統一|株式会社Loco Partners
国内の旅館・ホテルの予約アプリである「Relux」では、メインのアカウント のほかにも姉妹アカウントを運用。アカウントごとに投稿の世界観を統一してエンゲージメントを最大化しています。また、ストーリーズの新規機能も積極的に活用しているのも特徴的です。
参考:Relux
事例3.フォロー&ハッシュタグ投稿のキャンペーン実施でフォロワー数向上|株式会社エポック社
玩具メーカーのシルバニアファミリーでは、オリジナルのハッシュタグを用いたキャンペーンやフォトコンテストを定期的に実施しています。キャンペーンは、シルバニアファミリーアカウントのフォロー&ハッシュタグ付き投稿のみでエントリーできるものが中心。ユーザーが気軽に参加できる設計で、フォロワー数向上やエンゲージメント向上に寄与しています。
参考:シルバニアファミリー
サービスに合ったSNSで発信しよう
さまざまな企業やサービスが活用を始めている、Instagram。その特徴や運用のポイントを紹介してきました。
ビジュアルによる世界観づくりや多くの新規機能などを活かして、工夫次第で多様な運用を楽しめるInstagramですが、自社のサービスとマッチするかは精査が必要です。無理にInstagramの運用を推し進めるのではなく、ほかのSNSの活用も視野に入れて、自社にマッチする情報発信の方法を見つけてくださいね。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
Instagramで企業アカウントに関するQ&A
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