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すぐに使える「PR TIMES」活用術-メディアリスト・新エディター・便利機能を解説-

Slackでのやりとりを通じて関係性を構築し、組織を越え広報PR担当者の交流を実現するための場として、2019年4月に発足した広報Slackコミュニティ「#PRFunho」。2024年6月13日に「PRFunho Study vol.2」と称し、広報初心者向けのセミナーを開催しました。

#PRFunhoの運営メンバーである株式会社YOUR MEALの山岡大介さんがモデレーターを務め、株式会社PR TIMESからはカスタマーリレーションズ部で日々お客さまからのお問い合わせに対応している戸塚彩乃が登壇。戸塚から「PR TIMES」の上手な活用方法をお伝えし、山岡さんとともに参加者の方からの質問にも回答しました。

本記事は、よくお問い合わせをいただく「効果的な配信先設定」と昨年12月にローンチしたPR TIMESの「新エディターの活用」、意外に知られていない『「PR TIMES」の便利な機能とサービス』についてまとめています。また、セミナーのさいごに設けた質疑応答の内容も公開していますので、合わせてご覧ください。

株式会社PR TIMES カスタマーリレーションズ部

戸塚彩乃(Totuka Ayano)

神奈川県川崎市出身。2022年10月に中途入社。前職は生命保険会社の企画職。広報・PR業界に転職を決意してPR TIMESにジョイン。ご利用前のお客様、ご利用中のお客様双方のサポートを担当。配信ネタの考え方、プレスリリース作成、新エディターの活用方法の勉強会講師を担当。70社以上のプレスリリースアドバイスを担当。国内外問わず旅行好き。最近はもっぱら離島めぐりで宮古島と隠岐諸島がお気に入り。

「PR TIMES」の効果的な配信先設定とは

まずは、プレスリリースの配信先設定についてのお話から始めていきます。

「PR TIMES」ではプレスリリースを配信できるメディアを11,000件保有しており、その中から300件まで配信したいメディアを選ぶことができます。PR TIMES内でメディアリストの作成ができるほか、自社でリストを保有している場合は、そのリストをインポートして配信することも可能です。

参考:【PR TIMESノウハウ】メディアリストの作成・設定方法
参考:【PR TIMESノウハウ】インポートリストとは?作成・編集・使い方まで解説

併せて「メディアをどのように選定すればよいのか」というご質問を非常に多くいただきます。重要な観点は、自社が情報を届けたいメディアと自社の情報に興味を持ってくれそうなメディアを選ぶということです。情報を届けたいメディアはすでに明確にあるかもしれませんが、興味を持ってくれそうなメディアを見つけるのはなかなか難しいですよね。そんなときのため、2つの方法を提案します。

まず、私がある企業のカスタマーサービスでDX化を推進する担当者だったと仮定します。

1.関連キーワードを調査

漠然と「IT系やクラウド関連のメディアが中心になりそう」とイメージするだけでなく、自社のお客さまがDX化の悩みを抱えている場合に、どんなキーワードで検索するかを考えてみる

「カスタマーサポート 生成AI」というキーワードでGoogleのニュースタブで検索

テクノロジー関係のリーダー向けのメディアや、プロダクト開発にフォーカスしたメディアなど、当初は想定していなかったジャンルのメディアがたくさん出てくる

つまりニュース検索を活用すると、想定外のメディアへ掲載される可能性に気づけるということです。

2.ロールモデル企業の記事を調査

ロールモデルの企業名をGoogleのニュースタブで検索

導入事例の記事などが出てくる

導入先企業の業界に関するメディアに掲載される可能性、若手ビジネスマン向けや、スタートアップ向けのメディアに取り上げられていたら、そういった新しい選択肢も浮上

自社のロールモデルとなる企業が取り上げられている事例からもヒントを得てみましょう。

そのほか、「メディアリスト用に媒体を選定・ピックアップする7つの方法・観点」にて詳しくまとめていますので合わせてご覧ください。

このようにさまざまな角度からキーワード検索し、親和性のあるメディアを絞っていくと、最終的には150~200件になることが多いです。

一からリストを作成するのが難しい場合は、登録時に入っている「〇〇主要メディア」の追加・削除をすると着手しやすいかと思います。また、プレスリリースごとにリストを新規作成するのは大変ですので、商品別、ブランド別、事業別でリストを分けたり、メディアジャンルごとに分けたりするのがおすすめです。完成したリストは3ヵ月から半年までを目途に見直しながら運用すると、より自社にフィットしたリストになると思います。

また、「PR TIMES」の機能にある「自動選択リスト」を使用すると自動でメディアリストを作成してくれますが、できる限り手動で作成していただきたいと思っています。始めは精査に時間がかかるかもしれませんが、このステップを経ることで、より親和性の高いメディアを選ぶことができます。

ちなみに、Webメディアには、自ら取材から執筆までする「一次メディア」と、すでにある情報をそのまま転載したり、独自にまとめたりする「二次メディア」があります。

掲載されたいメディアが二次メディアの場合は、まずは一次メディアに掲載される必要があります。

さらに使いやすくなった「PR TIMES」の新エディター

次に、新エディターの機能の使い方をお届けします。本日の参加者の50%が新エディターをご利用いただいているようで、こちらも関心が高いトピックではないでしょうか。

今回は、新エディターが効果的に活用されている事例を3つご紹介します。ぜひご参考にしてみてください。

新エディターの参考にしたい活用事例3選

事例1.株式会社ヌーラボ

最初の事例は、プロジェクト・タスク管理ツールなどを開発・提供する株式会社ヌーラボです。

メイン画像で「いつどこでイベントが開催されるか」を視覚的に表現し、一目で概要がわかるこちらのプレスリリースは、『週刊アスキー』や『ITmedia』でも掲載され、注目を集めました。

新エディターを活用し、特に強調したい箇所を太字にしている点や、テキストリンクを有効に使っている点、そして見出しを挿入している点が参考になります。これらの機能を活用することでメリハリがつき、情報が非常に読み取りやすくなっています。

参考:Backlog、プロジェクト管理の考え方を応用した親子向けイベント「夏休みの宿題がどんどん進む 親子ワークショップ」を全国4ヵ所にて開催決定

事例2.アークランドサービスホールディングス株式会社

次に紹介する事例は、からあげ定食専門店「からやま」などを経営するアークランドサービスホールディングス株式会社です。

新エディターのボタン機能を有効に活用しています。視覚的にわかりやすい位置に「からやま公式サイト」というテキストをカスタムボタンにして設定することで、クリック後にどこへ移動するのかがわかるようになっています。また、囲みの機能を利用し、段落の区切りや話が変わる部分を明確にし、読み進めやすい構成にしている点も参考になります。

さらに、商品画像をたくさん配置し、まるでメニュー表のような見せ方が印象的。

参考:【もっと食べたい叶えます】とり天を倍盛り合盛り!からあげ定食専門店「からやま」でとことん堪能

※新エディターでは画像挿入の際の操作方法が変わっていますので、ご注意ください
(これまで)
サイズ変更するには画像の端を動かして調整
(新エディター)
この動作はなくなり、あらかじめ用意された大中小の3つの画像サイズから選択

事例3.ナッジ株式会社

さいごに紹介するのは、クレジットカードに関するサービスを展開するナッジ株式会社のクレジットを通して特定の地域を応援するというサービスを伝えるプレスリリースです。こちらは、北海道新聞やペイメントナビに掲載されました。

新エディターのボタン機能を有効に使って目立たせたり、表を効果的に挿入したりすることで、情報が整理されていて読みやすい印象に。情報量が多いプレスリリースでは、このように表の機能を取り入れていただくとよいでしょう。

参考:次世代クレジットカード「Nudge(ナッジ)」に北海道東川町のまちづくりを応援できるクラブが誕生!

ご紹介した事例のプレスリリースにも多数活用されている新エディターの機能。詳しい活用方法は以下もご覧ください。

意外に知られていない「PR TIMES」の便利な機能とサービス

ここからは、プレスリリース配信サービスの「PR TIMES」の強みをご紹介。中でも、プレスリリースがメディアへ転載されるサービスの内容について知りたいという声が多かったため、解説していきます。

パートナーメディアへ20媒体以上の転載

PR TIMESでプレスリリースを配信すると、法人は20媒体以上、個人事業主は15媒体以上のパートナーメディアへ原文が転載されます。一定のへの転載が保証されるにより、これまで接点のなかった生活者に対して自社の商品やサービスを知ってもらえるきっかけになります。

(転載の仕組み)

  1. 配信されたプレスリリースをPR TIMESの担当者が1件ずつ確認
  2. 親和性の高いメディアへ転載依頼をする
  3. 依頼を受けたメディアが掲載の可否を判断、掲載可能なものを転載

PR TIMESの「パートナーメディア一覧」の「掲載対象リリース」に各メディアの掲載対象となる基準などをまとめていますのでぜひ参考にしてください。

なお、どのパートナーメディアに転載されるかには、「位置情報」「キーワード設定」「種類・ビジネスカテゴリ」の設定も影響します。

特定の地域の情報を受け取りたいというパートナーメディアもいらっしゃいますので、特に「位置情報」については確実に設定いただきたいです。関連して「キーワード設定」で特定の地域名を入れるという方法もあります。地域性がなく全国が対象の場合は、本社の場所を入れてください。

参考:【PR TIMESノウハウ】パートナーメディアへの転載とは?転載基準や注意点を紹介

多くの方々へ届ける「PR TIMES」ならではの仕組み

パートナーメディアへの転載サービスのほかにも、より多くの方々へ情報をお届けするための仕組みがあります。

【パートナーメディアへの転載以外の仕組み】

1.PR TIMES公式SNS

PR TIMESの公式SNSでシェアをすれば、当社のフォロワーの方々にもプレスリリースの情報をお届けすることができます。Xのフォロワー数は約46万人、Facebookは約13万人(2023年10月時点)と非常に多くの方にフォローしていただいているので、プレスリリースの情報が広がる可能性が高まります。

2.PRプラットフォーム

PR TIMESはプレスリリースが集まるプラットフォームです。ここに、企業活動の情報がストックできる点もメリットとしてお声をいただくケースがあります。PR TIMES内でもキーワード検索ができるので、今まで接点がなかった方にも情報に触れてもらうことができますので、より多くの方に自社の情報をしってもらうきっかけにもつながります。

3.PR TIMES STORY

プレスリリースは、今まで発表・公開がされていなかった新規の情報を届けることが前提となりますが、新規性のある情報以外の事業成功の裏側にあるエピソードや経営者や担当者の想いなどの情報をメディアに届けられる「PR TIMES STORY」もおすすめのサービスのひとつです。プレスリリースのように盛り込まなければいけない項目や型がない分、伝えたいことを思う存分に表現いただくことができます。

参考:【STORYノウハウ】PR TIMES STORYとは?機能や配信方法を紹介

【配信パターン】

1.プレスリリースと同時に配信

主に新商品やサービスの開発秘話をテーマとして発信いただけます。プレスリリースと合わせて配信することで、ニュースバリューを最大化でき、メディアの方が記事にする際に参照できる情報が増えるという効果があります。

2.プレスリリースに追加したい情報を追って配信

プレスリリースの配信の間が空きそうなとき、プレスリリースの間にストーリーを配信いただくことで、連続して情報の山を作ることができます。長期的に話題作りをしたい場合におすすめ。ヒット商品になるまでの軌跡や、プロジェクトの裏側といった内容が対象となります。

3.複数のプレスリリースを下支えする情報を配信

例えば創業ストーリーや基幹商品の誕生秘話など、自社の根幹となるような話を配信することで、長期にわたって参照されることが期待できます。

4.時流に合わせて既存の取り組みを配信

注目度が高いテーマに合った情報を「PR TIMES STORY」で配信することで、プレスリリース以外でもメディアに届き、掲載の可能性が高まります。プレスリリースとしては出せないけれど、話題のトピックに関して配信したい場合などにおすすめです。

PR TIMES STORY【配信パターン】

効率よく配信するために活用したい5つの機能

続いては、PR TIMESを効率的に活用するための便利な機能をいくつかご紹介します。今回はひとり広報の方のご参加も多いと伺っているので、効率よく配信するための機能を駆使し、業務に取り入れてみてください。

「プレスリリーステンプレート」で盛り込む内容を網羅

PR TIMESのオウンドメディアである『PR TIMES MAGAZINE』では、業界別、配信機会別に35種(2024年6月時点)のテンプレートを用意しています。テンプレートには、プレスリリースに盛り込みたい内容がすでに組み込まれているため、必要な情報を漏れなく記載することが可能。特に初めてプレスリリースを作成する方は参考にしてみてください。

参考:PR TIMES社員監修!「業界別」×「配信機会別」のおすすめテンプレート

「Word」「PR Editor」からのインポートで業務効率化

プレスリリースを作成する際、社内ではWordでやりとりする方も多いのではないでしょうか。Wordは慣れているものの、原稿をPR TIMESの編集画面に貼り付ける手間がかかる、といったケースもあるようです。この手間を効率化できるのがインポート機能。Wordファイルをインポートすると、その内容が編集画面に反映されます。

ただ、原稿をWordファイルから本文へインポートする際に、画像がうまく入らないことも。画像も含めてきれいに反映させるためには、PR TIMESが提供しているプレスリリースを作成する専用サービス「PR Editor」からのインポートをすることをおすすめしています。どなたでも利用でき、「PR TIMES」にそのまま反映が可能。Wordの変更履歴のような形でご活用いただけます。社内でのやりとりも「PR Editor」内で行っていただけますので、ぜひ活用してみてください。

参考:【PR TIMESノウハウ】Wordファイルインポート機能とは?使い方とメリット・注意点

PR Editorをご利用いただく場合は、こちらのサイトをご覧ください。

「インポートリスト」で自社保有のリストも有効活用

自社で保有するメディアリストを使って配信できる「インポートリスト」もおすすめの機能です。「PR TIMES」のメディアリストと併用してプレスリリースを届けることができます。もし自社でメディアのリストをすでに保有している場合は、「インポートリスト」を使って配信してみてください。

なお、社内で作成したリストで宛先が重複していた場合、複数のメールが送信されていないか心配だというご質問をいただくことがあります。インポートリストもメディアリストも重複分は自動で削除される仕組みになっているため、複数のメールが送信されることはありません。

参考:【PR TIMESノウハウ】インポートリストとは?作成・編集・使い方まで解説

「メディア関係者限定公開」の選択でプライバシーを守る

プレスリリースをメディア関係者だけに伝えたい場合、「メディア関係者限定公開」をご活用ください。担当者のお名前やご連絡先などはこちらの機能を活用すれば、安心して配信いただくことができます。

参考:【PR TIMESノウハウ】公開は制限できる?メディア限定公開機能と使い方・メリット

「プレスキット」で素材のやりとりの手間なし

おすすめの機能としてさいごに紹介するのは、「プレスキット」です。メディア向けに、ロゴや画像、プロフィール、ガイドラインといった素材を提供するための機能です。素材を事前にアップロードしておくと、メディア側が自由に使用できるため、双方の手間が省略可能。

参考:PR TIMESのプレスキット機能の使い方や活用方法は?メディア向け素材を簡単に共有しよう

広報PR担当者からいただいた質問に回答

ここからは#PRFunhoの運営メンバーである株式会社YOUR MEAL執行役員の山岡大介さんにもご参加いただいた質疑応答についてまとめています。山岡さんはメディアで働かれていた経験もあるため、プレスリリースを受け取る側の見方も交えてお答えいただきました。

──プレスリリースを書く際に、気を付けたほうがいいことはありますか?

戸塚:気を付けることというと範囲が広いですが、メディアに届くプレスリリースを作成するためには、「9つのメディアフック」を取り入れることを推奨しています。これらはメディア掲載の可能性を高めるために非常に重要な要素となりますので、必ず取り入れていただきたいですね。

メディアフック

参考:メディアフックとは?大きな2つの要素や、プレスリリースに取り入れるコツを解説

──「PR TIMES」は配信数も多いため埋もれてしまうことを懸念しています。上位表示されるためにできる工夫などがあれば伺いたいです。

山岡:確かに配信数は多いですよね。それと同時に「PR TIMES」は月間8,900万PVのビッグなプラットフォーム。当然ながら被リンクも非常に多いので、Googleからの評価も高い。その意味では、単純に「PR TIMES」上でプレスリリースを配信するだけでも価値があると私は思っています。ちなみに、配信数は多い月でどれくらいになりますか。

戸塚:多い月では3万4000件くらいで、4月と10月は特に多いです。大量のプレスリリースがメディアに届く中で、確実に見ていただくためには、やはりメディアフックに立ち返ることが一番かなと思います。メディアの方はメールでプレスリリースを受信するのですが、ほとんどの方がメールのタイトル前半をチラッと見て、本文を読むかどうか判断されていると推測されます。そのため、いかにクリックしたくなるフックをタイトルに入れるかが、重要なポイントになります。

山岡:メディアには日々数千のプレスリリースが届くのでタイトルだけで判断しているという部分もありますが、読者側(生活者)も同じだと思います。私もメディアに所属していたとき、例えばメルマガを作成する際にも、メールのタイトルにどんな言葉を使うか、ものすごく悩みましたね。

──プレスリリースには多様な形式がありますが、「基本的にこれはマスト」というものがあったら教えてください。例えば、語尾は必ず敬体(ですます調)にするといったものです。

戸塚:プレスリリースの文体については、当社のオウンドメディアでも詳しく解説しています。敬体が良い理由なども紹介しているので、ぜひ以下の記事を参照いただきたいです。

参考:プレスリリースの文体は「ですます調」が良い理由とは?好まれる・避けられる書き方の特徴を解説

山岡:独創的なものをめざしたくなりますが、まずは基本に沿ったうえで、いかにそこから抜け出すかを考えるのがよさそうです。マストで押させるポイントを知りたければ、PR TIMESさんから配布されているようなプレスリリースのテンプレートを使ってみるのもいいと思います。

──PR TIMESでは、どのような配信テーマが人気ですか?

戸塚:キーワードランキングを参考にしていただくのがおすすめです。PR TIMESでは、サイト内で検索されたキーワードのランキングを月ごとに発表しています。

参考:2024年06月のプレスリリース キーワードランキング

また、さまざまな記念日を紹介し、関連するプレスリリースの事例を網羅的に掲載している「今日は何の日」も参考になります。これを活用すると、時流に合わせたコンテンツを考えるヒントになると思います。

参考:『PR TIMES MAGAZINE』今日は何の日

──プレスリリースを配信する際、効果的な配信日時があったら知りたいです。

戸塚:メディアの方が情報収集するタイミングを狙うのがおすすめです。火曜日、水曜日、木曜日の10時から14時くらいが配信のゴールデンタイムとされています。山岡さんはメディアに所属していたとき、この曜日と時間帯で情報収集していましたか。

山岡:だいたい戸塚さんから言ったタイミングと同じですね。ただ、ゴールデンタイムは配信される数も非常に多いので、埋もれないためにあえて9時55分とか10時01分にずらして配信されている方も見かけます。特に月初の1日は配信数が多いので工夫が必要ですね。

──プレスリリースの効果測定の方法について教えてください。

戸塚:プレスリリースは配信しただけで終わりにするのではなく、どんな効果があったのかを振り返り、次回に活かすことが大切です。効果測定の方法については、管理画面から「分析データ」を確認できるので、まずはそのデータを分析することから始めるとよいと思います。

参考:プレスリリースの結果を分析・評価する方法は?分析の下準備や評価のポイントを紹介

山岡:自社で何を目標とするかによって、分析する対象も変わってくるかと思いますが、私の場合は、メディアにどれだけ掲載されたかだけでなく、そこから問い合わせがあったか、売り上げにつながったかなど、どんなアクションがあったかも重視していますね。

──プレスリリースを配信した後、ほかに活用法があったら教えてください。

山岡:プレスリリース配信後の活用については、#PRFunhoの運営メンバーの鈴木さんにお話しいただきたいですね。彼女は先ほど事例紹介にあった、からあげ定食専門店を経営するアークランドサービスホールディングスに勤務していた方で、PR TIMESのプレスリリースエバンジェリストでもあります。鈴木さん、お話しいただけますか。

鈴木:ご紹介ありがとうございます。現在は転職して別の会社におりますが、アークランドサービスで行っていたプレスリリースの活用について簡単にご説明します。

私の場合、せっかく作り込んだプレスリリースを配信するだけではもったいないというのがベースにあるんですね。そこで、公式SNSでシェアしたり、公式サイトにプレスリリースへのリンクを置いたりと、できるだけ目に触れる機会を増やすようにしていました。また、活用法とは少しずれますが、プレスリリースを作成するときに意識していたのは、メディアの方が「これさえ見れば記事が書ける」という内容になっているかどうかという点。

例えば、からあげのイベントを紹介する際にも、告知内容だけを記載するのではなく、商品の味の表現なども入れておくのです。そうすると、食レポのような記事を書く際に、そのままその表現を使っていただけたり。そんな工夫をするように心がけています。

参考:目指すは思わず人に伝えたくなるプレスリリース。受け手の先を想定した設計を|鈴木恵美

山岡:「お知らせ」として別途ニュース記事を自社サイトに掲載するのではなく、「PR TIMES」のプレスリリースのリンクを貼って見てもらう、というのはおもしろい方法ですよね。とにかくこの作り込んだプレスリリースを見てもらおう、という気概を感じます。

戸塚:それだけ情報がつまったプレスリリースですよね。食レポするときにも困らないようにという配慮など、アークランドサービスホールディングスさまのプレスリリースには参考になる点が本当にたくさんあります。

参考:配信するだけで終わらせない!プレスリリースの配信後の活用術10選

──PR TIMESのメディアリストへ配信した場合、メディア側はどのように受け取っているのか知りたいです。

戸塚:メディアへはどのように届いているのか気になりますよね。配信したプレスリリースはプレスリリースのタイトルがそのまま表示されたメールでメディアに送信され、メールを開くと、プレスリリースの内容がHTML形式で本文に記載されます。配信時、タイトルに自社の企業名を入れる設定も可能です。

PR TIMESメール配信

参考:月額1万円でAIチャットボット|シンプル操作で導入 TayoriがAI新機能を6/24より提供開始

山岡:個人的には読んでほしいワードほど前に入れたほうがいいと思っています。タイトルの前半で読むかどうか判断されてしまうので、社名がフックになる場合のみ入れるのがよさそうですね。

──「PR TIMES STORY」を活用している企業は、どんな背景で導入し、どんな効果を得ているのでしょうか。

戸塚:継続的な情報発信が求められる広報活動において、どうしても発信されるトピックスの不足やメディアの方への適切な情報提供のタイミングに悩まれることが多いかと思います。そのような中で、PR TIMES STORYを活用いただく方が多いです。プレスリリースのように制約や型がない分、のびのびと自由に書かれているという印象ですね。

山岡:「PR TIMES STORY」からメディア掲載につながった例などはあるのでしょうか。

戸塚:担当者に聞くところによると、取材につながったのは、時流に合わせたケースが多いようです。やはりそのときに話題になっているトピックと関連させるのが注目されやすいですね。

また、「PR TIMES STORY」で配信することで、従業員がそれを読み、エンゲージメント向上につながったりもするとのこと。社外のステークホルダーに記事のリンクをシェアしたりもされているようで、色々な活用方法がありますね。

山岡:確かに社内だけで配信するより、「PR TIMES STORY」にあるほうが読まれやすいかもしれませんね。社内報、社外報的な使い方はおもしろいですね。

まとめ:「PR TIMES」の機能をフル活用して効果的な広報PRを

「PR TIMES」のサービス・機能のご紹介や、プレスリリース作成のポイントなど、たくさんの情報をお伝えできたセミナーとなりました。また事前にたくさんご質問をいただいたことで、みなさまがどんなことにお困りなのかがよくわかりました。

今回のセミナーで戸塚がお伝えした、PR TIMES活用におけるポイントは以下です。

  • 効果的なプレスリリース作成には「メディアフック」がポイント
  • 新エディターで追加した新機能をぜひご活用いただきたい
  • プレスリリースと「PR TIMES STORY」でより効果的な情報発信を

「PR TIMES」ではプレスリリースを配信していただき、企業活動に活かしていただくためにさまざまなサポート体制を用意しておりますので、ぜひご活用ください。

【開催主催】

個人をゆるやかにつなげる広報Slackコミュニティ「#PRFunho」。Slackでのやりとりを通じて関係性を構築し、組織を越えた交流を実現するための場として2019年4月に発足。参加者は1600名以上(2024年6月現在)。広報業務に携わる方はどなたでも無料で参加できます。入会申請は公式サイトから。

公式サイト:https://prfunho-community.studio.site
X:https://x.com/PRFunho

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