プレスリリースを作成する際、構成をどうすればよいか悩む方も多いのではないでしょうか。そんなときに便利なのがテンプレートです。フォーマットを参考にすることで、基本の構成や書き方を習得し、質の高い情報発信を効率よく行うことができます。
本記事では、プレスリリースの基本的な書き方の解説に加え、すぐに使える無料のWordテンプレートを業種や目的別に20種類紹介しています。
広報初心者から経験者まで、誰でも迷わずわかりやすいプレスリリースを書けるようになるテンプレート・フォーマットをぜひご活用ください。
プレスリリーステンプレートとは?基本の考え方と活用メリット
プレスリリーステンプレートとは、タイトル・リード文・本文・問い合わせ先といった基本構成をあらかじめ整理した「ひな形」のことを指し、広報担当者が迷わず効率よく原稿を作成するための土台として機能します。
特に、情報の抜け漏れを防ぎつつ一定品質を担保したい場合や、作成に関わるメンバーが複数いる場合には、テンプレートを基準にすることで社内基準を統一しやすくなります。
また、テンプレートは初心者にとって「どこから書けばよいか」「何を入れるべきか」という不安を解消し、経験者にとっては作業スピードを大幅に高める頼もしいツールです。さらに、媒体特性や業界ごとの違いを踏まえて調整すれば、ニュースとして取り上げられやすい構成も自然に身につくため、広報業務全体の底上げにもつながります。
テンプレートを使うメリット(構成の標準化・工数削減・品質担保)
テンプレートを導入する最大のメリットは「再現性のある高品質なプレスリリースを安定して作れる」点にあります。構成が定型化されているため、誰が書いても一定の品質を保ちやすく、内容の抜け漏れや不要な冗長表現が自然と減少します。また、ゼロから構成を考える必要がなくなることで作業時間が大幅に短縮され、複数本のリリースを同時に進行する際にも効率的です。
さらに、テンプレート内の項目(5W2H、展望、問い合わせ先など)に沿って埋めるだけで「メディアが求める情報が揃っている状態」を再現できるため、掲載率の向上や編集部の確認負担の軽減にもつながります。結果として、広報担当者のスキルレベルに左右されず、安定したアウトプットが実現できるでしょう。
自社に合ったテンプレートを選ぶ視点
自社に最適なテンプレートを選ぶためには、目的・業種の視点が欠かせません。
新商品発表なのか、イベント告知なのか、資金調達なのかによって必要な構成が異なるため、目的に合うテンプレートを選ぶことで情報が整理され、読み手にも伝わりやすくなります。
さらに、IT、飲食、コスメ、BtoBサービスなど、業界ごとに重視されるポイントが変わるため、業界特性に合わせたテンプレートを活用すると、メディアの期待に合う構成になります。
次からは、プレスリリースを配信する目的や、業界にあわせたテンプレートを紹介するので、自社にあったものをご活用ください。
【Wordでダウンロード可能】プレスリリースのテンプレート・雛形20選
まずご紹介するのは、プレスリリースの内容別にまとめた合計20種類のテンプレートです。「新サービスの発表」から「イベント告知」「業務提携」まで、「業界別」×「配信機会別」でサービス広報にもコーポレート広報にも活かせるテンプレートが揃っています。
日々、多数のプレスリリースを目にしているPR TIMES社員が監修しており、ダウンロードしてそのまま使えるWordデータと、解説PDFが付いています。作成したいプレスリリースの内容に合わせてダウンロードして、活用してみてくださいね。

ダウンロードファイルは、「解説付きWordのテンプレート」と「PR Editorのテンプレート」の2種類。PR TIMSEでの活用方法については、「Wordファイルインポート機能とは?使い方とメリット・注意点」をご覧ください。
1.新商品発売・新サービス提供のテンプレート
新商品・新サービスを発表するプレスリリーステンプレートは、BtoB向け、BtoC向け、食品、コスメ、飲食店向けごとに紹介します。
2.イベント・セミナー開催に関するテンプレート
イベントやセミナー開催に関するプレスリリースのテンプレートは開催前、開催後に分けて紹介します。
3.サービスに関するテンプレート
既存サービスの機能追加や導入事例の紹介、利用者数や会員数を突破したことをお知らせするテンプレートは以下からご確認ください。
4.企業に関するテンプレート
年頭所感、資金調達、受賞や表彰、訂正リリースに関する企業のお知らせプレスリリースのテンプレートは以下からご確認ください。
5.その他のテンプレート
その他、クラウドファンディングや、金融商品取り扱い開始、ふるさと納税、調査結果の発表などに関するテンプレートも以下で紹介しています。
PR TIMES社員監修「業界別」×「配信機会別」例文付きテンプレート解説記事
上記で紹介したテンプレート以外にも、業界別のプレスリリース配信のメリットや読まれるプレスリリース作成のポイント、注意点や実際の事例を解説した記事もご用意しています。プレスリリースの作成や配信にあたってまだ不安がある、という方はぜひこちらもご参照ください。
業界問わず活用できるテンプレート:https://prtimes.jp/magazine/tag/common/
IT・通信業界向けテンプレート:https://prtimes.jp/magazine/tag/it-web/
飲食・食品業界向けテンプレート:https://prtimes.jp/magazine/tag/food/
そのほか、テンプレート解説記事の全一覧は「おすすめテンプレート」からご覧ください。
プレスリリースの基本の構成・書き方・ポイント
最後に、プレスリリースの基本の書き方とそのポイントについて、タイトル、リード文、本文、問い合わせ先・企業情報の4つの構成別に解説します。より品質の高いプレスリリースになるよう、しっかりとポイントを押さえましょう。

タイトルの書き方
プレスリリースの印象は、タイトルとリード文でほぼ決まります。特に、タイトルはプレスリリースを作成するにあたって最も重要な要素と言っても過言ではありません。
プレスリリースのタイトルには、次の5つのポイントがあります。
- 41~100字前後、1行あたり25~30字未満に収める
- フォントはMeiryo UI(メイリオよりも行間、ひらがなとカタカナの文字幅が狭くコンパクトかつ印刷しても潰れにくい)
- 文字サイズは20(18~22を推奨、伝えたい内容やサブタイトルはその限りではない)、複数パターンの利用は避け、最大2種類のサイズを推奨
- 可能な限り定量的データで示す
- 企業としての統一を図る(ロゴの設定、カラーの統一など)
毎日、数百を超えるプレスリリースに目を通すメディア関係者の立場になれば、「どんなリリースか」を即座に判断できるタイトルのほうが良いのは当然ですよね。タイトルの付け方ひとつで目を通してもらえるか、取材したいと検討してもらえるか決まることもあります。そのため、プレスリリースで伝えたいことの結論やポイントがわかるタイトルを付けるよう、簡潔でインパクトのあるものに。限られた文字数に必ずしも企業名は必要ではありません。
タイトルの重要さやポイントは、以下の記事でもご紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
リード文の書き方
リード文は、プレスリリース冒頭に掲載する全体の要約です。1〜3文ほどで伝えたいことを簡潔にまとめましょう。ただし、1文が長くなりすぎないようにするのもポイント。理想の目安は250~300字程度、最大400字以内がおすすめです。
プレスリリース全体をまとめるのが難しいとき、情報に漏れやダブリがないかチェックしたいときは、「5W2H」を意識しながら書いてみると良いでしょう。「5W2H(+展望)」の要素をプレスリリースの中から漏れなくピックアップできると、全体を網羅するスッキリとしたリード文になります。
【5W2H】
Who:誰が
What:何を
Where:どこで
When:いつ
Why:どうして
How:どのように
How much:どのくらい
また、企業としてや取り組みに対しての展望が明確にある場合は、5W2Hに加えて、「展望」を載せるようにしましょう。
本文の書き方
本文では、事実を簡潔かつ正確に書くことを意識しましょう。ただし、事実や客観性にとらわれるあまり、無機質な内容になってしまっては本末転倒です。読み手の興味を引いたり共感を生んだりするためには、想いを込めることやストーリー性を持たせることもとても大切。前項の「5W2H」に沿って伝えるべき内容を整理したうえで、もっとも伝えたいこと、それを伝えるために最適な表現を試行錯誤してみてください。
例えば、新商品や新体制を公表する場合は、「なぜそこに至ったのか」という背景を伝えるのも有効です。背景にあるストーリーを見せることで、社会的な意義や自社の覚悟を発信できます。感情や想いはこの背景の部分に集約すると、プレスリリースとしても読みやすく、魅力的なものとなるでしょう。
問い合わせ先・企業情報の書き方
プレスリリースは、日々取材のネタを探しているメディア関係者の貴重な情報源。スムーズに問い合わせや取材打診をしてもらうためには、連絡先や担当者の情報がきちんと記載されている必要があります。そのために、次の3点は必ず記載しましょう。
【問い合わせ先の必須情報】
会社名・部署名
担当者名
メールアドレス、固定電話番号、携帯電話番号
※「いつでも連絡の取れる連絡先」を記載すること
特に、テレビやラジオなどのマスメディアは即時ニュースに取り上げられるよう、迅速な返信を求めているケースがほとんどです。せっかくメディア関係者が問い合わせをしたのに連絡が取れないようでは「お問い合わせ先」を掲載している意味がなく、機会損失にもつながります。また、連絡が取れてからもたらい回しになってしまわないよう、確実にプレスリリース対応担当者に繋がる電話番号を記載しましょう。
はじめてでも安心。テンプレートを活用してプレスリリースを作成しよう
本記事では、プレスリリースを作成する際、構成をどうすれば良いか、どのような内容を書くべきか悩む方に向け、プレスリリースの基本的な書き方や内容別のテンプレートを紹介してきました。
プレスリリースのタイトルを書く際には、文字数、フォント、文字サイズ、定量データの活用、企業としての統一の5つを意識。リード文や本文では、「5W2H」の要素を意識しつつも、シンプルで漏れのない内容が求められます。
本記事で紹介したテンプレートに加え、PR TIMES社員が監修したプレスリリース配信のメリットや作成のポイント、注意点や実際の事例を解説した記事もありますので併せてご確認ください。
関連リンク:https://prtimes.jp/magazine/pickup/template
また、テンプレートを活用してプレスリリースを作成する際には以下の記事も参考になります。ぜひご一読ください。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
プレスリリースの作成・テンプレートに関するQ&A
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