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【トレンド徹底活用術 vol.17】山の日編:レジャーやアクティビティのアピールに最適な時期

プレスリリースでより多くの注目を集めるには、自社の新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報を活用するのがおすすめです。自社の情報に時節やトレンド情報をかけ合わせることで、プレスリリースの注目度が上がり、メディア関係者だけでなく、生活者にも届く可能性が高まります。

本記事では、国民の祝日である「山の日」をピックアップ。アウトドア・キャンプ用品を取り扱う企業の方、旅行・観光に関する企業の方などは特に活用しやすいトレンドです。ぜひ記事を参考に、自社のプレスリリース作成にお役立てください。

「山の日」をプレスリリースに活用するSTEP

お盆休みに合わせて休暇が取りやすい国民の祝日「山の日」。2014(平成26)年5月23日の国会で法律改正案が成立しました。

「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日(※)」という趣旨を掲げており、日本の16番目に制定された国民の祝日です。

※:MAFF TOPICS(4) NEWS 8月11日は「山の日」。山に親しみ、恵みに感謝

現在、PR TIMESで配信されている「山の日」に関するプレスリリースでは、イベントやコンテストの開催など多くの活動が見られます。しかし、古くからある国民の祝日に比べると浸透していない場合もあり、「山の日」をトレンドフックにして、より効果的に広報PR活動に活かす方法はないかと悩む広報PR担当者もいるはずです。そのような悩みに少しでもお答えすべく、「山の日」に関するプレスリリースの作成から配信方法をご紹介。

この記事では、トレンドキーワードをプレスリリースに活かす基本の8ステップの中から特に役立つポイントを事例とともに解説していきます。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについてはこちらの記事をご確認ください。

画像素材にこだわる

「山の日」に関連する商品・サービスを打ち出す際には、わかりやすくイメージが伝わることが大切です。また、具体的に利用シーンが伝わる画像も載せられるとよいでしょう。

商品イメージを掲載するだけでなく、コンセプトに合った風景で撮影した画像は目を引きます。参考事例のように、パッケージデザインやサイズ感がわかる写真を複数掲載するのも一案です。

<参考>
【新商品】小楽園から、八ヶ岳の山々を模ったムースタルト「山々菓子」が登場!富士山型のミルク氷「富士山氷」、日本の山を型どった山キーホルダーなども新発売!
【夏のレジャー応援キャンペーン!!】動画撮影やスマホ連携が可能なスマートヘルメットで、レジャーの楽しさと安全を同時に叶えるヘルメットが登場!

プレスリリースで使用する画像は、メディアに取り上げてもらうことを前提に、豊富な種類を備えておくことが大切です。紙・Webメディアの両方に対応できるよう、画像の解像度やサイズにも配慮しましょう。

広報PR担当者自身が画像を用意する場合は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

情報収集して傾向をチェック

「山の日」は2014年に制定され、2016年に施行された国民の祝日です。比較的新しい祝日のため、「山の日といえばこれをする日だ」という行動様式が生活者に定着していない可能性もあります。

まずは生活者が「山の日」をどう捉えて、どんな風に過ごしているのかを知ることから始めましょう。現状を把握する作業は、ニーズに合った提案をするために大切なステップです。

調べる

山の日に関する意識調査

制定された翌年に実施された調査結果では、「山の日ができたことを知っている」と答えた人が9割弱と、高く認知されていることがわかっています。

Googleトレンドで2014年以降の動向を調べてみると、コロナ禍の影響で日付が変更になった2020年に検索ボリュームが急上昇。2022年・2023年はいずれも8月上旬に注目度が高まっており、徐々に「山の日」が浸透していると考えられるでしょう。

このグラフを見ると、「山の日」に興味を持つ人は毎年8月に入ってからインターネットで情報収集していることが伺えます。したがって「山の日」に関するプレスリリースは、7月末から8月初旬までには配信しておくのが適切なスケジュールといえるでしょう。

山の日の過ごし方

nstagramで「#山の日」を検索すると、投稿数は17.7万件(2024年7月21日現在)ほど。現地で撮影された山の風景やキャンプの様子といった投稿が多いため、「山の日」には山でのレジャーやアクティビティを想起しやすいということがわかるでしょう。

一方で、「山の日=山での行動」と特定の行動様式に囚われるのは早計かもしれません。

「山の日」は夏のハイシーズン真っただ中であり、休暇を取りやすい時期でもあります。登山以外の行動様式が定着していないことを逆手にとって、「山の日といえば〇〇」と新定番になるような提案をしたり、「山の日は普通の登山ではなく〇〇もやってみよう」とプラスアルファの提案をしたりするのもよいでしょう。自社での意識調査やSNS調査などを駆使することで、隠れたニーズが引き出せるのではないでしょうか。

由来を調べる

「山の日」の由来を改めて知ることも大切です。

本来の意味や由来を改めて知ることで、新たな側面を見いだすことができたり、トレンドを活用した情報発信したりするうえで土台となる基礎知識となります。

山の日の由来

「山の日」は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的として、8月11日に国民の祝日として2016年に設けられました。

もともとは「海の日があるのに山の日がないのはおかしい」という提言が始まりとされており、日付自体に特に意味はないとされています。多くの人が休暇を取るお盆休みと連続させやすいことから、この日が選ばれました。

参考:一般社団法人 日本記念日協会

調べた情報を自社プロダクトに落とし込む

調べた情報をもとに、自社プロダクトに活かせそうな切り口、アピールポイントを整理しましょう。

①登山やキャンプ関連

近年のアウトドアブームに加え、コロナ禍などから「今年からキャンプをやってみよう」という山でのレジャー・アクティビティに関係した需要拡大が期待されます。

特に、子どもがいるファミリー層やソロキャンプに関心を持った層など、新たな需要を掘り起こすことができそうです。

まずは山にまつわるレジャーやアクティビティで関連しそうなプロダクトを洗い出してみましょう。

例のように、プロダクトによってターゲット層も異なります。

  • キャンプ・登山用品、アウトドア向けの靴、服
  • レジャー用品全般
  • 防虫スプレー、蚊取り線香などの虫よけ製品
  • アウトドアで楽しめる調理用具、冷凍・レトルト食品など食材

届けたい相手は誰なのか、ペルソナも同時に設定していき、アピールポイントを整理しましょう。

②「山」から波及されるもの

「山の日」がお盆シーズンであることを活かして、新たな切り口での提案もできるのではないでしょうか。上記のほか、波及しうるプロダクトとして以下も挙げられますね。強引に便乗するのではなく、山と言えば登山、登山と言えば……と、連想ゲームのようにして広げていけるとよいでしょう。

<例>

  • 野鳥や星空の観察に使える「双眼鏡」や「天体望遠鏡」
  • 手ぶらで楽しめる冷暖房完備で食事も提供する「グランピング」サービス
  • 釣り関連用品
  • ボルダリング、フィットネス

③「山」にまつわる企画

山そのものへの愛着に着目した需要も考えられます。

山に親しむ」のは山に行くばかりではありません。「山の日」に絡めた「フォトコンテスト」の企画のプレスリリースもあります。絶景ポイントを推し出したい山がある富士山以外にも名峰を抱えた地域などはであれば、「山の日」をキーワードとして活用した情報発信ができるでしょう。

記念日に合わせた企画ではありませんが、夏ならではのスキーイベントや、山にまつわる学習企画などは、「山の日」に絡めたプレスリリースとして発信できそうです。

いずれも情報発信の際に「山の日」という時節キーワードを活用し、なぜこの祝日に絡めたのかという背景も伝えられるとよいでしょう。

細かな配信設定を活用してプレスリリースを配信

プレスリリースを配信する際は、「誰に届けたい情報なのか」という具体的なイメージが重要です。

PR TIMESのエディターには配信設定の機能があります。自社の商品やサービスにおける設定だけでなく、情報を求めている人にきちんと届けられるよう、キーワード登録を活用しましょう。

2023年7~8月にPR TIMESで配信されたプレスリリースのうち、キーワード上位100位に「山の日」は入りませんでしたが、「夏」「夏休み」「アウトドア」「旅行」などはランクインしています。商品・サービスに合わせて、ターゲットをイメージしながら「山の日」だけでなく他キーワードも設定しましょう。

<参考>
2023年7月のプレスリリース キーワードランキング
2023年8月のプレスリリース キーワードランキング

地域が限定されたキャンペーンや販売品だった場合には、位置情報も入れることが大切です。

「山の日」に関する情報を集め、自社に活用できる情報を整理してプレスリリースを作成しましょう

お盆休みと「山の日」を連続して休みにする人も増えたことから、まとまった休暇を取りやすい時期でもあります。ハイキングやキャンプなどのイベント、山にちなんだ商品やサービス、キャンペーンと、さまざまな商品や体験を提案するには絶好のタイミングともいえます。

しかしながら、正月やクリスマスなどと違って、多くの人にとっては「山の日といえば」という共通認識が定まっていません。だからこそ、市場規模の拡大や新たな需要の発掘が生まれる可能性があります。まずは「山の日」に対する生活者の意識などを調べ、情報を自社プロダクト・サービスに落とし込むことが大切です。

プレスリリースでは、夏という時機を捉えつつ、「こうした楽しみ方がある」とのアイデアと自社プロダクト・サービスをしっかり関連付けて、生活者のニーズに合わせた情報発信が重要になってくるのではないでしょうか。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

山の日のプレスリリースの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

高田 育昌

高田 育昌

全国紙記者、IT企業の渉外担当を経て2021年1月よりPR TIMESに参画。これまでの経験を活かし、「アライアンス担当マネージャー」として、新聞社や金融機関との提携・協業、パートナーメディア企業との調整に奔走しています。ベンチャーキャピタルなどスタートアップ支援にも注力します。趣味はカラオケ、天体観測。

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