この記事では、広報担当者が押さえておくべき「ニュースリリース」の書き方を解説します。広報の業務の中で作成する機会も多く、たくさんの関係者の目に触れる重要な文書がニュースリリースです。
ステークホルダーにとってわかりやすく、手にとってもらえるニュースリリースを作成する10つのポイント、プレスリリースとの違いについてご紹介していきます。
ニュースリリースの基本構成
報道関係者を始めとする読み手のもとには、日々多くの企業からニュースリリースが届きます。情報があふれる中で自社のニュースリリースを手にとってもらうには、何よりもわかりやすくて伝わりやすい内容であることが重要です。
基本的にどの企業も基礎の構成を守ってニュースリリースを作成するのは、読み手が目を通しやすくするための配慮でもあります。もちろん自社らしさやオリジナリティも大切ですが、過度に情報を盛り込みすぎてしまうと、結果的に読み手にとって不親切なニュースリリースになりかねません。基本構成を守った上で、特にタイトルや本文の中でオリジナリティを発揮する工夫をした方がよいでしょう。
【ニュースリリースの基本構成】
- 発信日
- タイトル
- サブタイトル
- リード文
- 本文(ニュースの特徴・詳細/ニュースの背景/今後の展望/画像)
- 企業情報/問い合わせ先(社名/住所/電話番号/メールアドレス/担当者名)
ニュースリリースの書き方の10のポイント
ニュースリリースを書く際は、それぞれのポイントを抑えて、正確かつわかりやすいニュースリリースに仕上げましょう。各社とも同じ基本構成ではありますが、しっかりとポイントを押さえることで、自社らしさや独自性を加えることもできます。詳細はこちらの記事で確認してみてくださいね。
【ニュースリリースの書き方の10のポイント】
1.【タイトル】30文字以内で結論を伝える
- 文字数は30文字以内
- キーワードを最大3つ盛り込む
- 本文の内容を正確にまとめる
- インパクトのある言葉選びで目を引く
2.【リード文】5W2H(+展望)を押さえる
- Who:誰が(自社)
- What:何を(取り組み内容)
- Where:どこで(実施場所)
- When:いつ(開始日や実施期間)
- Why:どうして(背景や目的)
- How:どのように(特徴など)
- How much:どのくらい(金額)
3.【本文】基本の構成・流れを意識する
前述の通り、読み手が目を通しやすくするためにも基本構成は崩さない
4.【本文】ニュース性・トレンド性を取り入れる
「なぜ今それを発信する必要があるのか」のストーリーを明確にしておく
5.【本文】ニュース/プレスリリースは記事にしてもらう「素材」と意識する
メディア関係者が必要な情報を得るための「一次素材集」であることを意識し、主観的な情報を多く入れすぎない
6.【本文】専門性・客観性があるデータを入れる
- 事実を誇張する可能性のある形容詞や、一般常識ともいえるデータの安易な使用は避ける
- 意外性や独自性の高いデータを使用する
- データを使用するときは母数や調査方法なども確認する
7.【本文】専門用語を使う場合は説明を入れる
誰が読んでも意味がわかるよう配慮する
8.【本文】箇条書きを活用して「見やすい」文書にする
だらだらとした文章にせず、箇条書きや小見出しを活用して簡潔に書く
9.【画像】アイキャッチ画像でサービスや商品の世界観を発信
1枚目の画像はシェアされやすさを意識して選定する
10.【画像】メディアが使いやすい写真
どんなメディアでも活用できるビジュアルやサイズの画像を用意する
ニュースリリースのテンプレート
毎回ゼロからニュースリリースを書いていると時間がかかりますし、内容の漏れやミスにつながってしまいます。基本構成とあわせてテンプレートもいくつか用意して、スピーディに漏れのないニュースリリースを作成しましょう。
こちらの記事では、特にニュースリリースとして発表することが多い以下のケース別に5つのテンプレートをご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
【ケース別のテンプレート5つ】
- 新商品発売・新サービス提供のテンプレート
- イベント告知のテンプレート
- 調査結果報告のテンプレート
- 記者会見開催のテンプレート
- 業務提携・子会社化発表のテンプレート
ニュースリリースとプレスリリースの書き方は違うの?
実は、ニュースリリースとプレスリリースの書き方には大きな違いは見られないのが最近の傾向です。
こちらの記事でも解説しているように、厳密に言えばニュースリリースは「自社のニュースを世の中に伝える文書」で、プレスリリースは「自社のニュースを報道関係者に伝える文書」という役割の違いがあります。しかし、最近はニュースリリースとプレスリリースに同一の原稿を使用しているケースも多く、実質的に書き方も同じになっています。内容に漏れや誤りがないのであれば、同じ原稿を使用しても問題ないと言えるでしょう。
自社サイトに「お知らせ」として載せるならどうしたらいい?
報道関係者以外にも広くニュースリリースを知ってもらうために、「お知らせ」として自社サイトに掲載する場合があります。その際、原稿を変更したり、他に手を加えたりするべきポイントはあるのでしょうか。ここからは、自社サイトに掲載する際の方法や注意をご紹介します。
「プレスリリース」カテゴリとして掲載する
ニュースリリースを自社サイトに「お知らせ」として掲載する際は、カテゴリを「プレスリリース」にしましょう。最近は、各情報にアクセスしやすいよう【お知らせ>プレスリリース/メディア/イベント】のように、情報の種別ごとにカテゴリを管理するのが一般的です。自社が発信する情報の種別と照らし合わせながらカテゴリを設計しましょう。
自社サイトを訪れる人には、報道関係者だけでなく、自社の社員や採用候補者、生活者も含まれます。誰が訪れても「どこにどんな情報があるか」がわかりやすいよう、カテゴリが混線しないように注意してください。
また、前述のとおり、ニュースリリースとプレスリリースに大きな違いはありません。同様に、自社サイトに掲載するときも、わざわざ書式を変える必要はありません。ただし、適宜情報を省略や追加するなど、読み手にとってよりわかりやすくするための工夫は可能です。
- 省略の例:タイトル横の「報道関係者各位」という宛先や日付、社名
- 追加の例:正式なニュースリリース原稿のPDFリンク
ニュースリリースは、基本的にプレスリリースと同様の対応でOK
ここまでニュースリリースの書き方をご紹介してきましたが、ニュースリリースとプレスリリースの間に大きな違いはありません。基本的には、プレスリリースの書き方やテンプレートを踏襲すれば問題ないでしょう。
ニュースリリースもプレスリリースも、読み手に正確に情報を伝えることが目的です。両者の違いを意識しすぎて不必要に工数をかけてしまっては本末転倒です。この記事でご紹介した基本構成や書き方のポイント、テンプレートを活用して正確でわかりやすい原稿をスピーディに作成することの方が重要です。
必要な情報を迅速に読み手に届けて、認知度アップやメディア露出につなげられるとよいですね。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
ニュースリリースの書き方に関するQ&A
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