【現役広報が教える】広報企画の立て方7つのポイント

広報担当をしていると、メディア向けの提案資料やイベント、社内報など、「企画」が必要な場面が数多くあります。今回は、どんな場面にも応用できる基本的な広報企画の立て方について、7つのポイントをご紹介します。自社の広報力アップのために、ぜひ活用してみてくださいね。

そもそも広報が企画を立てるシチュエーションとは?

広報はいったいどんなときに企画を立てるのでしょうか。提案資料の作成からイベントの実行、社内報の作成まで、代表的な3つのシチュエーションをご紹介します。

1.メディア向け提案資料の作成

1つ目は、メディアに持ち込む取材企画書やプレスリリースなどのメディア向け提案資料。

自社のサービス・プロダクトやメンバーなど、取材につながりそうなネタを企画書に仕立てたものがメディア向けの提案資料です。ときには自社の単独企画ではなく、複数の企業とタッグを組んで企画にすることもあります。アポイントをとって直接持ち込んだり、ウェブ・メールなどで配信したりと、メディアに資料を届ける方法はさまざまですが、共通するのはメディアの心をつかむ企画資料でなければならないということです。

2.イベントの実行

2つ目は、イベント。

サービス・プロダクトのお披露目としての記者発表会や生活者向けのイベントなど、その形はさまざまです。タレントを呼んで芸能ニュースで取り上げてもらったり、生活者に話題のスポットとしてお出かけ情報に取り上げてもらったりという効果が期待できます。いずれの場合にも、目的と予算を見極めた上で実現性と効果の高い企画を立案することが必要です。また、多くのコストを投じる場合には、その費用対効果はよりシビアに評価されることになるでしょう。

イベント会場の様子

3.社内報の作成

3つ目は、社内報の作成。社外だけでなく社内へ向けた広報活動も、広報の重要な役割です。

社内報を通じて経営の状態を把握してもらったり、社員間のコミュニケーションを促進したりと、社内報に求められる効果は企業によって異なるでしょう。壁新聞やブックレットなど、いろいろな形式で作成できますが、「会社から社員へ伝えたい重要なメッセージ」をいかに浸透させるかが社内報の鍵となります。より効果的に実行するために、社員一人ひとりにしっかりと伝わる企画を仕立てることが重要です。

広報が企画を立てるときのポイント

企画を立てるにあたり、ゴールの設計やニーズの把握など、欠かせない大切なポイントがいくつもあります。ここでは、実際に企画を立てるときに抑えておきたい7つのポイントをご紹介します。

1.目的と定量・定性ゴールを設定する

企画の実施後、振り返りと案件の評価を実施するために、あらかじめゴールを設定しておくことはとても重要です。定量・定性のゴールをそれぞれ具体的に設計しておくと、次回の企画に向けてスピーディにPDCAをまわせるメリットもあります。

  • 定量ゴールの例

メディアへの接触数、メディアへの露出量(回数、時間など)、NPS(Net Promoter Score)、認知度、社員エンゲージメント など

  • 定性ゴールの例

ブランディング、業界内での立ち位置、実現したい状態 など

2.ターゲットのニーズをとらえる

企画の内容によってターゲットは異なりますが、いずれの場合にもそのニーズを具体的に把握してくことが必要です。ニーズには「顕在的」なものと「潜在的」なものがあります。すでに目に見えているニーズを満たす企画なのか、あるいはまだ目に見えていないニーズを掘り起こしたいのか、企画段階でしっかりと見極めましょう。必要に応じてフレームワークを使うのも効果的です。

  • ニーズ把握に便利なフレームワークの例

AIDMA、AISAS、4C、カスタマージャーニーマップ など

相手のニースに応えた様子

3.経営理念と一致させる

企画の方向性やメッセージと経営理念は必ず一致させましょう。立案した企画の方向性やメッセージが経営理念とは異なるものであると、せっかくの企画も説得力を失ってしまいます。メディアや生活者、社内のメンバーなど、企画の受け手から見たときの納得感も低くなってしまうでしょう。あくまで経営理念を土台として企画を決定することが重要です。

特に「会社からのメッセージを伝える」という役割を担う社内報を作成するときには、社内報に掲載されている情報やメッセージと経営理念に不一致がないか、入念なチェックが必要です。

4.自社・事業らしさを取り入れる

日々多くの企業が企画をリリースしている中で、「自社・事業らしさ/ならでは」といったオリジナリティがなければ、メディアや生活者の目にとまりません。逆に、もし企画のテーマが他社と似ていても、オリジナリティがあれば注目してもらうことができます。

オリジナリティの見つけ方としては、自社の情報だけにこだわらず、他社と比較することで「他社と比較して革新的なポイント」「自社だからこそ実現できたというストーリー」などが見えてくることもあるでしょう。また、他社の成功事例を研究し、どのように「自社・事業らしさ/ならでは」を企画に取り入れているのかを考察することもおすすめです。

5.なぜ「今」やるのかを語れるストーリーをつくる

いつでもできるのになぜ今やるのか、と疑問をもたれてしまわないよう、「周年」「季節」「社会情勢」など、タイミングにあわせたストーリーをつくりましょう。そうすることで、企画に説得力をもたせることができます。また、「今しか取材できない/訪れることができない」と印象づけることができるので、取材や集客につながりやすくなります。

  • ストーリーになるタイミングの例

春/夏/秋/冬限定、X周年記念、会員数 X万人突破、販売個数 X個突破、時事ニュース、社会情勢 など

6.社内外の関係者と役割を洗い出しておく

「すべてを広報担当者が行う」とは限りません。例えばマーケター、編集者、営業担当者など、社内のさまざまなメンバーに協力してもらうことでスムーズに進められる企画もあるでしょう。部門を超えて取り組むことは困難もありますが、それ以上にメリットや発見が多いものです。

また、内容によっては他社の広報担当者と協働で実施に至る企画もあるかもしれません。企画を滞りなく実現させるため、内容と必要な役割を整理し、社内外の関係者との分担をあらかじめ洗い出しておくとよいでしょう。

7.余裕をもったスケジューリングを

スケジュールを決めている

広報企画では、急なスケジュールの変更や担当者の調整など臨機応変な対応が求められる場面もあります。せっかくよい企画ができても、スケジュールに余裕がなければ取材などのチャンスを取りこぼしてしまうかもしれません。

特に、日々多くの時事ニュースが飛び交うテレビや新聞の取材を狙う場合に、余裕のあるスケジューリングが功を奏することが多々あります。企画開始から終了まで前後数日の余裕をもたせるなどして、広報担当者だけでなく社内外の関係者と協力して臨機応変に対応できるよう備えておきましょう。

広報担当者におすすめの企画を立てるときに参考になる記事

前述の7つのポイントのほか、企画の実例もぜひチェックしてみてください。

・社内報におすすめのネタ32選
社内報のつくり方のポイントと実際に使える32個のネタ紹介

ポイントを抑えて独りよがりにならない広報企画を

取材につなげたいという熱意はもちろん大切ですが、どんな企画もメディアと生活者あってのもの。両者のニーズに応えられる内容でなければ、企画は成立しません。独りよがりな企画にならないよう、ここまでご紹介したポイントを参考にして企画づくりに取り組んでみてくださいね。

(編集:PR TIMES MAGAZINE編集部)

この記事のライター

三寳 里菜

ライター・編集者。2013年、大学在学中に旅行系ITベンチャーに入社し、現在まで約6年にわたりコンテンツ責任者・広報・PR・組織開発を担当。それぞれのフィールドでの経験を活かして、「読みやすく、分かりやすく、伝わりやすいコンテンツ」づくりに取り組んでいます。ハウツーからイベントレポート・インタビューまで、様々なコンテンツ制作が得意です。

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