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社長交代・新社長就任のプレスリリースの書き方は?項目・ポイント・事例を紹介

社長交代や新社長就任で企業体制が変わったときには、プレスリリース配信によって効率的な認知拡大を図ることができます。メディア関係者を中心に多くのステークホルダーに情報を届ける広報PR施策のひとつですが、実際にどのように書けばよいかわからないという方もいるでしょう。

「社長交代」のトピックに適したプレスリリース内容を知ることで、よりメリットを活かした広報PR活動を進められます。本記事ではプレスリリースに書くべき項目や書き方のポイントのほか、企業の配信事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次
  1. 社長交代・新社長就任の際にはプレスリリースを配信しよう

  2. 社長交代・新社長就任のプレスリリースに含める5つの項目

  3. 社長交代に関するプレスリリースを作成するときの3つのポイント

  4. 社長交代に関するプレスリリース事例10選

  5. 社長交代時に広報PR担当者が行いたい5つのこと

  6. 社長交代のトピックを活用して注目度を高めよう

社長交代・新社長就任の際にはプレスリリースを配信しよう

社長が交代したり、新社長が就任したりといった際には、関連会社やメディア関係者をはじめ、多くのステークホルダーが企業に注目します。自社の事業内容や新しい経営方針を広く発信するチャンスとなるため、プレスリリース配信を積極的に活用しましょう。

自社情報を認知してもらうには、攻めの姿勢が重要です。広報PR活動においてはさまざまな施策が想定できますが、顕在顧客・潜在顧客を問わず情報を届けられるプレスリリースは、優先したい広報PRの業務のひとつといえるでしょう。

積極的なプレスリリース配信によってメディア関係者の目にとまり、ニュースサイトへの掲載や取材依頼といった展開につながるかもしれません。ここから紹介する記載項目や書き方のポイントを押さえながら、社長交代や新社長就任のプレスリリースを仕上げていきましょう。

プレスリリース

社長交代・新社長就任のプレスリリースに含める5つの項目

社長が交代したり新社長が就任したりといったケースにおいて、プレスリリースの配信は認知拡大を図る有用な広報PR施策です。しかし情報に不足があるとメリットを十分に発揮できないため、プレスリリースに盛り込むべき内容を把握しておきましょう。社長交代や新社長就任のプレスリリースで記載したい5つの項目を解説します。

項目1.交代・就任に至った理由・背景

「なぜ交代・就任したのか」をプレスリリースで明らかにすることは非常に重要です。社長が交代または新しく就任したことを述べたうえで、理由や背景を説明しましょう。

組織の刷新のようなケースでは、社長交代以外の異動や部署新設などが発生することもあります。この場合は社長交代のテーマに限定せず、複数のトピックを取り上げて全体的な変更点を詳しく紹介しましょう。社長交代の報告をきっかけに、企業や本社・支社の新情報を効率的に届けられます。

項目2.企業理念や今後の経営方針

社長が交代した後にどのような事業が続いていくのかを示すために、企業理念や経営方針を記載しましょう。これらは多くの場合、企業のホームページに掲載していますが、プレスリリースにも書くことで、あらためて自社の活動を認識してもらえます。

社長交代による経営方針の変更や事業内容の刷新があれば、「今後の経営方針について」のようなトピックを設けて訴求しましょう。

項目3.新社長のプロフィール・写真や経歴

社長交代や新社長の就任に関する情報だけでなく、社長の経歴や人物像がわかるプロフィールを掲載します。自社での経歴はもちろん、これまでに成し遂げてきたことを積極的に記載し、なるべく豊富で有用な情報を読み手に届けましょう。

プロフィールや写真は企業ホームページに掲載している内容でも問題ありませんが、項目1の交代・就任に至った理由・背景とのつながりを意識することが大切です。「この実績・経歴があるからこの企業の社長に就任できた」という点をわかりやすく伝えましょう。

項目4.元社長・新社長のコメント

プロフィールや経歴と併せて、新しい社長のコメントも紹介するのがおすすめです。プレスリリースをはじめとする広報PR施策において、社長の露出は認知を広めるための重要な戦略となります。

加えて、「元社長がグループ会長」「交代後はアドバイザーに就任」といった場合には、元社長のコメントも併せて掲載するのがおすすめです。経営が安定している中で社長が交代すると不安にもつながりますが、「元社長が残る」とわかれば読み手の安心感を高められます。

一方「元社長が残るなら会社としては変わらないのではないか」という疑問にもなるため、社長交代の目的・理由を明らかにすることも念頭に置いておきましょう。

項目5.組織図や表で異動内容を可視化する

プレスリリースを作成する際に、文章と同じくらい重視したいのがビジュアルです。社長交代の発表をきっかけに企業の体制を認知してもらえるよう、図や表で組織について紹介しましょう。

社長交代以外に異動がある場合は、特に大切な要素となります。グループ会社や本社・支社など構成が複雑な企業であれば、図を用いてまとめることで組織の詳細を可視化できるため、社長交代の際も掲載できるよう備えておくとよいでしょう。

社長交代に関するプレスリリースを作成するときの3つのポイント

社長の交代が決定した際には、メディア関係者を含むステークホルダーへ迅速かつ正確に情報を届ける必要があります。絶え間なく配信されるプレスリリースの注目度を高めるために、わかりやすく、かつ正確なタイトルと本文を徹底しましょう。社長交代のプレスリリースで特に重視したいポイントを3つピックアップし、詳しく解説します。

ポイント

ポイント1.「社長交代」がわかるタイトルを作る

プレスリリースで重要なのは、ひと目でわかるタイトルを作ることです。特に社長交代はステークホルダーの関心を高めやすいトピックでもあるため、タイトルの前半にキーワードを入れるよう意識してみるとよいでしょう。

社長交代や新体制に関するプレスリリースであるとわかる文言を盛り込むことで、メディア関係者からの注目度を高めることにもつながります。メディアフックとなる情報を考慮しながら、端的でわかりやすく、詳細を知りたくなるようなタイトルに仕上げることが大切です。

ポイント2.タイミングを見計らって正確な情報を届ける

プレスリリースは企業の公式文書であるため、情報の正確性は大前提としてあります。読み手に誤解を与えるような表現は避け、伝えたい情報が正確に伝わるような文章を心がけましょう。

社長交代のプレスリリースにおいては、正確性に加えて配信のタイミングも重要です。新体制が整ってからの発表ではステークホルダーが混乱するため、決定した時点で迅速に発信できるよう準備を始めます。新体制での事業を開始する日付など必要な情報を精査したうえで、関係者が素早く対応できるタイミングを見計らいましょう。

ポイント3.メディア関係者向けの問い合わせ先を記載する

メディア関係者がプレスリリースを読んだ場合、掲載情報を経由して企業に問い合わせるケースが多々あります。読み手がスムーズに自社とコンタクトを取れるよう、受け付け可能な電話番号やメールアドレスを明記しておきましょう。

取材の可否が書かれていれば、「社長交代について取材したい」というメディア関係者も問い合わせやすくなります。社長交代に関する記者会見などほかの施策がある場合は、問い合わせ先とともにプレスリリース内へ記載しましょう。

社長交代に関するプレスリリース事例10選

社長交代のプレスリリースでは重要な項目が複数ありますが、実際にどのように作っていけばよいかわからないという方もいるのではないでしょうか。社長交代や就任をトピックに、プレスリリースを配信した企業の事例を見てみましょう。参考になるプレスリリースを10選ピックアップし、特徴やポイントを解説します。

事例1.株式会社クラダシ:元社長・新社長の人物像がわかるビジュアルとコメント

  • 「社長の異動」と「新体制」がわかるシンプルなタイトル
  • 経営体制変更の背景を、これまでの取り組みに触れながら説明
  • 元社長・新社長それぞれのプロフィールと写真、コメントを掲載

参考:代表取締役の異動及び新経営執行体制に関するお知らせ

事例2.株式会社スープストックトーキョー:周年に触れながら企業体制の刷新を発表

  • タイトルに新社長の名前と就任の日付を明記
  • 「25周年」の節目であることも紹介し、今後の展望を発信
  • 関係者3人の新役職・現役職を可視化した表を掲載

参考:スープストックトーキョーが経営体制を刷新。2024年4月1日付で取締役の工藤萌が社長に就任します。

事例3.OWNDAYS株式会社:社長の2人体制を決定し、写真とともにプレスリリース配信

  • 社長の1人体制を2人に変更。その移行背景を詳しく説明
  • 「移行背景」「関係者2人のコメント」「企業について」を見出しに設定

参考:【OWNDAYS | オンデーズ 】OWNDAYSの経営体制について、代表取締役2名体制への移行に関するお知らせ

事例4.タマノイ酢株式会社:新社長就任と記念パーティーをそれぞれプレスリリースで配信

  • 社長就任のお知らせを表とともに発表
  • 新社長のコメントと経歴を端的にまとめている
  • 新社長就任パーティーを開催し、その様子もプレスリリースで配信

参考:豊臣時代から続く 老舗企業・タマノイ酢 新代表取締役社長 就任のお知らせ

事例5.株式会社フルバランス:キャッチーなタイトルで社長交代を発表

  • 「初めての社長交代」と明記して注目度を高めたプレスリリースタイトル
  • 元社長の紹介欄では、執筆した著書も写真とともに紹介
  • 人物画像を複数枚掲載し、関係者の明るい雰囲気を伝えたビジュアル

参考:創業20年で初めての社長交代 株式会社フルバランス

事例6.リプトン・ティーアンドインフュージョン・ジャパン・サービス株式会社:新社長と企業情報の2点に絞ったプレスリリース

  • 企業名と新社長のフルネームをプレスリリースタイトルに記載
  • 2014年以降の経歴を端的にまとめ、信頼性を高めた紹介文
  • 後半では事業内容や取り組みについても紹介

参考:リプトン・ティーアンドインフュージョン・ジャパン・サービス株式会社 代表取締役社長に高森 智史が就任

事例7.株式会社HiOLI:資金調達と新体制を決定し、コメントや経歴を紹介

  • 資金調達をきっかけに、新経営体制へ移行したことを発表
  • 会長となる創業者の今後についても訴求
  • 新社長の経歴を表にまとめて可視化

参考:HiOLI、シリーズCラウンドで総額8億円を資金調達及び新経営体制へ移行

事例8.株式会社ビースタイル スマートキャリア:新社長の信頼性・安心感が伝わるコメント

  • 「リクルート出身の」と明記し、事業内容と新社長の親和性を伝えている
  • プレスリリース前半では、事業内容やミッションについて紹介
  • 新社長がどんな人材かがわかる、元社長の称賛コメントを掲載

参考:リクルート出身の中島健治がビースタイル スマートキャリアの代表取締役社長に就任

事例9.株式会社GENDA:グループ企業の人事異動を組織図とともに紹介

  • グループ企業の新経営体制で、元社長の異動と新社長の経歴を紹介
  • 構成が複雑なグループ企業でも理解しやすい組織図を掲載
  • 人事異動執行直後のタイムリーな配信でメディアフックにつなげている

参考:グループ企業の新経営体制のお知らせ

事例10.船井総研ロジ株式会社:社長交代と新役員の就任を発表

  • 企業名と「社長交代」がわかるシンプルで理解しやすいプレスリリースタイトル
  • 新社長について紹介したのち、新役員一覧表や会社情報を掲載
  • 社長交代に伴い、過去に企業が主催した講演の特別無料公開動画もピックアップ

参考:船井総研ロジ株式会社 代表取締役社長 交代のお知らせ

社長交代時に広報PR担当者が行いたい5つのこと

プレスリリース以外にも、広報PR活動に有用な施策は複数あります。社長交代が決定した時点で取引先企業に知らせることはもちろん、記者会見を開いたり、取材に備えたりといった行動も念頭に置いておきましょう。ここからは、社長交代時に実施したい5つの広報PR施策をご紹介します。

1.取引先企業へのお知らせ・挨拶

重要なステークホルダーとなる取引先企業へは、なるべく迅速に社長交代の報告を行いましょう。社長の交代を知らせるだけでなく、「今後も自社とお付き合いいただきたい」という挨拶を含むことが重要です。関係性の深い取引先を優先し、丁寧な挨拶状を送付しましょう。

長期間取引がないステークホルダーであれば、端的な情報を記載したメールで報告するのも一案です。関係が薄いステークホルダーへの挨拶状はかえって混乱させる可能性があるため、簡単なお知らせとして送る程度で問題ないでしょう。

2.動画メッセージを撮影する

元社長や新社長が登壇し、本人の言葉や姿がわかる動画メッセージを撮影するのも有用な広報PR施策のひとつです。メディア関係者向けに実施する記者会見の動画を備えるだけでなく、別途「新社長のコメント」といったタイトルで短い動画を掲載してもよいでしょう。

社長交代に関する動画があれば、プレスリリースにも掲載できます。文字や写真のみでは伝わりづらい目標・理念・背景などを本人の声で発信できるメリットがあるため、積極的に活用しましょう。

3.記者会見を開く

記者会見は、紙・Web媒体を問わず多くのメディア関係者に情報を届けられる機会です。プレスリリースの配信とは異なる角度から認知拡大を図ることができるため、スケジュールを確認しながら記者会見の場も設けるとよいでしょう。

多くの場合、元社長や新社長が今後の経営方針を発表しますが、この内容をWebや新聞などのメディアに取り上げてもらえるかもしれません。YouTubeで記者会見の様子を公開するケースもあるため、より幅広い層に情報を届けられるでしょう。

4.メディア関係者からの取材に備える

「社長交代」は、さまざまなステークホルダーからの注目度を高めるための十分なトピックとなり得ます。複数のメディア関係者から取材依頼を受けるケースを想定し、なるべく迅速に対応できるよう準備を整えておきましょう。

プレスリリースの配信とほかの広報PR活動との順番が決まっているわけではありませんが、情報を解禁した直後から問い合わせが来る可能性も考えられます。質疑応答で想定される質問・回答例をまとめたり、囲み取材の時間を調整したり、関係者とも連携を取りながら進行していくことが大切です。

5.社内イベントを実施する

社外以外のステークホルダーに向けた広報PR施策としては、社内イベントの実施も有用です。社長交代をきっかけに従業員が一堂に会するような企画ができれば、おのずとコミュニケーションを取る機会も増やせるでしょう。

役職を含む関係者と従業員の交流は、団結力やモチベーションを高めやすいのがメリットです。また、社内イベントの様子をプレスリリースで配信すると、企業での取り組みや強みを社外にも認識してもらえます。従業員やその家族も大切なステークホルダーであるため、イベント企画も積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

社長交代のトピックを活用して注目度を高めよう

社長交代や新社長就任の際には、新社長の情報はもちろん、元社長の情報やコメントもプレスリリースに掲載することで読み手の信頼性・安心感アップにつながります。重要な項目は複数ありますが、「よいタイミングで届ける」という点も意識しながら配信まで進行することが大切。

また、取引先企業へいち早く報告したり、情報解禁後の取材に備えたりといった業務も重要な広報PR施策です。プレスリリース配信後に取材依頼を受けるケースも多いため、ご紹介した書き方やポイントを参考にしながらスムーズな活動につなげていきましょう。

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この記事のライター

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『PR TIMES MAGAZINE』は、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMESのオウンドメディアです。日々多数のプレスリリースを目にし、広報・PR担当者と密に関わっている編集部メンバーが監修、編集、執筆を担当しています。

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