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展覧会のプレスリリースの書き方は?記事化されるポイント・項目・事例を解説

絵画や写真、彫刻などを展示する展覧会は、プレスリリースを配信することで来場者数の増加が期待できます。メディアに取り上げられれば多くの方の目に触れるため、自社のブランドへの認知にもつながるでしょう。

本記事では、展覧会のプレスリリースに記載したい必要項目と、プレスリリースが記事化されるためのポイントをご紹介。参考になるプレスリリースの事例と、展覧会開催時の広報PR活動にも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次
  1. 展覧会の実施時にプレスリリースを配信するメリット

  2. 展覧会に関するプレスリリースに含めたい3つの項目

  3. 展覧会に関するプレスリリースが記事化されるための5つのポイント

  4. 展覧会に関するプレスリリース事例5選

  5. 展覧会実施時に広報PR担当者が行いたい3つの広報PR活動

  6. 展覧会のプレスリリースを配信して来場や認知度アップにつなげよう

展覧会の実施時にプレスリリースを配信するメリット

展覧会の開催は、プレスリリースを配信する絶好のチャンスです。ここでは、配信で得られる3つのメリットをまとめました。

プレスリリースを配信するメリット

メリット1.展覧会の来場者を増やせる

プレスリリースで展覧会情報を発信し、メディア関係者の目に留まれば、情報番組やニュースサイトなどで取り上げられる可能性が高まります。プレスリリースは自社だけではアプローチしにくい幅広い層へ情報発信できるので、来場者数の増加が期待できます。特に展覧会のテーマに親和性のあるメディアに掲載されれば、興味を持つ人も多いでしょう。

また、プレスリリースをきっかけに、展覧会に取材の申し込みがくることも。取材され話題になれば、次回の開催にもつながるかもしれません。

メリット2.作品や作者の認知を向上することができる

プレスリリースには展覧会開催のお知らせとともに、展示する作品やその作者の紹介も掲載します。そのため、プレスリリースをきっかけに、作品や作者を広く知ってもらうことが期待できます。また、プレスリリースを活用し、一次情報として発表することで信用できる情報として伝えられます。

絵本や漫画の原画展のような商業作品の展覧会の場合は、プレスリリースを見て興味を持った人への販促効果が期待できるでしょう。また、まだあまり知られていない新進気鋭のアーティストの展覧会なら、プレスリリースに作品の画像を掲載することで、注目されるきっかけになるかもしれません。

メリット3.展覧会から自社の施設へと誘導できる

デパートなどの商業施設の催事場や、ホテルなどにある展示スペースでの展覧会の場合、プレスリリースを通して自社の本業の施設を知ってもらうことにもつながります。そのため、展覧会を目当てに来たお客さまが施設内で買い物や宿泊をする可能性があり、自社への認知向上や売り上げの貢献が期待できます。

また、展覧会を開催することはその作家を支持していることを意味するため、作品のイメージが自社のブランディングにつながることも期待できます。

展覧会に関するプレスリリースに含めたい3つの項目

展覧会の開催についてプレスリリースを作成する際には、必要な情報を確実に記載することが大切です。ここでは3つの項目に分けて詳しく解説します。

項目1.ひと目でわかる展覧会の概要

まず必須なのが、展覧会の概要です。基本情報に加え、イベントがある場合はスケジュールやプログラムも掲載すると、より興味を持ってもらえるでしょう。

  • 展覧会名、テーマ、作家名
  • 開催日時、期間
  • 開催場所(会場名、住所、地図、アクセス方法)
  • 入場に関する情報(入場料、チケット購入方法、事前申し込みの有無)
  • 展示作品リスト
  • 作家のプロフィール
  • 登壇者やゲストのプロフィール
  • イベントのプログラム
  • 作家の来場日時
  • 主催企業の情報
  • 制約や禁止事項

項目2.展覧会に関する画像

展覧会のプレスリリースで重要なのが、作品の画像です。印象に残る画像であれば目に留まりやすく、メディアに取り上げられる可能性が高まります。展覧会の場合、展覧会のポスター画像をアイキャッチとして掲載する場合も多いようですが、プレスリリースとポスターは用途が異なります。プレスリリースに適したサイズで、作家の代表作や、展覧会の目玉となる作品の画像をアイキャッチとして挿入してください。

また、プロフィールとともに作家の顔写真や作業風景の写真を掲載することも一般的なので、覆面での活動でない限り、掲載するほうがよいでしょう。もし会場限定の特典や配布グッズ、コラボ商品などがある場合は、その画像を掲載するのも効果的です。

項目3.展示する作品とその作家の情報

展示する作品やその作家の情報をできるだけたくさん盛り込むのもポイントです。例えば人気の絵本の原画展の場合、いかにそのシリーズが人気なのかを紹介することで興味を持つ人が増えるでしょう。

最先端のアーティストの場合は、なぜ今注目されているのか、どんな場所で活動しているのかを紹介したり、アーティストステートメント(作品への思いなどを作家が文章で綴ったもの)を掲載したりするのもよいでしょう。監修者やキュレーターがいる場合は、展覧会のコンセプトについてのコメントなどを掲載するケースもあります。

展覧会に関するプレスリリースが記事化されるための5つのポイント

展覧会についてのプレスリリースを配信し、それをメディアに取り上げてもらうには、目に留まるための工夫が必要です。ここではプレスリリースがメディアに掲載されるために押さえておきたいポイントを5つご紹介します。

ポイント

ポイント1.「なぜ今開催するのか」をプレスリリースに掲載する

大量に配信されるプレスリリースの中に埋もれないためには、メディアフックとなる要素を盛り込むのが大切です。特に展覧会の場合、季節に合わせたテーマは訴求しやすく、多くの催事場で季節にちなんだ展覧会が催されています。

また、有名な作家の場合は「生誕〇年」といった周年記念も話題になりやすく、さらに海外の作品では「日本で初開催」や「〇年ぶりの開催」といった要素を打ち出すことで注目を集めることもできます。一方商業作品の展覧会では、「〇〇部突破を記念」といった人気度を表すワードや、実写化や映画化といった話題性や時流に合った要素などを入れると、メディアンに取り上げられる可能性が高まります。

ポイント2.プレスリリースに展覧会の「見どころ」を掲載する

展覧会開催を知らせるプレスリリースの傾向として、展覧会の概要しか掲載していないケースが非常に多いです。しかし、メディア側からすると、それだけでは記事として内容を膨らませるのは難しいと考えられます。そこで重要なのが、展覧会の「見どころ」を掲載することです。

例えば、作家の新作や人気の作品が展示されることを大きく打ち出したり、過去にあまり展示されたことがないレアな作品などを、目玉として取り上げたりするのもよいでしょう。また展示の仕方の工夫や、声優による音声解説なども見どころになるので、そういった面を取り上げるのも効果的です。

ポイント3.限定の催しや会場で購入できる特典を用意する

作家やゲストが登壇し、作品についてトークするイベントなどを実施する展覧会もあります。また、作家本人が来場し、来場者とコミュニケーションする機会を設けるケースもあり、その日を狙ってメディアが取材に来ることも多いです。このようなイベントがあるとメディアの掲載につながりやすいため、可能なら何らかの催しを用意するとよいでしょう。もしくは限定販売のグッズや作品とコラボした商品などがあれば、その希少性がフックとなって記事化されやすくなります。商業施設での展覧会の場合はぜひ関連商品の販売を検討してみてください。

ただ、プレスリリースにはあくまでも展覧会に関する情報のみを掲載することを意識しましょう。出展に無関係な製品・サービスを訴求したり、展覧会以外のイベント情報などを掲載すると、本来伝えたいことが伝わりにくくなる恐れがあります。

ポイント4.余裕を持ったメディアプロモートを行う

展覧会は常設展でない限り、期間限定で開催されることがほとんどです。メディア関係者に取材に来てもらうためには早めに告知し、予定を確保してもらうことが重要になります。また、プレスリリースを配信するだけでなく、自社で保有するメディアリストへ案内を発信したり、過去に類似の展覧会について記事化したことがあるメディアに個別に案内することで、メディア掲載の確率が高まるでしょう。

案内には作家本人の滞在タイミング、当日取材の可否や、取材対応者の連絡先などの情報も入れておくと安心です。

ポイント5.プレスリリースのタイトルに開催日や会場名を入れる

展覧会のプレスリリースのタイトルには、テーマや作家名に加え、開催日や会場名を入れるケースが多いです。これはひと目で展覧会の概要が把握でき、メディアに掲載すべきか判断しやすくするためです。

会場が近ければ取材に行けそうかどうかもわかるため、できるだけこのような情報をタイトルに入れ込むよう意識してみてください。

展覧会に関するプレスリリース事例5選

ここでは過去に配信された展覧会の開催について配信されたプレスリリースをご紹介します。注目すべきポイントをピックアップしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

事例1.株式会社Juice:タイトルで人気や話題性を訴求

  • タイトルに「300万部突破」「大人気」というワードを入れ、話題性をフックとしている
  • 目玉作品の画像を大きく掲載している
  • イベント限定グッズの販売を画像とともに紹介している

参考:300万部突破の大人気児童書シリーズ「こびとづかん」の新たなPOP UPイベント「こびとづかん EXPO」を開催!

事例2.株式会社キョードー東京:会場限定コラボメニューを提供

  • 「没入型展覧会」という独自性がフックとなっている
  • 展覧会を表す印象的な画像をアイキャッチとしている
  • 会場のある商業施設内の複数の店舗とコラボ商品を販売

参考:フランス印象派の世界を冒険する没入型展覧会 モネ&フレンズ・アライブ

事例3.札幌テレビ放送株式会社:タイトルに最上級の要素を入れフックに

  • タイトルに「世界最大級」「初来日」「ここでしか見られない」というワードを入れている
  • 作品の画像を複数掲載している
  • お得な前売り券を案内し、チケット購入へ誘導している

参考:世界最大級の個人コレクション、約300点が初来日!ここでしか見られない作品多数!”ロートレックの魅力に迫る展覧会”2024年10月札幌で開催!

事例4.両備ホールディングス株式会社:地域に根差した作家の周年記念展

  • 「生誕140年」という周年記念をフックとしてる
  • 展覧会会場の見どころを掲載している
  • 多くの関連イベントを設定し紹介している

参考:【夢二生誕140年】夢二郷土美術館 2024年秋の企画展 当館コレクション全国巡回展 いよいよ夢二のふるさと岡山へ

事例5.株式会社パルコ:参加アーティストを作品画像とともに詳しく紹介

  • 展覧会の目玉となる印象的な作品をアイキャッチとしている
  • 参加する作家のプロフィールを、作品の画像とともに詳しく紹介している
  • パルコの階数ごとに催しを紹介し、施設を体験しているような構成になっている

参考:「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2024」開幕

展覧会実施時に広報PR担当者が行いたい3つの広報PR活動

展覧会を開催する際には、プレスリリース配信以外にも広報PR活動を実施するのがおすすめです。ここでは3つの項目に分けて解説します。

1.メディアに個別に招待状を送る

プレスリリースの配信に加え、展覧会の案内状・招待状、チケットをメディア関係者に個別に送るのもひとつの手です。過去に類似の展覧会を開催したとき、取材や掲載をしてくれたメディアがあれば、必ずアプローチしましょう。確実性を担保するために、送付後に改めてメールや電話でプッシュしてもいいかもしれません。

作家が来場する場合は、作家への取材についての詳細を記載すると取材につながりやすいです。また、展覧会終了後はなるべく早く、来場したメディア関係者にお礼メールを送りましょう。

2.SNSで展覧会の情報を発信する

展覧会の開催をSNSで告知するのもおすすめです。自社のアカウントだけでなく、関係者や作家本人からも発信してもらい、シェアされやすい環境をつくるのがポイント。作家や作品のファンはもちろん、アートに関心のある層に届くようなワードをチョイスし、ハッシュタグなども駆使してなるべく多くの人の目に触れるよう工夫しましょう。

また、SNSは画像の存在が閲覧数に大きく影響するため、画像を魅力的に見せるテクニックも重要です。

3.実施後のプレスリリースを配信

展覧会の終了後は、なるべく早くイベントレポートを作成し、プレスリリースで発表しましょう。来場できなかった人に作品や自社のことを知ってもらうきっかけにもなります。その際、展覧会の様子やイベントの内容がわかる写真や動画を豊富に活用するとよいでしょう。来場者にアンケートを行う場合は、そこからのコメントも紹介すると情報に厚みが出ます。

もし開催後すぐにプレスリリースを配信できなかった場合や開催から1ヵ月以上たった後にイベント開催後の思いを発表したい場合は、「PR TIMES STORY」を活用するのもおすすめです。展覧会についてのより詳しい情報や、担当者の思いなどを伝えることができます。

展覧会のプレスリリースを配信して来場や認知度アップにつなげよう

展覧会の開催は、プレスリリースを配信するよい機会です。作家や作品の認知を高めることにつながり、話題の作品を扱うことで企業の取り組みを一気に高める可能性もあります。商品をもとにした作品の展覧会なら販促に効果的ですし、芸術作品の展覧会なら自社のブランディングにも効果的です。自社の施設への集客につながるケースも多いでしょう。そのため、展覧会のプレスリリースは丁寧に作り込むことが大事です。開催日時や場所といった基本情報のほか、作品に関する情報、取材対応に関する情報など、重要な事項をしっかり押さえましょう。

無事に展覧会を終えた後は、レポートとしてプレスリリースを配信したり、メールや電話でフォローアップをしたりといった作業もお忘れなく。本記事でご紹介したポイントやプレスリリース事例を参考にしながら、ぜひ展覧会の効果的な広報PR活動を行ってください。

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この記事のライター

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『PR TIMES MAGAZINE』は、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMESのオウンドメディアです。日々多数のプレスリリースを目にし、広報・PR担当者と密に関わっている編集部メンバーが監修、編集、執筆を担当しています。

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