飲食業界における「イベント」は、プレスリリースを配信するよい機会です。飲食業界のイベントは、大型フードフェスやデパ地下フェアへの出店、季節や記念日に合わせた飲食店の独自開催イベントなどがあります。イベントの出店・開催の背景や目的、想いを盛り込むことで、自社の認知拡大につながります。
本記事では、飲食業界のイベントに関するプレスリリース作成時に必ず盛り込みたい内容や注意したい事項などを、PR TIMES社員の監修のもと、細かく解説。参考になるプレスリリース事例を含めてご紹介します。
プレスリリースを配信する3つのメリット
飲食業界のイベントならではのプレスリリース配信のメリットとは何でしょうか。ここでは3つのメリットをご紹介します。
メリット1.イベントをフックにメディアアプローチができる
飲食業界に関するイベント情報は、メディアにアプローチできるよい機会です。複数の飲食店や販売店が集まるイベントは、メディアにとってもトレンドを予測するのに役立つ場所なのではないでしょうか。
イベント限定メニューや新たな飲食店のメニューとの出会いの場としても期待されています。
イベントに出店している飲食店や販売店が多すぎる場合、メディアは取材先を選定します。メディアにピックアップされるように、プレスリリースにしっかりと自社をアピールすることが必要です。
メリット2.認知獲得と集客の可能性が高まる
認知拡大と新たなファン獲得が期待できる飲食店のイベント。
イベント開催の機会にプレスリリースを配信することは、イベントの告知だけにとどまらず、自店の認知獲得、お客さまの来店を促すなどのメリットがあります。
現在のプレスリリースは、報道関係者のみのツールではなく、生活者にとっての情報収集手段のひとつです。お客さまに選ばれる店になるために、プレスリリース配信を活用した積極的な情報発信がおすすめです。
メリット3.イベントを通じて企業ブランドや理念を伝えることができる
飲食店のイベント出店や開催のプレスリリースでは、企業のブランドや理念、想いを伝えることができます。
外部イベントへ参加する場合、イベントの開催趣旨と企画のテーマ、そして自社の伝えたいコンセプトの共通項を記載します。自社開催のイベントであれば、なぜ今このイベントを開催するのか、このイベントで自社は何を届けたいのかをまとめて、プレスリリースで配信しましょう。
イベントと絡めて自社の想いを伝えることで、自店単体でメッセージを発信するよりも理解が促進されます。
プレスリリースに必ず盛り込みたい内容3つのポイント
プレスリリースは、情報が正しく伝わるように内容を整理しましょう。ここでは、飲食業界のイベントのプレスリリースに盛り込みたい3つのポイントをご紹介します。
ポイント1.ニュースバリューとなる情報を記載する
どのプレスリリースにも必要なのは、ニュースバリューです。メディアは「今、本当に社会に伝えるべき情報」を求めています。飲食業界におけるイベントのプレスリリースを作成する際も、必ずニュースバリューがあるか確認しましょう。
ニュースバリューは、以下の9つのメディアフックから考えることができます。
- 時流、季節性
- 地域性
- 新規性・独自性
- 画像や映像
- 話題性
- 最上級・希少性
- 逆説・対立
- 社会性・公益性
- 意外性
例えば、1月だと「いちご」が旬なキーワードのひとつとして挙げられます。飲食業界のイベントでは、季節ごとに情報や地域性などを中心に探す人が多いのではないでしょうか。どんなキーワードで検索しているかを意識してタイトルやリードに盛り込みましょう。
ポイント2.5W2H(+展望)を網羅した基本情報を過不足なく記載する
プレスリリースに必要な要素として、5W2Hがあります。いつ(When)誰が(Who)何を(What)どこで(Where)なぜ(Why)どうやって(How)いくらで(How much)発売されるのか、基本情報を過不足なく記載することが必要です。加えて、「展望」を載せることもおすすめです。
イベント情報だけでなく、イベントへの参加方法や開催期間、開催場所の記載漏れがないように気をつけましょう。
ポイント3.イベント出店・開催の背景を記載する
なぜ自店がこのイベントを開催するのか、あるいはなぜこのフードイベントに参加するのか、イベントへの出店・開催の背景やストーリーを明確に記載しましょう。
例えば、カレーフェスにたこ焼き屋が出店すると仮定します。たこ焼き屋がなぜカレーフェスに出店するのか、理由の部分はメディア関係者も生活者も気になるはずです。その意外性に着目してくれる人が出てくるかもしれません。プレスリリースを書く際には、メニューの情報以外にもその出店の理由をきちんと記載すると効果的でしょう。
また、イベントを通じて社会にどんなメッセージを伝えたいのか、イベントを通して自店がどんなことを成し遂げたいか、狙いや今後の展開も記載しましょう。それによって、引き続き企業を応援したいと感じてもらえる可能性もあります。
プレスリリース作成にあたり注意すること
ここまでプレスリリースを書くときのポイントをお伝えしてきましたが、実際にはどのようなことに注意して作成するとよいのでしょうか。飲食業界におけるイベントのプレスリリース作成時に、特に注意したいことを紹介します。
1.「お知らせ文書」にならないように注意する
飲食店のイベント出店や開催時はプレスリリースを出すよい機会です。しかし、「イベントに出店します」「開催します」の情報だけでは、「プレスリリースを配信する3つのメリット」で記載したようなメリットは得られません。
イベントに参加することだけを示す、いわゆる「お知らせ文書」にならないように注意が必要です。
2.主観的な表現や誇張表現は避ける
プレスリリースは、事実を端的に、正確に伝えることが求められます。主観的な文章は避け、客観的な根拠をもとに作成しましょう。「今話題の」「日本最大級」「早くも」などはプレスリリースでは適しません。広告的な誇張表現は控えましょう。
もし話題性を伝えたい場合は、「話題」に値する事実を記載します。例えば「1分間で500個が売れた」「リピート率90%」など数字で伝えたり、外部のデータを用いた根拠を明記したりすることで、プレスリリースに対する注目度や信頼度が上がる可能性が高まります。
3.イベントの公式情報や告知ルールを守る
外部イベントに出店する際の情報公開には注意が必要です。そのイベントに関する情報は、正しく記載しておかなければいけません。画像などのクリエイティブは、イベント側からもらった公式のものを使用します。
プレスリリース配信前に、イベント主催者側に原稿を確認してもらえるのであれば依頼しておいた方がよいでしょう。
また、プレスリリースはもちろん、X(旧Twitter)やInstagramといったSNSにおいてもイベント告知のタイミングは特に注意が必要です。イベント主催者側の告知よりも前に発表することは控えましょう。
担当者推薦!プレスリリース配信事例5選
ここでは、実際に配信された飲食業界のイベントに関するプレスリリースの中から、参考になるものをご紹介します。
事例1.ネクストミーツ株式会社
- 世界規模で注目度の高いテクノロジーイベントに出展という意外性
- まだ自社を知らない人たちに向けて、どんな企業なのかを本文でしっかり説明
- 今後のグローバル展開を期待させる内容に
【代替肉分野で日本企業初】世界最大級の展示会「CES2022」にネクストミーツが出展|ネクストミーツのプレスリリース
事例2.株式会社アンド・フォース
- タイトルで「7日で2,000本完売」と事実をもとにした表現
- サブタイトルや本文、画像で商品特徴をわかりやすく説明
- 「焼きたて」や「冷凍」など販売形態も説明することで、事前に検討しやすくなる
事例3.株式会社キャセリンハウス
- タイトル・サブタイトルのキーワードで商品特徴がわかる
- 5W2Hを意識したタイトルづけ
- 「実演販売」での絵素材のイメージがつきやすい構成
事例4.株式会社レーサム
- 名シェフとのコラボによる特別商品(限定発売)、シェフからのメッセージもあり
- 目玉商品や、コラボ背景などの記載がりわかりやすい
- 商品やイベント、店舗・協会といった各詳細情報記載あり
リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー 日本橋三越本店 2021三越フランス展に出展!「フランスを愛してやまないチームリベルテの本気・本物の6日間!」をお届け|株式会社レーサムのプレスリリース
事例5.株式会社じそく1じかん
- 旬の食材をテーマにしたフェア開催
- 全体感が伝わるメイン画像
- 店舗ごとの限定メニューをひとつずつ画像つきで紹介
「なんとかプレッソ」「パンとエスプレッソと自由形」で旬のいちごを使った「いちごフェア」開催!いちごの限定スイーツは3月27日まで!|株式会社じそく1じかんのプレスリリース
プレスリリース作成の基礎知識
プレスリリース作成にあたり大切なことは、行動した人の想いを込めることです。しかし、見せ方にも工夫は必要です。
どのようなプレスリリースにもあてはまる、プレスリリース作成の基礎知識をご紹介します。
POINT解説付き!テンプレートダウンロードはこちら
さいごに
届けたい相手に、想いを届ける。そのための必須スキルのひとつとしてプレスリリース作成のスキルが挙げられます。
数え切れないほどのプレスリリースが日々配信され、インターネット上には多くの新しい情報が増えています。受け取る側にとっても正しい情報、自身が本当に知りたい情報と出会い、見極めることが必要になっていると言えるでしょう。
届けたい相手である、メディアや生活者一人ひとりに自社の想いを届けることは、決して容易ではありません。情報を詳細かつ届けたい相手にとって分かりやすく、そして魅力が伝わるプレスリリースにすることが求められます。
ひとつでも多くの企業の想いをのせたプレスリリースが配信され、届けたい相手に想いを届けるためにお役立てしていただけると嬉しいです。
【関連リンク】
飲食業界のイベントのプレスリリースに関するQ&A
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