「テイクアウト」サービスの開始は、飲食業界にとってプレスリリースを配信するよい機会です。特に近年のコロナ禍においては、生活者の行動規制で外食の機会が激減する中、新たなサービスとして開始した飲食店も多いでしょう。
本記事では、コロナ禍における「テイクアウト」のプレスリリース作成の際に、必ず盛り込みたい内容や注意したい事項などを、PR TIMES社員の監修のもと、細かく解説。参考になるプレスリリース事例を含めてご紹介します。
テイクアウトのプレスリリースを配信する3つのメリット
テイクアウトのプレスリリースの配信メリットとは何でしょうか。ここでは3つのメリットを解説します。
メリット1.新業態のサービス開始を知らせることができる
これまで店内飲食サービスのみを提供していた店舗においては、テイクアウトは新しいサービスとなります。新サービスの開始は出来るだけ広く告知できるよう、積極的に情報発信していきましょう。
特にコロナ禍の今は、規制が緩和されていても感染を懸念して心から楽しめないという人が多くいます。また、「内食」「宅飲み」の推奨がしばらく続き、いつになく人々が常に新しい店・メニューを求めるという稀有な状況下でもあります。ぜひプレスリリースを配信して、新しいサービスの開始をお知らせすることをおすすめします。
メリット2.「内食」「宅飲み派」の新しい客層を誘致できる
「内食」「宅飲み」が主流になっている今、テイクアウトサービスの開始は客層が広がる機会になります。制限前にお店に足を運んでくれた客層のサービス利用は見込めますが、プレスリリースで広く情報を届けることによって、もともと「内食」「宅飲み」を好む層との新たな接触機会を生み出す可能性があります。
テイクアウトサービスの利用者に新たな客層が見込めるようであれば、日常に戻った後もサービスを残す価値が出てくるかもしれません。
メリット3.規制が解除された時の、来店のきっかけになる
テイクアウトサービスを利用した人の中には、制限が解除され日常生活が戻った際に来店してくれる人もいるかもしれません。人々が外食から離れざるを得ない状況下で、「おいしい食」と「家での非日常時間」を提供してくれた店というのは、記憶に残ることでしょう。
テイクアウトのプレスリリースに必ず盛り込みたい3つのポイント
では、テイクアウトのプレスリリースを作成する際に必ず載せたい内容とはなんでしょう。伝えたい内容を網羅するために、必ず盛り込みたいポイントについてご紹介します。
ポイント1.画像などを使い「何が買えるのか」がわかるようにする
プレスリリースにおいて「5W2H(When/いつ、Where/どこで、Who/誰が、What/何を、Whom/誰に、How/どのように、How much/いくらで)」を明記することは基本ですが、テイクアウトのプレスリリースでは、「何」を「いくら」で「どのように」提供するのかをわかりやすく記載することが重要です。さらに、「展望」を加えるのもおすすめです。
もともとお店のメニューを知っている人であれば想像がつくでしょうが、プレスリリースを通じて、初めてお店の情報を知った人にも何が買えるのかが一目でわかるように、テイクアウトメニューの画像などを価格や量とともに明確に掲載することが大切です。メニューが多い場合には特におすすめのもの、イートインで一番人気のものなどを大きく取り上げてもよいでしょう。
ポイント2.おすすめ商品や特徴など、他店との違いを明記する
今はスーパーやコンビニ、ネットを通じてさまざまなものが手に入る世の中です。お店の味を知らない人にも「食べてみたい」「飲んでみたい」と思ってもらえるよう、おすすめのポイントや特にこだわっている点などをしっかりと記載しましょう。
何か特定の料理や飲み物に特化した店であれば、その料理や飲み物にこだわっている層が興味関心を持つような情報を掲載します。種類多さを謳ってもよいですし、ほかで手に入らないという希少性を謳うのも効果的です。
「この店ならでは」を打ち出すのがポイントです。
ポイント3.サービス開始の裏にある「想い」を伝える
コロナ禍におけるテイクアウトサービスの開始は、平常時に開始するのとは事情が違うでしょう。もちろん、お店を存続させなければならないという、大きな課題が大前提です。多くのお店が「いつも来てくれていたお客様に会いたい」「こんな時だからこそ、店の味を楽しんでもらいたい」などの想いのもとにサービスを開始していることでしょう。
飲食業を手がける人は、「食」を通じて生まれる何かを大切にしている人が多いのではないでしょうか。コロナ禍で気軽に楽しめなくなった「味」や「空間」、それにより構成される「時間」など、お店側がサービスを通じて提供したい物や事柄について言及するのもおすすめです。
そうした「想い」はそのお店づくりにも生かされているはずです。その想いに共感してテイクアウトサービスを利用した人は、お店にも来たい考えてくれるのではないでしょうか。テイクアウトで生まれた新たなつながりは、日常に戻った時まで続くかもしれません。
テイクアウトのプレスリリース作成で注意すること
プレスリリースを書くときのポイントを見てきましたが、同時にどのようなことに注意して作成するとよいのでしょうか。テイクアウトのプレスリリース作成時に、特に注意したいことを紹介します。
1.法律や規制などに配慮し、必要なことはきちんと記載する
コロナ禍においては、感染状況によって飲食店にもさまざまな自粛、要請がされています。要請がある状態でのサービス開始リリースの場合は、営業時間の変更などをきちんと明記します。「テイクアウトサービス提供時間 11:00~18:00」などと、別途記載してもよいでしょう。
また、引渡しを店内で行うため入店制限を設けるなどの場合は、その旨もきちんと記載します。人数制限で店内に入れない人が店外に並ぶなど、近隣とのトラブルになりそうな状況を生まないよう準備しましょう。テイクアウトサービスで用意できる数に制限がある場合は「1日50食」などと記載してもよいですが、人気のメニューを目当てに殺到し密状態が発生しないよう、販売に関する注意事項も記載しておきましょう。
2.掲載写真と実物にギャップを極力小さくする
テイクアウトの場合、持ち帰り用の容器の関係などで盛り付けなどにも制限があります。プレスリリースに掲載した写真とのギャップがある程度出てしまうのは仕方のないことですが、「ぜんぜん違う!」とならないように注意しましょう。
料理のおいしさが伝わる写真は、プレスリリースにとって大切な要素なので掲載しますが、テイクアウト用にしたときのイメージが大きく違う場合には、「お持ち帰り用の容器に居れてお渡しします」など注意書きをし、テイクアウト用の容器写真を小さく載せてもよいかもしれません。
担当者推薦!テイクアウトのプレリリース配信事例4選
ここでは、実際に配信された新商品に関わるプレスリリースの中から、参考になるものをご紹介します。整理された簡潔な説明や写真や効果的な活用など、各社とも工夫を凝らしたプレスリリースを作成しています。ぜひ参考にしてみてください。
事例1.株式会社Cport
- サービスの開始・メニューの内容・ターゲットが一目でわかるタイトル
- 丁寧かつ簡潔なメニュー説明
- コンセプトが伝わる美しいメニュー写真
- オーナーや店のこだわりを書くことで、ターゲット層に訴求
参考:【ガレット&サラダのテイクアウト開始】エイジングケアとオーガニックをテーマにした広尾のカフェより販売!
事例2.LEXUS PR事務局
- 高級食材×LEXUSのワードがタイトルに入ることでターゲット層が明確
- 「内食」×「クリスマス」需要にフォーカス
- 訴求するライフスタイルをイメージさせる画像の採用
参考:オマール海老やクエが入った贅沢ビスク鍋を鍋ごとテイクアウトで提供 INTERSECT BY LEXUS – TOKYO「クリスマステイクアウトメニュー」 11月30日(火)より予約開始
事例3.株式会社AB
- 地域・テイクアウト専門のキーワードをタイトルに入れることで、ターゲット層に訴求
- 店舗展開のみを行っていた同社がコロナ禍でテイクアウトを開始した想いを明記
- 店舗での人気メニューを紹介し、テイクアウトメニューへの期待を訴求
- 数多いメニューを紹介する中、画像の使い方が秀逸
参考:池尻大橋の台所!お客様に喜んでいただきたい思いから、テイクアウト専門“心と体が喜ぶ研究所”Bet Labo(ベットラボ)を東京・池尻大橋 11月1日ニューオープン
事例4.株式会社アンド・フォース
- 「テイクアウト専用商品の開発」をタイトル冒頭に
- イートインでの人気商品をテイクアウト用に開発した背景、肉の目利きが厳選している旨などを記載
- ボリュームのあるバーガーや色の美しいレモネードなど購買意欲を刺激するビジュアルの使用
参考:昼外需要を見越しテイクアウトに特化した新商品「もとむのハンバーグサンド」と原宿に溢れる木々の自然をイメージした「原宿グリーンレモネード」が誕生!
テイクアウトのプレスリリースの作成の基礎知識
プレスリリースの作成で大切なことは、行動した人の想いを込めることです。そして、見せ方に工夫も必要です。
どのようなプレスリリースにもあてはまる、プレスリリース作成の基礎知識をご紹介します。
POINT解説付き!テンプレートダウンロードはこちら
さいごに
届けたい相手に、想いを届ける。そのための必須スキルのひとつとしてプレスリリース作成のスキルが挙げられます。
数え切れないほどのプレスリリースが日々配信され、インターネット上には多くの新しい情報が増えています。受け取る側にとっても正しい情報、自身が本当に知りたい情報と出会い、見極めることが必要になっているといえるでしょう。
届けたい相手である、メディアや生活者一人ひとりに自社の想いを届けることは、決して容易ではありません。情報を詳細かつ届けたい相手にとってわかりやすく、そして魅力が伝わるプレスリリースにすることが求められます。
ひとつでも多くの企業の想いをのせたプレスリリースが配信され、届けたい相手に想いを届けるためにお役立てしていただけると嬉しいです。
【関連リンク】
飲食業界「テイクアウト」のプレスリリースに関するQ&A
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