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【2019年11月版】月間PR TIMESプレスリリースウォッチ総評!恒例行事が少ないときこそ自社らしさを発信

これまでにPR TIMES上で配信されたプレスリリースの動向を振り返り、紐解いていく月間PR TIMESプレスリリースウォッチ総評。

昨年2019年11月に配信されたプレスリリースをもとに、2020年11月のプレスリリース配信に役立つ情報やノウハウを紐解きます。

2019年11月のトレンド振り返り総評

11月は「文化の日」「勤労感謝の日」と2つの祝日があるものの、必ずしも連休は発生せず、この日ならではの恒例行事も特に定着していないため、月の一大イベントとは言い難いものです。

ただ、11月ならではのトピックスが乏しいわけではなく、「いい●●の日」という記念日を活用する、恒例行事が定着していない祝日であることを逆手に取るなど、「自社らしさ」のアピールにチャレンジしやすい期間であるとも言えます。

業態によっては11月の第4木曜日の翌日にあたる「ブラックフライデー」にセール企画を打ち出すこともできます。

10月末のハロウィンを過ぎると街はクリスマスムードを迎えますが、11月も祝日や「いい●●の日」を活用して山場を作り、翌12月に良い師走のスタートを切れるよう先を見据えた準備も行えると良いでしょう。

(PR TIMES編集部)

数字から振り返る2019年11月のPR TIMES

2019年11月のプレスリリース配信数の推移から、2020年同月の配信タイミングのヒントとなりそうな動向をピックアップし考察します。

2019年11月のPR TIMESの動向

2019年11月の配信本数におけるデイリー最多は1日(金)。毎月、月末月初は配信本数が増加する傾向にあるのに加え、配信本数が比較的多い金曜日に重なったことからこのような結果になったと思われます。

次点は29日(金)。月末30日が週末の土曜日に重なることから市場やメディア関係者の動きに合わせ、月末配信予定のプレスリリースを前日29日に前倒した企業・団体が多かったことが考えられます。

祝日によって発生する連休次第で配信本数に変化

2019年11月は、3日「文化の日」が日曜日だったため4日(月)が振替休日となり、月初に3連休が発生しました。一方、23日「勤労感謝の日」は土曜日で連休とはなりませんでした。

今年2020年11月は、3日が火曜日で単独の祝日に、23日は月曜日で3連休となります。このことから配信本数の推移にも、若干の変化が見られることが予想されます。

11月からクリスマス関連プレスリリースも

翌12月には一大イベント「クリスマス」があります。2019年のクリスマス関連プレスリリースは、12月よりも11月の方が配信本数が多い結果となりました

経済効果が大きいクリスマスはチケット購入や予約が必要なイベントが多いことから、例年他の祝日やイベントよりも早めに情報が発信される傾向にあります。2020年も同様の傾向が見られるのではないでしょうか。

2019年11月に注目を集めたプレスリリースPick Up

昨年2019年11月にパソコンまたはスマートフォンのPV数やエンゲージメント率が高かったプレスリリースの中から、PR TIMES MAGAZINE編集部が独自にPick Up!

事例から見る一言ノウハウについて、解説します。

global meets合同会社のプレスリリース事例

全て植物性の商品を提供するヴィーガンコンビニ&ファミレス「VEGAN STORE」の1号店が2019年12月3日(火)に浅草にオープン。オープニングレセプションで先取り体験も

global meets合同会社のプレスリリース事例

ヴィーガンに関する事業を行う企業から、ヴィーガン専門のコンビニエンスストアとファミリーレストランが併設された店舗オープンのプレスリリースです。

PV数だけでなくSNSのエンゲージメントも高く、特にFacebookのいいね!数は28,000超となっています。

<事例から見る一言ノウハウ>
昨今注目が高まるヴィーガンに関するプレスリリース。タイトルで「オープニングレセプション」について触れられていることから、実際に体験できる情報を探すメディア関係者の目に留まったのではないでしょうか。

またもう一つのポイントは、同社のビジョンとそれに基づく行動計画がバランスよくプレスリリースに記載されている点です。ヴィーガンをより身近に感じてもらえるよう「全国展開を視野に」という展望を明記しながら、「外国人観光客にも便利に利用してもらえるよう外貨両替機の設置を進める」といった具体的な取り組みが記載されています。

Twitterでも以下のような反響があり、同社理念とそれに基づく行動への共感がプレスリリースのシェアやいいね!につながったことがうかがえます。

パナソニック株式会社のプレスリリース事例

【毎日参加してスペシャルギフトや美容家電を当てよう!】その場で当選がわかるTwitter公式「#クリスマスボックス」キャンペーン♪11/29からスタート!

パナソニック株式会社のプレスリリース事例

大手家電メーカーが、Twitter社が公式主催する「#クリスマスボックス」キャンペーンに初参加する告知プレスリリースです。

Twitter公式企画ということもあり、本プレスリリースはPV数の高さよりもTwitterシェア数18,000件という結果が特徴的でした。

<事例から見る一言ノウハウ>
キャンペーンテーマや商品の特徴を動画で、応募方法はイラスト画像で、とテキスト以外の素材も活用しわかりやすく伝わる構成になっています

また本プレスリリースは、本文下部にキャンペーン内容が詳しくまとまっていることも特徴です。キャンペーン内容はあくまで概要にとどめた上で「詳細はこちら」と特設サイトに誘導するケースもよく見られますが、プレスリリースだけで完結できるほど内容が詰まっていることが、今回のシェア数の多さに寄与したのではないでしょうか。

株式会社アクア・ライブ・インベストメントのプレスリリース事例

川崎水族館 2020年夏開業!

株式会社アクア・ライブ・インベストメントのプレスリリース事例

川崎駅前商業施設に、日本初となる既存商業施設内水族館を開業するプレスリリースです。

PV数はスマートフォン、パソコンどちらとも高いもののパソコンからの閲覧数が上回る結果となりました。またFacebookのいいね!数がTwitterシェア数の約3倍と、SNSのエンゲージメントに差が見られました。

<事例から見る一言ノウハウ>
本プレスリリースは開業予定から半年以上前となるタイミングで配信されていますが、PV数からその注目度の高さが伺えます。

一般的にメディアは、生活者が情報を目にしてから開店日や発売日までに間が空くと実際の行動に繋がりにくいことから、先取りしすぎた情報を取り扱うことはありません。

しかし今回のように、「日本初の既存商業施設内水族館」という影響範囲の大きさによっては数カ月前の段階から告知をすることも有効です。開業日の決定やオープンイベントの告知など、開業までの過程を適宜発信することでさらに認知も深まり、ワクワク感を生活者とともに味わえる効果も期待できるでしょう。

また「川崎水族館とは?」という段落は、詩のようなリズムある文体になっていて、単なる概要にとどまらず、施設のコンセプトが伝わるような工夫もなされています。

日本トイザらス株式会社のプレスリリース事例

日本トイザらス、「ブラックフライデー」のセールを10日間にわたり開催!!

日本トイザらス株式会社のプレスリリース事例

玩具・ベビー用品の国内最大級の総合専門店が開催する、「ブラックフライデー」セールの告知プレスリリースです。

SNSのエンゲージメントは高い数値とは言えない一方、PV数がパソコン・スマートフォンともに高く、数値の結果に差があるのが特徴でした。

また本プレスリリースは、他メーカーのブラックフライデー告知プレスリリースと並んでスマートフォンPV数にランクインする結果に。どちらのプレスリリースもパソコンに比べスマートフォンのPV数が高かったことから、生活者に直結する情報はスマートフォンのPV数が伸びる傾向がうかがえます。

<事例から見る一言ノウハウ>
近年日本でもブラックフライデーは定着しつつありますが、セールを行う店舗はまだ限定的で、お正月の「初売り」のように街全体が一斉に行うまでには至っていません。

しかし同社ではブラックフライデーのセールは2019年が6回目と恒例行事と化し、毎回プレスリリースでの情報発信も行っています。Twitterでは「毎年情報を楽しみにしている」といったような声も挙がっています。

イベントを継続して開催するだけでなく、都度情報発信を行うことで生活者への認知をより深めている点は参考になりそうです。

2020年11月のトレンド予測

11月は市場規模の大きな恒例イベントが乏しい月ではありますが、それを逆手に取り上記でご紹介した事例のように自社らしさをアピールすることで、山場もしっかりと設けられるのではないでしょうか。

2020年11月は「勤労感謝の日」で下旬に3連休が発生します。「Go To トラベル キャンペーン」「Go To Eat キャンペーン」と関連付けるなど有効活用していきたいですね。

また、例年冬シーズンは気温の低さもあり「イエナカ企画」が多いですが、今年はコロナ禍でさらなる需要の高まりが予想されます。そうしたトレンドを頭に入れながら、師走の12月の情報発信にも備えておけると良いでしょう。

<編集/平 理沙子>

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この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

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