メディア関係者だけでなく生活者に対してもさまざまな効果が期待できるプレスリリースですが、効果測定をどのように行うべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は「プレスリリースの効果測定」をテーマに、プレスリリース配信後に確認しておきたいポイントや、PR TIMESの管理画面におけるさまざまなデータの確認方法について詳しくご紹介します。
プレスリリースの効果測定は管理画面からチェック
PR TIMESに登録が完了すると、管理画面を自由に使えるようになります。管理画面から「分析データ」というメニューを選択すると、以下に紹介する5つの項目をチェックできます。
リリース配信後に確認したい5つのポイント
PR TIMESでプレスリリースを配信した後にチェックしたい項目について5つご紹介します。プレスリリースの効果を検証する指標に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1.ページビューとユニークユーザー
まず確認しておきたいのは、PR TIMES上で公開されているプレスリリースのページへのアクセス数です。配信したプレスリリースの閲覧数(ページビュー:PV)と、訪問者数(ユニークユーザー:UU)をそれぞれ確認することができます。
PV数は、PR TIMES上で自社のプレスリリースページが閲覧された回数を指しており、同一ユーザーでもアクセスした回数だけカウントされます。対してUU数は、自社のプレスリリースページを訪問したユーザー数(人数)を指します。
アクセス数は、プレスリリースに対するリーチ数がどれだけあったかの目安になります。日別に見ることも、プレスリリースごとに見ることも可能です。
ポイント2.ヒートマップ
2つ目の確認しておきたいポイントは、ヒートマップです。ヒートマップとは、誰もが直感的に理解できるよう、特定のデータを色で可視化する手法のことをいいます。
ヒートマップは、マウスやスクロールなどの動きを追跡して作成されます。そういったログから滞在時間や読了率などを算出し、色の濃淡が算出される仕組みです。マウスやスクロールの動きは人の目の動きともリンクしているため、読み手の注目箇所や離脱要因を推察することができるのです。
ポイント3.転載数
3つ目のポイントはパートナーメディアへの転載数です。プレスリリースはその内容に応じて、PR TIMESと提携しているメディアに原文転載されます。
注意したいのは、PR TIMESにおける「転載数」は「メディアに取材され制作された記事の数」とは別物だということ。
PR TIMESの「転載」機能については下記の記事で詳しく解説しています。
PR TIMESにおける「転載」はあくまでも「プレスリリースの原文転載」のため、記者・編集者の目を通して書かれた記事とは大きく性質が異なります。
一方で、「転載」を通じて自社のプレスリリースが読み手のもとに届く可能性が大きく高まります。プレスリリースが転載された数や内訳(転載されたメディア)はしっかりと把握しておきましょう。
ポイント4.SNS波及(ソーシャル)
4つ目の確認しておきたいポイントは、SNSでの波及数です。PR TIMESでは、プレスリリースに対するFacebookでの反響を確認することができます。
かつてプレスリリースは報道関係者(=プレス)のみに発表される閉ざされた資料でした。しかしインターネットの普及によりさまざまなステークホルダーが自由にプレスリリースを閲覧できるようになった現在、生活者からダイレクトに反応が得られることも多くなっています。
ポイント5.広告換算値
最後のポイントは、広告換算値です。広告換算値とは、広報PR活動によって掲載につながった「オリジナル記事」(原文転載ではなく、記者・編集者をによって制作された記事)の価値を示す参考値のこと。同程度の条件で広告を出稿した際の広告費やPV数をもとに算出します。
広告換算値は各メディアが公開している媒体資料などに基づいて算出されることが多く、必ずしも実態を反映しているとは限りません。参考程度にとどめ、自社内の相対的な比較などに活用しましょう。
PV・アクセス数の確認方法
上記のポイントをPR TIMESの管理画面から確認する方法についてご紹介します。
アクセス数の確認は、企業向け管理画面のサイドメニューにある「分析データ」内の「レポート」より確認できるようになっています。
アクセス数を調べたい期間は、右上の日付欄より指定が可能です。何も指定しないデフォルトの状態では直近1ヵ月が指定されています。例えばこの期間を直近1年に変更すると、折れ線グラフと、その下にある「プレスリリースごとのアクセス数」が直近1年間の累計の数値に更新されます。
また、過去に配信した全プレスリリースの合計アクセス数、もしくはプレスリリースごとの累計アクセス数をCSV形式でダウンロードすることも可能です。期間を指定したうえで、画面右上の「リリース別データ保存」または「合計データ保存」をクリックしてください。
指定した期間内に対象のプレスリリースに対するアクセスが0件だった場合は、数値部分に「-」が表記されます。
また、部分的ではありますが、アクセス数の右に表示されている「参照サイト」の数字をクリックすることで、どのWebサイトを経由してプレスリリースにアクセスしたかも確認できます。
「このプレスリリースはSNSからの流入が多い」など、閲覧経路を確認することで、次回以降のプレスリリースの改善に活かしていくことができるでしょう。
現在は一部のWebサイトのデータしか取得していないため、あくまでも参考程度に活用してみてください。
ヒートマップの確認方法
ヒートマップは、PR TIMES上で公開されているプレスリリースページへのアクセス数が可視化されます。パソコンとスマートフォン、それぞれの端末からアクセスされた数値を確認することができます。
こちらもアクセス数と同様に、企業向け管理画面のサイドメニューにある「分析データ」内の「レポート」より確認が可能です。
ヒートマップを表示したいプレスリリースの右側にある、「炎」のマークをクリックします。
対象ページのヒートマップが表示されます。
「ヒートマップ」から「数値」に切り替えると、ヒートマップ解析のもとになった数値(PV・UU)の一覧が表示されます。「デバイス」からパソコンとスマートフォンの切り替えができるほか、「ダウンロード」を選択すると表示されている ヒートマップをPNG形式の画像としてダウンロードすることが可能です。
ヒートマップの上に引かれている「黒の点線」は、離脱率を表しています。例えば、上から下までプレスリリースが100%読まれている場合は、離脱率を表す線は表示されません。全体で25%しか離脱していない場合は75%の線のみ表示され、全体で50%しか離脱していない場合は75%の線と50%の線、2本表示されることになります。
画像がなく、文章が長く続いていると早い段階で離脱されてしまうなどといった検証ができるため、どのような構成だと離脱を防げるのか、どのような情報が好まれるのかなどのヒントを得ることができます。
転載されたメディアの確認方法
次に、転載されたメディアの確認方法です。転載先の内訳は、同じく「分析データ」内の「提携オンラインメディア」より確認が可能です。
生活者から問い合わせが入ったときに備えて、プレスリリースがどこに転載されたのか把握しておくと良いでしょう。詳しい確認方法については、こちらの記事の「プレスリリースが転載されたときの内訳の確認方法」にまとめてあるので、合わせてチェックしてみてください。
SNSでの波及効果の確認方法
次に、SNSでの波及効果の確認方法についてです。「分析データ」内にある「ソーシャル」をクリックして確認することができます。
画面には、Facebookのいいね数がプレスリリースごとに表示されます。
PR TIMES上のフォロワーのいいね数も表示されますが、システムの変更により、2022年5月9日以降に配信されたプレスリリースは、フォロワーのいいね数が「0」と表示されています。
画面右上にある「リリース別データ保存」をクリックすれば、いいね数の一覧をCSVファイルでダウンロードすることも可能です。
SNSに関して管理画面上で確認できる数値は限定的ですが、手動でイチから探すのは労力もかかるもの。参考として速報値を見たい人におすすめです。
広告換算値の確認方法
PR TIMES上では、PR TIMESが保有する広告換算値のデータベースを参照することができます。まず、「分析データ」内にある「広告換算ツール」をクリックしてください。すると媒体名などのキーワードを入力する検索窓が表示されます。
「メディア種類」から希望条件を選択してボタン(虫眼鏡のアイコン)をクリックすると、広告換算値が一覧で表示されます。媒体名で直接検索することも可能です。
広告換算値の全データをCSVファイルでダウンロードすることも可能です。広告換算ツール画面右上にある「広告換算データを全てダウンロード」ボタンをクリックするとダウンロードを開始します。
広告換算値はあくまで目安となるもの。PR TIMESにおける広告換算値の算出方法などについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
効果測定機能を活用してPDCAを回そう
本記事では、プレスリリースの効果測定の方法についてご紹介しました。
プレスリリースの効果測定には解がなく、さまざまな考え方があるでしょう。アクセス数やヒートマップ、転載先の情報、SNSの波及数、広告換算値など、考え得る指標の中から、広報PR活動の目的に照らし合わせて最適な方法をとっていくことが大切です。
PR TIMESの管理画面には、それらの情報が確認できる機能が搭載されています。それぞれの情報を分析し、活用することで、広報としての新たな課題が見えてくるかもしれません。改善ポイントを明確にするためにも、効果測定機能をぜひ活用してみてください。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
PR TIMESにおける効果測定に関するQ&A
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