近年、企業やブランドに愛着を持つ「ファン」の存在が、売上や集客に大きな影響を与えるようになりました。価格や利便性だけでは動かず、長期的に商品やサービスを選び続けてくれる存在です。また、ファンの推奨によって新たな顧客が興味を持つケースも多く、信頼性の高い声として新たな接点を生み出しています。
こうした背景を受けて、ファンとの関係を深める「ファンマーケティング」を強化したいと考える企業も増えてきているのではないでしょうか。
本記事では、ファンを育て、継続的な支持を得るための施策をご紹介。ファンマーケティングを進めるうえで押さえておきたいポイントを、具体的な事例とともに解説します。
ファンマーケティングとは?
ファンマーケティングとは、企業やブランドに好意を持ち、応援してくれる「ファン」との関係性を軸に展開するマーケティング手法です。従来のマスマーケティングが不特定多数へのアプローチを重視していたのに対し、ファンマーケティングは、一人ひとりとの信頼関係の構築に重きを置きます。これにより、長期的な価値の向上や売上、集客への貢献が期待されます。

ファンマーケティングが注目される背景
では、なぜ今、ファンマーケティングが注目されているのでしょうか。ここでは注目されている背景を見ていきます。
生活者からの発信の影響力が高まっている
ファンマーケティングが注目されるようになった背景として、まず挙げられるのが「生活者の声の影響力が高まっていること」です。SNSの普及や口コミ文化の浸透により、生活者から生活者へと伝わる情報量は飛躍的に増加し、スピードも圧倒的に速くなりました。
さらに、情報があふれる現在において、生活者は企業の広告よりも、第三者のリアルな体験談や声により強い信頼を寄せる傾向があります。ファンによる自然な推奨を促すコミュニケーションや、そうした声を企業が広報PR活動を通して社会に届けていくことが、ますます重要になっているのです。
品質や機能性だけでは差別化が難しくなっている
現在の日本市場には、優れた品質や機能性を兼ね備えた商品やサービスで充足している状態です。新しい商品やサービスが生まれたとしてもすぐに類似品が出回るため、品質や機能性だけでは差別化するのが難しいでしょう。それゆえ、多くの企業が価格競争に陥りがちに。こうした中で、商品・サービスの品質や機能性、価格だけでなく、ファンとして購入をしてもらう必要が高まっています。
消費人口の減少によって新規顧客獲得が難しくなっている
日本の総人口は、2025年5月時点で1億2334万人(※1)。この約20年で、400万人以上が減少(※2)しています。今後も少子高齢化の進行により、人口減は否めず、購入人口が減っていくことで一層の市場縮小が進んでいくこともファンマーケティングが注目される要因です。加えて、物価の上昇により、実質賃金は2025年1月時点でマイナス(※3)に転じており、消費者の買い控えも否めません。

※1 参考:総務省統計局「人口推計(2024年(令和6年)12月確定値、2025年(令和7年)5月概算値)」
※2 参考:総務省統計局「人口推計(2024年(令和6年)10月1日現在)」
※3 参考:内閣府「マクロ経済基礎資料 2025年3月10日 賃上げ①」
ファンマーケティングに取り組むメリット
実際にファンマーケティングに取り組むことで、企業や事業の成長、ブランド価値にどのような影響があるのでしょうか。ここでは、その主なメリットを紹介します。
【価格競争から脱却・売上の安定】ブランドロイヤリティの向上
ファンマーケティングが機能することで、ブランドロイヤリティの向上が期待できます。ブランドロイヤリティの高い顧客は、価格や利便性といった条件だけで選ばないため、他社の類似商品への移行も少ないのが特徴です。そのため、価格競争に巻き込まれにくく、売上の安定や収益の基盤が強化されるでしょう。
ロイヤリティが高いブランドの特徴を解説した、こちらの記事もあわせてご覧ください。
【購入頻度/購入単価の向上】顧客エンゲージメントの強化
ファンマーケティングは、企業からの一方通行の発信ではなく、双方向のコミュニケーションを軸に展開されます。SNSでのやり取りやファンイベントなどを通じて、企業と顧客の距離が縮まり、エンゲージメントが自然と高まっていきます。継続的な関わりが生まれることで、購入頻度や購入単価の向上にもつながり、長期的に企業を支える存在となるでしょう。
また、こうした関係の中で得られる顧客の声は、商品・サービスの改善や新たな企画のヒントに。ファンはブランドの成長を共に支える「共創者」としても期待できます。
【新規顧客獲得】SNS・口コミによる自然な宣伝効果
ファンマーケティングが注目される背景でも解説した、SNSや口コミを通じた自然な情報拡散は、ファンマーケティングの大きな強みのひとつです。ファンは単なる購買者ではなく応援者として、「使ってみてよかった」「こんな場面で役立った」といった体験談を自ら積極的に発信。こうした声がシェアされることで、新たな顧客の興味関心を引きます。SNSやレビューサイトなどで目にするファンの声は、広告以上に購買行動に影響力を発揮することも。ファンマーケティングの持つ最大の魅力のひとつといえるでしょう。
ファンマーケティング5施策
ファンを生み、育てていくためには、日頃からの接点づくりが欠かせません。ここでは、ファンマーケティングを実践するうえで効果的な施策を5つ紹介します。
施策1.ファンイベント/地域限定イベントの開催
実店舗を持つ企業や、全国展開しているブランドにとって、地域住民との接点を生むリアルイベントの開催は非常に有効です。地元企業とのコラボレーションや限定商品の先行体験会など、参加者がブランドに直接触れる機会をつくることで、地域密着型のファンが育ちます。
こうしたイベントはSNSだけでは伝えきれない「空気感」やブランドの世界観を感じてもらえる施策です。
施策2.ファンコミュニティの形成
ブランドをきっかけに集まった人々が、互いに交流できる場を提供することで、ファンの定着度が一層高まります。万が一、サイレントにブランドとの距離ができてしまいそうな場面でもファン同士のつながりが支えとなりつなぎとめてくれる可能性も。
Slack、LINEオープンチャット、Facebookグループなどを活用したオンラインコミュニティや、ファンミーティング、座談会などのオフラインコミュニティを通じて、顧客同士の自発的な交流を促すことがカギです。
施策3.参加型コンテンツの制作
商品開発やキャンペーンの企画段階でアイデアを募集したり、ファンインタビューを公式コンテンツに掲載したりすることで、ファンに「自分もこのブランドの一員である」という帰属意識が芽生えます。
企業は、ファンの声を取り入れながら一緒にブランドを育てていく「共創(Co-creation)」の姿勢を示し、コミュニティを過度に管理せず、見守るスタンスをとることも成功のポイントです。
施策4.公式SNSアカウントの運用
日常的にファンとコミュニケーションを取るうえで、SNSの活用は欠かせません。企業の公式アカウントからの情報発信に加え、フォロワーとの対話を意識した運用を行い、親近感や信頼感を醸成しましょう。
たとえば以下のようなアクションが効果的です。
- コメントへの丁寧な返信(ネガティブな投稿も内容に応じて真摯に対応できるとよい)
- ユーザーの投稿を紹介するリポスト
- ファン参加型のキャンペーン
双方向の関係性を深めます。対話が蓄積されることで、企業に対する愛着が強まり、ファン層の拡大にもつながるでしょう。
施策5.プレスリリースの配信
プレスリリースは、主にメディアに向けに情報を届ける手段ですが、メディアの先には生活者がいます。メディアが取り上げるかどうかについては、そのメディアの読者が関心を持つかどうかがポイントです。
そのため、企業目線だけでなく、生活者にとっての関心ごとや共感ポイントを意識することが大切です。ファンの声や体験談、交流のエピソードなどを盛り込むことで、ブランドに対する親しみや信頼がより伝わりやすくなり、メディア掲載だけでなく生活者への共感的な広がりも期待できます。
ファンマーケティング施策の事例25選
ここからは、実際にファンマーケティングに取り組んでいる企業の事例を紹介します。成功企業に共通しているのは、商品を売ることにとどまらず、体験を共有し、関係を育てている点です。ぜひ、参考にしてみてください。

イベントの開催
事例1:株式会社アダストリア
「niko and …」を展開するアダストリアでは、ファッションを軸にした地域を活性化させるようなコミュニティを開催しています。そのほかにも音楽やアート、食といったカルチャーコンテンツと商品を組み合わせた独自コンテンツも展開。店舗での体験だけでなく、SNSを通じた情報発信により、ブランドの世界観に共感するファンを育んでいます。
参考:アダストリアが生む交流のカタチ!約7,500人が参加した水戸の祭典「ADASTRIA BAZAAR!2025」イベントレポート
株式会社アダストリア(東京都渋谷区):最新プレスリリースはこちら
事例2:株式会社ヤッホーブルーイング
「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングは、個性的な製品設計に加え、ストーリー性のある発信で有名です。約1,000人が集ったファンイベント「よなよなエールの超宴」が話題になりましたが、そのほかにもお酒の場が増える年末に適正な飲酒を呼びかけるSNSキャンペーン「#年末寝過ごし防止運動」、折れた木製バットでビールをつくる「そらとしば by よなよなエール」などさまざまな形でファンとのコミュニケーションを図っています。スタッフとファンが一緒になってブランドを楽しむ姿勢が、強い支持を生んでいる事例です。
参考:5年ぶりに復活!「よなよなエールの超宴」北軽井沢で開催!
参考:飲酒機会の増える忘年会シーズンに「終着駅」で適正飲酒呼びかける『#年末寝過ごし防止運動』始動 【Alc.0.7%微アル飲料「正気のサタン」】
参考:日本初* プロ野球選手の折れた木製バットをクラフトビールに!11月30日「そらとしば by よなよなエール」にて提供開始
また、同社はプレスリリースアワードを2年連続で受賞。社会課題との接点を見いだして仕掛ける広報PRについてお話いただいたインタビュー記事も、参考にしてみてください。
株式会社ヤッホーブルーイング(長野県北佐久郡軽井沢町):最新プレスリリースはこちら
事例3:あさひ製菓株式会社
1917年に創業し、100年以上にわたり山口県に根差した経営をするあさひ製菓は、「山口に感謝し、山口に密着し、山口の誇りとなれるお菓子屋」を掲げて事業を展開。代表商品である「月でひろった卵」のリニューアルを記念したイベント「YANAI MOON NIGHT」や、1年に2回、それぞれ40,000人程度の人が来場するイベントも行ってファンとの強固な関係を築いています。また、本社には琴名水の水汲み場があり、毎日300人以上が訪れ、高い頻度での顧客接点が生まれています。
参考:YANAI MOON NIGHT 〜あの感動をもう一度〜
参考:「琴名水(地下水)でつくるお菓子がますます安心」あさひ製菓株式会社、PFAS不検出を確認
数年前に新設されたマーケティング部の背景について伺ったインタビュー記事もご覧ください。
あさひ製菓株式会社(山口県柳井市):最新プレスリリースはこちら
事例4:朝日酒造株式会社
日本酒の「久保田」で有名な朝日酒造は、生活者の変化に合わせて長く愛される商品ラインナップを展開。実際に味わってもらう体験の場を大切に、きき酒や酒造りなどのアクティビティを含めた体験型のイベントにも力を入れています。
参考:麹づくり体験ができるスペシャルプログラムを6年振りに実施 朝日酒造主催「あさひ日本酒塾 酒蔵編」2025年3月1日、8日(土)に開催
参考:朝日酒造主催「あさひ日本酒塾プレミアム」~上質な映画館で学ぶ特別な日本酒セミナー~
朝日酒造株式会社(新潟県長岡市):最新プレスリリースはこちら
事例5:株式会社良品計画
無印良品を展開する良品計画は「いつものもしも」と題し、日常的に災害時に備えるためさまざまなプログラムを実施。そのひとつとして、「いつものもしもCARAVAN」を各地で開催し、地域住民のくらしに溶け込んでいます。同社は以前「くらしの良品研究所(2022年1月終了)」を運営し、生活者の声を集め、商品開発やコンテンツ発信に活かしてきた実績もあります。こうした積み重ねが、顧客との継続的な関係構築につながっています。
参考:遊びながら楽しく防災を学ぶ「いつものもしもCARAVAN」
参考:子育て中のお客様の声を取り入れた新生児服発売のお知らせ
株式会社良品計画(東京都文京区):最新プレスリリースはこちら
ファンコミュニティの形成
事例6:ロート製薬株式会社
ロート製薬は、社会に還元するための事業戦略として「フィトサイエンス構想」を発表。第一弾として「藻類農園FARMO」をオープンしました。地域住民が気軽に訪れられるよう、カフェを設けるほか、SNSでの発信を通じて、「藻類農園FARMO」を身近な距離に感じてもらえる運営をしています。
参考:自然の力を科学し価値創造を加速 『フィトサイエンス構想』始動
ロート製薬株式会社(大阪府大阪市):最新プレスリリースはこちら
事例7:株式会社シロ
コスメブランド「SHIRO」を展開する株式会社シロは、創業の地である北海道砂川市にて「みんなのすながわプロジェクト」を立ち上げ、その一環として「みんなの工場」を建設。地域とともにさまざまな活動を続けています。また、新商品のプレスリリースでは、単なる商品情報ではなく「なぜこの商品をつくったのか」を伝えることで、共感を生むブランド体験を届けています。
参考:創業の地、北海道砂川市にて「みんなのすながわプロジェクト」始動のお知らせ。
参考:SHIRO みんなのすながわプロジェクト2022年冬、竣工予定の新工場を含む施設の名称を「みんなの工場」に決定。人と環境に配慮した循環型施設としての取り組みや、施設概要を公開。
株式会社シロ(東京都港区):最新プレスリリースはこちら
事例8:株式会社土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は、職人の丁寧な手仕事と製品に込めた思いを伝える情報発信に力を入れています。購入後の修理対応や、製品の経年変化を共有する取り組みからも長期的な関係構築を感じられます。既存顧客とのコミュニケーションには、メルマガやSNSを活用し、その中から生まれたアイデアが実際に企画化、その後商品化にもつながった例も。
企画化の背景を伺ったインタビューも合わせてご覧ください。
株式会社土屋鞄製造所(東京都足立区):最新プレスリリースはこちら
事例9:カルビー株式会社
カルビーは、1,000人規模(ファン600人、従業員400人)でのファンミーティング「Fan With! Project」を開催。その後、ファンの中から選ばれた11名は運営企画メンバーとして参加するなどコミュニティの幅を広げています。実際、参加後の商品購入金額は約1.6倍になっており、ファンマーケティングの実績を出している事例です。
参考:カルビーファンの皆さまと従業員が交流するCalbee『Fan With! Project』が今年も開催決定!~2024年度イベント参加後の商品購入金額は約1.6倍に伸長※~
カルビー株式会社(東京都千代田区):最新プレスリリースはこちら
事例10:株式会社小杉湯
昭和8年に創業、90年以上続く小杉湯。SNSでの情報発信や地元企業・団体との連携イベントを通じて、地域住民にとっての「居場所」を提供しています。小杉湯の2店舗目として2024年に開業した『小杉湯原宿』では任天堂株式会社とコラボレーションをしたイベントも開催。「銭湯」という枠にとどまらず、まち全体とつながるメディア的存在として、共感型のファン層を築いています。
参考:小杉湯原宿が任天堂の祖業”花札”とコラボレーション。誰でも花札を楽しめる「銭湯と花札」が2/17から開催。さらに、お風呂花札を制作開始。
株式会社小杉湯(東京都杉並区):最新プレスリリースはこちら
参加型コンテンツの制作
事例11:株式会社八天堂
「新商品アイデアコンテスト」の金賞作品を実際に商品化した株式会社八天堂。「八天堂の日」にちなんだキャンペーンの実施など、ファンベースのマーケティングを積極的に展開しています。
参考:八天堂ファンミーティングから生まれたアイデアスイーツパンを商品化!「くりーむメロンパン プリン味」が八天堂オンラインショップに登場
ステークホルダーとの架け橋を目指す、同社の広報PRについて伺っています。
株式会社八天堂(広島県三原市市):最新プレスリリースはこちら
事例12:株式会社資さん
九州全7県を含めた1都1府13県で78店舗を展開する北九州市で創業した「資さんうどん」。これまで、長期連休に子ども向けのキャンペーンを実施したり、ファンブックを発売したりと地域住民の声に応えた運営によりファンを増やし、全国に店舗を広げています。2024年には人気投票による復刻メニューを提供するなど、ファンの巻き込み力にも注目です。
参考:北九州のソウルフード「資さんうどん」が、史上初の「資さんうどん復刻メニュー総選挙」を9/27(金)15時~開催!得票数の多いメニューを復刻します!
代表の佐藤さんが語る「ファンになってもらうための広報PR」とは。
株式会社資さん(福岡県北九州市):最新プレスリリースはこちら
事例13:味の素株式会社
多くのブランドを展開する味の素では「新商品試食会」や「料理選手権」など、ステークホルダーとのコミュニケーションを強化しています。
参考:食の甲子園が今年も熱い!リアル開催過去最多応募者数!16,558組の「大切なひとを笑顔にするごはん」の頂点がついに決まる!
かつてはマス型のコミュニケーションで成果を上げてきた同社ですが、現在では各ブランドの広報PRを担う部署を新設し、個別最適な発信体制を構築しています。その背景もあわせてご覧ください。
味の素株式会社(東京都中央区):最新プレスリリースはこちら
事例14:合同会社ユー・エス・ジェイ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)
テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を運営する合同会社ユー・エス・ジェイは、体験に物語性を持たせたPRが特徴です。スペシャル感謝月間『THANKS LOVE MONTH 2025』では、母の日・父の日をテーマに、すべてのステークホルダーに向けた感謝のメッセージを発信。「お母さんだけでなく、自分を大切にしてくれる人は周りにいる。母の日、あなたは誰に感謝と愛を伝えますか?」というメッセージとともに、テレビCM 「今日は、誰の日にしますか?」篇も放映されました。
参考:お母さんやお父さんだけじゃない、大切な人に伝える“ありがとう” ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが“感謝”と“愛”を拡げるスペシャル感謝月間『THANKS LOVE MONTH 2025』 開幕!
合同会社ユー・エス・ジェイ(大阪府大阪市):最新プレスリリースはこちら
事例15:株式会社ベネッセコーポレーション
教育サービスを展開するベネッセコーポレーションは、保護者を巻き込んで子どもの成長に寄り添う活動を展開。子どもに物を大切にすることへの理解を深める「まみむめもったいない」キャンペーンや、子どもの個性と生きる力を育むことを目的とした「未来をつくるコンクール」もその一例です。参加型の取り組みが、教育ブランドとしての信頼感を高めています。
参考:全国の保育園・幼稚園1.5万園で子どもの歯磨き習慣を支援 こどもちゃれんじ「しまじろうの歯みがきプロジェクト」5月より開始
参考:開催21年で累計応募数100万点以上「進研ゼミ」自由研究コンクール 2024年度受賞作品をウェブで公開
株式会社ベネッセコーポレーション(岡山県岡山市):最新プレスリリースはこちら
事例16:ハーゲンダッツ ジャパン株式会社
ハーゲンダッツ ジャパンは、創業40周年を記念してさまざまな企画を展開しました。SNSキャンペーンでは「ハーゲンダッツの思い出」を募り、そのエピソードをもとにデザインした電車を運行。生活の中でブランドとつながりを持たせた企画を行うことで、継続的なファンとのコミュニケーションを図っています。
参考:ハーゲンダッツ ジャパン創業40周年、感謝の気持ちをお届け 「40年分のしあわせを運ぶ電車」が運行開始
ハーゲンダッツ ジャパン株式会社(東京都目黒区):最新プレスリリースはこちら
事例17:株式会社湖池屋
各ブランドでSNSの投票キャンペーンを積極的に行う株式会社湖池屋。商品に希少性を持たせた企画によってファンの参加率を高めるだけでなく、同時に新商品の認知拡大にも寄与しています。
参考:【達人への挑戦者、求む!】「湖池屋プライドポテト 日本の神業 第1弾(小豆島/神戸)」発売記念『日本の神業~達人への道~』キャンペーンを開催!
参考:【大容量だから、もっと“夢中”になっても大丈夫!】「夢中サイズ 湖池屋プライドポテト 神のり塩/ぞっこん岩塩」発売を記念したSNSキャンペーンを実施
株式会社湖池屋(東京都板橋区):最新プレスリリースはこちら
事例18:株式会社丸亀製麺
各地でしか味わえない特別感、地元地域への関心によって自然と話題となった丸亀製麺の「わがまち釜揚げうどん47」。25周年を記念した参加型の総選挙企画『丸亀製麺かき揚げ総選挙2025』にも注目です。
参考:丸亀製麺“初”の全国一斉ご当地企画 全国の麺職人が考案 地域の食文化を活かした47都道府県の『釜揚げうどん』の“つけ汁”が登場!※1 「わがまち釜揚げうどん47」
参考:「25周年丸亀ニコニコプロジェクト」第3弾人気の総選挙企画がかえってきた!25種のかき揚げの中から“推しかき揚げ”を選ぼう!『丸亀製麺かき揚げ総選挙2025』を開催
株式会社丸亀製麺(東京都渋谷区):最新プレスリリースはこちら
事例19.スターバックスコーヒージャパン株式会社
スターバックスコーヒージャパンは、「47JIMOTO フラペチーノ」など、都道府県ごとに限定商品を展開。地域や店舗に対する「自分ごと化」を促し、ファンとの深いつながりを育んでいます。商品発表時には、プレスリリースやSNSを活用し、ストーリー性を持って情報発信している点も参考になります。
参考:スターバックス日本上陸25周年「地域・地元とつながる」「47 JIMOTO フラペチーノ® THANKS WEEK」2021年7月28日(水)から実施!
スターバックスコーヒージャパン株式会社(東京都品川区):最新プレスリリースはこちら
事例20:株式会社カプコン
カプコンでは、『モンスターハンターパズル アイルーアイランド』のイベントへの参加を促す「ログインボーナス」などの仕組みを展開。ゲーム配信開始時の話題づくりにもつながり、ユーザーを巻き込む施策として注目されています。
参考:『モンスターハンターパズル アイルーアイランド』 イベント「電の反逆者<癒しの求道者>」が開催!
株式会社カプコン(大阪府大阪市):最新プレスリリースはこちら
公式SNSアカウントの運用
事例21:株式会社鎌倉紅谷
鎌倉で創業した株式会社鎌倉紅谷(@Kamakura_Beniya)は、製造工程が見えるお店づくりもユニークなポイントです。「クルミッ子の日」に合わせたコミュニケーション企画、日々のSNSでのコミュニケーションなどで顧客体験を豊かにし、商品への愛着を深める効果的なファンのエンゲージメントを高めています。
以下のインタビュー記事では、お客さまとの距離を縮める、一歩踏み込んだコミュニケーションの取り組みについても伺っています。
株式会社鎌倉紅谷(神奈川県鎌倉市):最新プレスリリースはこちら
事例22:パイン株式会社
新商品の販売に苦労してきた中、広報PR活動で状況を打破したパイン株式会社(@pain_ame)。8月8日の「パインアメの日」には、ファンを招いたイベントを開催。公式Xではファンと積極的に交流をし、ブランドの価値を高めています。
「意識しているのは、ファンとの共創」と語る同社の広報を担う井守さんのインタビューもご覧ください。
パイン株式会社(大阪府大阪市):最新プレスリリースはこちら
事例23:株式会社セブン銀行
SNS運用をPR観点で一から見直した株式会社セブン銀行(@7BankOfficial)。顧客の声を積極的に活用したSNS運用とプレスリリースの連携により、ユーザーエンゲージメントを高める双方向コミュニケーションの成功例です。
株式会社セブン銀行(東京都千代田区):最新プレスリリースはこちら
事例24:株式会社わかさ生活
公式SNSの運用で有名な企業として挙げられる株式会社わかさ生活(@WAKASASEIKATSU)は、人気キャラクターを活用した投稿で話題を集めています。ファンの投稿を促す「#わかさ~~」などのハッシュタグも工夫の一例です。さらに、キャラクター専門店のオープンなど、リアルとSNSの連携も注目されています。
参考:わかさ生活「ブルブルくん」のキャラクター専門店「BuruburuAiai 京都河原町店」が4月29日(火・祝)にオープン!
株式会社わかさ生活(京都府京都市):最新プレスリリースはこちら
事例25:サントリーホールディングス株式会社
顧客接点をさらに広げていくため、LINE公式アカウント「おとなサントリー」をリニューアルしたサントリー株式会社。2025年2月時点で登録者数は約2,400万人を有するアカウントでは、情報を届けるだけでなく、サントリーブランドへの親しみを醸成するための運用がなされています。
参考:サントリーLINE公式アカウント「おとなサントリー」がリニューアル
サントリーホールディングス株式会社(大阪府大阪市):最新プレスリリースはこちら
まとめ:ファンとともにブランドを育てる時代へ
ファンマーケティングは、単なる販売促進策ではなく、ブランドと顧客をつなぐ懸け橋となり、関係性を築く長期的な戦略です。熱量の高いファンを育てることができれば、売上の安定や情報拡散の加速だけでなく、企業に対する信頼・共感といった無形資産も得られます。
本記事で紹介した施策や事例に共通しているのは、「商品を売る」ことにとどまらず、体験を通じてブランドの思いを届け、顧客との関係性を育んでいる点です。
企業規模に関わらず、価格や利便性だけでは選ばれない、強く愛されるブランドづくりのためにも、ファンとの関係を丁寧に築き、長期的な支持につなげていきましょう。
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