自社の大切な一次情報となるプレスリリース。自社のプロダクトやサービスなどの新規情報をそのまま発信するだけではなく、「なぜ今この情報が有益なのか」を時節やトレンド情報を掛け合わせると、より注目度が上がり人々の目に留まりやすくなります。メディアに取り上げてもらえれば、より多くの生活者に情報が届きやすくなるでしょう。
本記事では「お歳暮」をピックアップして、特に重要なステップを解説します。ギフト商材の小売業や、ギフト用ではなくとも雑貨や食材の小売業の方も活用しやすいトレンドのため、ぜひ参考にしてみてください。
お歳暮をプレスリリースに活用するSTEP
年の暮れが近づくとデパートなどをはじめ街中で「お歳暮」というワードを目にするようになり、多くの小売店がお歳暮に向けた商品を打ち出すなどお歳暮商戦が繰り広げられます。
自社でお歳暮に関するプレスリリースを配信する際、「どうすれば自社商品をお歳暮用ギフトとして選んでもらえるのだろうか」とお悩みの広報PR担当者の方もいることでしょう。
そのような悩みにお答えすべく、当記事ではお歳暮を活用したプレスリリースの作成について解説します。
基本の8ステップは以下です。
基本となるステップについては以下のこちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。
情報収集して傾向をチェック
情報を届けるうえで、トレンドなど時流に沿った提案ができているかは重要なポイントです。意識調査や市場リサーチなどでお歳暮に関する市場の声を収集し、情報発信に役立てましょう。
情報を集めて傾向を捉える
現在の市場ではお歳暮がどのように捉えられているのか調べてみることも大切です。
Googleトレンドで「お歳暮」の検索数の推移を調べてみると毎年11月後半から12月初旬にかけて、検索数が急上昇しています。生活者がお歳暮について気にかけるタイミングに合わせてプレスリリースが配信されていることが理想です。
普段使っている検索エンジンやX(旧 Twitter)、InstagramなどのSNSでのリサーチも有効です。Instagramでは「#お歳暮」で約29.3万件の投稿があります(2024年11月26日時点)。トレンド傾向や思わぬ需要が見つかることもあるかもしれません。
なお、この時点では自社のプロダクトはあまり意識せず、広く市場の傾向を掴む糸口として一般的なワードで検索するのがおすすめです。
<検索キーワード例>
「お歳暮 ギフト」
「お歳暮 時期」
「お歳暮 贈り先」
「お歳暮 取引先」
「お歳暮 予算」
「お歳暮 相場」
生活者の声を聞く
アンケートを実施し、生活者の声を聞くのもひとつの方法です。生活者を対象に調査することでコミュニケーションが活性化され、プロダクトやサービスに直接反映できる貴重な意見も得られる機会となります。生活者がお歳暮に興味・関心を抱く時期には情報を提供できるよう、2ヵ月前などなるべく早い段階で調査を終えているとよいでしょう。今回は間に合わなかったという方は、次回に活かせるよう参考にしてみてください。
<調査項目の例>
- 毎年お歳暮を贈っていますか
- 誰にお歳暮を贈りますか
- お歳暮の予算はいくらですか
- 何月ごろからお歳暮のギフトを選び始めますか
- もらって嬉しかったお歳暮はなんですか
参考:7割超のママが「お歳暮は贈らない」と回答。表面上の付き合いは簡素化の傾向に
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ペルソナをイメージ
情報を届けたい相手の性別や年齢によって、アピールポイントや表現方法は変化します。プレスリリースを作成する際は、誰に一番伝えたいのかを想定したうえでペルソナを設定することが重要です。
このとき、お歳暮の購入を予定している人だけを思い浮かべるのではなく「お歳暮とは縁がない」と考えている生活者も含めてペルソナを設定します。打ち出し方次第では十分訴求することは可能です。例えば「上司や目上の人への儀礼」といったフォーマルな形ではなく、家族や友人などの親しい人に贈るカジュアルなギフトとして提案できることもあるでしょう。
自社プロダクトをどのような人に利用してもらいたいのかをイメージし、潜在的なステークホルダーにまで視野を広げて具体的なペルソナを設定することが大切です。
なお、お歳暮は地域によって贈る時期に違いがあります。性別や年齢、家族構成、普段の生活スタイルなどに加え、住んでいる地域もペルソナ設定の重要なポイントです。自社のお歳暮向け商品が地域限定のものであれば、地域に合わせた最適な時期を把握し、それよりも早く情報発信する必要があります。プレスリリースに、商品情報とともに地域差の情報もあわせて発信すると親切かもしれません。
由来を調べる
お歳暮の由来や、現代における意味合いを知ることで、具体的な広報PR施策を企画できることもあります。
お歳暮は認知度の高いワードです。恐らく多くの人が、日頃お世話になっているまわりの方々へ感謝の気持ちを添えて贈るギフト、または慣習であることを知っているでしょう。しかし、古くからの習わしは地域によって風習が異なったり、時代とともに意味合いが変化したりすることもあります。リサーチによって意外な側面を知ることも多いものです。本来の意味や由来、新たな側面を見いだすことは、トレンドを活用した情報を発信するうえで、土台となる基礎知識となります。
調べた情報を箇条書きで整理
プレスリリースを作成する際に、自社の商品がなぜおすすめなのかをアピールできるよう、先に調べた情報を箇条書きにし自社プロダクトに落とし込んで整理しておきましょう。
<プロダクトに落とし込む例>
- 従来はお歳暮に不向きとされていたカタログギフトなどの場合
→近年では手軽なお歳暮の選択肢としてカジュアルギフトの市場が拡大している点を挙げ、お歳暮の在り方を広く提案
参考:【名古屋タカシマヤ】選りすぐりの「東海三県ご当地グルメ」やお値打ちな「ご自宅用商品」を豊富に展開 「2024 髙島屋 冬の贈りもの」について
- フォーマルなギフトから、日常的に贈りやすいカジュアルギフトへの移行
→「お客様の声」をもとに開発した、お歳暮を含めさまざまなシーズンに贈りやすい低価格帯のギフト商品を提案
参考:京都一の傳で人気の2商品をピックアップした「楓」とレンチン1分でOK!魚と肉がどちらも楽しめる「茜」が新登場!
- 法人向け商材の場合
→取引先やオフィスへ贈るお歳暮に適したギフト商品を、複数の送付先を指定できる一括申し込みサービスとして企業向けに提案
参考:【冗談抜きで旨い馬刺し】法人価格でお得に利用できるお歳暮一括申し込みサービスを開始
自社のプロダクトのどんな点が時流にマッチしているのか、生活者の声や市場をキャッチしたうえで改めてアピールポイントを見直し、ペルソナに合わせてどう伝えていくべきか見直すことが大切です。その際、お歳暮と自社プロダクトを無理やり関連付けていないか、他部署など第三者にもチェックしてもらうようにしましょう。
届けたい相手を明確にし、トレンド情報を活用したプレスリリースを配信しよう
お歳暮は古くからある日本の慣習ですが、その形態は時代とともに多様化しています。従来の「目上の人への儀礼」にこだわらず、「親しい人へのギフト」として広く提案するなど、さまざまな切り口で自社プロダクトをアピールすることが大切です。
そのためには、「誰に情報を届けたいのか」を明確にし、市場の傾向・人々の動向など時流を捉えたうえで、自社のプロダクトの魅力や提供できるメリットを整理しましょう。
届けたい相手の興味や関心を惹く有益な情報が詰まったプレスリリースを作成することが大切です。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
お歳暮のプレスリリースの書き方に関するQ&A
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