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企業のFacebookページの運用ガイド|ルールや運用のコツまで徹底解説

企業・団体などが広報やマーケティングなどに用いる、「Facebookページ」の機能。多くの企業が、自社の製品・サービスの認知度の向上やユーザーへの情報発信、売上アップなど様々な目的を設定して活用しています。

本記事では、そんなFacebookを企業として運用する際の手法やルール、2つのコツを解説します。

企業のFacebookページ運用を開始する、5つのステップは?

Facebookページを作成するには、大きく分けて5つのステップがあります。目標設計や運用体制の構築、トーン&マナーの策定など、運用開始までに必要な基本的な手順を確認してみましょう。

ステップ

STEP1.ページ作成の目的・KGI・KPIを決める

運用を開始するにあたり、まずFacebookページを作成する目的とKPIを定めましょう。やみくもに運用するのではなく「なぜ運用するのか」「目指す目標は何か」を明らかにすることが大切です。

まず目的を定め、目的に沿ったKGIを定め、最後にKGI達成までの中間指標としてKPIを定めるのが基本の設定方法です。目的やKGI・KPIは、以下の例を参考にしてみてください。

【Facebookページ運用の目的例】

  • マーケティング:認知度向上、売上向上、集客、ファン育成、アクセス数増加
  • 広報:メディア掲載、ステークホルダーとの関係構築
  • その他:カスタマーサポート、社内コミュニケーション、採用

【Facebookページ運用のKGI・KPI例】

  • ページへの「いいね!」数
  • エンゲージメント率
  • リーチ数
  • リンククリック数
  • 投稿へのリアクション、コメント、シェア数

参考:Insights | Facebook Help Center

STEP2.ターゲット層のペルソナ設定をする

Facebookページの運用を成功させるためには、誰に情報を届けたいのかを明確にすることが不可欠です。漠然と「多くの人に」と考えるのではなく、「ターゲット層のペルソナ」を具体的に設定しましょう。

ペルソナとは、年齢、性別、職業、趣味、価値観、Facebookを見る時間帯などを詳細に設定した仮想の人物像です。ペルソナを深く掘り下げることで、彼らがどのようなコンテンツに興味を持ち、どのような言葉遣いが響くのかが見えてきます。これにより、より共感を呼ぶ投稿を作成でき、フォロワーとのエンゲージメントを高めることができます。

STEP3.運用の担当者を決める

続いて、運用の担当者を決定します。Facebookページの運用のプロセスは、「投稿」だけではありません。STEP1の目標設計からSTEP3以降に続く運用のルール設計や効果測定まで、多くの作業が必要です。必要なスキルもライティングや数値分析など多岐にわたるので、適性を見ながら担当者を決定しましょう。

STEP4.投稿の頻度・トーン&マナーを決める

Facebookに限らず、SNSの運用では「投稿の頻度」と「トーン&マナー」の策定も重要なポイントです。

頻度を決める際は、自社の都合よりもFacebookというプラットフォームの特性に合わせた方が良いでしょう。HubSpotの調査によれば、1投稿あたりのクリック数やエンゲージメントを分散させないためにも「週あたり2~5回の投稿に抑える」ことが推奨されています。

また、ページの運用目的や企業のブランドイメージを前提に、投稿文章の文体や語り口、絵文字の有無、使用できる/してはいけない用語などを整理したFacebookページ用のトーン&マナーも必ず策定しましょう。トーン&マナーはFacebookページの「キャラクター」とも言い換えられる要素で、基本的には一度決定した後に大きく変更されることはありません。

STEP5.ページを作成する

続いて、Facebookページを作成します。手順はシンプルで、Facebookの指示に従って情報を登録すればスムーズに作成できます。

【Facebookページの作成方法】

  1. https://www.facebook.com/pages/create/へアクセス
  2. ページのタイプを選択(ビジネスまたはブランド or コミュニティまたは公人・著名人)
  3. 必要な情報を入力

※Facebookページの作成にはFacebookの個人アカウントへのログインが必要
※団体、ビジネス、ブランド、公人・著名人のFacebookページは、公式の代理人のみが作成可能

参考:https://www.facebook.com/help/135275340210354/?helpref=hc_fnav

STEP6.投稿と効果測定を実施する

Facebookページが完成したら、さっそく運用を開始しましょう。Facebookページの運用は、投稿と効果測定のサイクルから成るものです。効果測定の具体的な手法については、「Facebookの効果測定の方法は?広報が確認したい5つのKPI」でも解説しています。目的に合った投稿が出来ているか、投稿を通してKGI・KPIを達成できているかを常に振り返りながら、最短距離でKGIを達成できる運用を目指しましょう。

企業がFacebookページ運用時に定めておきたい3つのルール

基本の運用方法と併せて確認したいのが、Facebookページ運用の「ルール」です。「Do」と「Don’t」を明文化して、一人でもチームでもスムーズに運用できるよう備えましょう。

1.ブランドガイドラインに沿った投稿トーン&文体の統一

運用方法のSTEP3でもご紹介したように、ページの運用目的や企業のブランドイメージをもとにしたトーン&マナーを定めたら、それを崩さないよう注意が必要です。

ユーザーは、投稿の語り口や雰囲気から企業・製品・サービスを理解・共感し、やがてファンになります。逆に、トーン&マナーが定められていない場合には共感を生み出しにくく、ファンになってもらうことも難しくなると言えるでしょう。一貫性を意識して運用できると良いですね。

2.問題発生時の対応フロー(誤投稿・炎上・不正ページなど)

Facebookページは、「管理者」となる個人のFacebookアカウントと紐付いた状態で作成されます。そこで注意したいのが、投稿の「誤爆」です。個人アカウントを操作していると勘違いして、個人的な投稿を企業のFacebookページに流してしまったり、企業アカウントで個人的な知人・友人の投稿にいいね!をしてしまう可能性はゼロではありません。

また、Facebookページでの投稿が発端となって「炎上」が起きてしまうリスクもあります。誤った情報を投稿してしまった、ユーザーに不利益のある投稿をしてしまったなど、炎上の原因は様々でしょう。

「誤爆」と「炎上」、どちらの場合でも、まず発生しないよう対策を取るのはもちろんですが、万一起きてしまった場合にどう対応するのかを決めておきましょう。

3.ネガティブなコメント対応とエスカレーション基準

投稿に対するコメントやページへのメッセージが届くのも、Facebookページの特徴のひとつです。届くのが応援メッセージや感想などであれば問題ないのですが、苦情や問い合わせが届くこともあります。

ネガティブなコメントなどに対する対応を誤ると前述の「炎上」につながる可能性もあるため、「問い合わせ窓口を案内する」「謝罪等の対応方法を定めておく」「スピーディに対応する」など対応方法を定め、焦らず正確に対応できるよう備えてください。

企業のFacebookページを運用をするときの5つのコツ

Facebookページを効率的に成長させるには、戦略的な工夫が不可欠です。単なる投稿の積み重ねではリーチもエンゲージメントも伸びにくい時代。ここでは、2025年の最新トレンドをふまえた5つの具体的なコツをご紹介します。

企業のFacebookページを運用をするときのコツ

1.最新アルゴリズムの理解とショート動画重視戦略

Facebookのニュースフィードは、最新のアルゴリズムに基づき「エンゲージメントが高い投稿」や「滞在時間が長いコンテンツ」を優先的に表示します。特に近年はショート動画(Reelsなど)が急速に台頭しており、静止画よりも優位に扱われる傾向があります。

したがって企業も、ショート動画を積極的に活用することで、フォロワー外のユーザーにもリーチしやすくなります。商品紹介や社内の様子、ユーザーの声などを1分以内の縦型動画に編集し、定期的に発信してみましょう。

また、アルゴリズムはFacebook側の任意のタイミングでアップデートされるため、こまめな情報の把握も忘れないようにしましょう。アップデートの詳細は、Facebook社の公式サイトから確認できます。

2.投稿時間やフォーマットのABテストと最適化

「どんな投稿がユーザーに響くのか」は仮説だけでは見えてきません。実際のデータに基づくABテストが必要です。たとえば「朝9時に投稿したA」と「夜7時に投稿したB」を比べてみる、あるいは「写真付き投稿」と「動画投稿」で反応率を測るなどです。

反応率の高い曜日・時間帯・フォーマットが明確になれば、効率的な運用が可能になります。FacebookインサイトやMeta Business Suiteを活用して、分析と改善を習慣化しましょう。

3.ルールを定期的に見直す継続改善の習慣

SNS運用におけるルールや方針は、一度決めたら終わりではありません。アルゴリズムやユーザー行動、業界のトレンドは常に変化しています。定期的に運用ルールやガイドラインを見直し、「投稿のトーンは適切か」「エンゲージメント獲得に結びついているか」「対応フローは現状に合っているか」などを再評価することが重要です。

継続的な改善が、運用の質と成果を引き上げるカギとなります。

4.Meta Business Suiteや専用管理ツールの活用

Facebookの運用には「Meta Business Suite(旧Facebook Business Manager)」の活用が不可欠です。投稿スケジュールの管理、コメント返信の効率化、広告運用の一元化など、多機能な無料ツールとして運用の基盤を支えてくれます。

必要に応じてその他のSNS管理ツールを併用することで、複数チャネルの一括管理や詳細分析も可能になり、運用業務の効率が飛躍的に向上します。

5.ストーリーズ・コミュニティ機能・ライブ配信を活用したエンゲージメント促進

Facebookは投稿以外にも、「ストーリーズ」「グループ(コミュニティ)」「ライブ配信」など多様な機能を提供しています。特にストーリーズは投稿よりも気軽にユーザーと接点を持てるフォーマットで、日常的な裏側や速報的な情報を発信するのに適しています。

また、コミュニティ機能を活用してユーザー同士の交流を促したり、ライブ配信でリアルタイムの対話を実現したりすることで、ファンとの関係性を深めることが可能になります。エンゲージメント向上には、こうした機能をバランスよく活用することが欠かせません。

ユーザーに価値を認めてもらうためには一定の時間が掛かるものです。Facebookページのファンづくりは一朝一夕には叶いません。ページや投稿に対する信頼や共感を蓄積するためにも、地道な運用を継続することが大切です。

Facebookページを育てるために必要なのは継続的で地道な運用

ここまで、Facebookページの基本の運用方法と定めておくべきルール、2つのコツをそれぞれ解説してきました。

その中でも、「アルゴリズムの理解」と「運用の地道な継続」はあらためて確認しておきたいポイントです。基本の手順に沿って目的・目標を定め、トーン&マナーに準拠し、かつアルゴリズムで有利になる投稿をする。そこから投稿と分析のサイクルを地道に積み重ねる。それが、Facebookページを育てることにつながります。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

企業のFacebookページの運用に関するQ&A

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この記事のライター

三寳 里菜

三寳 里菜

ライター・編集者。2013年、大学在学中に旅行系ITベンチャーに入社し、現在まで約6年にわたりコンテンツ責任者・広報・PR・組織開発を担当。それぞれのフィールドでの経験を活かして、「読みやすく、分かりやすく、伝わりやすいコンテンツ」づくりに取り組んでいます。ハウツーからイベントレポート・インタビューまで、様々なコンテンツ制作が得意です。

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