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【トレンド徹底活用術 vol.30】福袋2024編:画像の工夫や配信のタイミングを見極めてプレスリリースを作成しよう

自社プロダクトの一次情報となるプレスリリース。時節やトレンド情報をかけ合わせることで話題性が高まり、メディア関係者と生活者の目に届きやすくなります。プロダクトに関する情報以外にどんなポイントを挙げるかによって、付加価値を高めることも可能です。

本記事では「福袋」をピックアップ。プレスリリース作成において重要なステップを解説します。福袋を販売する小売業や、テイクアウトを中心とした飲食事業を展開する企業の方は特に活用しやすいトレンドのため、ぜひ参考にしてみてください。

福袋をプレスリリースに活用するSTEP

新年を迎えると同時に販売される福袋。「数ある中から自社の福袋を選んでもらうにはどうしたらいいだろう」「中身が明かせないのにどうやってプレスリリースにしたらいいんだろう」など、福袋の販売を計画するなかでさまざまな悩みを抱えているのではないでしょうか。

そのような悩みにお答えすべく、福袋を活用したプレスリリースの作成について解説します。

基本の8ステップは以下です。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについては、こちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。

プレスリリースを配信するまでの特に重要なSTEP

ここからは、実際に福袋を活かしたプレスリリースの作成・配信までに必要なポイントを、基本の8つSTEPの中でも特に重要な5つをご紹介していきます

プレスリリースで使用する画像素材にこだわろう

プレスリリースは内容が重要なのはもちろんですが、使用する画像は購買意欲をかき立てるのにも役立ちます。公開するプレスリリースの内容と相違なければお正月らしくなくても問題はありません。自社の販売目的・販売方法に合わせて、プレスリリースの画像素材を用意し、読み手の目を惹くプレスリリースを作成しましょう。

福袋の目的や販売方法別に画像を用意しよう

自社で福袋を販売する場合、販売目的や方法によって用意する画像も異なります。福袋をどのように販売したいのかを考えながら、それに沿った画像を用意しましょう。

より多くの人に「福袋」の購入機会を提供することが目的

福袋は1つで複数の自社商品を提供できるチャンスです。そのため、「できるだけ多くの人に購入機会を提供したい」というケースでは、お得感がわかる画像を用意するとよいでしょう。

<プレスリリース画像掲載例>

①画像に福袋の中身と本来の合計相当額を目立つように記載し、お得に入手できることを伝えています。
参考:【熟成醤油ラーメン きゃべとん】「数量限定!クーポン付き餃子福袋」の予約受付開始

②中身を並べて見やすい画像を掲載し、1つの福袋で多くの商品を入手できるお得感を表現しています。
参考:UCC公式オンラインストア限定コーヒー福袋を、11月16日発売!毎日のコーヒー飲用スタイルに合わせて自由にセレクトできる4種をラインアップ

数よりも質の高い「福袋」を売ることが目的

福袋を数多く販売することよりも、「福袋の中身にこだわりたい」というケースでは、プレミア感を持たせた画像を用意するとよいでしょう。

<プレスリリースの例>

①限定1袋しかない福袋を「目玉商品」に据え、最高ランクのホテルステイを満喫できることをアピールしています。
参考:【横浜ロイヤルパークホテル】「2024 新春福袋」販売/限定1袋50万円の福袋はロイヤルスイートに2泊!

②商品をカットした画像を掲載し、食品の品質の高さを伝えています。
参考:【DEAN & DELUCA】毎年恒例の福袋にニューイヤーくじ付きキャンペーン開催。抽選で100名様にスペシャルなギフトがあたる<4種の福袋2024>11/15から注文受付開始

インターネット(予約販売)で「福袋」を売ることが目的

インターネットから予約販売を実施する場合は、予約開始日や送料、受付終了日時などを記載した画像を用意しましょう。

<プレスリリースの例>

①先行受注の受付開始日を記載し、商品への関心度が高い人が早めの行動を取れるように喚起しています。
参考:A BATHING APE®︎ HAPPY NEW YEAR BAG 2024 | 株式会社 ノーウェアのプレスリリース

②Web予約と店頭受取日の期間を記載し、買い損ねたり受け取り損ねたりといったリスクを防止しています。
参考:【ジョリーパスタ】「ジョリーパスタの冬の福袋2024」販売決定!ジョリーパスタとRODYがコラボした冬の福袋を12月1日(金)よりWEBにて予約開始!

イメージが膨らむ画像を用意しよう

福袋には中身を見せられないものもあるはずです。そのようなケースでも、以下のように外装の写真から中身を想起させる工夫によって読み手のイメージを膨らませることができます。

|中身の異なる数パターンの福袋を展開するケース

内容がわかる画像を複数枚掲載し、それぞれの違いを可視化しています。
参考:【発売決定】自分へのご褒美に♪バレエ用品のマーティから年に一度の『ワンダーバッグ』発売決定!

|開封するまで何が入っているかわからない福袋を展開するケース

アイテムをシルエットで表現したり、画像にぼかしを入れたりすることで、中身を想起させています。
参考:毎年即完売!販売価格の2倍以上の商品を詰め込んだ「セゾンファクトリー2024年新春福袋」23年12月1日(金)・2日(土)・3日(日)全日am9:00~自社WEBサイトを含む4店舗にて予約販売決定!

|中身の一部だけを公開するケース

レア度の高い「当たりアイテム」の画像で福袋にプレミア感を出し、読み手の興味を促し購買意欲を高めています。
参考:辰をテーマにした干支水槽が登場!サンシャイン水族館のお正月2024

画像を通して「商品を通してどのような体験ができるのか」「どのようなメリットを得られるのか」を視覚的に伝えることで、読み手に具体的な福袋の活用シーンをイメージしてもらうことができます。

ニュース性が伝わる画像を用意しよう

一方で、生活者向けの画像が必ずしもメディアにとって有用とは限りません。メディアによってマッチする画像が異なっていたり、掲載できる画像の基準が決まっていたりします。独自性やニュース性がある画像のように、メディアが記事として取り上げやすい要素を含んだ画像も複数用意しておくことが大切です。

メディア向けに用意したい画像の種類

  • 福袋の中身でも特に目玉となる商品
  • 地域性や限定性などメディアフックとなる要素
  • ほかにはないユニークな企画や独自性のあるコンセプト
  • 福袋を企画した人や生産者

<プレスリリース例>

12月に新店舗がオープンする年末ならではの季節性と、開店記念を掛け合わせた「開店記念福袋」で注目を集めています。
参考:池袋に新店舗「不二家 Peko chan House サンシャインシティアルタ店」オープン! サンシャイン水族館とのコラボ商品もご用意!

なお、メディアによっては「文字入りの画像は掲載しない」というルールを設けている場合もあるため、テキストなしの画像も用意しておくことをおすすめします。店頭POPやフライヤー用に「総額○○円の福袋が△△円」などテキストを含めることもありますが、メディアでも使用しやすいようにテキストなしの画像も忘れずに用意しましょう。

今年ならではの傾向や対策をチェック!配信のタイミングを検討しよう

福袋は年始のセールと同時期に店頭で販売されることが主でした。しかし現在では、事前に申し込める予約制、通信販売のみなど多様化しています。このようにさまざまなルートで福袋商戦が盛り上がる一方、販売方法が複雑になりわかりにくくなっている一面もあります。

ここ数年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、店頭に大勢の人が集まらないよう新たな販売方法を実施した企業も多いことでしょう。時代の変化によって、販売企画が流動的なときこそ、今年ならではの傾向や対策を加味した情報発信のタイミングが重要となってきます。

まずは傾向を把握していきましょう。

Googleトレンドで興味関心の時期を調べる

「Googleトレンド」で2021〜2023年度の検索推移を調べてみると、「福袋」というキーワードは10月下旬から徐々に上がり始め、12月下旬で大きく盛り上がります。近年では福袋は夏季などでも販売されているものの、やはり年末年始の商戦であるイメージが強いといえるでしょう。

したがって、人々の関心がピークを迎える頃にはすでに情報を配信し、「福袋」で検索した人に有益な情報を届けられるようプレスリリースを活用するのが理想です。

生活者の動向を調べる

販売方法が多様化する現代において、どのタイミングで情報を発信すればよいかは、生活者の意識・動向調査の結果から読み解くこともできます。

<プレスリリース例>

福袋に限定した調査ではないものの、インターネットでの事前注文による販売の予約から受取日までの期間について分析しています。その結果、生活者は受取日の約2週間前に注文をする傾向が高いことがわかりました。
参考:事前注文が最も多い時期は年末年始。68.4%が受取日の2日前〜14日前に購入商品を予約

自社の福袋を事前に予約できる方法で販売する場合、発売日よりも半月ほど早いタイミングで予約開始などの情報を発信できているとよいでしょう。

なお、予約販売ではなく従来通りの実店舗販売を選択する場合も、他社の情報発信が早まることによってメディアが特集を組むタイミングも並行して早まる可能性もあります。自社のプロダクトやサービスによって最適な情報発信のタイミングは異なりますが、市場全体の動きも把握して総合的に検討することが大切です。

福袋の由来や現代における意味合いを調べよう

福袋はいつごろ誕生し、どうして新年に販売されるのか、そもそも何を目的とした商品なのか、など意味や由来を正しく理解することで、具体的な広報PR施策を企画できることもあります。地域差、性別や年齢ごとの認識の差など意外な側面を知ることができるかもしれません。

本来の意味や由来、新たな側面を見いだすことは、トレンドを活用した情報を発信するうえで、土台となる基礎知識となります。この機会に改めて調べ直してみましょう。

情報を落とし込んでポイントを箇条書きに!わかりやすさを意識して構成を立てよう

従来の福袋はさまざまな物を袋に詰めて封をした状態で、中身がわからないまま購入者が選び取る形式が一般的でした。しかし、生活者の意識の変化やその時々の社会情勢により、近年ではあえて中身を公開した福袋や、季節を問わない福袋など企画は多様化しています。そのようななかで、特に生活者が必要とする情報はどのようなものでしょうか。

福袋に関するプレスリリースを作成するにあたって重要になってくるのがわかりやすさです。わかりやすく整理して伝えたい要素は大きく2つに分かれます。

  1. 商品内容
  2. 購入方法

以下、それぞれ解説します。

1.商品内容

福袋は何が入っているかわからないエンターテインメント性やお得感が魅力です。購入を決定する要因の多くはこの2つを占めます。商品の魅力を伝えるためにも情報を整理してきちんと伝えましょう。

<商品における整理したい要素>

  • 中身
    完全シークレット
    対象アイテムからの選択式
    一部固定のアイテム
    固定のアイテム
  • 割引率
    中身のおおよその総額と福袋の価格

中身を完全にシークレットにした福袋の場合でも、どのようなカテゴリーか、どのようなアイテムが入っているのか、掲示できる範囲で記載しましょう。中身の予想がつくことによって、購入者の購買意欲が高まるためです。

以下、福袋のケースごとのプレスリリース例をご紹介します。

|完全シークレットの福袋

詳細はわからないようにしつつも、アイテムのカテゴリーを公表しておくことで、ある程度福袋の中身が予想できます。
参考:木のおもちゃが30~50%off!12月9日(土)・10日(日)の期間、東京都港区浜松町にて”エデュテファミリーセール2023冬”を開催

|内容を選択できる

内容は同じでもアイテムの色やキャラクターが異なる場合はひとつずつ並べて紹介することで、好きなデザインを選んでもらいやすくなります。
参考:【2024年福袋】毎年完売御礼!小鳥雑貨の豪華福袋◎2023年11月22日(水)より予約開始!

|一部固定アイテムがある
固定で入るアイテムを公表し購入意欲を高めつつ、ほかのアイテムをシークレットにすることでワクワク感を促すことができます。
参考:【salut!】2024年福袋のご紹介 | 株式会社パルグループホールディングスのプレスリリース

|完全に中身が固定で決まっている

福袋の中身(セット)を公開し、目当ての商品をお得に購入できることを伝えています。
参考:【11/22(水)より事前抽選開始】カルディコーヒーファーム2024年福袋

|割引率を明確にしている

アイテムの総額と福袋の販売価格、割引率を明記することで、どのくらいお得感があるのかが伝わります。
参考:1年に1度のお得なセットが今年も数量限定で登場!「2024年福袋“ハッピーバッグ”」数量限定で新発売!

2.購入方法

販売の仕方も多様化している昨今、購入方法がわかりにくかったり複雑だったりすると機会損失につながってしまいます。購入するための案内は丁寧に伝えましょう。

<購入方法における整理したい要素>

  • 販売方法
    オンライン
    実店舗
    予約の有無
  • 販売個数
  • 対象店舗/対象ブランド

<プレスリリース例>

オンラインストア限定商品と店舗でも購入可能・店舗での受け取りのみ、といったさまざまな購入方法を商品ごとに箇条書きで記載しています。このように、異なる販売方法・受け取り方がある商品については、そのことがわかるよう、整理したうえでプレスリリースに記載することが大切です。
参考:モスバーガー×TVアニメ『ONE PIECE』コラボの福袋が初登場!笑顔もひらく宝箱「2024モス福袋」数量限定で発売

販売方法が複雑になることによって購入のハードルが上がってしまうことのないよう、購入までの導線は丁寧に引きましょう。

プレスリリース配信以外のツールでも情報を発信しよう

近年、福袋の予約販売やオンライン販売が主流となっているため、生活者の関心が集まるタイミングよりも前に情報を発信することがあります。需要にあわせて供給できるよう、プレスリリースを配信したら終わり、ではなく適宜SNSでリマインドするなどしてステークホルダーへの接点を増やしましょう。

特に、「気付いたら予約が終了していた」「すでに完売していた」という生活者の声も少なくありません。販売に関する事前告知はプレスリリース配信だけでなくSNSアカウントでのシェア、店頭POP、メールマガジンなどあらゆるツールで拡散するようにしましょう。

<プレスリリース配信以外の情報発信機会>

  • 販売に関する事前告知
  • 予約開始直前(前日や当日など)のリマインド
  • 店頭受け取りの開始/終了前
  • 店頭販売の開始直前(前日や当日など)
  • 完売、再販、残数などのリアルタイムレポート

画像の工夫や集めた情報を整理しながら最適なタイミングでプレスリリースを配信しよう

福袋の販売目的や販売方法によって、プレスリリースの見せ方は異なります。自社が福袋を販売する目的を明確にし、それに沿った情報提供を心がけることが重要です。福袋の中身を見せられないときは、画像などで見せ方を工夫すると、生活者の興味や購買意欲、メディアの関心を高める公開につながります。

また、生活者がどのタイミングで福袋に興味・関心を高めるのかをリサーチすることで、プレスリリースを最適な時期に配信することができるはずです。実店舗での販売やインターネット販売、予約性など、販売方法が多様化する現代において、購入者が迷わないよう販売経路もわかりやすく伝えることを大切にし、プレスリリース配信をしましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

福袋のプレスリリースの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

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