PR TIMES MAGAZINE|広報PRのナレッジを発信するWebメディア
記事検索
title

【トレンド徹底活用術 vol.31】成人式2023年編:情報を届ける相手やタイミングを明確にし読み手に有益なプレスリリースを作成しよう

プレスリリースで自社の情報を発信する際、時節やトレンド情報をかけ合わせるとより注目度が上がります。「なぜ今、この情報が有益なのか」が伝われば、メディア関係者だけでなく生活者にも届く可能性が高まります。


本記事では「成人式」をピックアップ。振袖のレンタルサービスを提供する企業や着付け・ヘアメイクを行う美容院、写真撮影のフォトスタジオなどの企業の方は特に活用しやすいトレンドです。プレスリリースを作成するうえで重要なステップを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

成人式をプレスリリースに活用するSTEP

全国各地で行われる「成人式」は、毎年1月の第2月曜日に「成人の日」が開催されます。しかし、時期をずらして「成人式」の記念写真を撮影したいと考える人もいることから、「成人式」に関連するプロダクト・サービスは、年間を通して生活者のニーズがあるといえます。

そのため、自社プロダクト・サービスに関する情報発信のタイミングに迷ったり、情報に注目してもらうための工夫の仕方に悩まれたりする広報PR担当者も多いかもしれません。

そのような悩みにお答えすべく、「成人式」に関連するプレスリリースの作成について解説します。

基本の8ステップは以下です。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについては、こちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。

プレスリリースを配信するまでの特に重要なSTEP

ここからは、実際に「成人式」に関連するプレスリリースの作成・配信までに必要なポイントを、基本の8つSTEPの中でも、特に重要な5つをご紹介していきます。

プレスリリースで使用する画像素材にこだわろう

プレスリリースは内容が重要なのはもちろんですが、プレスリリースで使用する画像は他社との視覚的な差別化に役立ちます。

以下、「成人式」のプレスリリースで用意できるとよい画像の例をご紹介します。

<画像の種類>

華やかな「成人式」のイメージ
・振袖やスーツなどの晴れ着を着用した人物
・「成人式」にぴったりの小物を添えた商品画像
・ネイル・ヘアアレンジのバリエーション

成人式に関するアイテム
・打ち出したい商品とデザインの異なる振袖や小物
・それぞれの商品単体の画像

商品・サービスのアピールポイント
・商品のこだわり部分をクローズアップ
・特別な製造方法や縫製技術のカット

商品開発に携わった人

画像は、生活者向け・メディア向けの両方を用意することが大切です。

生活者が具体的にイメージしやすい画像を用意しよう

商品・サービスを使用しているイメージ画像は、「どのような体験ができるのか」「どのようなメリットが得られるのか」など、具体的なイメージを膨らませやすく、生活者の興味や関心を高めるのに役立ちます。

<生活者が具体的にイメージしやすい画像を用いたプレスリリースの例>

自社が運営する振袖レンタル・撮影サービスにおいて、特に問い合わせの多い振袖のデザインを紹介しています。雰囲気の異なる複数のモデルが人気デザインを着用。読み手は画像を通して自分に合いそうな振袖の柄や色をイメージしやすくなります。
参考:成人式まで1か月!2024年予約必至の人気振袖デザインを発表!レトロと令和をミックスした「リバイバル」が主流

メディアが使用しやすい画像素材も用意しよう

生活者がイメージしやすい画像だけでなく、メディアが使用しやすい画像素材も必要です。紙、Webメディアどちらの掲載基準にも対応できるように、画像解像度やサイズを用意するほか、メディアが記事にしたくなるようにメディアフックを意識した画像を複数用意しておくとよいでしょう。

メディアフックに関する詳細は、下記の記事からご覧ください。

<メディアが使用しやすい画像を用いたプレスリリースの例>

①地域性を活かした画像
振袖レンタルサービスを提供する企業では、札幌市にある店舗において、雪の中で幻想的な写真を撮影する企画を展開。地域性を活かした施策はメディアの興味や関心を惹きやすく、記事として取り上げてもらえる可能性が高まります。
参考:『#振袖gram』札幌市振袖前撮り『雪の写真だけの成人式 』 持ち込みママ振袖

②独自性を伝えている画像
着物レンタルの新しい形として自社の事業を「店舗型」「サロン型」「次世代型」の3つのタイプに分けたことを発表。新スタイルの事業を展開するに至った背景や、3つのタイプそれぞれの特徴をプレスリリースで伝えています。このような独自性のある内容もまた、メディア関係者の目に留まりやすくなります。
参考:【着物レンタルは新時代突入】老舗着物レンタル店が提案する3タイプの着物レンタルサービス登場!

なお、メディアによっては「文字入りの画像は掲載しない」というルールを設けている場合もあるため、商品やイメージのみの画像も用意しておくとよいでしょう。

広報PR担当者自身が画像を用意する場合は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

以下の記事ではメイン画像を選ぶポイントと惜しいメイン画像の特徴を紹介しています。

https://prtimes.jp/magazine/prtimes-main-picture-tips/

社会や生活者の動きから今年の傾向や配信のタイミングをチェックしよう

全国各地で開催される「成人式」は、毎年ニュースでも取り上げられています。特に2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたこともあり、2023年の「成人式」は多くの人が注目しているのではないでしょうか。社会の動きを調べることで今年、情報発信する際にはどのような点を意識すべきなのかが見えてきます。また、併せて生活者の動向も調べることで、自社のプレスリリースの配信スケジュールを立てやすくなります。

成人年齢の引き下げに関する情報を調べて内容を理解する

成人年齢が2022年4月から18歳に引き下げられました。ただし、お酒やたばこ、公営競技の年齢制限についてはこれまで通り、20歳のまま維持されます。自社プロダクト・サービスがこれらに関連する場合、新成人を対象にした広報PR活動は注意が必要です。

社会の動向を反映させたプレスリリースはニュース性があり、メディア関係者の関心を高める可能性もあります。プレスリリースを作成する際は、国や自治体の発表・法律などを正しく理解し、事実を正確に伝えること、自社の商品やサービスは誰を対象としているのかをきちんと伝えることを意識しましょう。

参考:民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について(法務省)
   民法(成年年齢関係)改正 Q&A(法務省)

プレスリリースの配信スケジュールを立てるために生活者の動向を調べる

生活者がどのタイミングで「成人式」に対する興味・関心を持つのかを調べることも大切です。

Googelトレンドで2019年〜2022年度の3年間の検索推移を調べてみます。「成人式」というキーワードは毎年1月初旬頃が一番検索されていることがわかります。プレスリリースは、このピークを迎える2~3ヵ月前には配信を完了しているとよいでしょう。

一方、「成人式」は着物やスーツといったフォーマルな服装で参加することもあり、昔から記念写真を撮影する文化があります。最近では時期をずらして撮影する「前撮り」も主流となっており、年間を通して一定数の人が興味・関心を持っています。

そのため、フォトスタジオなどを運営する企業は、成人式当日の予約集中を防ぐため、夏季を利用した広報PR施策を検討してみてください。

自社プロダクト・サービスのジャンルは、どのタイミングで人々の関心を集める傾向にあるのかを調べ、そのうえでプレスリリースの配信スケジュールを立ててみましょう。

「成人式」の由来や現代における意味合いを調べよう

「成人式」が開催されるようになった由来や、現代における意味合いを知ることで、具体的な広報PR施策を企画できることもあります。改めて調べてみると、意外な側面を知ったり、地域によって風習が異なるなど新たな一面が得られたりすることもあるでしょう。また、時代の変化によって受け取られ方や親しまれ方が変化しているケースも少なくありません。

地道なリサーチではありますが、本来の意味や由来、新たな側面を見いだすことは、トレンドを活用した情報を発信するうえで、土台となる基礎知識となります。

調べた情報を自社プロダクトに落とし込みプレスリリースを作成しよう

社会の動きや生活者の動向などこれまでに調べた情報の中から、自社のプロダクトやサービスの魅力を発信するうえで活用できそうなものをピックアップしてみましょう。

<調べた情報をプレスリリースに活用する例>

情報:2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられた
2023年に新成人となる18歳から20歳までを対象にした、コンサート無料招待キャンペーンを実施。
参考:2023年1月9日(月・成人の日)に開催するコンサート「第34回 成人の日コンサート2023」、10月22日(土)よりチケット発売

情報:お酒やたばこ、ギャンブルなど従来どおりの年齢制限を設けるものもある
2023年成人の日を前に、20歳の誕生日を迎える人を対象に日本酒デビューのきっかけを提供する無料プレゼントキャンペーンを実施。
参考:成人の日を日本酒デビュー日に。新20歳300名に日本酒を無料でプレゼント!ポストに届く日本酒定期便SAKEPOSTが新20歳を対象に日本酒デビューキャンペーンの応募受付を開始。

情報:「成人式」の写真を前撮りに興味・関心を持つ人は年間を通して一定数いる
2023年の「成人式」に参加する20歳の人だけでなく、成人となる18歳・19歳も対象にしたフェアを開催。プレスリリースを夏に発信し、「成人式」の写真を早めに撮影したい人にも訴求。
参考:「GINZAグローバルスタイル」が提案する成人式用スーツ!18歳、19歳、20歳~が対象の【祝・新成人 オーダースーツフェア】ご注文受付を開始!

情報:「本当は成人式に振袖・スーツを着たくない」というLGBTQの人もいる
2021年~2023年に新成人を迎えた全国のLGBTQの人を対象に、成人を祝うイベントを実施。自分の好きな服装で参加できたり、会場でプロのカメラマンによるポートレート撮影を行なったりし、改めて自分の在り方に自信を持てるような体験を提供。
参考:セクシャルマイノリティ向け事業を展開するkeuzes(クーゼス)、23年1月7日(土)に新成人を祝うイベント『SEIJIN-SHIKI』を都内で開催。

ここで大切なのは情報と自社プロダクトを無理やり関連づけないことです。落とし込んだ文脈を客観的に見ても「なるほど」と思えるか、社内のほかのメンバーにも協力してもらいながら確認することが重要です。

プレスリリース配信以外のツールでも発信しよう

昨今、プレスリリースはメディア関係者だけでなく生活者も直接目にする機会が増えています。しかしプレスリリースを配信するだけで満足せず、ほかの方法でも情報を発信しましょう。

「成人式」に関する情報を届けたいメインとなるステークホルダーは成人を迎える10代後半の世代です。TikTokやInstagramなど、届けたい世代にマッチしたSNSも活用し、リマインドを行うなどステークホルダーとの接点を増やすのも一案です。

画像の工夫や社会・人々の動向を反映させたプレスリリースを作成し、新成人に役立つ情報を届けよう

「成人式」は生涯で1度きりの記念日となるため、できるだけ多くの新成人に自社の情報を届けたいものです。そのために、ハレの日をイメージした画像やニュース性のある画像で生活者・メディアの関心を集めることは大切ですが、社会や生活者の動きを反映させた情報を最適なタイミングで発信することにも意識を向けなければなりません。

2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことで、訴求対象者の幅が広がるプロダクト・サービスもあるでしょう。一方、従来通り20歳未満は制限されるものもあるため、プロダクトの内容によって訴求の仕方も異なります。

集めた情報をもとに誰に・どのタイミングで、自社の情報を伝えたいのかを明確にし、読み手にとって有益となるプレスリリースを作成しましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

成人式のプレスリリースの書き方に関するQ&A

PR TIMESのご利用を希望される方は、以下より企業登録申請をお願いいたします。登録申請方法料金プランをあわせてご確認ください。

PR TIMESの企業登録申請をするPR TIMESをご利用希望の方はこちら企業登録申請をする

この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

このライターの記事一覧へ