より多くの人に興味を持ってもらえるプレスリリースを作成するためには、自社の新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報をうまく活用することがおすすめです。
時節やトレンド情報に自社の情報をかけ合わせることで、より注目度を上げ、メディア関係者だけでなく、生活者にも届く可能性が高まります。
本記事では「梅雨」をピックアップ。傘やレインコート、部屋干しグッズなど梅雨の対策アイテムはもちろん、ゲームや本、音楽など室内で楽しめる商品やサービスも重宝されるシーズンです。関連企業の方は特に活用しやすいトレンドのため、ぜひ参考にしてみてください。
「梅雨」をプレスリリースに活用するSTEP
日本には毎年、梅雨の季節が訪れます。天気によって持ち物や移動手段、行き先が変わるなど、その日のスケジュールにも影響を及ぼすこともあるのではないでしょうか。雨や曇りの日が続くと環境だけでなく自身の体調に変化が起きることも。日常生活にさまざまな影響を与える梅雨は、社会的にも関心の高い事柄です。
多くの人が気にかけている梅雨情報。注目が集まりやすい時期だからこそ「梅雨関連の情報を発信したい」と思いながらも、実際にどのように書き始めたらよいのか悩まれる広報PR担当者も多いのではないでしょうか。そのような悩みにお答えすべく、「梅雨」に関するプレスリリースの作成から配信方法をご紹介。
基本の8ステップは以下です。この8つのSTEPの中でも、「梅雨」のプレスリリース配信に特に役立つポイントを事例とともに解説していきます。

詳細については以下の記事で解説しています。
画像素材にこだわる
画像は、自社プロダクト・サービスの特徴を視覚的に説明できます。テキストでは伝えきれない魅力も表現することが可能です。
「梅雨」に関するプレスリリースに掲載する画像は、雨をイメージし、淡いブルーの背景色で撮影したり、雨をイメージさせる「傘」「カタツムリ」などの小物を添えた商品単体を撮影することも多いでしょう。
梅雨シーズンに楽しめるイベントなどのシチュエーションを撮影する場合は、色とりどりの紫陽花など華やかな雰囲気の画像を用いるケースもあるはずです。なお、季節感だけでなく、実際に商品・サービスの利用シーンを視覚で捉えられるような工夫を施すことも意識しましょう。
画像にこだわることで、商品やサービスを利用するイメージが膨らみ、生活者の目に留まりやすくなります。また、地域性や限定性など、ニュース性が伝わる画像は、メディアに取り上げられる可能性が高まります。
「梅雨」のプレスリリースには、以下のような画像を用意するとよいでしょう。
1.利用イメージを膨らませる生活者向けの画像
- 梅雨限定イベントの様子や紫陽花の鑑賞スポットのMAP、風景、立地など
- 梅雨シーズン限定プランの内容(料理や飲み物、プラン利用特典などがわかる画像など)
- 商品・サービスの利用シーン(人物込みの画像など)
2.ニュース性を意識したメディア向けの画像
- 目玉となるサービス
- サービスイメージ
- 地域性や限定性(メディアフックとなる要素が盛り込まれた画像)など
「梅雨」らしさが伝わる画像を掲載したプレスリリースの参考事例を紹介します。
1.機能性がわかる画像とモデルを起用した写真で利用イメージを想起
雨兼用傘の新シリーズを発売し、プレスリリースで紹介したムーンバット株式会社。耐風性能や遮光率を視覚的に伝える画像と、サイズ感がわかるモデル写真を掲載することで利便性・機能性を想起させています。
参考:ゲリラ豪雨に対応!※1シリーズ累計14万本突破「フロータス」史上最強の超撥水性!新商品「フロータス遮光シリーズ超撥水晴雨兼用傘」より全3モデル展開
2.季節性と独自性が伝わる梅雨ならではのイベント写真を掲載
株式会社ダブルツリーが運営するグランピング施設でのイベントを発信したプレスリリース。「梅雨が待ち遠しくなる」という文言とともに、100本の傘で彩られた現地の様子を写真で紹介しています。梅雨ならではの季節性と独自性が感じられ、高いニュース性が魅力的な事例です。
参考:梅雨が待ち遠しくなる!グランピング施設「おかやまグランピングソラニア」に100本の傘が出現 「アンブレラスカイ」を開始
3.利用イメージとニュース性が伝わる豊富なビジュアルコンテンツ
株式会社伊豆シャボテン公園が開催する「あじさいフェスティバル」のプレスリリースでは、200種以上のあじさいから数種をピックアップして写真を掲載しました。梅雨の季節しか見られない花はニュース性が高く、さらに豊富なビジュアルコンテンツによって利用イメージも想起させやすくなっています。
参考:ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン「あじさいフェスティバル」2025年5月31日(土) ~6月30日(月)開催
プレスリリースで使用する画像は、メディアに取り上げてもらうことを前提に、種類豊富に用意しておくことが大切です。紙・Webメディアどちらの掲載基準にも対応できるように、画像解像度やサイズにも配慮しましょう。
広報PR担当者自身が画像を用意する場合は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
情報収集して傾向をチェック
湿気も多くジメジメとする「梅雨」は、憂鬱(ゆううつ)なイメージを持つことが多いのではないでしょうか。一方で梅雨は紫陽花やウェディングのシーズン、農業用の水を蓄えるための大切な時期と捉えることもできます。このようなイメージを描くことは大切ですが、「梅雨」に関する生活者の実際の捉え方や悩みは、より具体的に突き詰めることが重要です。生活者が「梅雨」をどう感じているのか、シーズンをどう過ごすのかなどを探ることで、今年ならではの傾向が見えてくるかもしれません。

生活者の声を聞く
生活者の意識・動向を知るには、アンケートを実施するのがおすすめです。「梅雨」に関する生活者の意識やニーズが把握できるのでアプローチの方法を明確にすることができます。インターネット調査であれば数日間で結果を手に入れることも可能ですので、ぜひ挑戦してみましょう。
例えば、株式会社アンビシャスは、「一人暮らしの家の湿気対策」をテーマにアンケート調査を実施。400人を対象にした自社調査で、91.7%の人が「梅雨の湿気やカビが気になったことがある」と答えたことがわかりました。
参考:一人暮らしで感じる梅雨の湿気・・・自宅を快適にするヒントとは?
梅雨特有の悩みを抱える生活者が多いことから、湿気・カビの対策に役立つアイテムを紹介したり、日頃からできる対策を発信したりといった広報PR施策も検討できます。
自社で調査を行う場合は以下の記事も参考にしてみてください。
また、インターネットの検索結果やSNSなどからは、より手軽に情報を入手できます。情報収集の段階では、自社プロダクト・サービスとの関連性はあまり気にせず、一般的なワードで検索し、市場の傾向を広く探ってみましょう。毎年多くの人が検索しそうな複数のキーワードで情報を集めてみてください。
<検索ワードの例>
「梅雨 湿気」「梅雨 洗濯」
「梅雨 過ごし方」「梅雨 旅行」
「梅雨 悩み」「梅雨 楽しみ方」
「梅雨 イベント」など
今年だけの調査で終わらせず、継続して毎年恒例の調査とすることも効果的です。「〇〇の影響で、昨年と比較して今年は〇〇」と比較することで今年ならではの兆候を導き出せます。
以下、調査結果を経て得られる情報の例です。
- 大雨対策をしている家庭は〇%、昨年と比べ△△という結果に。意外と□□を忘れがちな傾向にあることが判明
- 梅雨の期間に自宅ですること、1位:〇〇、2位:△△
今年ならではの傾向を捉える
気象庁は「梅雨」を「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が現れる現象、またはその期間」と定義しています。しかし、北海道には梅雨がないなど、地域ごとに梅雨入り梅雨明けの時期や降り方は異なります。地域性を切り口にしたプレスリリースを最適なタイミングで配信するには、各地域ごとの梅雨入り・梅雨明けの時期を調べておくことも大切です。気象庁では、地域別に毎年の梅雨入り・梅雨明けの記録を公表しています。
ペルソナをイメージ
「梅雨」は誰にでも関係するトピックスではありますが、その人の経験や属する環境によってキーワードの捉え方が異なります。これまでの調査結果を踏まえてプレスリリースを届けたいペルソナを改めて確認することが大切です。
<ペルソナ例>
- 年齢層
- 性別
- 職種
- 家族構成
- 趣味
- 日頃利用しているSNS
- 情報収集の方法 など
ペルソナ設定については、こちらの記事も参考にしてみてください。
調べた情報を箇条書きで整理
これまでに調べた情報を自社プロダクトに落とし込み、自社プロダクト・サービスのアピールポイントを明確にしましょう。「梅雨」のプレスリリースを書くにあたってもっとも重要なのは、自社のプロダクトやサービスを活用して生活者の梅雨にまつわる悩みを解決、または関心事を高める提案ができるかどうかです。下記、順に考えていきます。
- 自社プロダクトのアピールポイントを書き出す
プレスリリースで伝えたいポイントを箇条書きにして整理します。プロダクトの企画・開発担当者など関連部署にヒアリングしても良いでしょう。
- アンケートなどの調査結果とアピールポイントを並べて書き出す
書き出す際には下記の2つの視点から考えてみましょう。
①「梅雨」に抱える悩みを自社商品・サービスで解決していく視点
②「梅雨」に対する興味関心をさらに高める視点
「梅雨」にまつわる生活者の声を反映させた「今年ならでは」のプレスリリースを意識しましょう
今回は「梅雨」をキーワードにプレスリリースを書く方法について提案しましたが、皆さんは「梅雨」に対してどんなイメージを持っているでしょうか。
例えば「雨が降るとお出かけが楽しめないから嫌だ」と感じていた人も、おうち時間が充実する新しい商品・サービスを知ることで、雨の日も楽しめるようになるかもしれません。
「梅雨」に関するこれまでのイメージを思い返しながらも、リアルな生活者の声を反映できるように事前の調査や訴求ポイントの整理を丁寧に行っていきましょう。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
梅雨のプレスリリースの書き方に関するQ&A
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