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【トレンド徹底活用術 vol.2】ホワイトデー編:プレスリリースの作成は情報収集や視野を広げたペルソナ設定が重要

プレスリリースをより多くの人に読んでもらうためには、自社の最新情報とともに時節やトレンド情報をうまく活用することが大切です。トレンドキーワードをフックにプレスリリースを配信することで商品・サービスの注目度が上がり、メディア関係者だけでなく、生活者に届く可能性も高まります。

本記事では「ホワイトデー」をピックアップ。スイーツや生活雑貨を扱う企業のほか、リラクゼーション施設など体験や思い出に残るサービスを提供する企業まで幅広く活用しやすいトレンドです。重要なステップを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ホワイトデーのプレスリリースを出す意味・効果とは?

ホワイトデーは、バレンタインデーに続く大きな消費イベントであり、多くの人が関心を寄せる季節行事です。この時期にプレスリリースを配信することは、商品やサービスを生活者の購買行動に結びつけやすい絶好のチャンスだといえます。

タイムリーな情報発信はメディアやSNSで取り上げられる可能性も高まり、ブランドや企業の露出を拡大するきっかけとなります。まずは、ホワイトデーにあわせてプレスリリースを配信するメリットについて解説します。

1.季節イベントに連動して話題化しやすい

ホワイトデーのような季節イベントは、毎年多くのメディアや消費者が自然に注目するテーマです。そのため、時期に合わせたプレスリリースは拡散力が高まり、生活者の話題にもなりやすい傾向があります。

特に「限定」「今年だけ」「先着」など季節性を強調した表現は、読者の関心を引きつけるポイントです。広報担当者は、季節行事を背景にしたストーリー性を意識して情報設計を行うと、単なる商品紹介以上の訴求力を発揮できます。

2.ギフト需要を背景に購買意欲を刺激できる

ホワイトデーは「贈り物」が前提となるイベントであるため、ギフト需要を直接刺激できる点が大きな特徴です。リリース内では、ターゲットが「誰に贈るのか」を想像できるように、利用シーンやおすすめの相手像を提示すると効果的です。

例えば「職場でのお返し」「家族への感謝」「パートナーへの特別な贈り物」など具体的に言及することで、読者が自分ごととして購買意欲を高めやすくなります。

3.メディアの特集や企画に取り上げられやすい

季節性イベントはメディア側も特集を組みやすいため、ホワイトデー関連のプレスリリースは記事化される可能性が高いといえます。特にスイーツ、ファッション、雑貨、体験型ギフトといった分野は生活情報番組やWebメディアとの相性が良好です。

広報担当者はリリースの中で「社会的背景」や「トレンドとの関連性」を示すことで、単なる商品情報から一歩進んだニュース性を演出でき、メディアの企画に組み込まれやすくなります。

ホワイトデーのプレスリリースに活かせる切り口アイデア

効果的なホワイトデーリリースには、生活者の関心とメディアのニュース性を掛け合わせる切り口が必要です。単に商品を紹介するだけでなく、タイミングやストーリーを意識した情報設計を行うことで、記事化やSNS拡散につながる可能性が高まります。

では、具体的にどのような切り口やアイデアがあるのでしょうか。詳細を紹介します。

ギフト商品の新作・限定商品発表

ホワイトデーに合わせた「新商品」や「限定パッケージ」の発表は、多くのメディアが注目する鉄板の切り口です。特に数量限定や地域限定などの希少性を加えると、ニュース価値がさらに高まります。

また、人気ブランドとのコラボレーションや環境に配慮した素材使用など、時代性を反映した要素を盛り込むことで、単なるギフト紹介以上に話題を広げることができます。

イベントやキャンペーン企画

ホワイトデーは販促キャンペーンを打ち出す絶好のタイミングです。店舗での割引や来店特典だけでなく、SNS参加型キャンペーンやオンラインイベントを設計することで、リアルとデジタルの両面から集客効果を狙えます。

キャンペーン内容をリリースに盛り込む際は「参加条件」「期間」「特典」をわかりやすく整理し、生活者がすぐに行動に移せる設計を意識しましょう。

食品・スイーツ・ファッション・体験型サービスとの相性

ホワイトデーはスイーツやファッションだけでなく、旅行・ホテル・オンライン体験など幅広い分野にとってチャンスとなるイベントです。

プレスリリース内では「お返し」という枠を超えた提案が効果的です。例えば「夫婦で楽しむ宿泊体験」「友人への感謝を込めたグルメギフト」など多様なシーンを提示することで、購買層の広がりを訴求できます。

「ホワイトデー」をプレスリリースに活用するSTEP

ホワイトデーに関連した商品・サービスをプレスリリース配信したいと考えたとき、「ホワイトデーを盛り上げるためにはどのような情報発信がよいのだろう」と悩む広報PR担当者もいるのではないでしょうか。そのような悩みにお答えすべく、ホワイトデーに関連するプレスリリースを作成から配信するまでの方法をご紹介します。

基本の8ステップは以下です。この8つのSTEPの中でも、特に役立つポイントを事例とともに解説していきます。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについてはこちらの記事をご確認ください。

プレスリリースで使用する画像素材にこだわる

プレスリリースで使用する画像は、他社との視覚的な差別化を図るのに役立ちます。また、テキストでは伝えきれない自社プロダクトの魅力を伝えることもできます。

<プレスリリースで用意したい画像例>

  • ホワイトデーを盛り上げる華やかなイメージ
    例)設定したペルソナにマッチする小物を添え、華やかな世界観を演出した画像や、ホワイトデーイベントの開催イメージや前年の模様など。
  • 単色背景で見やすく工夫した商品単体
    例)商品が際立つよう、白色の背景などで商品全体を撮影。パッケージ有り・無しの画像を用意するほか、スイーツの場合は側面や断面なども押さえておく。
  • 商品開発やサービスに携わった人
    例)プロダクトの企画者、パティシエなどの職人、スイーツに使用したフルーツの生産者など、プロジェクトに携わった人。

このほか、地域性や限定性、ユニークな企画などの話題性があるものや、独自のアピールポイントが伝わる画像はメディアフックとなります。そのような画像はメディアが使用しやすいため、記事として取り上げてもらえる可能性が高まります。

紙、Webメディアどちらの掲載基準にも対応できるように、画像解像度やサイズにも配慮しましょう。

続いて、上記の画像例に沿った事例をご紹介します。

<プレスリリース例>

複数のパッケージを並べ内容の違いを紹介
複数の商品を展開する場合、それぞれのパッケージと内容を並べると、贈る相手の雰囲気に合った商品をイメージしやすくなります。また、お菓子の断面を見せることで、食感や味も想起しやすくなるでしょう。
参考:2025年 ホワイトデー・スプリングシーズンに向けてゴディバ 焼き菓子 期間限定コレクション

商品のデザインやサイズ感がわかる画像
原材料であるイチゴと商品を並べることで、季節感が増すだけでなく、スイーツのサイズをイメージしやすくなっています。また、桜の花を散りばめて、春らしい雰囲気を高めている写真も特徴的です。
参考:【バターステイツ】春限定!いちごとバターがとろけあう『バターホイップショコラサンド ストロベリー』が新登場

広報PR担当者自身が画像を用意する場合は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

今年ならではの傾向をチェックしよう

ホワイトデーは、バレンタインにチョコレートをもらった男性が、女性へお菓子をお返しする日として制定されました。しかし、多様化が進む現代では、必ずしもその限りではないことも考えられます。毎年同じ情報を発信するのではなく、今年の「ホワイトデー」に関する傾向や対策などを把握することが大切です。

チェック

生活者の意識調査を実施する

今年のホワイトデーの傾向を把握するには、生活者の意識を調べるのが近道です。プレスリリースの配信スケジュールに余裕があれば、自社の顧客を対象に意識調査を実施してみるのもよいでしょう。インターネット調査であれば数日間で結果を入手することも可能です。生活者の意識を知ることで、ニーズにマッチした訴求方法を検討できるはずです。

<調査項目の例>

  • ホワイトデーはプレゼントを贈りますか
  • ホワイトデーのプレゼントは誰に何を贈りますか
  • プレゼントの予算はいくらですか
  • ホワイトデーにもらってうれしいプレゼントはなんですか
  • 本命からのお返しに期待する金額はいくらですか

自社で調査を行う場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

なお、自社で調査することが難しい場合は、他社が実施した調査結果や、市場調査の結果を参考にするのも一案です。

例えば以下では、男女1411人を対象に「バレンタインデー・ホワイトデーへの意識」について調査した結果を公表しています。ギフトの価格帯やお返しといったテーマはもちろん、時代によって変わる考え方・過ごし方などをプレスリリースに盛り込むためにも役立つでしょう。

参考:【オミカレ婚活実態調査】バレンタインデーのチョコレート代、実は男性予想の2~3倍!?ホワイトデーは「バレンタインの同額返し」でOK!バレンタインまでに恋人を作るなら婚活パーティー・街コンがおすすめ?

インターネットやSNSから情報を集める

またインターネットの検索結果、SNSなどから情報をキャッチするのもおすすめです。自社プロダクトとの関連性はあまり気にせず、市場の傾向を広くつかむ糸口として一般的なワードで検索してみましょう。毎年多くの人が検索しそうな複数のキーワードで情報を集めてみてください。

多くの人が気になっている情報はメディア関係者も注目しています。そこから、今年ならではの切り口が生まれるかもしれません。

<検索キーワード例>
「ホワイトデー トレンド」「ホワイトデー 費用」
「ホワイトデー 恋人」「ホワイトデー 家族」
「ホワイトデー 職場」「ホワイトデー 得意先」
「ホワイトデー 20代」「ホワイトデー 30代」
「ホワイトデー プレゼント」「ホワイトデー 手作り」
「ホワイトデー デート」「ホワイトデー レストラン」 など

ホワイトデーとバレンタインデーの市場規模は比例することが多いため、バレンタインの調査結果も参考にしてみるとよいでしょう。

ペルソナをイメージ

自社の情報を誰に届けたいのかを整理し、ペルソナを設定することも大切です。前項でも触れたように、昨今ではホワイトデーも多様化していることが考えられます。そのため、特定の性別や年代にこだわらず、視野を広げたペルソナ設定を意識しましょう。

<ペルソナ設定で必要な項目例>

  • 年齢層
  • 性別
  • 職種
  • 年収
  • 情報収集の方法 など

例えば、上記の項目例に沿って「ホワイトデーは恋人と自宅でゆっくり過ごしたいと考える20~30代男性」というペルソナを設定したとします。自社商品が「低アルコールカクテル」であるなら、「女性に人気のフルーツを使用した低アルコールカクテルとペアグラスのセット」といった提案が可能です。

なお、ペルソナは、プロダクトやサービスの企画・開発の段階である程度決まっているケースも少なくありません。企画・開発に携わった他部署とも擦り合わせてくことをおすすめします。

ペルソナ設定についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

調べた情報を箇条書きで整理

これまで得た情報を元に自社プロダクトをどのように発信していくのか、プレスリリースに盛り込みたい内容を箇条書きで整理していきましょう。自社商品・サービスの特徴だけでなく、時流にマッチしたポイントがあるかを改めて見直すことで、まとまりのあるプレスリリースを作成できます。

他社の調査結果や自社で行なったアンケートなどで明らかになった生活者の意識・悩みをうまく活用し、自社プロダクトならではのポイントを見つけてみましょう。

例えば以下のプレスリリースでは、「肩肘張らずに気軽に渡したい」という方から、「お菓子類でも重厚感のあるギフトを選びたい」という方まで選びやすい、ホワイトデーにぴったりな期間限定ギフトセットを提案しています。

参考:ベルギー王室御用達チョコレートブランド「ヴィタメール」2025年 ホワイトデーにもおすすめの期間限定商品をご紹介します

細かな配信設定を活用してプレスリリースを配信

プレスリリースが完成したら、配信の設定を行いましょう。Googleトレンドで「ホワイトデー」を検索してみると、2月下旬から3月上旬にかけて興味・関心が高まっていることがわかります。

また、メディアも2月下旬から3月上旬にかけて実施する「ホワイトデー特集」に向けて関連情報を収集する傾向にあるため、そのタイミングに合わせてプレスリリースを配信できるとよいでしょう。

PR TIMESからプレスリリースを配信する場合は、自社の情報がホワイトデーに関連しているものだとすぐにわかるように、「ホワイトデー」のキーワード登録も忘れずに行います。キーワード登録以外にもさまざまな配信設定が可能なので、届けたい人をイメージして設定しましょう。

また、どんなにトレンドキーワードと関連付けていても新規情報がないとプレスリリースにはなりません。PR TIMESで配信する際は掲載基準を満たしているかも要チェックです。

ホワイトデープレスリリースを成功させるポイント

効果的なリリースを発信するためには、情報をただ羅列するのではなく「購買につながる要素」を組み込むことが重要です。ここでは、特に反響を高めるための実務的なポイントを解説します。

具体的なベネフィットを明示する

生活者が行動を起こすには、具体的なメリットを明示することが欠かせません。プレスリリースでは「数量限定100個」「早期予約特典10%OFF」「購入者全員にノベルティ付き」など、数値や条件を明確に示すことで行動喚起力が高まります。また、価格帯や入手方法を端的に書き添えることで、購買行動のハードルを下げることも可能です。

お返し義務感をポジティブに変換する

ホワイトデーは「お返ししなければならない」という義務的なイメージも持たれやすいイベントです。リリースでは義務感を強調せず「感謝を伝える機会」「大切な人に喜んでもらうきっかけ」といったポジティブなメッセージに変換しましょう。

社会的な背景やギフト文化の意味を盛り込むと、生活者に共感されやすくなります。

SNSでの二次活用を前提にした設計をする

プレスリリースの効果を最大化するには、配信後のSNS活用を前提に設計することも重要です。商品画像やキャンペーンのキービジュアルをSNS用に最適化し、拡散されやすい形で準備しておくと、リリース情報が二次的に広がります。

SNSでの反響を集客や売上にどうつなげるかも含めて、戦略的に設計することが求められます。

ホワイトデー関連のプレスリリース作成時の注意点

最後に、ホワイトデーに関連したプレスリリース作成で特に注意すべきポイントを紹介します。季節性イベントならではの課題に配慮することで、情報が正しく届き、成果につながりやすくなります。

季節性が短いため配信タイミングを逃さない

ホワイトデーのピークは限られた数週間しかありません。バレンタイン後から3月14日までの短期間に適切なタイミングでリリースを配信できるかが成果を左右します。特にメディア掲載を狙う場合は、記者が記事を準備する時間を考慮し、2月下旬から3月上旬にかけて配信するのがおすすめです。

ターゲットに合わせた媒体選定をする

プレスリリースの効果は、配信先の媒体との相性に大きく左右されます。例えば、若年層を狙う場合はSNSやWebメディア、ビジネスギフトを訴求したい場合は経済紙やビジネスメディアを中心に選ぶなど、ターゲット層を明確にしたうえで適切な媒体を選定しましょう。

事前の調査やデータを取り入れて説得力を高める

「今年のホワイトデーに関する意識調査」「ギフト予算に関するアンケート」などのデータを取り入れると、リリースの信頼性が格段に高まります。自社で調査が難しい場合でも、業界団体や調査会社の公開データを引用すれば、ニュース性が補強されます。具体的な数字を盛り込むことで、読者やメディアにとって参考価値の高いリリースとなるでしょう。

画像や情報収集、ペルソナ設定を活かしたプレスリリースを最適なタイミングで配信しましょう

バレンタイン同様、ホワイトデーもスイーツ業界に限ったイベントではなくなっています。生活者の意識を調査することで、自社との思わぬ接点が見つかるかもしれません。世間の声に耳を傾けることで、新たな切り口や提案も需要が高まります。ホワイトデーを盛り上げるこだわりの画像や、ペルソナに合わせた訴求ポイントを整理し、人々の興味や関心が高まる最適なタイミングでプレスリリースを配信しましょう。

また、プレスリリースは配信したら終わりではありません。配信ツールを活用した場合は自社のホームページにも掲載するなど、より多くの人の目に留まるよう自発的に発信を行うことも大切です。プレスリリース配信直後だけでなく、駆け込み需要を見込んでホワイトデーの直前にも再びSNSでシェアするなどの拡散も忘れずに実施しましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

ホワイトデーのプレスリリースの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

大森 美野

大森 美野

2015年にPR TIMES入社。主にPR活動レポート作成をしていましたが、もっとお客様の声が聞きたくて2019年よりカスタマーリレーションズ本部に異動。情報を欲していた広報担当時代を思い出しながら、PR TIMES MAGAZINEではたくさんのアレコレを届けていきたいと思います。石橋は叩きすぎて壊すタイプ。でもたまにスキップで渡っちゃいます。

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