広報PR担当者がインタビューなどの取材を依頼する際に欠かせない「取材依頼書」。取材対象にオファーを承諾してもらうためには、わかりやすく魅力的な文書を作成することが重要です。
本記事では、取材依頼書の基本的な書き方から承諾率を高めるポイントを解説します。そのまま活用いただける無料テンプレートもご用意しているので、ぜひご活用ください。
取材対象者に送る「取材依頼書」とは?
取材依頼書とは、取材を実施する側が取材対象者に送付する正式な文書です。。取材の目的、概要、日時などの重要な情報を明確に伝える役割を担います。
取材の対象者は、取材依頼書の内容をもとに、オファーを受けるかどうかを判断します。取材の可否を決める重要な文書であることを理解し、取材の意図が伝わりやすいように、わかりやすく丁寧に作成しましょう。
取材依頼書の送付方法
取材依頼書の送付先や送付方法は、取材対象者や、その所属先のルールによって異なります。
すでに関係が築けている相手の場合
すでに関係性が築けている場合には、メールに添付して送ることが一般的です。件名に「取材依頼のご連絡」などのわかりやすい文言を入れ、本文でも要件を簡潔に伝えたうえで、取材依頼書を添付しましょう。
相手のスケジュールを考慮し、できるだけ余裕をもって送付することが大切です。
新しく連絡をする相手の場合
初めて連絡をする相手に対しては、いきなり取材依頼書を送付するのではなく、事前に簡単な打診を行うのが望ましいです。
取材対象者が企業の代表者や著名人である場合、本人ではなく広報部門やマネージャーが窓口となっていることもあります。その場合は、直接送らず、まずは窓口に問い合わせたうえで適切な手順を踏みましょう。
企業や事務所によっては、FAXや郵送など特定の送付方法が指定されている場合があります。事前に広報担当やマネージャーに確認し、ルールに従って送付することが大切です。
送付方法を誤ると、依頼が見落とされたり、失礼にあたることもあるため、状況に応じた適切な方法で送るよう心がけましょう。
取材依頼をきっかけに新たに関係を築き始めるケースも多いので、最初の接点はとても重要です。一方的に送りつける形にならないよう、配慮して送付しましょう。

取材依頼書の基本的な書き方
前述したように、取材依頼書は一方的な依頼の通知書ではないため、取材したい気持ちが先行するあまり一方的な内容にならないよう、細心の注意を払って作成しましょう。
続いて大切なのが、記載された情報に漏れがないことです。取材の目的や日時、質問内容など、先方の意思決定に必要な情報を、すべて記載する必要があります。詳細は、次に紹介するテンプレートを確認してください。
さらに、文書に記載されることばの正確さも大切です。たとえば日時などの情報が正確だったり、誤字脱字がなかったりすることが重要。特に誤字脱字は信頼を損なう要素です。
情報が網羅されていること、間違いがないことをチェックしながら取材依頼書を作成しましょう。
取材依頼書のテンプレート・雛形
次にご紹介するのは、取材依頼書のテンプレートです。漏れなく情報を伝達し、承諾率をアップできるよう参考にしてみてください。
盛り込まれている内容は、以下の通りです。
- 季節のあいさつ
- 取材の目的・テーマ(企画趣旨)
- 取材日時と場所
- 取材人数
- 大まかな質問内容
- 撮影の有無
- 掲載媒体についての情報
- 掲載日
ただし、このテンプレートはあくまで参考です。後述する「インタビュイーへの選出理由」や「取材への熱意」などは、ぜひオリジナルで付け加えてください。
承諾率が高い取材依頼書を書く3つのポイント
取材依頼書の作成においてテンプレートは役立ちますが、ポイントを外すと取材を承諾してもらえない場合もあります。取材の承諾率を上げるには、どんなポイントを押さえれば良いのでしょうか。ここでは、取材対象に納得してもらいやすくする取材依頼書のポイントを3つご紹介します。
1.とにかく簡潔に!「A4用紙1枚」にまとめる
取材依頼書は、特別な事情がある場合を除き、いわゆる「ペライチ(A4用紙1枚)」で作成します。
取材対象の担当者は日々多くの意思決定をする中で、取材を承諾するかどうかを判断します。だからこそ、簡潔な書類で必要事項を確認できることが重要です。常に相手の目線に立って、適切な情報量の取材依頼書を作成しましょう。
どうしてもペライチにまとめるのが難しい場合は、2枚に分けたり「別紙」の形をとったりすることも可能です。
2.「6W3H」を漏れなく記載する
取材依頼書に必要な情報には何があり、どうすれば漏れを防げるのでしょうか。ここで確認したいのは、情報の漏れを防ぐフレームワーク「6W3H」です。
よく耳にする「5W1H」に要素を付け足したもので、ビジネスの現場で使用されます。このフレームワークを使えば、情報の漏れを防げるでしょう。
フレームワークはそのまま前述のテンプレートにも対応しているので、照らし合わせてみてください。
【6W3H】
- なぜ(Why): 取材の目的、人選の理由
- 何を(What):取材のテーマ、質問内容
- 誰が(Who) :取材の実施者
- 誰と/誰に(with Whom):取材の対象者と協力者
- いつ(When): 取材の実施日時、掲載予定日時
- どこで(Where) :取材会場
- どのように(How) :取材方法(寄稿形式、対談形式、オンライン形式など)
- いくら(How much):謝礼、交通費など
- どれだけ(How many):取材の所要時間
3.テンプレートに縛られすぎず「熱意」も伝える
テンプレートに縛られて機械的で退屈な内容になりすぎないよう、配慮することも大切です。
必要事項を押さえつつ、「取材に込める想い」「どうしても先方に取材したい理由」など、取材に対する熱意が伝わる文章も盛り込みましょう。具体的であればあるほど相手の心に響くはずです。取材依頼書に加えることが難しい場合は、依頼のメールや電話で伝える方法もあります。
取材を承諾してもらうためには、必要な情報をただ伝えるだけではなく、取材対象の心に響くストーリーや想いも伝えると、効果が増すことを理解しておきましょう。
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熱意が伝わる取材依頼書でインタビューを成功させよう
「取材を承諾する」という重要な意思決定に関わる、取材依頼書。あらためて確認したい承諾率を上げるためのポイントは、次のとおりです。
- 相手の立場になって、必要な情報を盛り込む
- 場合によってはテンプレートも活用する
- 「なぜ」や「熱意」を具体的に伝える
1枚の依頼書から、大きな取材やプロジェクトにつながることがあります。漏れなく情報を盛り込みつつ熱意もアピールし、インタビューを成功させましょう。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
取材依頼書に関するQ&A
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