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ジョブホッパーとは?採用するメリットや注意点、優秀な人を見分けるポイントを解説

転職市場の中で、徐々に注目度が高まっているジョブホッパー。

一般的に、あまりポジティブではないイメージを持たれがちなジョブホッパーですが、特性を理解した上で採用すれば、即戦力としての活躍を期待できます。優秀なジョブホッパーを見極める方法や、採用するメリットとして、どのような点が挙げられるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

ジョブホッパーとは?

ジョブホッパーとは?

ジョブホッパーとは、3年以内での転職を何度も繰り返す人を指します。

明確に「3年以内の転職を〇回していればジョブホッパー」という決まりがあるのではなく、20代のうちに3年以内の転職を複数回繰り返している場合や、1社の在籍期間が1年を下回るケースが複数回ある場合に、ジョブホッパーと認識されます

また、業種や業界を問わずに転職を繰り返していると、ジョブホッパーと捉えることが多くなります。

ジョブホッパーの転職市場での印象

ジョブホッパーは短い期間で転職を繰り返しているため、職場に定着しない人という印象を持たれがちです。そのため、転職市場ではネガティブに捉えられる場合がほとんどです。

「今回もすぐに辞めてしまうのではないか」という懸念を生み、定着するイメージを持たれにくい点が、ネガティブな印象につながってしまいます。

キャリアビルダーとの違い

一方、転職することで自身のキャリアをアップさせている場合は、キャリアビルダーとして認識されます。

キャリアビルダーはジョブホッパー同様、多数の転職を繰り返しているものの、転職によってキャリアを積み重ねている人を指します。ジョブホッパーの転職には業界や職種に一貫性がない場合がほとんどですが、キャリアビルダーは業種や職種を一貫させることで、自身のキャリアを磨いています

転職に対してどのような姿勢で臨んでいるかという観点で、ジョブホッパー、そしてキャリアビルダーを見極めることが可能です。

優秀なジョブホッパーの特徴

優秀なジョブホッパーは、いわゆるキャリアビルダーと言い換えることができます。

一見すると一貫性のない転職に見えますが、転職を重ねることによって年収やポジションを向上させながら、将来像から逆算して必要なスキルや経験を積んでいる人がそのケースです

自身のキャリアを常にブラッシュアップしているため、転職も必要なものとして認識されます。

ブラッシュアップイメージ

要注意なジョブホッパーの特徴

一方、注意するべきジョブホッパーもいます。退職時の理由が曖昧だったり、転職のたびに給料が下がっている場合には要注意です。

単純に仕事が続かない場合や、勤怠に難があるのかもしれません。もしくはただ流れに任せて、転職を繰り返しているのかもしれません。

面接はもちろん、履歴書を確認する際に注意深く確認することが大切です。

企業がジョブホッパーを採用するメリット

では、企業がジョブホッパーを採用するメリットとして、どのような点が挙げられるでしょうか。

メリット1.幅広い経験を持っている

さまざまな企業で働いてきたため、持ち合わせている経験も幅広いといえます。

数多い転職歴の中には希少性が高い職種や業務経験を持ち合わせている場合があり、市場的にも類を見ない、特殊な経験をしている可能性があります

ジョブホッパーゆえに、ほかの社員とは一線を画す経験を持ち合わせている場合もあるため、履歴書ベースで判断するのではなく、直接話して経験を確認するのが安心です。

メリット2.向上心が高く、成功までやり切る

優秀なジョブホッパーの場合、自身の将来像を見据えてさまざまな企業を経験している可能性が高いです。「自身のスキルを伸ばしたい」「たくさんの経験を積みたい」というように、向上心の高い人が多い傾向があります

また、失敗してもめげずに成功までやり切ることが得意な人が多いでしょう。転職活動を繰り返していると、上手くいかないことが多々あります。さらに、何度も新しい職場に所属することになるため、仕事も一から覚えなければなりません。そんな時もジョブホッパーは持ち前の向上心で乗り越えていくため、成功まで至る可能性が高くなるのです。

メリット3.広い人脈を活かすことができる

年齢や経験年数に比較して、所属してきた会社の数が多いのがジョブホッパーです。そのため、企業に所属した分だけ広い人脈を持つ人が多い傾向があります。

また、職場を定期的に変えるフットワークの軽さを活かし、新たな出会いや交流の場にも顔を出している傾向があります。多くの人との関わりを通じて培った広い人脈は、ビジネスでも存分に活かしてもらうことが可能です。

優秀なジョブホッパーかどうか見分ける3つのポイントと質問例

では、優秀なジョブホッパーはどのように見分けると良いのでしょうか。ポイントとなる3点をご紹介します。

質問

ポイント1.転職軸に一貫性があるかを見極める

優秀なジョブホッパーは、実は転職軸に一貫性があります。一見すると共通項が見えない場合でも、直接面接などで確認してみるのがオススメです。履歴書だけでは見えてこない情報のため、本人にきちんと説明してもらうことが大切です。

業種や業界を特定して転職している場合には、目指すべき将来像が明確で、そのためのステップとして転職を選択しているのかもしれません。

面接時には「どのような点を軸に企業選びをしていますか?」「企業選びをする際に、重視するポイントは何ですか?」といった質問を通じて、一貫性を確認してみてください。

ポイント2.職場ごとの給与の変遷を確認する

優秀なジョブホッパーは、職場ごとに給与が高くなっている傾向があります。転職はあくまでもキャリアアップの一環であるため、給与が下がる転職は選択していないのです。

万が一給与が下がっている場合には、職種を絞った結果、一時的に給与が下がっているだけかもしれません。前職だけではなく、これまでの所属企業の給与の変遷を確認することで、転職に対しての意識を垣間見ることができます。また、必要に応じてリファレンスチェックなどを行い、所属企業へ確認しておくと安心です。

「前職だけではなく、これまでの所属企業の給与はどのようになっていますか?」「(一時的に給与が下がっている場合)なぜこの企業の給与だけ下がっているのですが?」など、はっきりと聞くのがオススメです。

ポイント3.自身の強みや弱みに対する理解を確認する

優秀なジョブホッパーの場合、自身の強みや弱みを明確に理解しています。ジョブホッパーの多くは複数の転職によって足りないスキルや経験を埋めているため、自己分析が正確にできている場合がほとんどです。

また、強み・弱みなどの自己分析において、客観的な評価と差異がないことが多いのも特徴です。自分を何度も見つめなおしているからこそ、自分自身を正確に理解できているのです。

「強みや弱みを教えてください」「周囲の人にはどのような人だと言われますか?」といった質問を通じて、強みや弱みに対する自己認識を確認しておきましょう。

ジョブホッパーを採用するときの3つの注意点

優秀なジョブホッパーの確認方法に加え、採用時には次の3点に注意して、採用活動を行うことが大切です。

1.長期での目標達成が必要なポジションでは採用しない

ジョブホッパーにはジョブホッパーとして、ポジション提示を行うことが大切です。自社に長くいるという決意を強く述べられない限りは、数年で転職してしまうことを前提に適切なポジションにアサインしましょう

ジョブホッパーは、その職場が自身のキャリアアップステージとして不足だと認識すると、すぐに転職を検討し始めます。アサインされた業務に長期での目標があるからということを理由に、在籍期間が長くなることはまずありません。

したがって、万が一転職してしまっても問題ないポジションや、短期間の目標で達成できるポジションへアサインすることが大切です。

2.自社の事業フェーズを加味する

ジョブホッパーの採用は、自社の事業フェーズを加味することが重要です。

創業期のように目まぐるしく状況が変わるタイミングであれば、数年の在籍を前提としたジョブホッパーでも問題ないかもしれません。しかし企業や事業が拡大するフェーズであれば、ある程度の年数は腰を据えて在籍してほしいと考える人事がほとんどではないでしょうか。

自社の事業フェーズを見誤らず、適切な時期とポジションでジョブホッパーを採用することが大切です。

3.今後のキャリアビジョンを確認する

採用前に今後のキャリアビジョンを確認し、自社にはどのくらい在籍するつもりなのかを判断します。ジョブホッパー本人の意見に加え、キャリアビジョンを聞いた上での客観的な判断も一緒に行うことが大切です。

用意するポジションは、人事が最も理解しています。だからこそジョブホッパーのキャリアプランと照らし合わせることで、どのくらいの在籍になりそうか、具体的なイメージを持っておきます。結果として万が一すぐに転職してしまっても、問題ないように十分な心づもりをしておきましょう。

双方のミスマッチを防ぐには、入社後ではなく採用前に確認することが大切です。

ジョブホッパーの特徴を理解し、適切なポジションでの採用を

ジョブホッパーはネガティブな印象を持たれがちですが、業務に馴染むスピードや結果を出すスピードが早いといった、複数の企業を経験しているからこそのポジティブな側面があります。

自社の事業フェーズと照らし合わせながら、ジョブホッパーの特徴を理解し、最適なポジションで採用を行いましょう。

ジョブホッパーに関するQ&A

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この記事のライター

中川真利奈

中川真利奈

現役広報ライター。通信系IT企業にて広報や採用を中心とした人事、総務などを担当。<br> 2019年よりジャンルを問わず執筆する、副業ライターとして活動中。<br> ライティングを通じて新たなジャンルを開拓し、知識を蓄えていくのが好きです。<br> 悩み多きひとり広報時代を救ってもらった記事のような、お役に立てる記事をお届けします。

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