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日報の書き方を徹底解説!必要項目や、無駄にしないための4つのポイント

日報とは、その日の業務や活動内容について、上司やチーム員に報告するために記録をとることです。毎日の報告ゆえに負担を感じたり、価値を見出せないからと義務的に続けていたりする方も多いのではと思いますが、日報は、目的やメリットを理解して効果的に活用すれば自身の成長につながり、とても有意義なものになります。

そこで今回は、そんな日報の目的やメリット、そして効果を最大化するための4つのポイントをご紹介します。

日報とは?日誌との違いについても解説

日報とは、その日の活動や実績、所感などをまとめ、部下から上司に報告するものです。上司は、部下が毎日どのような業務をしているのか日報を通して把握することが可能です。上司だけでなく、チーム員で共有する場合もあります。よって、書く際には「客観的に端的に書く」ことに注意しましょう。

類似のものに「日誌」がありますが、日誌は上司への報告を目的として書くというより、自分自身の振り返りの側面が強いため、感想などをメインとして書く場合が多く、日報ほど客観性は求められていません。

日報イメージ01

日報を書く目的・メリット

まず、日報を書く目的・メリットについて説明していきます。

メリット1.自身のPDCAを管理できる

日報を書く目的やメリットの1つ目は、「自身のPDCAを管理できる」ことです。PDCAとは、Plan(計画)、Do(仕事)、Check(振り返り)、Action(改善)のサイクルで、業務の効率性や生産性を高めるための基本です。日報を書くことで、自身でそのサイクルを管理し、仕事のクオリティを上げていくことができます。

たとえば、Plan(計画)が曖昧だった場合、いざ実行する際に何から手をつければよいか優先順位がわからなくなることがありますが、上司と日報を通して確認し合うことで、適切なアドバイスをもらえることが期待できます。それによって翌日以降の仕事に自信を持って、Do(仕事)できるようになります。さらに、Check(振り返り)も上司とともに行うことで、反省点などを確認し、Action(改善)にスムーズに入れる可能性が高まります。

日報を書く習慣を通して、成果を上げていくことができるようになります。

メリット2.自身の成長につながる

 日報は、「自分に託されたこなすべき仕事」の範疇から外して考える方が多く、義務として「毎日書かねばならない報告書」と捉えられがちです。ゆえに面倒くささから、特に新入社員や若手社員の頃は日報の優先順位を下げ、惰性で書く傾向にあります。にもかかわらず多くの企業で日報が習慣づけられている理由は、「日報を書くこがで確実に成長につながる」と考えられているからです。

その日の仕事の良かった点、悪かった点を振り返り、数字などで実績を管理することで、成長していくことができます。また、日報を通して、毎日自分の頭の中を整理することにもつながるので、スマートに業務をこなせるようにもなります。ただその日の業務を漫然とこなすだけでは、大きな成長は期待できません。日報を積極的に活用して自らの成長につなげていきましょう。

メリット3.ノウハウを蓄積できる

日報をつけ続けることで、ノウハウを蓄積することができます。ノウハウとはいわゆる「物事の方法や手順」のことですが、「物事を行うためのコツやテクニック、知識」などもノウハウといえ、これを知っているかいないかで業務の推進度、やりやすさが大きく異なってきます

たとえば、取引先の担当者の趣味や関心ごとを日報に記載しておけば、次回訪問するまでにそれらにまつわる知識を得ておき話題を広げることが可能です。また、この時期は忙しいからアポイントメイトを取らない方がベター、人事異動は10月にあるから10月中旬までに挨拶に行く……など、ちょっとしたことですがこれらもノウハウといえます。

失敗した際にどのように対応したかも記載して時々見返せば、同じようなシーンにぶつかった時にミスをせず素早く対処でき、作業効率が向上します。

日報の書き方とは?必要な5つの項目

ここまで、日報を書く目的やメリットをご紹介してきましたが、実際の書き方や日報に入れるべき必要な5つの項目に関して説明します。

作業日報イメージ

項目1 業務内容

日報を書く際にまず必要な項目はその日に行った業務内容です。付帯するものとしてアポ数や架電数、成果などの数字も入れ込むとよいでしょう。ビジネス文書であり、客観性も求められることから、誰が見てもすぐ内容が理解できる5W3Hを活用して書くことをおすすめします。

5W3Hとは、正確に伝えるための確認項目のことで、 When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Why(なぜ)、What(何を)、How(どのように)、How many(どのくらい)、How much(いくら)の8つになります。日頃からこの8つを意識して書くことをで、業務の優先順位などもつけやすくなるでしょう。

だらだらと、文章にするのではなく、箇条書きを意識して書くと、数字の管理などもしやすくおすすめです。

項目2.予定と進捗

日報では、予定と今日までの進捗を必ず記載します。特に進捗状況は、部下がどれくらい業務を進めることができているのか、また期日までに終えることができるのかを上司が把握していくうえで非常に大切になります。

上司が日報を見た時にすぐ状況がわかるよう、下記のようにできるだけ簡潔に書くことをおすすめします。

  • 〇〇業務 → 完了。◆◆フォルダに格納
  • △△業務 → 〇〇社に架電するが出張で話せず。また明日架電予定

部下が間違った行動をしていないかも進捗で確認することができ、間違っていた場合は是正を促していくことが可能です。

項目3.課題とその対策

日報の項目の中に、その日の活動で直面した課題と、それに対してどう対策したか、もしくはどう対策をとっていきたいかを入れることをおすすめします。上司が日報を見た時に、その対策方法がベストなものだったのかフィードバックをもらえますし、これから対策することに関しても的確なアドバイスをもらえることが期待できます。

課題を書くことは、PDCAのCheck(振り返り)にあたります。自分1人では課題への対策が考えつかない時でも、上司やチーム員から助けを得ることで、より良い対策を講じられる可能性が高まります

項目4.簡単な所感

日報は業務内容や数字の記録だけでなく、「所感」も書くことに意義があります。所感というと「感想」と混同されがちですが、単なる感想ではなく、自分なりに業務について考察したことを記述します。それによって、考えを整理することができるだけでなく、上司も部下がどういう考えのもとで行動しているのかを知ることができます。

たとえば、「〇〇は難しかった」などではなく、「新しくスタートした〇〇は△△が難しく、想定より1時間以上かかってしまった。次回は余裕をもって臨みたい」という風に具体的な数字と対策なども盛り込むとよいでしょう。

また、達成状況などとともに、良かった点や反省点を付け加えると、達成できた場合は上司やチーム員へ共有できますし、できなかったことや反省していることに対しては、改善ポイントなどのアドバイスをもらえることも期待できます。自分の所感を後日見返すことで、自分の成功パターンを理解したり、同じ失敗を防いだりするのにも役立ちます。

項目5.翌日のtodoの洗い出し

日報の最後には、翌日のtodo項目を洗い出して書くとよいでしょう。その際には箇条書きで端的に書くことをおすすめします。これにより、自分がやるべきことを整理できるので、心が落ち着き翌日の業務の入りがスムーズになります。また、翌日に必要な資料やデータなどを事前に準備し、依頼しておくこともできます。

上司も、部下のスケジュールと、何をする予定なのかを把握することができ、無駄な動きがありそうな場合には、事前にアドバイスできます。また、チーム員とも共有することで、作業が被るような場合に無駄な動きを未然に防ぐことも可能です。

日報のテンプレート例

これまで説明してきた日報の書き方のポイントを踏まえ、テンプレートをご紹介します。そのまま活用して書くのもよいですし、自分の業務に合う形にカスタマイズするのもおすすめです。ダウンロードはこちらから可能です。

日報を無駄にしない4つのポイント

日報をより有意義なものにしていくために、日報を無駄にしないための4つのポイントをご説明します。

ポイント1.見直しを行う

日報は、書いて報告して終わりではその意味は半減してしまいます。日報は翌日以降、未来の仕事に活かし、得られた気づきを自分のものにすることで成長につながるので、必ず見直しをしましょう。とはいえ、日々の業務に追われる中では、見直しはおざなりになりがちです。

確実に見直しをするために、自分でルール化して定期的に「見直しタイム」を設けるとよいでしょう。たとえば、毎朝、前日の日報を見直すことで、積み残した業務を改めて確認できます。また、週の始めに前週の日報を見直すことで、新しい1週間をどう動いていくか、どう動けば1週間の達成度を高めることができるかなど大枠の予定を立てることも可能です。

ポイント2.継続する

日報を書くにあたり大切なのは「継続する」ことです。継続しなければ、日報はただの単発のメモにすぎず、日報を書くメリットは発揮されません。企業によっては日報を書くための時間を割り当てられているところもあるかもしれませんが、多くの企業ではそうではないケースが多いでしょう。日報を無理なく継続するために以下の点を念頭におくとよいでしょう。

  • 書くために要する目安時間を決める

慣れないうちは書くことに時間がかかりがちです。自分の中で書く時間の目安を決め、たとえば20分と決めたら、その時間内に書ききるよう工夫していきましょう。その際に自分に合ったテンプレートを活用するとスムーズに書き進めることが可能です。

  • 隙間時間を利用する

移動時間やアポとアポの間の空いた時間などを活用しましょう。直前の業務の進捗を書くことになるので、より記憶が鮮明なうちに行えますし、業務が終わるまでに日報の多くの部分を書き終えられるため、気持ちも楽になるでしょう。

ポイント3.備忘録と報告を兼ねる

日報を備忘録として活用するのも非常に有効です。一度ご挨拶をしただけでは、その人の特徴を鮮明には思い出せないように、人間の記憶力はあてにならないものです。ましてや1日の中で多くのインプットとアウトプットを重ねる仕事において、忘れてはならないことを記憶だけに頼るのは危険です。備忘録として日報を活用すると、1日を振り返ることで思い出せますし、後日見返して改めて確認することもできます。 

また、日報とは別に業務報告書を作成するケースがありますが、備忘録として書いたものを報告書として活用することで、報告書の作成の手間がなくなり、業務効率を上げることができます。

ポイント4.得たノウハウをまとめ、共有する

日報を書くことで得られたノウハウを上司のみならずチーム員に共有することで、チーム員が同じような課題に直面した場合に立ち止まることなく対応することができます。また、お互いの担当クライアントの動向や担当業務も知ることになるので、急なお休みのフォローや、誰かが異動となった時の引き継ぎも容易になり、結果としてチームに貢献することにつながります。

日報をチームで共有する際には、手書きやWord・Excel、メールなどでもかまいませんが、日報の作成や管理に特化したツール「日報管理ツール」などを利用するのもよいかもしれません。パソコンやスマホで作成・共有できるツールを使うと効率良く運用ができます。

日報を書くメリットを最大限活用して、業務の合理化を図って

ここまで日報を書くことのメリットと日報を無駄にしないためのポイントをご紹介してきました。日報は、1日の業務を上司やチーム員と共有するためのツールです。「業務外のもの」と思わずに、「自分の飛躍につながる魔法のツール」と捉えて、ここまでに述べてきたことを踏まえ意識的に取り組んでみてください。

継続していく中で、落ち着いて業務をこなせるようになり、自身の成長を感じられるタイミングが必ず来るはずです。日報を最大限活用して、業務の合理化を図っていきましょう。

日報の書き方に関するQ&A

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この記事のライター

戸所 奈央

戸所 奈央

新卒で大手人材サービスグループに入社、人材ビジネス以外の各種プロジェクトに参画の後、同グループの海外ブランドアパレルの輸入販売・外販部門にて広報を担当。1998年より同グループの技術系人材派遣・紹介を行う子会社に異動、広報として15年従事する。2015年よりフリーランスとして活動、若手広報担当者の育成や各種ライティング業務などを通じ、企業の広報活動を支援している。

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