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【初心者必見】イベント企画の手順を完全ガイド!成功のための3つのポイント・集客術・開催事例まで徹底解説

近年、オフラインやオンラインでのイベント開催が増加する中、「イベント企画」の重要性が高まっています。PR TIMESのプレスリリースの配信キーワードランキングでも「イベント」が第1位(※)となるほど、注目度も急上昇。そんな中、これから初めてイベントを企画する方もいるのではないでしょうか。

本記事では、イベントを企画するうえで重要な3つのポイントと進め方、そして集客最大化のためのアイデア、開催事例を紹介します。初めての方でもスムーズに進められるよう、わかりやすくまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

※参考:2024年急上昇キーワードTOP20公開!生成AI・インバウンド・脱炭素…企業発表の動向分析

イベントを企画する3つのポイント

イベント企画を成功に導くためには、どのような点に気をつけて進めるべきでしょうか。以下では、集客が見込めるイベントを企画するうえで重要となる3つのポイントを解説します。まずは以下のポイントを把握して、企画を検討しはじめましょう。

ポイント

1.開催する目的を明確にする

まず、イベントを開催する目的を明確に設定しましょう。目的はできる限りひとつにまとめ、多くても3つまでに留めるのがおすすめです。目的を固めることで、企画の内容を決定していくうえで軸がぶれず、後述する目標・スケジュール・予算を決めるとき、開催後に振り返るときの指標になります。

イベントを開催する目的は多岐にわたりますが、事業の目標に紐づけて、以下のような粒度で目的を設定するとよいでしょう。

  • 新規顧客群の属性調査
  • 新規顧客の獲得
  • 休眠顧客の掘り起こし
  • 既存顧客のロイヤリティ向上
  • 既存顧客の活用機会の拡大

また、目的は社内の運営担当者間だけでなく、協力会社がある際は周知と認識のすり合わせをしておくことが重要です。全員が同じ目線で進められるようにしておきましょう。

2.参加してほしい対象者を明確にする

次にイベントに参加してもらいたい対象者を明確にしましょう。「自社サービスの利用顧客」といった大まかな設定ではなく、以下のように細かくセグメントを設定することがポイントです。

(利用頻度で検討する場合)

  • 利用頻度が1ヵ月で〇回以上・〇回未満
  • 利用回数が過去に〇回以上・〇回未満
  • 最終利用が1ヵ月以内・1ヵ月より以前
  • 一度の利用数が〇回以上・〇回未満

対象者のセグメントを設定していく際には、「目的達成から逆算する」「平均利用を確認する」「中央値を確認する」の3点を必ず意識しましょう。特に数字を検討していく際には、データドリブンなアプローチをすることで、より効果的な対象者を設定できます。

3.参加者のメリットを検討する

イベントの集客を成功させるカギは、参加者にとってイベントに参加するメリット、何が得られるのかを具体的に伝えることです。

「どのような知識が誰から得られるのか」「どのような体験ができるのか」「どのような人たちとどのくらい交流ができるのか」などイベントに参加するメリットを具体的に検討し、伝えることで対象者に対する強い動機づけにできます。

たとえば、以下のような内容を検討してみましょう。

  • 「業界の第一人者による貴重な知識や情報を得られる」
  • 「同じ興味を持つ人々と交流できる」
  • 「イベント限定の特典やプレゼントがもらえる」

参加者がイベントを通じて得られる価値をしっかりと整理し、対象者に響く形で伝えることが、集客最大化のポイントです。

これら3つのポイントを意識してイベントを企画することで、参加者にとって魅力的な体験を提供でき、企画の成功率が格段に上がります。

イベントを企画するときの3つの進め方

イベント企画を成功させるためには、しっかりとした計画と戦略が必要です。次に、イベント企画を進める際の基本ステップを3つに分けてご紹介します。

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Step1.目標・スケジュール・予算を決める

イベントを成功させるためには、まず具体的な目標を設定することが欠かせません。目標を設定しておくことで、成果を評価をする基準が明確になります。複数の関係者と共通認識を持てるようにするためにも、目標は定量的なものを設定するようにしましょう。

例えば、以下のような目標を設定します。

  • 目標参加人数:◯◯人
  • 目標販売金額:◯◯円
  • 新規顧客獲得数:◯◯件

それに紐づいて、いつ開催すべきなのか、そのための準備の進め方はどうするのかを加味し、開催日から逆算しながらスケジュールを立てます。

最後に予算を決定します。予算の設定方法には大きく2つのアプローチ方法があります。

  1. あらかじめ予算を設定し、その範囲内で目標を達成する方法
  2. 目標達成のために必要な要素を洗い出し、それに応じた予算を確保する方法

いずれの方法もメリット・デメリットがあるので、自社にとって最適な方法で決定しましょう。無駄な出費を防ぐためにも、押させられるコストがないか見直し体制を整えながら実施することが重要です。

Step2.目的に沿った企画をつくる

イベント企画を進める中で陥りがちな失敗のひとつに、「本来のイベント開催目的から外れてしまう」ということがあります。最初に目的や目標を設定し、大枠の企画が決まってきたところで、「その企画を実施する」ことが目的にすり替わっていた経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

例として、以下のような目的・目標にしたとします。

目的:自社サービスの利用頻度向上
目標:利用者の25%以上の参加、かつ参加者の50%以上を1ヵ月以内の利用頻度120%に向上

目的は「自社サービスの利用頻度向上」にもかかわらず、目標の一部である「利用者の25%以上の参加」にとらわれ、利用頻度向上に対する知見がない著名人をゲストにし、開催、集客のみに目が向いているような事象です。

実施施策を検討する際には、「この施策は目的達成に貢献できるか」を軸に判断するようにしましょう。

Step3.適した集客方法を見つける

イベントの開催にあたり集客は重要なポイントです。参加者の満足度や目的に対する成果が高かったとしても、参加者数(母数)が少ないと、その成果や影響は限定的です。

いかに対象とする人たちに認知してもらい、興味関心につなげるかが重要なポイントです。

(生活者向け集客方法の例)

  • LINE・Facebook:すでに商品・サービスを利用したことがある既存顧客やファンへのアプローチ
  • Instagram:特定の地域やテーマに興味を持っている人へのアプローチ
  • SNS/Web広告:潜在層に近い顕在層に効果的な広告出稿が可能
  • チラシ:特定地域での集客を狙う場合に有効な方法
  • 口コミ:中長期的な集客を期待できる方法
  • テレビCM、プレスリリース:SNS/Web広告と比較して制限をあまりしない、とにかく多くの人(完全潜在層)へのアプローチをする場合に有効

また、プレスリリースは、広告費をかけずに多くの人に情報を届ける強力な手段です。しかし、新規性、ニュース性がないと目に留まらないため、企画の段階からどう訴求するかも念頭に入れておきましょう。

BtoB向け、メディア向けの場合、プレスリリース、ニュースリリースの配信や広告出稿と併せて案内状も検討してみてください。

イベント企画時に知っておきたい、集客を最大化する10のアイデア

次に、集客を最大化する10のアイデアを紹介します。集客施策を企画をする際に、、漏れていることはないか、追加できることはないかチェックしてみてください。

1.季節や時流に合ったものにする

季節やいま話題の時流・トレンドに合ったテーマについてのイベントは注目を集めやすいです。ただし、あくまでイベント開催の本来の目的や対象者のニーズを最優先で考えましょう。取ってつけたように、タイトルに季節性を入れるだけでは意味がありません。テーマに沿ったコンテンツを用意し、参加者に響くイベント設計を検討しましょう。

2.独自性のある要素を盛り込む

イベントの独自性も重要なポイントです。企画をいちから考え、過去に行われていない新規性を求めるものではありません。自社が開催する意味や、事業・サービスとの親和性を生かし、ほかでは得られない特別な体験や価値を提供しましょう。

3.ノベルティを作成する

イベント限定のノベルティは参加者の参加意欲・満足度を高め、ブランド認知にもつながります。準備には時間がかかるため、早めの計画が重要です。

4.参加者限定の特典を用意する

参加者に特別感を与える特典は、集客力を高める有効な手段です。例えば、イベントでしか手に入らない情報や商品、限定クーポンなど、イベント開催の目的に沿った明確なメリットを示しましょう

5.オリジナルハッシュタグの設計・仕込みをする

SNS拡散のためのイベントオリジナルのハッシュタグを設定するのもひとつの手段です。当日だけでなく、開催前から集客に向けて実施してみましょう。企業名やサービス名、イベント名が入ったものが一般的ですが、既存のタグと重複しないように注意しつつ、オリジナリティのあるものを設計します。

6.複数名での参加の導線をつくる

友人や同僚と参加しやすい仕組みを作ることで、集客効果を上げることができます。ペア招待やグループ割引、紹介特典などを活用し、参加者が自然に広めたくなる仕掛けを設計しましょう。

7.会場のアクセス、天候、開催時間に配慮する

アクセスのしやすさは参加意欲に直結します。駅直結や、天候に左右されにくい会場を選び、乗換案内やルート情報を詳しく提供しましょう。参加者が一目で「行けそう」と思えることが重要です。天候が不安定な時期は、できる限り地上からのアクセスをしなくて済むルートもあわせて掲載すると親切です。

開催時間については、参加してほしい対象者によって検討する必要があります。生活スタイルや業務時間を考慮して、複数の時間帯で実施することも検討してください。

8.オンラインで同時開催する

オンラインイベントは、今までアプローチできなかった地方や海外のユーザーとの接点が持てるといった利点があります。また、会場費やスタッフの人件費などを削減できるため、リアルでのイベントよりも低コストで開催することも可能です。目的に対して、オンラインと同時開催にするのか、会場参加のみの特別感を演出するのかは、目的と参加者属性をよく検討しましょう。

9.歩留まりを上げる・開催までの熱量を高める

お申し込み後の離脱を防ぐため、集客の際、リマインド連絡時にキャンセルポリシーを明記しておくことも大切です。イベントをキャンセルする方法を明記するのは気がひけるかもしれませんが、事前にキャンセル対応をすることで、余裕を持った追加募集ができます。また、開催日程が近づいたらリマインドの連絡をしましょう。その際にただの案内に留めず、イベント開催に対して期待を高めていけるように、登壇者への質問受付、過去の開催レポートなど、コンテンツや仕掛けがあるとよいでしょう。

10.メディアに取り上げられる企画にする・訴求をする

集客に有効なのがメディアに取り上げてもらうことです。もちろん、前述の集客方法の通り、自社からのSNS発信、広告も有効ですが、対象者が見ているメディアに取り上げてもらうことで、第三者からのおすすめという、さらにプラスの効果が期待できます。ニュースバリューを見いだし、プレスリリースを配信した対象者が見ているメディアにアプローチしましょう。

企業のイベント企画事例10選

2023年は、オンラインイベントだけでなく、オフラインイベントの開催が増えました。ここでは、2024年以降に発表された企業のイベント事例をピックアップ。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

事例1.株式会社YOUTRUST
YOUTRUST、2024年もキャリアのご縁をお届けするべく「ご縁応援!フレフレ2024」キャンペーンを開催

事例2.株式会社ネイキッド
国宝・彦根城をネイキッドの桜アートで彩る期間限定イベント開催決定

事例3.Figma Japan株式会社
Figma Japan、日本進出1周年記念イベントとして「デザイン経営2023」カンファレンスを開催

事例4.三井不動産株式会社
三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲で JFA × 三井不動産 初の価値共創イベント「三井不動産フットボールスクエア」 を開催

事例5.株式会社ミナシア
酒蔵レストラン宝(有楽町) 蔵元を招いた酒の会「浦霞と蒼天伝の会2024」を2024年4月9日(火)に開催

事例6.東京スカイツリータウン
東京スカイツリータウン(R)のGWイベント

事例7.thatgamecompany, Inc.
今年も心温まる絆の祭典で愛と絆を深めよう期間限定イベント「愛しみの日々」 2024年2月12日(月)より開催

事例8.株式会社明光ネットワークジャパン
小学生によるSDGsの祭典 「キッズSDGs EXPO2024」~みんなにやさしく 地球にやさしく~ 2024年1月28日(日) Coconeriホール(東京都練馬区)で開催

事例9.株式会社朝日新聞社
淡路島で「エクストリームEXTRA」初開催 旅気分で長距離歩こう

事例10.シー・エフ・デー販売株式会社
無料でドローンの基礎知識が学べて体験飛行もできる「DJI NEW PILOT EXPERIENCE」を2024年4月7日長野市にて開催

自社の目的・参加者のニーズ双方を叶えるイベントを企画しよう

この記事では、イベントを企画するうえでの3つのポイントと進め方、そして集客最大化のためのアイデア、開催事例を紹介しました。

イベントを企画するポイントとして、企画の内容を決定していくときに軸をぶらさないための「開催する目的を明確にすること」が挙げられますが、これは開催後に振り返るときの指標にもなります。「参加してほしい対象者を明確にすること」「参加者のメリットを検討すること」を徹底することで、適正な集客方法を選ぶことができ、集客を最大化することにつながります。

また、集客を最大化するための項目は、実施する際に、漏れていたことはないか、追加できることはないか、必ずチェックしてみてください。よりよい企画にするために最低限見ておきたいポイントになっています。

ただし、もっとも重要なのは「自社の目的」「参加者のニーズ」が双方叶っているかです。この点は、企画する中で見失わずに進めていきましょう。

(追記:永井玲子)

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

イベント企画に関するQ&A

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この記事のライター

ならきち

ならきち

在宅ライター主婦。会社員時代は中古IT機器の専門商社で広報をしていました。取材対応をはじめとするメディアリレーション全般、プレスリリース執筆、危機管理対応、記者会見の企画・運営、自社ブログ記事の企画・執筆などを担当した経験を活かし、広報担当者の役に立つ記事を書きたいです。現在はわんぱくな息子に翻弄されながら在宅でライターの仕事をしています。

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