新たなプロダクトや新たなサービスに関する「クラウドファンディング」の始動は、プレスリリース配信をするよい機会です。
本記事では、「クラウドファンディング」についてのプレスリリースを書くポイントとして必ず盛り込みたい内容や注意したい事項などを、PR TIMES社員の監修のもと、細かく解説。参考になるプレスリリース事例を含めてご紹介します。
ダウンロードファイルは、「解説付きWordのテンプレート」と「PR Editorのテンプレート」の2種類。活用方法については、「Wordファイルインポート機能とは?使い方とメリット・注意点」をご覧ください。
クラウドファンディングのプレスリリースを配信する3つのメリット
クラウドファンディングを開始する際のプレスリリースの配信メリットとは何でしょうか。ここでは配信する3つのメリットを解説します。
1.プロジェクトの実施を多くの人へ届けられる
プレスリリースを配信することで、いろいろなメディアに掲載される可能性が広がるため、普段から関わりのある方のみだけでなく、より多くの人に情報を届けるきっかけにつながります。
クラウドファンディングの実施に関する情報もプレスリリースで配信することで、プロジェクトの実施を多くの人へ届けることができます。プレスリリースの内容に興味を持ったメディアから、取材依頼や特集企画で取り上げてもらえることもあるでしょう。このように拡散されることで、クラウドファンディングの取り組み内容や、企業情報の認知向上が期待できます。クラウドファンディングを通して達成したい想いや目標、そのほかの活動なども整理して盛り込み、印象に残るプレスリリースの作成を心掛けましょう。
配信と同時に、企業や団体のSNSでこまめに情報発信することも大切にすると、さらなる相乗効果も見込めます。
2.クラウドファンディングの協力者が集まりやすくなる
配信したプレスリリースをきっかけに、クラウドファンディングの内容に興味を持ち、実際に行動を起こしてくれるような協力者が現れやすくなるでしょう。そのため、目標達成率が高まる可能性が広がります。
クラウドファンディングの協力者が集まりやすいプレスリリースを作成するためには、どんな人たちにどのような情報を届けたいか、協力してほしい層を定めます。クラウドファンディングを通して達成したいことをはじめ、実施に至った背景や経緯など、出資者やサポーターの心を動かすポイントや動くきっかけを意識して作成してみましょう。
3.開始時以外にもさまざまな配信機会がある
クラウドファンディングを開始するタイミングで、プレスリリースの配信を考えている方が多いのではないでしょうか。もちろん、開始のタイミングで配信することは大切です。
しかし、クラウドファンディングは中長期的に行うプロジェクトも多いため、開始のタイミング以外にも配信機会があることを把握しておきましょう。目標金額が達成したときや、本格的に販売開始したタイミングなど、クラウドファンディングの動きを見ながらプレスリリース配信のスケジュールを組み立てることをおすすめします。
ただし、プレスリリースは「メディアに対して新しいニュースを届ける」ことが基本です。
- 行動開始
- 結果報告
この2つのタイミングが配信機会となるため、「クラウドファンディング実施中!」のように、同一内容の途中経過を複数回配信すると、かえってメディアからの印象を下げてしまう可能性があります。
新たなトピックを立てたり、目標金額の達成など、大きな動きに合わせたタイミングで配信するようにしましょう。
参考:PR TIMESコンテンツ掲載基準「同一内容の再告知」
クラウドファンディングのプレスリリースに必ず盛り込みたい3つのポイント
クラウドファンディングのプレスリリースには、どのような内容を盛り込めばよいのでしょうか。ここでは、盛り込みたい3つのポイントを紹介します。達成するための強い想いや実施に至った背景のエピソードは、わかりやすく整理して作成しましょう。
ポイント1. クラウドファンディングを行う製品やサービスを紹介する
クラウドファンディングのプレスリリースで盛り込みたい要素として欠かせないポイントは、実施内容を明確にすること、製品やサービスについての詳細ではないでしょうか。今回のクラウドファンディングで達成したい内容を伝える中で、どんな製品をつくりたいのか、どんなサービスを形にしたいのか、できる限り多くの人の目に触れることを考えて、わかりやすく簡潔に概要を記載しましょう。
ポイント2にもつながりますが、達成したい目標、作りたい製品や形にしたいサービスが生まれた背景や想い、きっかけとなったエピソードを記載します。実施することになった背景や、その裏側にはどのような課題や目標があるのかなど、共感しやすいポイントを詰め込むようにしましょう。公式に発表されている客観的な数値やデータなどがある場合は掲示するとより効果的です。
ポイント2. 達成したら実現したいことや想いを伝える
次に、クラウドファンディングを行うことになった背景や想いを記載します。想いが強ければ強いほど文章量が多くなってしまうことがあるため、事前に伝えたいポイントを整理してまとめておくことが大切です。
どういう企業や団体が手掛けているのか、どんな人が行うのかという部分も明記することで、信頼感や安心感をあたえます。また、達成すると何が生まれるのか、どんなことにつながるのかなど、達成したときのイメージが見えるように記載していきましょう。支援者やサポーターが増えることで生まれる連帯感を想像しながら書けるとより良いです。
ポイント3. 会社や担当者の情報やメッセージを記載する
クラウドファンディングのプレスリリース配信は、実施するプロジェクトの情報だけでなく、企業や団体の事業やサービス、ステートメントなども知ってもらえるよい機会です。会社や担当者の情報やメッセージを記載することで、プロジェクトに対しての信頼も増します。
また、その企業や団体の行っていることと、実施するクラウドファンディングの内容との親和性、もしくは意外性などから興味を引くきっかけになる可能性もあります。会社や団体の情報とともに、実施するクラウドファンディングに合わせたメッセージを掲載しましょう。
クラウドファンディングのプレスリリース作成・配信にあたり注意すること
より良いプレスリリースを作成し、きちんと情報が届けられるように注意することはなんでしょうか。ここで紹介する内容を中心に、細かな部分までチェックするようにしましょう。
1.多くの人へ訴求できるようわかりやすく記載する
実施するクラウドファンディングの内容によっては、その業界の人しかわからない言葉や内容、その仕事をしている人しかイメージしにくいこともあります。専門的な内容や難しい言葉をそのまま発信するのではなく、多くの方へ届けることを意識してわかりやすく記載するようにしましょう。
文字情報だけで内容がイメージしにくい場合は、写真、イラストや図などを利用して伝わりやすいように工夫しましょう。
2.配信先を見直す
クラウドファンディングのプレスリリースを配信する際は、これまで配信してきたリストを見直しましょう。実施するクラウドファンディングの内容に合ったジャンルのメディアの取りこぼしがないかなど、改めてチェックをすることをおすすめします。
そして、これまであまり関わりがなかったメディアを調べて、これをきっかけに関連が生まれそうなメディアは配信先に追加しましょう。いままで関わりのなかったメディアとの関係を築くきっかけになるかもしれません。
3.配信スケジュール・タイミングを考える
クラウドファンディングの配信スケジュール・タイミングは、余裕を持った準備が必要です。クラウドファンディングの開始から期間が空きすぎないように、プレスリリースの配信スケジュール・タイミングを事前に考えておきましょう。
また、クラウドファンディングのプレスリリースは、プロジェクトページへの導線が必須です。ページの公開と同時・同日の配信を推奨いたします。併せて、プレスリリース前段のリード文などに必ず関連するクラウドファンディングのプロジェクトサイトのURLを記載しておきましょう。
メディアに適時・適切に情報を届けるためにも、プレスリリースを配信するタイミングはとても大切です。プレスリリースの内容確認の時間も含めて、計画的に準備していきましょう。
担当者推薦!プレスリリース配信事例5選
ここでは、実際に配信された新商品に関わるプレスリリースの中から、参考になるものをご紹介します。整理された簡潔な説明や写真の効果的な活用など、各社とも工夫を凝らしたプレスリリースを作成しています。
事例1.株式会社MISOVATION
- 「特産品を広める」「予防医療の推進」「農業の課題解決」と地域性・社会性の2つがリード文までで明確
- 発売する3商品それぞれの説明と画像を豊富に用意
- 第1弾の記載により今後の展開を想起させ、今後も応援したいというインサイトにつながる
完全食味噌汁ブランド「MISOVATION」が日本各地の特産品を使用した限定商品をクラウドファンディングにて販売|株式会社MISOVATIONのプレスリリース
事例2.株式会社常陸風月堂
- 老舗の和菓子店の新たな挑戦という話題性がある
- リード文下に「商品/プロジェクトのポイント」が記載されており、概要が端的に伝わる
- お客様の声も盛り込んだ開発背景が明確
日本の歴史と和菓子職人の技術が掛け合わされた1万円の栗蒸し羊羹「万羊羹」、CAMPFIREにてクラウドファンディング開始のお知らせ!|株式会社 常陸風月堂のプレスリリース
事例3.株式会社ベイモンド
- 時流・トレンドを捉えた商品であることがタイトルから明確に伝わる
- キャンプだけでなく災害対策でも有用な旨を記載
コロナ禍で「ソロキャン・家キャン」ブーム到来の今、手軽な新キャンプ体験を!|株式会社ベイモンドのプレスリリース
事例4.株式会社PATRA
- リード文に商品の特徴も簡単に記載することでプレスリリースを読み進めやすく
- 動画を用いて商品への理解を推進
- 生活者の関心につなげられるよう、事前モニターからのコメントも記載
タオルで始めるスキンケア。今治産シアバター配合タオル「hina」クラウドファンディングMakuakeにて注文受付開始|PATRA inc.のプレスリリース
事例5.株式会社東急ハンズ
- 商品の白抜き画像だけでなく、利用イメージや特徴を表す画像など様々なカットを用意
- ブランド担当者のコメントで理解・共感を生みやすく
- 関連イベントの情報も記載することで、集客にもつなげる
東急ハンズが手がけるD2Cブランド「DANTESCA」に新レーベル [modern] が登場!|株式会社東急ハンズのプレスリリース
プレスリリース作成の基礎知識
プレスリリース作成にあたり大切なことは、行動した人の想いを込めることです。しかし、見せ方にも工夫は必要です。
どのようなプレスリリースにもあてはまる、プレスリリース作成の基礎知識をご紹介します。
POINT解説付き!テンプレートダウンロードはこちら
テンプレートを使ったインポート機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。
さいごに
届けたい相手に、想いを届ける。そのための必須スキルのひとつとしてプレスリリース作成のスキルが挙げられます。
数え切れないほどのプレスリリースが日々配信され、インターネット上には多くの新しい情報が増えています。受け取る側にとっても正しい情報、自身が本当に知りたい情報と出会い、見極めることが必要になっていると言えるでしょう。
届けたい相手である、メディアや生活者一人ひとりに自社の想いを届けることは、決して容易ではありません。情報を詳細かつ届けたい相手にとって分かりやすく、そして魅力が伝わるプレスリリースにすることが求められます。
ひとつでも多くの企業の想いをのせたプレスリリースが配信され、届けたい相手に想いを届けるためにお役立てしていただけると嬉しいです。
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クラウドファンディングのプレスリリースに関するQ&A
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