プレスリリースを配信するときは、アイキャッチや説明に画像を活用することで、メディアに魅力が伝わりやすくなります。
しかし、どのような画像を、どれほどのサイズ・解像度、どのファイル形式で用意すればいいのかわからず、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
本記事ではプレスリリースを作成するのになぜ画像が必要なのか、どのような画像がプレスリリースの配信時に効果的なのかを紹介します。
プレスリリースに画像が必要な3つの理由
プレスリリースを配信するときに、そもそも画像を準備したほうがいいのか悩む人もいるかもしれません。プレスリリースを配信する際には、以下の3つの理由から画像を用意することをおすすめします。
- メディアに取り上げられやすい
- Web上で閲覧されやすい
- 魅力や情報が伝わりやすい
では、それぞれの詳細について確認していきましょう。
1.メディアに取り上げられやすい
メディアにプレスリリースを取り上げてもらうためには、まずは記者の目に留まることが重要です。そのうえで内容が魅力的であれば、メディアに取り上げてもらえたり、取材につながったりします。
例えばPR TIMESでは、1日平均約1,000件のプレスリリースが配信されています。また、メディアには1日に数百件のプレスリリースが届くこともあります。そのため、いかに記者の目に留まりやすく、魅力的なプレスリリースを作成できるかで、メディアで取り上げてもらえるかどうかが変わってくるといえるでしょう。
新聞や雑誌を見てみると、多くの記事は写真と文章がセットになっています。プレスリリースに画像が挿入されていれば、記者がメディアで取り上げようとしたときに、写真撮影の工程を省略できるのです。
記者にとって、写真撮影は時間と労力がかかります。前もって準備するインタビュー企画などは、カメラマンに撮影を依頼することもありますが、商品・サービスの紹介・プロフィール画像などは、プレスリリースに添付された画像をそのまま使用することも。「すぐに掲載されるプレスリリース」にするためにも、画像の用意はマストといえるでしょう。
2.Web上で閲覧されやすい
プレスリリースの配信手段として、よく利用されるのがプレスリリース配信サービスです。PR TIMESを含め、プレスリリース配信サービスでは、プレスリリースを象徴する1枚の画像を「メインビジュアル」「アイキャッチ」などと呼びます。
この画像は、配信サービスの一覧ページや、SNSで拡散されたときのサムネイルとして表示されます。メインビジュアルによって注目を集め、「もっと読みたい」と思わせることができれば、その後の閲覧につながります。
また、プレスリリースに画像が挿入されていると、Web上で画像検索をしたときに検索結果として表示されます。そこからプレスリリースに飛んで閲覧するユーザーも出てくるため、閲覧数が増えることが期待できるでしょう。SNSでリンクをシェアした際に表示されるイメージ画像「OGP」やメイン画像については、こちらの記事で解説しています。
3.商品・サービスの魅力や情報が伝わりやすい
プレスリリースで伝えたい商品・サービスの魅力を、文章で伝わりづらいものだとしても、画像ならば視覚的に伝えることができます。
例えば、まだ普及していない最新技術についてのプレスリリースであれば、世の中で知られていない技術をわかりやすく説明するため、図表や写真などの画像を用いると効果的です。季節の新メニューやスイーツの発表であれば、画像1枚でシズル感を表現できるため、言葉だけで説明するよりも、多くの情報が伝わります。
また、テーマが企業体制の刷新などの場合、図表を用いて以前と比べて組織のどの部分が変更されたのかを説明したほうが、読み手もイメージがつかみやすいでしょう。
メディアに取り上げてもらうためには、文章に加えて視覚的に情報を伝えることも心がけましょう。
画像は「メディアの立場」で選ぶ
これまで、プレスリリースに画像が必要な理由を説明してきました。では、どのような画像がよいのでしょうか。掲載する画像を選ぶ際には、メディアの立場で使いやすいかどうかを考えることが重要です。記者は、プレスリリースや取材で得た情報を基に、読み手に向けたコンテンツを作ります。その際に、どのような素材があればコンテンツにしやすいかを想像すると、必要な画像がわかりやすいでしょう。
メディアが使いやすい画像は、以下のようなものです。
- 十分なサイズ・解像度がある
- 複数パターン用意されている
- 企業イメージや全体感・利用シーンが伝わる
- 写真であれば、テキストをのせたりフィルターがかけられたりしていない
PR TIMESでの配信に適した画像の選び方やアップロード方法については、以下の記事もご確認ください。
プレスリリースに掲載する画像のポイント5つ
プレスリリースに掲載した画像は、メディア側で記事化された際にそのまま使われることが多いです。そこで、以下では、プレスリリースに掲載する画像を決めるときに大切な5つのポイントを紹介します。
1. 画像は3パターン以上そろえる
例えばWebメディアで記事が掲載されるときは、画像が複数枚使われることが多いです。新聞や雑誌などの紙媒体においては、メイン画像が1枚だけ選ばれるケースもありますが、いずれにせよ、複数の候補の中から選んでもらうため、画像は最低でも3パターン以上はそろえるようにしましょう。
同じようなカットを何枚そろえても効果は薄いです。ひとつの商品を紹介する場合、「全体が写ったカット」「主要なパーツがアップになったカット」「手に取って使う様子がわかるカット」など、異なるパターンを準備しましょう。メディアや担当者によって求めるパターンが異なることもあるため、複数の画像をプレスリリースに載せることで、「使いたい画像がある」と、記事化のチャンスをつかみやすくなります。
2. ファイルサイズは1枚あたり5MBまで
画像のファイルサイズが大きすぎると、メールで送信できなかったり、ダウンロードに時間がかかったりするため、1枚あたり5MBまでが目安です。これ以上重くなると、メディアの担当者とやりとりしにくくなるでしょう。被写体が美術品や高級ブランドなどで、どうしても高精細の画像を送る必要がある場合は、Microsoft OneDriveやGoogle ドライブなどのクラウドストレージを活用しましょう。
ファイルサイズは、マウスオーバーしながら右クリックして「プロパティ」を選ぶと、以下のように確認できます。サイズが大きすぎる場合は、ペイントなどの画像編集ソフトやオンラインの無料ツールで小さくすることができます。
画像編集のツールについては、こちらの記事が参考になります。
3.解像度は紙媒体なら350ppi(dpi)以上がおすすめ
解像度は、紙媒体で使う想定なら350ppi(dpi)、Web掲載がメインであれば72ppi(dpi)以上に設定しましょう。こちらの数字が大きいと、ファイルサイズも大きくなります。また、グラフや表など、数字や文字が含まれた画像の場合は、解像度が低いと文字がつぶれて読めなくなってしまうため、注意が必要です。
画像のpx(ピクセル)数は、Webサイトのトップページ画像として大きく表示されても違和感がない、横1920px以上がおすすめです。
解像度は画像の上で右クリックして「プロパティ」から「詳細」のタブを押すと調べることができるので、確認しておきましょう。
4. 縦横比は必要に応じて変える
縦横比については、掲載メディアや画像の目的によって、載り方が異なることを考慮しつつ、変えていきましょう。メディアによって、記事化した際にサムネイル画像が4:3の横長、1:1の正方形、縦長になるなど、縦横比が異なります。
例えばプレスリリースに掲載した画像が1:1の正方形サイズのみの場合、サムネイルが4:3で表示されるメディアでは、上下の部分が切り取られた形になるでしょう。
媒体によってフレキシブルに対応できるよう、プレスリリースに掲載する画像の縦横比は、3:2にしておくのも一計です。縦横比を3:2にすると、4:3の場合でも1:1の場合でもトリミングしやすいためです。
縦スクロールで魅力を伝えたい商品やサービスの場合は、横長画像と併せて縦長画像を準備しておきましょう。ただ、多くのWebメディアにおいてサムネイルは横長が主流です。縦長画像は、あくまで補足として用意するようにしましょう。
5. ファイル形式はJPG・PNGで準備
静止画像のファイル形式は、JPGかPNGで、画像の種類によって適切なものを選ぶようにしましょう。写真はJPG、イラスト・文字・図はPNGを選択したほうが、きれいに表示されやすく、容量も軽くなるケースが多いです。Web上でアニメーションを見せたい場合は、GIFもおすすめです。
写真 | イラスト・文字 | アニメーション | |
JPG | 〇 | △ | × |
PNG | △ | 〇 | × |
GIF | △ | △ | 〇 |
大手メディアが画像として使用するのは、ほぼJPG・PNGといってよいでしょう。Webメディアやブログでは、動きを表現するためにGIFを埋め込むことも多いです。なお、テレビ局などの動画メディアと動画素材をやりとりする場合は、mp4がおすすめです。
プレスリリースに効果的な画像の例
プレスリリースでは、さまざまなパターンの画像を用意すると効果的です。最後に、掲載すると効果的な画像の例について、紹介します。
1.商品の全体像・利用イメージ・魅力が伝わる画像
商品やサービスの全体像・利用イメージ・魅力が伝わる画像は、まず用意しておきたい素材です。
新商品のプレスリリースなら、商品の全体像や実際に使用しているシーンがわかる写真は必須です。また、サービスの場合も、利用の流れを図に起こすなどして、全体像が想像できる画像を用意しましょう。イベントやキャンペーンなどの場合も同様です。イラストとキャッチコピーを組み合わせてコンセプトを伝えるのもおすすめです。
2.見せたい部分にフォーカスした画像
次に、見せたい部分にフォーカスした画像も用意しましょう。ただ、こちらは全体像がわかりにくいため、メイン画像にはなりにくいことも考える必要があります。基本的に、全体像が伝わるものとセットで使うのが効果的でしょう。
こだわり抜いたビジュアルや、起用した著名人、最新の技術が搭載されている部分などは商品のアピールポイントとなります。アングルや色彩にもこだわった画像を載せましょう。
全体像がわかる画像と一緒に使うとメリハリが出るため、プレスリリース全体の中でも、冒頭に全体像、後半にアップ目線の画像を配置する、などの構成もおすすめです。前半の文章を読み終わった読み手の視線を、プレスリリースの後半に誘導しやすくなります。
3.白背景・テキスト抜きの画像
商品画像の場合は、Webメディアでサムネイル用にコラージュされたり、雑誌で掲載されたりといった用途も想定されます。そのため、白背景で商品単体が写った画像も、準備しておくといいでしょう。ただし、新聞では紙面が白黒のことが多いので、画像の輪郭がわからなくなる白背景は、そのまま使用しにくいとされています。ターゲットとするメディアが定まっているなら、メディア側の担当者にヒアリングして、望ましい画像を準備しましょう。
また、テキストが入っている画像は「媒体イメージに合わない」「広告感が出る」「伝えたい内容とマッチしない」などの理由から、掲載しにくいとされています。どうしてもテキストを入れた画像をプレスリリースに使う必要がある場合は、テキストを入れる前のオリジナル画像も用意しておくと、メディア側が使いやすくなるでしょう。
4.グラフやデータの画像
グラフやデータは、客観的な事実を伝えるときに理解を促すもの。これらを挿入することで、プレスリリース全体の信ぴょう性を高める効果があり、内容も理解されやすくなります。
商品・サービスの利点を説明するときは、「多い」「少ない」「洗練された」「美しい」など、読み手によって価値観が異なる形容詞を使うと、プレスリリースの内容があいまいで、多様な解釈を持つものになってしまいます。客観的な数字を交えながら作成し、伝わり方に差が出ないようにしましょう。イラストや概念図などで補完すると、よりわかりやすくなります。
外部のデータを引用する場合は、利用規約を確認したうえで必要な許諾を得て参照元を記載する必要があります。また、グラフや表を作成した場合は、その入力データを保存しておきましょう。メディア側から「データを確認したい」と打診があったとき、スムーズに対応できます。
プレスリリースではメディアに魅力が伝わる画像を用意しよう
プレスリリースの配信においては、メディアに記事化され、より多くの人に届けるため、画像を準備することが重要です。どうしても画像の準備ができない場合は、有料のイメージ画像を購入する方法もあります。
画像があることで、記者の目に留まりやすいだけではなく、その後の記事掲載にもつながります。写真以外にもイラストやグラフなど、さまざまな表現方法があります。解像度やサイズなどのポイントを確認しながら、適切なものを選び、魅力が伝わるプレスリリースを作成しましょう。
適切な画像を挿入し、魅力が伝わるプレスリリースを作成してみてはいかがでしょうか。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
プレスリリースに掲載する画像に関するQ&A
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