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【トレンド徹底活用術 vol.12】父の日編:画像や調査結果で、お父さんのほしい物をイメージさせやすく

より多くの人に興味を持ってもらえるプレスリリースを作成するためには、自社の新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報をうまく活用することがおすすめです。

時節やトレンド情報に自社の情報をかけ合わせることで、より注目度を上げ、メディア関係者だけでなく、生活者にも届く可能性が高まります。

本記事では「父の日」をピックアップ。アパレル業界をはじめ、生活雑貨などを扱う企業、さまざまな業界で活用しやすいトレンドです。プレスリリースで自社の最新情報を発信する際に、特に重要なポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

父の日にプレスリリースを出す意味とは?

6月第3日曜日は「父の日」。5月の「母の日」がお母さんへの感謝を示す日であるのと同様、家族からお父さんに感謝の想いを伝え、贈り物などを行う日です。6月は祝日もなく、時世を絡めて情報発信するためにも積極的に活用したいキーワードです。

多くの人が「感謝の気持ちを伝える日」として注目していることを活かしたプレスリリースは、季節要因による関心の高まりと購買需要を背景に、通常以上の訴求効果を発揮できます。ここでは父の日にプレスリリースを出す意味と、その広報的な効果を解説します。

季節イベントに合わせた話題化がしやすい

父の日のような定着した季節イベントは、消費者やメディアにとってニュース価値が高いテーマです。プレスリリースを父の日に合わせることで、普段以上に注目を集めやすくなります。特に、イベントの直前期には「父の日特集」を組むメディアが多く、企画の一部として取り上げられるチャンスも増えます。日常的なリリースと比べても露出の確率が高まりやすいため、シーズナリティを意識した発信は広報担当者にとって欠かせない戦略です。

ギフト市場の需要喚起につながる

父の日はギフト需要が高まるシーズンであり、商品やサービスを提案する絶好の機会です。例えば、食品やスイーツ、ファッション雑貨などはもちろん、体験型サービスやサブスクリプションなど新しい切り口のギフトも注目されやすい傾向があります。プレスリリースに「誰に」「どんな場面で贈るのか」といった利用シーンを明確に盛り込むことで、消費者に購入イメージを喚起させやすくなり、購買行動を後押しする効果が期待できます。

メディア・SNSでの拡散が期待できる

父の日のリリースは、メディア掲載に加えてSNSでの拡散効果も狙えます。特にInstagramやX(旧Twitter)では「#父の日ギフト」「#父の日キャンペーン」といったハッシュタグを通じた投稿が増えるため、共感やシェアを通じて広がる可能性が高まります。プレスリリース自体にSNS映えするビジュアルやユニークなコピーを盛り込めば、オンライン上での二次拡散も後押しでき、ブランド認知向上につながるでしょう。

父の日のプレスリリースで活用できる切り口アイデア

父の日をテーマにしたプレスリリースでは、ただ商品を紹介するだけでなく、「どのように父の日を特別に演出できるか」という切り口を工夫することが重要です。調査データや限定企画を絡めることでニュース性を高め、生活者にとって魅力的なストーリーを届けられます。

人気ギフトのランキングや調査データを活用する

「お父さんがもらって嬉しいプレゼントランキング」など、独自調査や第三者データを活用すると説得力が増します。数値やランキング形式で提示することで、メディアが記事として引用しやすくなり、報道露出の機会も広がります。さらに、調査結果を通じて消費者が自分の購買行動と照らし合わせやすくなり、購買促進の効果も期待できます。

ライフスタイルに合わせた利用シーンを提案する

贈り物はモノだけでなく「体験」を提案することも効果的です。例えば「家族で一緒に楽しめる食事体験」「健康を意識したスポーツ用品」「リモートワークに便利なアイテム」など、父親のライフスタイルに寄り添った提案を盛り込むと、実用性と話題性の両面で注目されやすくなります。利用シーンを具体的に描写することで、受け手が「自分も贈ってみたい」と感じやすくなります。

父の日限定のキャンペーンや割引施策を紹介する

「期間限定」や「特典付き」といった要素は、消費者の関心を強く引きます。特に、父の日のような季節イベントでは「今だけ感」が購買意欲を高める重要な要素です。限定パッケージやキャンペーン情報をプレスリリースに盛り込み、明確なベネフィットを提示することで、消費者行動を加速させられます。

父の日プレスリリースを成功させるポイント

効果的な父の日リリースにするには、ターゲット設定や情報の見せ方を工夫することが欠かせません。ここでは成功させるための実務的なポイントを紹介します。

ポイント

ターゲット(贈り手・受け手)の両面を意識する

父の日のギフトは「贈る人」と「受け取る人」の双方に関係があります。そのため、プレスリリースでは購入者に向けて購買メリットを示すと同時に、受け取った父親がどのように喜ぶかをイメージできるようにすることが重要です。

たとえば「家族で楽しめる」「健康を支える」「仕事で役立つ」といったシーンを描くことで、より多くの読者に響くメッセージになります。

ビジュアルや動画で利用イメージを伝える

父の日のギフト商品をアピールしたい場合、テキストだけでは商品の魅力が十分に伝わらないこともあります。父の日ギフトの利用シーンをビジュアルや動画で提示することで、商品価値を直感的に理解してもらいやすくなります。

特にSNSでの二次活用を見据える場合は、写真のレイアウトや動画の長さ・雰囲気を意識して制作することが大切です。

調査データやユーザーの声で信頼性を高める

「実際に購入した人の声」や「父親世代への調査データ」を盛り込むと、リリースの信頼性が大きく向上します。

主観的なセールスコピーではなく、客観的な裏付けがある情報は、読者やメディアの信頼を得やすく、記事化の可能性も高まります。自社のデータや、アンケート調査、お客様の声などを取り入れられないか検討してみてください。

父の日関連のプレスリリース作成時の注意点

父の日リリースは短期勝負であり、他のイベントとの競合も多いため、戦略的にプレスリリースを作成・配信することが必要です。注意すべきポイントを押さえて、より効果的な発信を心がけましょう。

季節性が短いため配信タイミングを逃さない

父の日のプレスリリースは、配信のタイミングが命です。あまり早すぎると注目が集まらず、直前すぎると購買や参加につながりにくくなります。

一般的には2~3週間前に配信し、その後SNSなどで再発信するのが効果的です。

母の日や他のイベントと差別化する

父の日は母の日と比較されやすいため、差別化を意識したメッセージが必要です。

母の日が「感謝」や「癒し」を中心に展開されやすいのに対し、父の日は「実用性」「趣味」「家族との絆」など独自の切り口を強調すると印象に残りやすくなります。

「義務感」よりも「感謝・楽しさ」を強調する

「父の日だから何か送らないといけない」といった義務的なニュアンスでは、購買意欲を刺激できません。父の日を「感謝を伝える楽しいイベント」として位置づけ、ポジティブな感情に訴える表現を意識しましょう。

これにより、受け手の共感を得やすくなり、企業やブランドの好感度向上にもつながります。

「父の日」をプレスリリースに活用するSTEP

では、父の日に関するプレスリリースは具体的にどのように進めていくべきでしょうか。

基本の8ステップは以下です。中でも、「父の日」のプレスリリース配信に特に役立つポイントを事例とともに解説していきます。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについてはこちらの記事をご確認ください。

画像素材にこだわる

製品の魅力がより伝わるようにプレスリリースで使用する画像にこだわりましょう。近年では、プレゼントを受け取ったお父さん・プレゼントを届ける家族がSNSでプレゼント画像を投稿することもあるなど、ビジュアルがプレゼントの決め手となることがあります。

画像にこだわることで、商品やサービスを利用するイメージが膨らみ、生活者の目に留まりやすくなります。また、地域性や限定性など、ニュース性が伝わる画像は、メディアに取り上げられる可能性が高まります。

ここからは、「利用イメージ」が伝わる画像、「ニュース性」を意識した画像を用いたプレスリリースの事例を紹介します。

1.利用イメージを膨らませる画像を用いたプレスリリース例

ボディケア用品を「父の日」のギフトセットとして販売し、ラインナップを紹介したプレスリリースです。利用シーンを想起させる背景と、上質な商品イメージが伝わる画像が特徴。シンプルながら生活感のある小物を配置することで、記念日ならではの特別感と大人向けの落ち着いた雰囲気を演出できています。

参考:父の日に、洗練された紳士にふさわしい「ジェントルマン」の香りを。心からの感謝をギフトにのせて

2.ニュース性を意識したメディア向けの画像

ビール好きの家族へのギフトとして、「父の日」にユニークな贈り物を提案したプレスリリース。おもしろさと特別感を掛け合わせたTシャツのデザインラインナップを紹介し、着用イメージがわかる写真を複数掲載したのもGOODです。

参考:【退職祝い・長寿ギフトのoiwai】父の日に、笑って贈る“ありがとう”を。ビール好きの心をくすぐるパロディ風Tシャツに新デザインが登場!日頃の感謝を、遊び心あふれるかたちで伝えるユニークギフト

画像作成については以下の記事も参考にしてみてください。

<PR TIMES MAGAZINEノウハウ記事>
プレスリリースに画像は必要?広報が教えるおすすめの画質・サイズ・枚数
【プレスリリース用の画像編集】メディア掲載にも対応できる画像を作る5つのテクニック

情報収集して傾向をチェック

「父の日」は、20世紀初頭にアメリカで生まれた記念日とされています。母の日のように父にも感謝する日とされており、アメリカでは、「父の日」にはバラを飾り、黄色いハンカチやスポーツシャツをプレゼントする習慣があります。

日本では1980年代にその風習が広がりました。お花やメッセージカードを贈り感謝の想いを伝えるケースもありますが、お酒・ファッションアイテムなどお父さんの嗜好品をプレゼントとして選ぶ人も多いかと思います。また、毎年5月の第2日曜日は「母の日」であることから、ペアグッズを用意して「父の日」と「母の日」にそれぞれプレゼントを贈ることもあるでしょう。

毎年訪れるシーズントレンドキーワードですが、年代によって変化する流行や人々の「父の日」の捉え方の変化などを調べ、今年ならではの傾向を知ることが大切です。

調べる

生活者の声を聞く

現代の市場では「父の日」が、どのように捉えられてるのかリアルな声を調べてみましょう。活用しやすいのは、インターネット検索機能やSNSのワード検索といった調べ方。この時点では、自社プロダクトに関連するか否かはあまり気にせず、広く市場の傾向を掴む糸口としてパッと思いつくポピュラーなワードで検索していくのがおすすめです。

<検索ワード例>

「父の日 トレンド」「父の日 2025」

「父の日 プレゼント」「父の日 おすすめ」

「父の日 過ごし方」「父の日 母の日」

ほかの企業が実施している「父の日」に関する調査を分析してみるのもよいでしょう。「父の日 調査」と検索すると情報が得られ、下記のように「お父さんは子育てに対してどう感じているのか」「お父さんはどんなプレゼントを望んでいるのか」といった時流をつかむことができます。

<他企業が発表した調査結果例>

例えば、KURAND株式会社が2025年3月22日~4月1日に実施したアンケート調査では、「母の日」と「父の日」で毎年贈り物をする人の割合が異なることがわかりました。このような傾向をふまえて「プレゼントを贈ろう」と呼び掛けたり、「父の日」ならではのギフト企画を展開したりといった施策のヒントを得られるのではないでしょうか。

参考:父の日に毎年贈り物をする人はわずか3割 母の日とのギャップを調査【父の日に関するアンケート調査】

今年ならではの傾向を捉える

長きにわたって続いている「父の日」ですが、今年ならではの視点がないかをチェックすることも必要です。

忙しく、日ごろゆっくりと会えないお父さんは家族のつながりをより大切にしたいのではないでしょうか。そんなお父さんに届くようにメッセージ性を工夫するのもポイントです。

また、「父の日」は「母の日」と対の関係にある記念日と捉えることができます。「母の日」の傾向や施策をリサーチし、それを踏まえて「父の日」について考えてみましょう。

調べた情報を箇条書きで整理

これまでに調べた情報で、自社のプロダクトやサービスの魅力を発信するうえで活用できそうなものをピックアップし箇条書きで整理してみましょう。自社プロダクト・サービスのアピールポイントとトレンドがなぜ合致しているのか、言語化しておくことが大切です。

ここで大切なのは無理やり関連づけないこと。落とし込んだ文脈を客観的に見て「なるほど」と思えるか、社内のほかのメンバーにも協力してもらいながら確認することが重要です。

例えばお酒を取り扱う企業が、父の日のプレゼント需要を見据えて情報発信を行うとしたら、以下のように世論と自社製品のポイントを並べるのはいかがでしょうか。

<例>

  • 調査の結果、お父さんが父の日にもらって嬉しいプレゼントは〇〇
  • 〇〇に関する商品、△△△を発売
  • お洒落なビジュアルが特徴で、父の日のプレゼントにうってつけ

お父さんがどんなプレゼントをほしがっているかをイメージしづらい場合もあるでしょう。調査結果や画像を用いて「こんな商品なら喜んでくれそう」と想起できるような表現も大切なポイントです。

ほかにも、よりプレゼントに最適だということを伝えるために、下記のようなメッセージを添えることも検討してよいでしょう。

例1.配送料無料で、離れたところにいる家族にも感謝を届けることができます。

例2.今年はお家でお父さんに感謝を伝えませんか?

例3.リモートワーク中のお父さんも、これで仕事がはかどります。

例4.お父さん世代では、最近~~~が流行っています。

例5.毎年父の日が近くなると、平時の〇倍お問い合わせが増えています。

細かな配信設定を活用してプレスリリースを配信

プレスリリースを配信する際は、誰に情報を届けたいのか具体的にイメージしましょう。PR TIMESでは広く情報を公開できるだけでなく、届けたい相手にしっかりリーチするための配信機能があります。

多くのメディアは5月から6月上旬にかけて「父の日」に関する記事を公開します。自社の情報が「父の日」に関連しているものだと見つけてもらいやすいよう、PR TIMESから配信する場合は自社プロダクトやサービス名のほか、商品・サービスのジャンルに加え、トレンドキーワード「父の日」も必ず含めるようにしましょう。

<PR TIMES MAGAZINEノウハウ記事>
【PR TIMESノウハウ】キーワードの表示先と設定するときの5つのポイント
【PR TIMESノウハウ】プレスリリース配信のための入稿方法は?基本の7ステップを紹介

ただし、どんなにトレンドキーワードと関連付けていても新規情報がないとプレスリリースにはなりません。PR TIMESで配信する際は掲載基準を満たしているかも要チェックです。

なお、プレスリリースは配信したら終わりではありません。プレスリリース配信サービスを利用した場合は自社のホームページにも掲載したり、SNSでプレスリリースページのURLをシェアしたりするなど、より多くの人の目に留まるよう努めましょう。

プレスリリース配信後の活用方法については以下の記事も参考にしてみてください。

画像や調査結果で、お父さんのほしい物をイメージさせやすく

多くの方がお父さんへ日ごろの感謝を伝える「父の日」。お花やメッセージカードだけでなく、お酒やファッションアイテムなど、父親世代が喜ぶアイテムに注目が集まるタイミングでもあります。

とはいえ、どんなプレゼントをお父さんが望んでいるのか、誰でもわかるわけではありません。画像や調査結果などを用いつつ、「これをプレゼントしたらこんな反応をしてくれるだろう」「お父さん世代はこれが好きなんだ」と、喜んでくれることが想起しやすいプレスリリースを発信できれば、受け手の行動変容にも繋がりやすいのではないでしょうか。「父の日」をきっかけに、よりよい情報発信を目指していきましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

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この記事のライター

村上 伊周

村上 伊周

2018年、株式会社PR TIMESへ入社。アカウントプランナー・PRプランナーとして企業のPR活動に携わる一方で、各地の日本酒酒造のPR活動を支援するプログラムや、コロナ禍で厳しい状態にある事業者をPRの力でサポートする「4 MEETS プロジェクト」など、複数のプロジェクトにも参画し、幅広い事業者の情報発信を支援しています。

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