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「ニュースリリース」はプレスリリースと何が違うの?ニュースレターとの違いとは?

「ニュースリリース」「ニュースレター」という言葉を耳にし、「プレスリリース」とどう違うのか、疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

本記事では、「プレスリリース」「ニュースリリース」「ニュースレター」それぞれの言葉の定義から、どのような点が異なるのかについて解説。それぞれの特徴や、メリット、デメリットについてもご紹介します。

プレスリリース・ニュースリリース・ニュースレターとは?

まず、プレスリリース・ニュースリリース・ニュースレターの言葉の意味・定義について確認していきましょう。

プレスリリースを確認している画像

プレスリリースとは?

プレスリリースとは、「報道発表資料」のことです。

企業や団体が、メディア関係者に向けて「自社からのお知らせ(=新規情報)」を発表し報道してもらうことを目的に、簡潔にまとめた公式文書のことを指します。

プレスリリースを受け取ったメディア関係者に、自社について報じてもらえれば、その読者(消費者を含めたステークホルダー)に自社や商品・サービスを知ってもらうことができます。メディアは自社と各ステークホルダーをつなぐ重要な存在であり、プレスリリースは企業がメディアとコミュニケーションを行うためのツールなのです。

自社のニュースの例としては、以下のようなものがあげられます。

  • 経営・組織に関する行動・結果
    (役員人事、資金調達、決算報告、新制度の導入など)
  • 事業・サービスに関する行動・結果
    (新製品や新サービスの発表、イベント開催や展示会への出展、導入事例や受賞発表など)

プレスリリースの具体的な書き方や効果については、下記の記事で解説しています。

ニュースリリースとは?

ニュースリリースとは、「自社のニュースを発表する公式文書」のことです。前述の「プレスリリース」と同様に、自社の組織・経営や事業・サービスに関する情報を発信する資料を指します。

自社のニュースが掲載された新聞

プレスリリースとニュースリリースの違い

では「プレスリリース」と「ニュースリリース」はどのように異なるのかというと、ほぼ同義で使われていると言えます。

辞書を引いてみると、「プレスリリース」の項目で「詳しくは『ニュースリリース』を参照」と記載されていることもあります。

同じ概念を指しているのであれば、どのように使い分けるかが難しいところです。企業によっては、社内独自の概念を指す言葉として使い分けているところもあるでしょう。

参考までに「Googleトレンド」(キーワードごとに検索された回数の推移や比較を行えるサービス)で過去3年間の検索ボリュームを比較してみました。

青線が「プレスリリース」、赤線が「ニュースリリース」で検索された回数です。

過去3年間を通じて、「プレスリリース」が「ニュースリリース」の約3倍の頻度で検索されていることがわかります。

この結果から、近年では「プレスリリース」のほうが「ニュースリリース」よりも一般的になじみのある言葉と言えるでしょう。

ニュースリリースの特徴・メリット・デメリット

上記の通り、「ニュースリリース」よりも「プレスリリース」という呼称のほうが一般的といえます。あえて「ニュースリリース」という呼称を使うことにはどのような意味があるのでしょうか。

あくまで一般論とはなりますが、「ニュースリリース」という言葉は「プレス(報道機関)」ではなく「ニュース」という単語を含んでいるため、「プレスリリース」より「相手を限定せずに発信している」という印象を受ける人が多いと考えられます。

そのため、「ニュースリリース」という言葉を使うことで、「報道関係者のみに向けた情報ではなく、幅広い相手に向けて知ってほしい情報である」ということを示せるというメリットがあります。

実際、HPなどで「ニュースリリース」というカテゴリでプレスリリース内容を掲載している企業も多く見られます。

ただ、「プレスリリース」という呼び方に慣れている人のほうが多いため、そういった人に対し「ニュースリリース」という新たな言葉を使うことで混乱させてしまうというデメリットも考えられます。

ニュースレターとは?

「ニュースリリース」と似た言葉に「ニュースレター」があります。こちらは、「プレスリリース」「ニュースリリース」とは明確に異なる概念です。

ニュースレターは、マーケティングや広報PR活動においてステークホルダーと接点をつくるひとつの手段として活用されます。

生活者(顧客)向けに使われる場合とメディア関係者向けに使われる場合があり、それぞれの場合で活用目的や概要が少し異なります。

生活者(顧客)向けの場合はメールマガジンと近い意味(詳細は後述の別記事で解説)で使われることが多いのですが、メディア関係者向けの場合はプレスリリースに近い意味で使われます。メディア関係者向けのニュースレターがプレスリリースと異なる点は、ニュースレターは必ずしも「新規情報を含んでいなくても成立する」ことです。

例:トレンドに合わせた既存商品の紹介や、開発秘話など

「ニュースレター」と「プレスリリース・ニュースリリース」との違い

上述のように、「ニュースレター」は自社におけるニュース(=新規情報)がなくてもメディア関係者に配信できるという点が「プレスリリース」との大きな違いです。

自社に大きな動きがなく情報発信の間隔が空いてしまいそうなときでも、ニュースレターを配信することでメディア関係者との接点を持つことができます。

プレスリリース配信サービス「PR TIMES」でも、新規情報の記載がないプレスリリースを「ニュースレター」としてメディア関係者限定で配信・公開できることがあります。メディア限定公開についてはこちら

ニュースレターの特徴・メリット・デメリット

ニュースレター」は、新規情報についての内容でなくても配信できるという特徴があります。

ニュースレターを活用することで、「メディア関係者とコミュニケーションをとりたいけれど、プレスリリースとして発表できる新しいネタがない」といった場合でもメディアと接点をつくれるのがメリットです。

もちろん、ニュースレターのネタは何でもいいわけではありません。プレスリリースと違って、メディアがもっとも注目する「新規性」がない分「時節性」「意外性」など、ほかの切り口で訴求しなければ目に留めてもらえないという点は注意が必要です。

ニュースレターのネタの例や実際の企業の事例、テンプレートについては、下記の記事で解説しています。

プレスリリース・ニュースリリースとニュースレターはどのような場面で活用できる?

ここまでご紹介してきた「プレスリリース」「ニュースリリース」と「ニュースレター」を、実際の業務でどのように使い分けることができるのか、あらためて見ていきます。

世の中の広い対象に対して、新しい情報を知ってもらいたい場合:プレスリリース・ニュースリリース

自社の新たな取り組みなどについて、メディア関係者・一般の生活者問わず多くの人に知ってもらいたい場合は、プレスリリース・ニュースリリースを作成します。

作成したプレスリリースはメディア関係者に向けて配信するだけでなく、生活者にも直接届けられるとよいでしょう。自社のホームページに掲載するほか、SNSやPR TIMESなどのプラットフォームで公開することで、思いがけず生活者の間で話題になることも考えられます。

下記の記事では、プレスリリースの配信にまだ慣れていないという方に向け、PR TIMES社員が監修したプレスリリースのテンプレートを20種類以上ご用意しています。

ステークホルダーとの接点を増やし、企業への関心や好感度を高めたい場合:ニュースレター

メディア掲載や取材などの直接的な目的ではなく、メディア関係者と継続的なコミュニケーションを行い、企業への関心や好感度を高めてもらうことを目的とする場合は、ニュースレターを作成します。

ニュースレターはプレスリリースと違って新規性が主題とならない分、メディア関係者への有益な情報提供とするためには、内容自体の「メディアフック(社会性・意外性など、ニュースとしての価値を決める要素)」を意識する必要があります。

メディアフックについて、詳細はこちらの記事で解説しています。

ニュースレターのネタの例やテンプレート、実際の企業の事例は下記の記事を参考にしてみてください。

目的に応じてプレスリリース・ニュースリリースとニュースレターを使い分けよう

本記事では「プレスリリース」、「ニュースリリース」そして「ニュースレター」の違いについてご説明しました。

プレスリリース・ニュースリリースは新規性のある情報を広く発信したい場合、ニュースレターはメディア関係者と継続的なコミュニケーションを行いたい場合に活用できます。

それぞれの言葉の意味を正しく理解し、情報発信の目的と照らし合わせて最適な伝達方法を選択するようにしましょう。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

ニュースリリースとプレスリリースの違いに関するQ&A

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この記事のライター

ならきち

ならきち

在宅ライター主婦。会社員時代は中古IT機器の専門商社で広報をしていました。取材対応をはじめとするメディアリレーション全般、プレスリリース執筆、危機管理対応、記者会見の企画・運営、自社ブログ記事の企画・執筆などを担当した経験を活かし、広報担当者の役に立つ記事を書きたいです。現在はわんぱくな息子に翻弄されながら在宅でライターの仕事をしています。

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