オウンドメディアのKPI・KGI・目標設定はどうする?設定のポイントとKPI例

広報PR施策の1つとしてオウンドメディアを作る、という方法があります。自社の事業やノウハウ、考え方をオウンドメディアで発信する企業も増えてきました。

では、オウンドメディアを運用していく中での目標値やゴール設定はどのようにしたら良いのでしょうか。本稿では、オウンドメディアを開設する時のKGIKPI目標設定について実際の事例を用いて解説します。

オウンドメディアの目標設定に使われる指標

まずは、オウンドメディアの目標設定においてよく使われる指標の「KGI」と「KPI」についてご紹介します。

この2つを設定し、マネジメントを実施することで企業の目的に合ったオウンドメディア運用をしやすくなります

KGIとは

KGIとは、Key Goal Indicatorの略で、最終的な目的のことをいいます。PRを目的としたオウンドメディア運営の場合は、広報PR戦略の中でオウンドメディアを使ってどのようなことを実現したいかを考え、KGIを設定します。

KGIがないままオウンドメディアを運用してしまうと、施策やコンテンツ内容が定まらないまま、結果的に運用コストが膨らんでしまいます。KGI設定で最終目標を決めることで、そこに向かってより戦略的にオウンドメディアを運営していきましょう。

さらに、このKGIというゴールを達成するために、KPIアクションプランを立てる必要があります。

KPIとは

KPIとは、Key Performance Indicatorのこと。日本語では、「重要経営指標」や「重要業績指標」と訳されることの多い言葉です。

KPIは、最終的な目的(=KGI)を達成するために設定する中間指標のことを指していると考えるとわかりやすいです。広報PRには事業・採用・IRなど様々な目的があるため、その達成に向けた戦略および指標が必要です。

会社の方向性や目標などを踏まえたうえで、どんな広報活動に役立てるのかを考え、KGIとKPIを設定していくのが、適切な流れです。

オウンドメディアのKPIを設定するときの5つのポイント

続いて、オウンドメディアのKPIを設定するときのポイントをご紹介します。

そもそも、KPIを設定するときには、「SMART」の5つを満たしているかを考える必要があります。「SMART」とは、

  • S(Specific):明確であるか
  • M(Measurable):測定可能か
  • A(Achievable):達成可能か
  • R(Relevant):KGIとの関連性
  • T(Time-bound):期限があるか

の頭文字を取った言葉。上記を踏まえたうえで、具体的なポイントを見ていきましょう。

1.オウンドメディアを運用する目的・KGIを明確にしてからトップダウンでKPIツリーにして考える

まずは、KPIを設定する際の流れについてです。KPIを設定する前に、前項目で記載したオウンドメディアを運用する目的・KGIを決める必要があります。たとえば、採用広報を目的としたオウンドメディアでは、以下のような形になります。

(例)
KGI:採用応募数の増加
KPI:採用候補者を集めるためのメディアのUU数

そのうえで、現状と最終目標とを比較し、その不足分を埋めるために必要な数値目標をKPIとして設定しましょう

また、KGIを頂点としてKPIを連ねていく「KPIツリー」を作成することで、達成するための施策や数値の全体像を把握しやすくなるはずです。KPIツリー図を作成する際には、誰が見ても理解できる、共有しやすい形で作ることを意識しましょう。

2.効果測定できる具体的な数字を設定する

KPIは、ざっくりとした指標を掲げるのではなく、具体的な数字を設定するのがポイント。これは、最初にお伝えした5つのポイントの「S(Specific):明確であるか」と「M(Measurable):測定可能か」の2つにあたります。

測定可能かどうかは、計算式を作ることでも確かめられます。前項の事例では、以下のような式を導き出すことが可能です。

(例)
ページ訪問者数(UU)×応募ページへの遷移率(CVR)=採用応募数

数値目標にすることでより目指す場所が明確となり、効果測定や分析がしやすくなります。

3.現実的な数字を設定する

目標は大きく掲げることも大切ですが、現実的に達成できるKPIかどうかという観点が重要となります。

これは、5つの中の「A(Achievable):達成可能か」の部分にあたります。達成可能でない目標でオウンドメディアを運営してしまうと、チーム内に負荷がかかったり、施策のミスをしてしまいます。達成可能かどうかは、これまでのデータや期間・リソースを加味して考えましょう。

4.中長期的な目標も設定する

オウンドメディアは、コンテンツを作成してから結果が出るまでに時間のかかるものです。広報PR活動としてオウンドメディアをはじめても、活動自体や共通イメージが多くの人に認識されるまでには時間もかかります。そのため、適切な目標設定と継続的な効果測定を続ける必要があります。

最終目標に向けて細かく目標を立てる必要はありますが、中長期的な視点での目標も設定を行い、適切にゴールに向かっているか確認することがポイントです。

5.期限を設定する

KPIを設定する際には、期限の設定が必須です。これは「T(Time-bound):期限があるか」に関わる話で、期限がないと施策や指標が曖昧になってしまうためです。

企業の情報発信としてオウンドメディアのコンテンツを活用したい、というケースは少なくありません。しかし、なんとなく続けている形になってしまうと達成したかった目標を見失ってしまいます。

期限を設定することで、「KGIを達成するためのKPI」「KPIを達成するためのアクションプラン」を逆算して決められるようになるでしょう。

オウンドメディアのKPI例

最後に、オウンドメディアにおけるKPIの例を見ていきましょう。

1.CV(コンバージョン)・成約数

CV(コンバージョン)をKPIとして設定するケースが多くあります。CVとは、マーケティングの分野では、よくWebサイトにおける最終的な成果のことを指して使われているものです。

CVは、会社の目標や状況に合わせて設定する必要があります。

  • 商品購入
  • イベントなどの申し込み
  • 問い合わせ
  • 採用応募
  • 資料のダウンロード

上記がCVとして設定されることの多いものといえます。

2.UU(ユニークユーザー数)

オウンドメディアをはじめとしたコンテンツマーケティングでは、UU(ユニークユーザー数)をKPIに設定するケースが多くあります。

UUとはオウンドメディアに訪問したユーザー数のこと。優良な記事を生み出しUUをアップさせることで、より多くの人を自社サイトへ集客することが可能です。

広報PRにおけるオウンドメディア運営の目標達成において、サイトを見ているユーザー数を重要視するのであれば、UUをKPIに設定するといいでしょう。

3.PV(ページビュー)

PV(ページビュー)とは、オウンドメディアの認知度を測る代表的な指標のため、コンテンツマーケティングにおいてKPIとして設定されることの多いものです。

ただし、UUと異なりユーザー数を測れるものではありません。同じ人が一度ページを離れて再度アクセスをすると「2セッション」とカウントされるのがPVの特徴です。採用広報など人数が大切な場合には、PVではなくUUを使いましょう

4.SNSでのシェア数

UUやPVと同様に、SNSでのシェア数も大切です。様々なステークホルダーとコミュニケーションする広報PR活動においては、SNSの活動も重視される傾向にあります。

自社発信のコンテンツをSNSで拡散し、広く知ってもらったうえで自社とマッチする人を獲得していくというルートもあり、その点ではSNSでのシェア数が重要な指標となるでしょう。

ただし、拡散されるかどうかのコントロールはむずかしいため、数字がコントロールしにくい側面もあるといえます。

注意点として、広報PR側面においてただシェアを稼ぐような施策になってしまうことはよくありません。オウンドメディアは企業イメージにも直結するため、SNSのシェア数を重視する場合は炎上のリスクコントロールなどもしっかりと行いましょう。

5.コンテンツの配信本数(行動指標)

KPIとして、コンテンツの配信本数を設定することもあります。「まずは自社情報を発信し、活用できるコンテンツを増やしたい」という場合にはコンテンツ配信本数を見るケースもあります。

その場合は、広報PRの一環として作成したコンテンツを別の事業部で活用する、という方法も考えられます。配信方法をKPIにするロジックとして、コンテンツ作成後のことも考えながら設定しましょう。

自社の運用目的に合わせてオウンドメディアのKPIを設定しよう

オウンドメディアと一口に言っても、運用目的はさまざま。というのも、会社によって目的が異なるため、それに伴いオウンドメディアの運用目的も変化するものなのです。

近年では広報PRの手段としてオウンドメディアの運用をはじめるケースも増えています。せっかくはじめるのであれば情報発信だけをまずゴールにしてしまうのではなく、KPIやKGIを定めて運用することでより良い発信活動になるのではないでしょうか。
自社の広報戦略に基づいて、その目標値を達成するためにはどのようなKPIが必要なのか、考えながらオウンドメディアを運用してみましょう。

この記事のライター

sekiko

PR TIMES プロダクト本部長。PRの可能性をより多くの人に伝えたい一心で1枚の企画書からPR TIMES MAGAZINEを起案し、立ち上げました。メディアと広報PRに携わって8年目。「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」を実現するため、日々プロダクト開発に奮闘しています。

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