プレスリリースのタイトル事例10選!読まれるタイトルのポイントを解説

メディアと企業・団体の間で、インターネット上で、毎日数多くのプレスリリースが流通しています。数多あるプレスリリースの中で、自社の取り組みをより多くの人に届けるために、特に意識したいのはプレスリリースのタイトルです。

今回は、なぜプレスリリースでタイトルが重要なのか、そしてプレスリリースのタイトル事例を4種類に分けて10点紹介します。発信する内容に応じて、最適なスタイルを見つけてくださいね。

プレスリリースはタイトルが重要!

プレスリリースのタイトルには大きく2つの役割があります。1つ目は「プレスリリースを読むかどうかを判断する入口になること」、2つ目は「タイトルからプレスリリースの内容を最低限伝えること」です。

毎日何百通ものプレスリリースを受け取るメディア関係者にとって、全てを本文の隅々まで目を通すことは現実的ではありません。つまり、大量に届くプレスリリースの中から、気になるプレスリリースをピックアップして読むこととなります。

そのプレスリリースを読むかの判断材料として、まず目を通すのがプレスリリースのタイトルです。タイトル内の情報やキーワードから判断されるといっても過言ではありません。

プレスリリースのタイトルのポイント

プレスリリースのタイトルの文字数は限られており、20文字~100文字程度で設定する場合が多いです。この限られた文字数の中に含めるキーワードと情報が重要なのです。その中で、新規性や独自性、社会性といったニュース要素を伝えましょう。

特にメールで配信する場合、初めは件名だけが表示されることが多く、そこに表示される文字数の範囲で伝えたいことを伝えることも意識しましょう。

一目で大筋がわかるようなタイトルは、読み手もスムーズに理解しやすく、読み進めるかの判断もしやすくなります。基本的には発信元(誰が)を明らかにした上で、「何を」「いつ」「どうしたか」の要素を押さえるとわかりやすいでしょう

発表する内容や自社の状況、配信方法によって、形容詞やキャッチコピーを盛り込んでより具体的なイメージを訴求する場合もありますし、タイトルからあえて「誰が」を外してコンパクトにする等の工夫をすることもあります。

プレスリリースのタイトル作成のコツと注意点はこちらの記事でも紹介しています。
>>プレスリリースで目に留まるタイトルをつける7つのコツと注意点

プレスリリースのタイトル事例10選

プレスリリースのタイトルは、前述の通り、発信元を明らかにした上で「何を」「いつ」「どうした」を伝えることが基本形式です。ただし、必ずしもその形式にこだわる必要はなく、配信内容に応じて「なぜ」や「どの程度」に重点を置いて説明するなど、工夫の仕方は様々です。

まずは基本を押さえながら、自社の行動やその結果をより魅力的に伝える方法を取り入れてブラッシュアップしていくと良いでしょう。

ここでは様々なタイトルの事例をポイントと合わせてご紹介します。

1.ファクトを端的に伝えるタイトル事例

日本エイサー株式会社の事例

生活者が商品から得られる価値と、商品の差別化ポイントを端的に伝えるタイトル事例です。商品名だけでは想像しきれない、商品の特徴やメリットが具体的にイメージしやすくなるため、本文中でより詳しい情報を知りたいと思う読み手が多いでしょう。

ちなみに、タイトルの冒頭に企業名を記載するかどうかは企業の方針次第であり、決められたルールがあるわけではありません。企業名を記載すると、タイトルだけで発信主体を伝えられるメリットがあります。一方、タイトルの文字数には制限があり、タイトルの書き出しはプレスリリースの第一印象を決める重要な部分でもあるため、他に優先したいキーワードがあれば、それを冒頭に配置するほうが効果的な場合も。プレスリリースの内容に応じて、「最も伝えたいことは何か」によって判断しましょう。

例えば、既存商品のマイナーチェンジ等の場合には企業名を記載する必然性は弱まりますよね。意外性のある新規事業を発表する場合等、「だれが」と「何を」の掛け算した際に広報効果を最大化できる場合には、企業名を記載すると良いかもしれません

アサヒグループ食品株式会社の事例

商品名(何を) + 発売日(いつ) + 新発売(どうした)というシンプルなタイトル構成です。この事例では、商品自体が清涼菓子 × ほうじ茶ラテという意外性のある組み合わせで、商品内容がストレートに伝わります。認知度の高い商品(企業)と意外性のある商品という特徴が、シンプルなタイトルでより際立っています。 

一般的な認知度の高い主語がある上で、内容に新規性や意外性といったニュース要素が打ち出せる場合には、このようなシンプルなタイトルで、内容に興味を持ってもらうことも有効です。

Mastercardの事例

企業名(誰が)+ 2019年第3四半期決算(何を)+ 発表(どうした)のみで構成されたミニマルなタイトルです。固有名詞が多いために解釈のズレが生じにくく、タイトルと伝えたい内容が乖離してしまう誤認リスクが小さくなります

決算関連や人事関連等、定型があり、決められた項目を公正に発表することが第一に求めれられる場合のプレスリリースでは、このようなタイトルが多く見られます。

またタイトルは端的ですが、決算の主要なトピックスを本文冒頭にまとめながら、決算資料を一部抜粋する画像を使用しているのも注目したいポイントです。

2.情報を具体的に伝えるタイトル事例

サッポロホールディングスの事例

過去に好評だった数量限定商品が、反響に応えて再販売する内容のプレスリリースです。このタイトルは、冒頭の「発売後10日で完売」というファクトがポイントです。

商品を既に知っている読み手からは、その好調ぶりや「また買える」ニュースとして伝わりますし、初めて知った読み手には「そんなに人気だった商品とは?」と関心喚起に繋がります。

また正式な商品名がタイトルに明記されていることもGOODポイントです。SNSのタイムラインや、記事のタイトルしか目にしなくとも、商品名さえ正しく伝われば購買に直結する可能性が生まれます。

株式会社太郎

日本初 × 鳩肉専門店としての新規性を訴求したタイトル事例です。どこにオープンするか、どんな料理が出るか、どんな雰囲気のお店かを、タイトルだけである程度イメージできますね。

このような世界初、日本初、業界初、地域初…といった”〇〇初”は、その根拠とともに発表できる場合は、ニュースバリューが高く効果的です。ただし、〇〇にあたる部分や”初”に続く要素が、あまりに限定した範囲になる場合(ニュースとして取り上げられるイメージがつかないもの。たとえば業界初はニュースになる可能性があるが、当社初ではニュースバリューが見定めづらい等。)は、かえって価値が低く伝わってしまったり、別の要素を伝える方が効果的である場合もあるので注意が必要です。

また当然のことながら、「初」のエビデンスを提示することは必ず行いましょう。キャッチーな言葉だからこそ安易に使用せず、「初」を示すべき発表の際に堂々とタイトルに盛り込むのが望ましいです。

ハウス食品株式会社の事例

「記念日」を活用したタイトル事例です。メディアで報道される際には「なぜ今」を問われることが多いもの。そしてその理由は、企業主体ではなく社会主体である方が望ましいです。

記念日をきっかけに、企業側の「なぜ今」が明確になり、同時にメディアにとっての「いま報道する理由」をつくれる場合があります。発表する情報に関連しそうな記念日は、情報解禁日を設定する前に一度調べてみると良いでしょう

こちらのタイトルでは、「クロワッサンの日」におうち時間を楽しむレシピを提案するという、記念日と自社との接続も明確にされているので、伝えたい情報を具体的に読み取ることができますね。

3.生活者メリットを意識したタイトル

河淳株式会社の事例

冬期に生じやすい生活者の悩みに着目し、その悩みに役立つ新商品を伝えるタイトル事例です。その時ならではの課題(ここでは、コロナ禍で増えた「おうち時間」の冷え対策)に着眼することで、商品への期待感を醸成しやすくなります

さらに、累計販売個数の多さや国産表記でブランド力をアピールしているため、こだわる生活者は有益な情報として受け取れます。生活者メリットを伝えるとともに、アイテムに対する安心感や信頼感を醸成しているケースです。

ピジョン株式会社の事例

小さく生まれた赤ちゃんとその家族を応援する取組みに関するプレスリリースです。情報を届けたい相手が誰なのか、タイトルの中で具体的に記載することで、「この情報を届けよう」とする想いが感じられるタイトル事例です。

誰に向けて、どのようなメリットを伝えたいのかを示す効果は、コアな読み手が「自分のためのニュースだ」と思って受け取りやすくなることです。また、その層をメイン読者層とするメディア関係者にも有益な情報としてキャッチアップしてもらいやすくなります。

4.形式にとらわれないタイトル事例

株式会社yutoriの事例

本プレスリリースの主題は、資本業務提携契約を締結してグループへの参画が決定したことですが、タイトルにはその裏側にある象徴的な想いを記載しています。創造性と革命性を価値観として共有する企業として、まさに「自社らしさ」をぎゅっと凝縮したようなタイトル事例です。

またタイトル下に表記されるサブタイトルが、誰が + どうした を補完しています。タイトルから関心を持った人が、プレスリリースの内容をサブタイトルから端的に理解できる構成です

なお、サブタイトルにはプレスリリースの掲載サイトの一覧ページやメール配信時の件名には記載されません。サブタイトルはあくまで補完的な役割であることを踏まえて活用しましょう。

  • TikTokから皆さんへメッセージ(Bytedance株式会社)
    サブタイトル:TikTok Interim Head Vanessa PappasとTikTok Japan General Manager 佐藤陽一からTikTokにメッセージビデオも投稿
Bytedance株式会社の事例

同社が「安全で誰もが受け入れられるプラットフォームを提供するため」に、これまでの軌跡と今後の抱負を発表したプレスリリースのタイトル事例です。このようなタイトルは、具体的な内容が伝わりづらいために通常はあまりおすすめしませんが、こちらのプレスリリースでは有効だったと言えます。

その理由は、①同社に対する社会的な(世界的な)注目度が高まっている環境であったこと、②抜粋や要約による誤解を避け、伝えたいメッセージが正しく伝わる内容であったこと が考えられます。同社に対するネガティブな報道が増えていた時期でしたが、このプレスリリースで誠実な姿勢をポジティブに受け取った読み手もいたことでしょう。

このプレスリリースでも、サブタイトルでトップメッセージの動画を公開した旨を伝え、メインタイトル+サブタイトルを組み合わせて、誰が+何を+どのようにしたかを伝えています

タイトルの工夫で読まれるプレスリリースを

プレスリリースのタイトルは、正解があるものではありません。ここで紹介した事例だけでも、新商品の価値を最大限に伝えるタイトルから、ファクトを正しく伝えることを優先するもの、自社らしさを前面に伝えるもの等、様々なプレスリリースのタイトルがありました。

大切なのは、そのプレスリリースの目的を定め、目的達成に向けた効果的なタイトルを設定することです。この記事でご紹介した事例とそのポイントをヒントにしながら、ぜひ「読まれる」「伝わる」プレスリリースのタイトルを考えてみてくださいね。

この記事のライター

根本 智帆

2016年にPR TIMES入社。化粧品・グルメ・美術館など様々な業界のPRパートナーとして、企画を立てたり、実行したり、イベントを開催したりしています。手探りで挑戦する広報さんや自分自身と向き合ってきたからこそ伝えたい、広報・PRやPR TIMESに関する情報をPR TIMES MAGAZINEで発信していきます。お茶とワインが好きです。

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