PR TIMES MAGAZINEでは、これまでも「広報に情報が集まる仕組み」を作るため、さまざまな方法をご紹介してきました。
本記事では、社内で情報収集をスムーズに行えるように、他部署との連携方法をピックアップ。広報担当が他部署と連携をするために必要なことを7つのTIPSとして掘り下げてご紹介いたします。
広報の強化には社内の他部署との連携がポイント
広報をより強化し発展させていくためには、社内での情報の風通しをよくし、常に新しい情報を把握しておく必要があります。広報担当者は、社外・社内をつなぐ情報のハブになると、意識することが大切です。
特に、社外に対して社内の情報を適切に発信する広報活動には、他部署との連携で情報を把握することが必要不可欠。定期的に他部署との連携がとれていれば、会社の動きを正確に把握できるだけでなく、指標に対する認識の齟齬を防げます。
それだけではなく、仕事の内容を共有することで各部署の業務効率が上がることや、会社全体に広報部署としての存在感を示すことなど他部署と連携するメリットは多いものです。
これまで、社内広報のあり方、社内からの情報収集の重要性をお伝えしてきましたが、本記事では他部署との連携に関して詳細に紹介します。
社内広報についてや、社内からの情報収集を行う方法について理解を深めたい方は、以下の関連記事からご確認ください。
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広報と他部署の連携を強くするための7つのTIPS
実際に社内の各部署と連携を行うには、どのようなことから始めたらいいのでしょうか。
時代の変化に伴い、リモートでの働き方が増えつつある現在、オンラインでのコミュニケーションも日常になりつつあります。そんな中、「他部署が何をしているのかわからない」「他部署とのコミュニケーションが希薄になっている」と感じている人も多いのではないでしょうか。
リモートワークの場合は特に、意図的に他部署と連携する「仕組み」を作ることが重要です。さっそくオンライン・オフライン問わず、社内の情報を集めるためのポイントと、具体的な7つの方法をご紹介します。
TIPS1.経営陣との定期的な会議を企画する
広報と他部署の連携を強くするための1つ目の方法は、経営陣との定期的な会議を企画することです。
経営陣は、社内・社外の多くの情報を常にアップデートしているため、情報が集まりやすい場でもあります。また、経営陣の考えていることは現場にいると把握しにくく、直接聞くことが重要です。経営陣との情報交換は、社内広報・社外広報どちらにとっても欠かせません。
経営陣からの情報収集は、定期的な会議を企画・セッティングすることがおすすめです。直接対面する時間がない場合でも、zoomなどのオンラインツールを使ってオンラインでミーティングを行い、情報の滞りがないようにしましょう。
単なる情報収集のみならず、広報活動の目的とゴールを経営陣とすり合わせできる機会にもなります。
ポイント
・月に1度を目安とし、経営陣と毎月広報会議を開催する
・広報部内の目標と報告を兼ね、経営のメッセージや会社のビジョンを聞き、広報のメンバーに伝達することで、全社の足並みをそろえるきっかけにする
TIPS2.他部署の組織図をまとめる
広報と他部署の連携を強くするための2つ目の方法は、組織図の作成です。
自社にはどんな部署があり、他部署にはどんなメンバーがいてどんな業務内容を行っているのか把握できているでしょうか。
他部署について知ることは、広報活動にとっても情報を集めるためにも基本的なことです。広報チーム内で共有できる形で、社内の他部署について広報PRに役立つ情報をまとめておきましょう。
また、他部署について知るだけではなく他部署のメンバーと信頼関係を築き、各部署に協力者を作っておくことも大切です。
信頼関係を築けていないと、会社として必要な連絡事項にもかかわらず「忙しいかも」などの不要な遠慮をして連携に支障が起きてしまう恐れがあります。日頃からコミュニケーションを重ねておき、情報伝達の流れをスムーズにしておくことが肝要です。
ポイント
・他部署の組織図、業務内容を把握しまとめておく
・チームが何を目指してどんな動きをしているのか、今後どう動こうとしているのかというリアルタイムな動きを知ることで、業務のプライオリティーが判断しやすくなる
TIPS3.各部署の会議で議事録のまとめ役になる
広報と他部署の連携を強くするための3つ目の方法は、会議では議事録のまとめ役になることです。
各部署の会議に参加することで、それぞれの部署が何を目標に動いているのかリアルタイムで動きを知ることができます。動きを知ることで、他部署が何に対してアクションをしているかが明確になり、広報担当者との連携もしやすくなります。
この際、ただ参加するだけではなく、各部署の議事録をまとめる役に積極的に立候補してみましょう。会議の内容を自分の中で再解釈し、他の人に伝えるためにまとめることで広報としての今後行うべき業務も判断しやすくなります。
他部署との議事録を記録する際は、そのまま共有するだけでなく、会議に参加していない人にもわかるようにひと工夫を。理解が深まる内容と最後まで見たくなる構成とし、今後のアクションが明確にわかるようにしましょう。
自分が会議に出席できない場合は、録画や録音データを提供してもらい、情報を起こしてまとめることもおすすめです。
ポイント
・参加できる会議では、議事録係として社内に役立つよう情報共有する
(会議に出られない時は録画データから起こし共有)
・各部署のチームミッションをヒアリングし、協力できるポイントを探す
TIPS4.広報部のミッションを共有シートでオープンに
広報と他部署の連携を強くするための4つ目の方法は、広報部のミッションを共有することです。
他部署への理解を深めるのと同時に、広報PRの組織情報、何をしているかなど情報を他部署に向けて開示することは、他のチームからの理解を深め、協力体制を作っていくためにも大切です。
共有の仕方は、会議の時に発表する、報告メールで共有するなどさまざまですが、社内の人がいつでも見られるように、共有シートでクラウドや共有サーバーなどでオープン化することをおすすめします。
共有シートでチーム目標を見える化をすることで、広報部内の目標意識も高まります。目標期間に合わせて定例でチームミッションを共有する場にするといいでしょう。
また、広報の組織図、ジョブディスクリプション(職務記述書)の公開をすると他部署でも誰に依頼するかの手間を省けます。
ポイント
・広報としてのミッションを全社に共有する
・共有方法は、社内サーバーやGoogle DriveやDropbox、OneDriveなどのクラウドストレージを利用して同じフォルダやファイルを使用する
・情報を開示することで、他部署から情報をもらいやすくする
TIPS5.広報専用の窓口チャンネルを作る
広報と他部署の連携を強くするための5つ目の方法は、広報専門の窓口を作ることです。
オンラインツールを利用して気軽に相談しやすいチャンネルなどがあると、幅広い情報を集めやすくなります。広報PR専用の窓口チャンネルをつくることで、他部署からも相談しやすい環境へ導けるでしょう。
こうした窓口を活用した合同ミーティングの実施や、比較的気軽なチャットなどの利用を通じて、他部署とのコミュニケーションを円滑にしていきましょう。
ただミーティングを実施するだけではなく、連携したいことをアジェンダに追加するなど、共有、相談をする場を設けるようにし、連携を意識をするといいでしょう。
ポイント
・PRチャンネルで広報PR独自の相談窓口チャンネルを立てる
・各部署のオンラインツールで参加が可能なチャンネルがあれば積極的に参加する
TIPS6.社内イベントの企画運営
広報と他部署の連携を強くするための6つ目の方法は、社内イベントの企画運営をすることです。
社員同士の交流を深める場として、また経営理念を浸透させる場として社内イベントを開催する企業も少なくありません。社内イベントは、普段なかなかコミュニケーションをとることができない他部署の人との交流を深める絶好のチャンスです。
リモートでの働き方が定着してきた昨今では、以前のようにリアルの場でイベント開催が難しい状況ではあります。しかし、オンラインでもイベントが開催しやすいツールが増えてきたことから、オンラインならではの社内イベントも開催できるようになりました。
オフライン・オンライン問わず、社内イベントの重要性はますます高まっています。広報部主催で社内イベントを企画運営することによって、他部署との連携ポイントとして、社内のニーズから広報活動にとって必要な情報をキャッチできます。
ポイント
・社内イベントの企画運営を行って他部署とのパイプを強め情報のイニシアティブを掴む
・オンラインでもイベント(ランチ会、セミナー勉強会など)に参加する
TIPS7.社内報を発信する
広報と他部署の連携を強くするための7つ目の方法は、社内報による発信です。
インターナルコミュニケーションを強化することは、まさに広報活動に社内を巻き込む施策。例えば、社内広報を代表する社内報は各部署の情報共有の風通しをよくし、全社のコミュニケーションを促す効果があります。
また、企業らしさを大切に正しい情報発信するためにも、各部署とのコミュニケーションをとる必要があります。自社の「ミッション・ビジョン・バリュー」の浸透度を高めること、企業の課題解決を担うという大きな意義もあります。
ポイント
・社内広報誌を作成する(紙、Webどちらでも企業に合う選択)
・各部署のインタビューなどの社内の横のつながりを広げる発信をする
情報ハブとしての広報活動が会社を育てる
広報PRが、社外のステークホルダーに対する会社の顔となるだけではなく、社内に行き交う情報のハブとしての役割を積極的に果たしていくことで、会社全体を活気づけることにつながります。
本記事で紹介したTIPSを実践することで、広報担当者を通じて各部署がお互いの業務を共有することになり、自社の商品・サービスに関わるすべての人が連携してミッションに取り組めるようになります。
広報活動を通じて部署間の壁を透明化し、広報部の発展のみならず、会社全体の活性化に貢献できるように動きましょう。
本記事を参考にしながら、ぜひ、他部署との連携強化に取り組んでみてはいかがでしょうか。
他部署と連携して広報活動を行うためのQ&A
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